Minecraft ~ある冒険家の旅路~ 作:セッキー.Jr
西の空に、紫色の切れ目が見えていた。
「・・・ついに始まったか・・・」
「こうしてはいれません。皆さん、防具や武器の準備をよろしく。」
ここはとある緑の草原。
西の空に紫色の切れ目。
その様子を村人達は見ていた。
鉄の人形と村長も。
「これは・・・どういうことなのだ・・・」
「・・・・・・」
ここはとある灰色の洞窟。
西の空に紫色の切れ目。
クリーパーやゾンビたちが洞窟の外を見る。
帽子を被ったスケルトンも、弓の手入れをやめた。
「・・・あれは・・・何なのだ?・・・」
ここはとある深緑のジャングル。
西の空に紫色の切れ目。
猫はそれを見て毛を立てた。
「プシュウゥ・・・」
ここは赤い地の果て。
西に紫色の切れ目。
鬼と守護神は見る。
「なにやら不穏な空気だ・・・」
「これは・・・ただ事ではないな・・・」
ここはとある白の雪国。
西の空に紫色の切れ目。
子供と母が窓から覗いている。
「ねぇねぇママ・・・あれなに?」
「・・・お母さんにも・・・分からないのよ・・・」
ここはとある黄色の砂漠。
西の空に紫色の切れ目。
博士と村人達は見る。
「・・・敵は・・・もうすぐ来るぞ!・・・武器の準備だ!」
「「「ああ!」」」
少年達は洞窟の奥へと進む。
もう明かりが点いている。
壁や床の鉱石もほとんど回収しきっている。
「・・・こちらです。」
そこにあったのは、12個の台座。
周りに白い虫がたくさん這っている。
「ここだ・・・」
ライモンは懐かしい思いで歩いていた。
その白い虫を追い払って進んだ。
「・・・ここにエンダーアイをはめるのです。」
「ムフェックリーから貰ったこの玉だな。」
少年は一つずつはめていく。
最後の一つをはめた途端、少年達は吸い込まれた。
ここが・・・TheEnd・・・!
前に広がる殺風景な景色。
エンダーマンがそこかしらにいる。
「・・・ダレダ・・・オマエラハ・・・」
一人のエンダーマンは近づいてきた。
「やばい・・・」
少年達と共にいるエンダーマンは、そのエンダーマンの腹を殴る。
「ウ・・・」
水晶が体から出て倒れた。
「エンダーマンは私が何とかします。・・・暴君はそこです!」
エンダーマンは空を指す。
「・・・オマエラハナンダ・・・」
低い声がした。
少年達は見上げる。
そこにいたのは巨大な真っ黒な竜であった。
「・・・こいつが・・・我らが暴君、エンダードラゴンです。」
「・・・エンダードラゴン・・・この計画を・・・俺達が消してみせる!」
少年は答える。
「ハハハハハハ・・・コンナチビ二・・・ケサレルヨウナケイカクデハナイワ!」
竜が飛んできた。
突進するつもりだ。
「気をつけてください!こいつの突進は・・・最強です!」
ゴォォオオオオ!
「うわ!」
「くっ!」
「わわわ!」
少年達の横を竜が通りすぎた。
「ひとまず大地へ!」
少年達は広い大地に足をつける。
「シラレテハイケナイ・・・」
「シラレテハイケナイ・・・」
「この!」
ドッ!
バゴッ!
「「グッ!」」
水晶玉が二つ落ちる。
ゴォオオ!
「おりゃ!」
「ガブッ!」
「たあっ!」
二つの剣と牙が竜へ向かう。
全ての攻撃が当たった。
「よし!」
だが・・・
傷は再生されていった。
謎の光を浴びて。
「何!?再生している!」
「なんでなんだ!?」
「・・・分かったよあんちゃん!あの柱の頂上から光がでている!
その光が回復させてるんだ!」
ジャックは空を指した。
「あんな高いところにのぼらなきゃならねぇのか!?」
「めんどくさいことを!」
「アタマノイイ・・・トイッテホシイナァ!」
ドラゴンは少年に突撃していく。
ゴォオオオオ!
「わぁあああ!」
「あんちゃん!」
「小僧!」
グシュッ!
「!?」
少年の目の前にいたのは一人の男。
頭は・・・かぼちゃ?
剣でドラゴンを斬ったようだ。
「グゥ・・・」
ドラゴンは一旦、柱の近くへと向かった。
「ここへ来たからには、油断してちゃいけないなぁ・・・」
といって、頭のかぼちゃをはずした。
「旅人さんよ!」
「お・・・」
「お父さん・・・!」