Minecraft ~ある冒険家の旅路~ 作:セッキー.Jr
~~~~~~~魔法世界より~~~~~~~
気が屋根のように覆いかぶさる魔法の森。
遠くから砂埃を上げて走ってくる影が見える。
「大変だ!大変だよー!!」
「このままじゃ現実世界が…!」
「滅んじゃうよー!!」
魔女の弟子達は城へと一目散に向かっていく。
黒い狼達も声を耳にした。
「バウワウ…?」
(訳:現実世界が…?)
「バウバウ…?」
(訳:滅ぶ…?)
「ワオーーーン!!」
(訳:俺たちもついていくぞ!!)
ササッササッササッ…
「王様ー!!」
ドォオオオオン!!
魔女の弟子達と狼達は城の壁を粉砕して城内に突入。
屋上で寝ていた王様は衝撃に体ごと浮いてたたき起こされた。
「おわあああ!!」
そこにテロリスト達が登場。
「お前ら無茶すんな!!」
「大変だよ!」
異変に気づいた王様は話を聴く。
王様は水晶で現実世界の様子を見ていた。
王様はウィザーを見て衝撃が走る。
「なんと…あれはかつてヴィンテンド・サロムが召還したモンスターではないか…!
しかし…なぜ只の人間が奴を召還をしているのだ…?」
「たぶん師匠が教えたんだよ!」
「この頃は何度も現実世界に行っていたからね!」
「何を考えているんだろう…?」
「そうだな…奴の考えは私にも全く分からん…
だが、まず心配なのは現実世界の住人達だ。」
王様は壁にかけたマントを手に取り、階段へと向かって行った。
「我々も加勢に行くぞ!
狼達はナーガとヒドラ…そして
「「「「「バウ!!」」」」」
狼達は階段を降りていく。
「ロリエ!サフラ!シナモ!我々は先に向かうぞ!」
「分かった!」
「うん!」
「行こう!」
王様達も階段を下っていく。
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~~~~~カラーリーオンズの飛行艇より~~~~~
シャッ!!
ドォオオオオン!!
「しまった!後ろから…!!」
テンドロンは端末で状況を確認する。
「左ジェットタンクが破壊されました…!
左の燃料が漏れています!左ジェットエンジンが停止するのは時間の問題です!!」
「どうするの!隊長!!」
モイラは舌打ちをする。
「乗客達に避難準備をさせておけ…!!」
ヒュゥゥウウ…
ウィザーに砲弾が向かう…!!
ドォオオオオオオおオオオオン!!
砲弾はウィザーに当たって爆発した。
「!!!」
カラーリーオンズは左を見る。
視線はその影を追ってすこし上になった。
「おお…これはこれは…」
「こんな…!!」
モイラ、テンドロンさえも驚嘆せざるを得なかった。
そこにはカラーリーオンズよりも更にはるかに巨大な戦艦が。
無限の空に音声が流される。
『こちらはアルヘンシキ国空軍部隊Rose…英雄達、乗客達の救援をしにやって来た。
そのまま浮遊状態で待機せよ。そのまま浮遊状態で待機せよ。…』
「助かった…」
「よかったぁ…」
戦艦の前面の蓋が開く。
その様子を見ていた輩がいた。
「かーっかっかっかっか!!まさか空軍の奴らが自ら蓋をあけてくるとはな!
それに憎きカラーリーオンズも一緒とは!!なんたる幸運!!」
太った鶏の船長は笑いながら喋る。
「「「うわあ!鶏がしゃべってる!!」」」
「そのノリあきたっつーの!!」
鶏は鳴き…泣きながら語る。
「苦節4ヶ月…!!『コ』と『ケ』から始まった発声練習の果て、
ようやく元の言葉を話せるようになった…!」
鶏はいきなり怒り始める。
「っしかーし…!これも奴らの奇術が無ければ、
私はふつーに
スイートな夜を過ごせるはずだった…!!」
「その怒りを私はこの鳴き声にこめる!行くぞチキン共!コケー!!」
(((((案外気に入ってるんだな…))))))
船員達はそう思いながらエンジン全開で空軍の中へと飛び込んでいった。
カラーリーオンズが空軍の中へ入ると同時に
空賊の一船も入ってしまった。
「かーかっか!!おらぁ空軍ども!金品を渡せ!…って」
空賊船長は辺りを見回す。
どれも女性船員ばかりではないか。
しかもほとんどが美人。
鶏の顔が赤くなる。
「なんと…ここは桃源郷か…!!」
カチャ
カチャ
カチャ
カチャ
・
・
・
空賊船に10万人程の銃が向けられる。
空賊たちは一斉に土下座をした。
「「「「「「「すみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでした」」」」」」」
モイラが呆れる。
「バカかよ…」
このあと見事にお縄となった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~地上より~~~~~
世界の地上では。
相手の勢力が衰退したため、バッダボーナ火山への行進が始まっていた。
「お疲れ!」
ココアがおにぎりと水を配る。
「お、さんきゅーな!」
「ありがとっ!ココアちゃん!」
「ありがとう!」
ジャックがおにぎりを手に取ろうとしたとき。
「あ!」
ココアがひょいとおにぎりを奪った。
「え?どうしたの?」
「ジャックくん手が汚れてる!えーっと水道は…」
周囲の人も歩いているため掻き分けることもできない。
チェリーがキューピッドの助言を言う。
「ココアちゃんが食べさせてあげればいいんじゃない?」
「あ!そっか!」
ジャックの顔が赤くなる。
「はい、あーん!」
「あー…」
ジャックの口におにぎりが入った。
「おいしい?」
「うん、おいしいよ!…」
ジャックは照れながら言った。
「もう少しだよ!頑張ってね!」
ココアはにこっと笑う。
ジャックもにこっと笑い返した。
「うん!頑張る!!」
「ワオン!!」
ステーラも同調した。
ルーフスとチェリーもその光景をほほえましく見守る。
「…この戦いを…絶対に勝ち抜くぞ…!チェリー!!」
「…はい!!」
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白く光る部屋で私は叫んでいる。
「ヴェロニカ…ヴェロニカ…!!大丈夫か…!水飲むか…!」
女性の口元は優しく私に笑う。
「もういいの…」
「この世界の何もかも…私達には敵だったんだ…」
「こんな世界なんて……無くなっちゃえばいいのに………」
白い光と彼女を、悪魔が引き裂いた。
「あああああああ!!」
Mr.Fはベッドから起きる。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
Mr.Fは胸を押さえて深呼吸をする。
今日もまたいつもの夢を見た。
今ではあの悪夢が俺の目覚ましだ。
Mr.Fは顔を洗う。
ウィザーもあと少し…
悪魔達はこの火山へと進攻中…
では、お次はミュータントモンスターズを放つとしよう。
この世界は―――俺が変えるべきなんだ―――