Minecraft ~ある冒険家の旅路~   作:セッキー.Jr

27 / 96
小説の前にお詫びを。
私事により投稿遅れてしまいました。
申し訳ありません。

では、「Minecraft~ある少年の旅路~」最終回をどうぞお楽しみください。


27:The End.

ドラゴンは胴体を離す。

 

それと同時に少年は下の下の砂の上に落ちる。

 

 

 

「ルーフス?しっかりしろ!ルーフス!」

 

父は少年の名前を呼ぶ。

 

返事は何も無い。

 

帰ってこないのだ。

 

「ルーフス・・・起きて来い!ルーフス!」

 

何度も呼ぶ。

 

「おい!お前まさかこんな終わりになるわけじゃねぇだろうな!」

 

柱の頂上についた狼が言う。

 

「俺はいつでもお前を信頼してきた・・・いつも困難を!乗り越えてきたじゃねぇか!」

 

 

 

「お前はこんな終わり方でいいのかよ!」

 

 

 

ボォオオンン!!

 

 

 

5個目。

 

 

「ほんとだよあんちゃん!」

 

柱のふもとの子供は言う。

 

「あんちゃんは・・・まだ世界をすべて見ていないじゃないか!」

 

 

 

「私からも言いたいです・・・あなたは負けるべきではありません!」

 

「トモ・・・シンジル・・・」

 

村長とゴーレムは言う。

 

 

 

「私からも言わせてくれないか・・・」 「私からも言わせて貰おう!」

 

「お前ら・・・!」

 

ブレイズとゾンビピッグマンは言う。

 

 

 

「「「あなたはここで・・・負けるわけがありません!」」」

 

「そうだ・・・私はお前に倒されたんだぞ?・・・こんな図体だけでかい奴に負けるというのか?」

 

「私からも言わせてくれ。」

 

ムフェックリー博士は言う。

 

「私はお前を信じてこのエンダーアイを渡したんだ・・・」

 

 

 

 

「お前はここで死なない!そう信じて渡したんだ!」

 

 

「「「「「起きるんだ!おきろぉ!」」」」」

 

 

 

 

 

 

「・・・そうだ・・・俺は・・・・・・ここで負けてはいけない!」

 

少年はふらふらと起きる。

 

傷が痛む。

 

息苦しい。

 

 

でも

 

 

 

 

 

俺はここで倒れれば―――

 

 

 

 

「ナゼ・・・ナゼタチアガル!・・・ナゼソコマデネバル・・・!」

 

「俺は・・・いろんな世界を見るために旅に出た・・・

 

生命感のあふれる黄緑の草原。

 

枯渇する黄色の砂漠。

 

見るだけで寒い白の雪国。

 

奥へ行くほど暗くなる緊張感のある灰色の洞窟。

 

背の高い木の生い茂る深緑の密林。

 

灼熱のマグマに照らされる赤い地の果て。

 

そして―――この黒と白の終わりの世界。

 

 

 

 

いろんな世界を旅したいからなんだ・・・!

 

そんな素晴らしい世界があるからこそ旅が面白くなるんだ・・・

 

そのいろんな色を・・・俺は・・・一色だけにしたくない!

 

俺は!立ち上がらなきゃいけない!」

 

 

 

「クッ・・・コノニンゲンドモガァ!!」

 

少年に向かってドラゴンが突進する。

 

 

 

 

 

 

ガキィン!

 

 

 

 

「グホォ・・・!!」

 

少年はドラゴンの頭部を斬った。

 

「カ・・・カイフク・・・セネバ・・・」

 

「もう結晶など無いぞ!」

 

ブレイズは言う。

 

「ナニィ!?」

 

「私が三つ、燃やしてしまったさ!」

 

「「「「そして我がゾンビピッグマン第一部隊が二つ、早急に爆破した!」」」」

 

「クソォ・・・エンダードモ!カカレ!」

 

「何を言っているんだあんたは?」

 

一人のエンダーマンが言う。

 

「ヘ・・・」

 

「「「あんたの仲間はもういないんだよ!」」」

 

「ナ・・・ナニ・・・!バカナ・・・モウエンダーマンガ・・・ゼンメツ!?・・・ヨミガエラセテヤル!」

 

「その前に俺達が!」

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「お前を倒す!!!」」」」」」」

 

「オマエラハ・・・スベテ・・・クリーパーニカエテヤル・・・!!」

 

 

 

ドラゴンは少年達に突進してきた。

 

ジョーの矢が刺さる。

 

父の剣が胴を裁く。

 

犬は足に力強く噛み付いた。

 

子供と少年の剣も刺さる。

 

ブシュウゥウウウ!!

 

 

「グハァ・・・!!オノレ・・・キサマラダ!!」

 

ドラゴンは草原と地の果てに住む者たちにすばやく標的を変える。

 

誰も逃げはしなかった。

 

豚の金の剣が首を斬る。

 

ブレイズの炎が胴に当たる。

 

最後にゴーレムがパンチを頭部にくらわせた。

 

 

 

ゴォン!!!

 

竜はよろよろと飛び続けようとする。

 

「マダ・・・マダコンナトコロデハ・・・」

 

「「スノーゴーレム達!今だ!」」

 

ムフェックリー博士と雪国の村長が命令する。

 

雪だるま達は雪球を一斉に連射した。

 

 

 

「俺の今までの研究の成果を・・・お前は全く知らないのだ!」

 

 

「グォォォオオオオオオオオ!!!」

 

ドラゴンから光が放たれる。

 

今まで集めていた地上の『特殊な力』がドラゴンから放たれる。

 

「・・・ココデ・・・オワルトハ・・・・・・」

 

 

 

 

ボォン・・・

 

 

 

「バカナァ・・・バカナバカナバカナァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬の静寂。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と共に、ドラゴンの放つ光は強くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バァアアアアアアアアアアアアン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラゴンは粉砕した。

 

倒したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わりの世界の暴君を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒したのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「やったぁあああああ!!!」」」

 

同じ目的で集まった者たちが喜ぶ。

 

「世界は救われたんだ!」

 

「俺達も解放だ・・・!」

 

「よかったな!お前ら!」

 

「あんた達がいたおかげだ!ありがとう!」

 

エンダーマン達は地上と地の果てに住む者たちに礼を言う。

 

「気にすんな!パーティだ!パーティを開くぞ!」

 

「「「「ワアアアアアアアア!!」」」」

 

「・・・?ライモン、体が光ってるぞ?」

 

ライモンは自分のしっぽを見た。

 

「まさか・・・」

 

ジョーも自分を見た。

 

「俺もだ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

この白と黒の世界で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喜んでいた人々は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まるで、七色、いや、それ以上の色で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カラフルに、染まっていたかのように見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは砂浜。

 

 

ネザーラックの火が灯されている周りで、

 

 

パーティが盛大に開かれていた。

 

 

その時。

 

 

 

モンスターたちが村人を襲いに来る。

 

 

 

だが村人はこの日ばかりは怖がらなかった。

 

 

「ほれ、肉食え肉。」

 

「ヴァ・・・?」

 

「カラン・・・?」

 

「シュー・・・?」

 

 

モンスターも参加してもっと面白くなったこのパーティは

 

 

 

止まる気配は全く無かった。

 

 

 

「ほら、どんどん食うんだお前ら。」

 

ムファックリー博士がゾンビピッグマン達に渡したのは豚肉の丸焼きだった。

 

 

「「「「「・・・共食いさせる気かっ!!」」」」」

 

「ハハハハハハ・・・」 「シュー・・・!!」

 

ブレイズは笑う。

 

「ジョークだよジョーク・・・ああ悪かったって!怒るなって!」

 

「クリーパーさん爆破しちゃってくださいよ!」

 

「わわわわ!マジでやめろ!会場が大変なことに!」

 

 

 

ムファックリー博士は砂嵐ではなかった。

 

皆と笑えているからだ。

 

 

彼は博士を辞めるつもりだった。

 

だが研究は続ける。

 

いろいろなところに住む人たちのために、いろんなものを研究していこうと思ったのだ。

 

もう研究発表会にはでない。

 

自分のためだけにしかならないではないか。

 

さあ、始まりだ。自分の新しい道。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ナア・・・」

 

「なんだね、ゴーレム。」

 

「・・・サバク・・・テ・・・ナンダ・・・?」

 

「なんでそんなことが知りたいのかね。」

 

「・・・アノコドモ・・・キミガ・・・コドモノ・・・トキ・・・ソックリ・・・」

 

ゴーレムはエンダーマンと話していた一人の子供を指差した。

 

 

 

「これは『ポーション』っていうんだ!」

 

「ほう・・・確かひいじいちゃんが言っていたな・・・」

 

「もっと教えてくれ!」

 

「うん、いいよ!でもおいらが知ってるのは全てじゃない。

 

・・・これだけは覚えておいてね!」

 

 

 

「キミ・・・ワレニ・・・オシエテタ・・・イロンナコト・・・

 

 

モッカイ・・・オシ・・・エテ・・・!」

 

 

 

 

「・・・わかった。ゴーレム。」

 

村長は涙を流した。

 

私とお前とでは、生きている時が違う。

 

私は・・・もうすぐに死ぬかもしれないな・・・

 

だから、こいつ―――親友のこいつにはもっとたくさんのことを教えたい・・・

 

 

 

 

 

昔のように・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前はどうするんだ?」

 

「俺はまだ旅を続けるよ。熱帯雨林や山岳地帯だって、一度も見てないんだ!」

 

「・・・そうか。」

 

一人の男は答える。

 

お父さんではない、口ひげを生やした男だ。

 

「・・・俺は、ここでお別れだ。」

 

「なんでだよ!俺は前のお前の姿でなくてもいい!一緒に旅をしようぜ!」

 

「いや、自分の故郷に、俺の帰りを待っている人がいるんだ。帰らなければ。」

 

「・・・そうか。今まで本当にありがとう。」

 

「こっちこそだ。お前とジャックとの旅は本当に楽しかった・・・ありがとな。相棒。」

 

少年と男は飲み物を掲げる。

 

 

 

「「乾杯。」」

 

 

 

 

カロン―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の朝。

 

少年とジャックは旅の準備をしていた。

 

「・・・準備できたか?」

 

「ああ、あんちゃん、次はどんな旅をしようか?」

 

「自由気まま。その言葉しかいえないな。」

 

 

 

「じゃ、俺はこれで。」

 

「ああ、ライモン。じゃあな。」

 

ライモンは去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライモンは遠くからこっちを振り向いた。

 

「おいルーフス。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前を俺は、いつでも信じているからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少年は頬に落ちた涙を拭いた。

 

そして笑顔でこういった。

 

「・・・ああ!おれもだ!」

 

「あれ・・・?あんちゃん、お父さんは?」

 

「・・・また旅に出たんだよ。知らないうちに。」

 

 

 

 

 

「あの人は俺以上に旅好きなんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは喜びの砂浜とはもう遠い、密林地帯。

 

ジャングルの大木の上に立てた広い家のベランダで広い密林を見渡していた。

 

水辺に浮かぶ小船はだんだんと遠ざかってゆく。

 

 

「ルーフス・・・まだお前の旅は終わってないぞ・・・だが――」

 

 

 

「俺の旅も・・・終わってないな・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

「ライモン・・・また一緒に冒険したいな・・・」

 

少年は歩きながら、バッグの中にあった一つの骨を見つめていた。

 

「本当だね・・・」

 

 

 

 

クゥン・・・

 

 

「あ!狼だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前も、ついてくるか?」

 

少年は骨を狼に差し出し、そういった。

 

 

 

 

 

「ワン!」

 

狼は嬉しそうに、しっぽを振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――終――――――

 




こんにちは、セッキー.Jrです。

「Minecraft ~ある冒険家の旅路~」をご愛読いただき、

誠にありがとうございました。

皆様の応援のおかげで完走することができました!

まさか10件以上お気に入り登録されるとは・・・(汗

自分は小説は読むことはたくさんありましても書くことはあまりない素人です。

ただ、Minecraftのこの溢れる自由性!そして創造性!を自由に表現したいと思った―――

それだけの理由で書いた小説です。

これまで手厳しく評価をつけて下さった皆様、

お気に入り登録をしてくれた皆様、

本当にありがとうございました。

皆様の心にこの小説託した思いが届くといいな・・・

そう思っている次第です。

また、いつか、どこかで。


最後に、

原作「Minecraft」を制作した「Mojang」の皆様。
本当にありがとうございます!

Your game gave me many things!

Sorry,I'm inexperienced about English,

but I send this sentences to you.

Thank you for making this game,"Minecraft"!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。