Minecraft ~ある冒険家の旅路~   作:セッキー.Jr

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21:蠢く影

少年と狼はジャングルで集めた木炭をチェストに

 

入れながら、チェストの中身を整理していた。

 

「木炭がたくさん集まったな!」

 

「本当だな。4スタック半ぐらいか・・・」

 

「げっ!?イカ墨がなんで1スタック分あるんだよ!?」

 

「いや、池にイカがうじゃうじゃいたからさ、倒してたらこれぐらいたまった。」

 

「こんなに使えねぇだろ・・・羊毛を塗るぐらいしか使えないぞ?・・・ポイっと」

 

「ああー!俺の努力の結晶を軽々と・・・「肉が少ないな・・・」だからさえぎるなって!」

 

 

 

 

 

「そういえばジャックはどこなんだ?」

 

「あ、外でレッドストーンばらまいてたぞ。」

 

「何を作っているんだ?・・・」

 

少年は外に出た。

 

 

 

「よし、できた。」

 

「なんだこれ?」

 

「へへ、これぞおいらの傑作!『半自動農業マシン』だ!」

 

みると四角く囲まれた中に小麦、サトウキビ、スイカ、カボチャが

 

育てられている。

 

「何だこれ?言われても分からん・・・」

 

「これは土に種さえまいておけば、後はボタン一つで収穫してくれるんだ。」

 

「レッドストーンってこんな使い方するのか。」

 

「レッドストーン回路を組めばトラップも作れるよ。」

 

「なるほど、分からん。」

 

「まあ作物が育つまで家で待とう。」

 

少年達は家に戻った。

 

 

 

 

 

あれから二日が経った。

 

少年達は『半自動農業マシン』の様子を見に行くことにした。

 

「全部育っているね!」

 

「早くパンが食いてぇよ・・・」

 

「このボタンを押すのか?」

 

「そう、押すだけだよ。」

 

「ポチッと。」

 

 

バッシュン!

 

 

ピストンが押されて、水流で作物が全て流されていく。

 

そして取り出し口には大量の作物があった。

 

 

「「おおおおおおおおお!」」

 

「こんな感じだよ。」

 

「レッドストーン回路っておもしろいな!」

 

「そうでしょ!武器にも使えるんだ!」

 

「へぇ、俺も作ってみ・・・」

 

ビュッ・・・

 

 

!?

 

 

何か前を通った・・・気がした。

 

「おい、さっき何か通らなかったか?」

 

「え?何も。」

 

「どうしたんだ?」

 

「・・・いや、なんでもない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜。

 

少年達は家の周りの湧きつぶしをしていた。

 

「モンスターが家の周りにスポーンすると大変なことになるからね。」

 

「たしかにな・・・朝起きたときに蜘蛛の鳴き声がするなんてごめんだぜ。」

 

「昼のあの影はなんだったんだろう・・・」

 

「お前は疲れてんじゃないのか?このごろ忙しかったから。」

 

「そうだね・・・ちょっと今日は寝ておいたほうが良いよ。」

 

「ああ、おやすみ。」

 

少年は寝床についた。

 

 

 

ビュ・・・

 

 

 

!?

 

少年は謎の音に目を覚ました。

 

まだ夜だ。

 

外を見てみると・・・

 

 

 

 

「ジャック!ライモン!」

 

「お、おお、お前か・・・」

 

子供と狼が倒れていた。

 

ジャックは話す。

 

「おいら、暗闇の中に、何かの影が見えたんだ・・・

それを・・・見たら・・・その影に・・・一瞬で・・・

近づかれたんだ・・・ライモンも・・・攻撃したけど・・・倒された・・・」

 

「大丈夫だ。ジャック。休んでいい。」

 

 

 

 

 

「俺がそいつを倒す。」

 

少年の眼には炎が灯っていた。


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