Minecraft ~ある冒険家の旅路~ 作:セッキー.Jr
「少年達よ、本当に、ありがとう。」
「私からも礼を言う。ありがとう。」
「それよりも、これからは二人で仲良く地上の人たちを守ってくださいね!」
「ああ、もちろんだ!・・・というわけでブレイズ、酒持ってきてくれ。」
「はあ!?お前何俺に指図してんだゴルァ?」
「いやお前守護者だから・・・俺よりも地位低いじゃん・・・だから・・・」
「いい加減にしろこの!ジジィ!」
「はあ!?何を!この青二才!」
「俺は青二才じゃねぇよ!どっちかっつーと赤二才だバーカ!」
二人はガミガミ喧嘩をし始めた。
「・・・もともと気が合わないのかもね?」
「おい・・・ここまでトークできるんだったら漫才やれよ・・・」
「はははは・・・!」
二人は幸せそうな顔で、肩をくんでいた。
ネザーゲートを通って雪の村に戻った。
「ありがとう、あんちゃん!これからは村で楽しく過ごせそうだよ!」
「そうか・・・!」
「・・・ところであんちゃんたち、何で旅してるの?」
「世界を見に行くんだ!いろいろな世界を!」
「へえ・・・おいらも行ってみたいな・・・」
「行っても良いわよ!」
家から出てきたのは子供のお母さんとお父さんだった。
「いいの!?」
「昔から、かわいい子には旅をさせよ、っていうからねぇ・・・」
「あなたも、もうそんな年頃だからね!お兄さんに迷惑かけるんじゃないよ!
・・・ということで旅人さん、息子をよろしくお願いします。」
「・・・・・・分かりました!」
「いやーにぎやかになるねぇ・・・」
お父さんとお母さんはびっくりした。
「い、犬がしゃべった!」
「な、なんと!」
「おい、ライモン!」
「いけね!・・・あ!お父さんだいじょうぶですか!」
「ブクブク・・・お前にお父さんと呼ばれる筋合いはない・・・」
「だめだこりゃ・・・気を失ってるよ・・・」
少年達は草原を歩いていた。
「ところでお前はなんていう名前なんだ?」
「おいらはジャック。友達からは歩く冒険の書って呼ばれてるんだ!」
「変なあだ名だな・・・」
「お・・・見えてきた!」
見えたのは自宅。久しぶりに戻ったのだ。
「あ゛ー!動物が散乱してる!」
「作業が途中だったなそういえば・・・」
「集めようか!」
動物達を集めてから、少年達は自宅の床についた。
少年はおきた。
腹が減っていたので豚肉を食おうとしたら・・・
「あ・・・」
「むにゃむにゃ・・・骨骨パラダイス・・・むにゃ・・・」
「ライモン!おきて!」
「もう自分がほ・・・はっ!」
何の夢を見ていたかは知らないが、少年は今の状況をライモンに話す。
「石炭が切れちゃったよ・・・」
「意外と早いな・・・松明とか燃料に使っちゃったからか。」
「木炭なら20個ほどあるんだけど・・・これじゃこれから切れるよな・・・もぐもぐ」
「そうだな・・・もぐもぐ」
「「どうすれば・・・むしゃむしゃ」」
少年と狼はパンを頬張りながら悩んでいた。
「ぐー・・・真剣な眼差しで見つめるスフィンクスの放つ幻想的な香り・・・」
「こいつまだ寝てるのかよ・・・ってかなんの夢見てんだよ!」
「それは君も同じじゃないかライモン・・・おーい、朝だぞー!」
「それでいて珍しい色のスタチュー・オブ・リバティー・・・はっ!」
「なんで世界遺産なんだよ・・・」
「なるほど、炭が足りないんだね・・・それなら沢山木の生えるところに行こう!」
「でもほとんどの木って丈が短いからそんなに取れないんだよな。
簡単に4スタック分くらいの原木が取れる木があれば・・・」
「ジャングルしかないな!」
「ジャングル!?」
「確かここへ来る途中、東に密林の気候帯があったんだ。そこへ行ってみよう!」
少年達が東へ歩くと
そこには天までそびえる大樹だった。
明るい緑の葉に、赤橙色の幹。
「ここがジャングルか・・・」
「壮観だな・・・」
「さっそく伐採しようよ!」
「でも・・・どうやって?」
「こんな大樹じゃ、下からブロック積み上げて切るのは大変だぞ。」
「いや、あれを見てよ!」
子供が指差したのは幹。
その幹をよくみてみると緑色の網のようなものがかかっている。
「密林の気候帯ではツタが群生しているんだ。あれをのぼって、木の天辺から
一気に切る、ていう寸法さ!」
「なるほどな・・・」
「よし、のぼるか!」
少年は木の幹をつたってのぼり、木を切っていく。
3本目を伐採した時、気づけば夜になっていた。
「ふう・・・4スタックどころじゃないな・・・7スタックか!」
「すごいな!」
「・・・やばい・・・!夜だ!」
「何だ?確かに夜は怖いがそんなにあわてることは」
ガサ・・・
「「「!?」」」
ガサッ
ガサガサ・・・
子供は涙目になりながら答える。
「密林の夜は・・・見にくいからどこから敵が来るのか分からないんだ・・・」