ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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ヴァーリ「ヴァーリファンの皆さんは即刻ブラウザバックするように」

今回の騒動は一部アニメ版から強襲してます。


MAGIC58『絶望の嘆き・希望の凱旋』

 

アザゼルside

 

俺――――アザゼルはレーティングゲームのバトルフィールドだった神殿の外にて旧魔王派の悪魔共をある程度片付けていた。

これに関してはイッセーの使い魔のティアマットや元龍王のタンニーンが協力してくれたお陰で比較的スムーズに事が進んだ。

まぁ後は部下達やタンニーンの眷属だけで十分だろう。

 

「………む、この気配は」

「まさか……奴が…」

 

二人が何かを確信したかのように呟いた時、ファーブニルを宿した宝玉が光り輝いた。

と同時に、フィールドの隅っこに人影が現れた。宝玉は更に輝きを増した。

 

 

――――まさか、お前自身が出張ってくるとはな。

 

そこにいたのは、全身真っ黒な少女。

顔付きは端正だが、その目線はフィールドに存在するいくつもの神殿へとむけられていた。

 

少女は俺達の気配を察知したのか、こちらへと顔を向けた。

そして、薄く笑った。

 

「アザゼル、ティアマット、タンニーン。久しい」

「以前あった時はじじいの姿だってのに今度はロリッ娘とはな。恐れ入るぜ――――何しに来やがった。オーフィス」

 

――――『無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)』・オーフィス。

現在交戦中の『禍の団』のトップを務めるドラゴンだ。

 

「見学。ただそれだけ」

「高みの見物って訳か。それにしてもここでボスが現れるなんてな。……ここでお前を倒せば一件落着か?」

 

俺は苦笑しながら光の槍の切っ先を向ける。

二体のドラゴンも臨戦態勢に入るが、奴は首を横に振った。

 

「無理。アザゼル達に我は倒せない」

 

だろうな。バッサリ言ってくれるぜ。

 

「ならば、私も加わったらどうだろうか?」

 

………お前が加わるか。

 

「サーゼクス」

「遅れてすまない、アザゼル」

 

魔王サーゼクスの登場だ。

後ろにはグレイフィアも待機している。

 

「オーフィス。あれ程まで静観を決め込んでいたお前が、テロ組織を結成してまで動き出す理由は何だ?」

「暇つぶし―――何てありがちな理由はやめてくれよ。お前の行為で出た被害はもう無視できるレベルじゃないんだよ」

 

そう、此奴がトップに立って力を与えた結果、各勢力に被害をもたらしている。

死傷者だって日に日に増える一方だ。

 

だが、そのオーフィス自身の答えは予想外だった。

 

「………静寂な世界」

 

…………………は?

 

「故郷である次元の狭間に戻り、静寂を得たい。ただそれだけ」

 

――――っ。

 

「懐郷病と普通ならば言うところだろうが………あそこには確か」

 

タンニーンの言葉に、オーフィスは頷いた。

 

「そう。グレートレッドがいる」

 

次元の狭間は現在、奴が支配している。

成程な、奴をどうにかしたいが為に立ち上げた――――いや、そう願ったオーフィスと口実をつけて、奴らはくっついてきた訳か。

 

 

 

……とは言え、こうも静かだっていうことはまさか。

 

「旧ベルゼブブと旧アスモデウスは、イッセー達の方に向かったわけか……!」

 

となれば、ここで勝てる見込みのない此奴と駄弁り合ってても仕方ねぇ。

俺とサーゼクス達は即座にイッセー達の元に向かおうとした――――が。

 

 

 

 

 

 

ドォォオォォォオォォォォォォォンッ!!!!!!

 

 

突如として発生した地響きにより、俺達は動きを止めざるを得なかった。

何だ、一体……!?

 

が、俺達は言葉を失った。

轟音が響いた方角を見ると、異質なほどの魔力の柱が立ち上っていたからだ。

 

「アザゼル、あの方角は……」

「あぁ。あっちには――――」

 

イッセー達がいる神殿の最奥部だ。

やべぇな、事が大きくなる前に向かわねぇと!

 

 

「――――イッセー?」

 

 

 

 

と、ここでオーフィスは、イッセーの名を呟いた。

その声音には、隠し切れないほどの懐かしさが込められていた…………って、待て。

 

 

 

――――此奴、何でイッセーを知ってやがる?

 

「オーフィス、何でお前――――」

「アザゼル。我、用事が出来た」

「っ、おい!」

 

俺が止める暇もなく、オーフィスは姿を消した。

 

「アザゼル。今はオーフィスは放っておいて構わないだろう。今はこの魔力の正体――――イッセーの方が優先だ」

 

ティアマットの言うとおりだ。

この異質な魔力の持ち主は、イッセー以外に知らねぇ。

 

「イッセー様…………!」

「……急ごう」

 

サーゼクスの言葉により、俺達は頷きその場を後にした。

 

 

アザゼルside out

 

 

 

 

 

木場side

 

 

イッセー君がファントムの様なドラゴンの姿になって、僕等がいた神殿は瞬く間に崩壊した。

瞬時に部長がこの場から一旦離れるように指示したお陰で僕達に被害はない。

 

 

そして、神殿の跡地は、凄惨な現場になっていた。

 

「グルルルルルルル…………ッ!!」

 

イッセー君の肥大化した腕の下には、ペシャンコになったクルゼレイ・アスモデウスだった者がいた。

あの姿になったイッセー君は即座に動き、クルゼレイ・アスモデウスを頭から押し潰した――――所謂、圧殺だ。

 

「なっ……クルゼレイもまたオーフィスの蛇をもらって、前魔王レベルまで力が上がっていたのだぞ!?それを一瞬で………この化け物が――――」

 

ビュッ!!

 

イッセー君が風を切る音と共に羽ばたき、一瞬でシャルバの元に到達すると、肩を噛み千切った!

 

何てスピードだ!肉眼では追いきれない!!

 

「っ!!おのれっ!!」

 

シャルバが右腕で光の剣を作り出すも、イッセー君は右腕の手刀で地面ごとシャルバの腕を切り裂いた!

 

「あれは……赤龍帝の聖剣(ウェルシュ・エクスカリバー)!」

「ぐおおおおおっ!!」

 

シャルバが苦悶の声を上げるのも構わず、イッセー君は連続で口から魔力弾を放つ!

 

「――――ッ!!!!!」

 

それらは連続で爆発を起こしたり、周りに電撃が爆ぜたり、爆炎が迸ったり――――数え切れないほどの現象を起こし、シャルバを確実に追いやっていく!

 

………全て、イッセー君が使っていたドラゴンショットだ。

 

「ぐううう、ぐるあぁぁぁああぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁああああ!!!!!!!」

 

……人の言葉を発していない!

もはや、獣と呼ぶことすら躊躇するほどにイッセー君は吠え続けた。

 

「ハァ、ハァ………ふざけるなっ!!」

 

激昂したシャルバが残った左手で抵抗を試みるが――――イッセー君の翼が、青く光り輝いた!

あれはまるで………

 

「……白龍皇の翼」

 

小猫ちゃんが呟いたと同時に、

 

《DividDividDividDividDividDividDividDivid!!!》

 

半減を告げる音声が鳴り響き、シャルバが放とうとしていた光の波動が半分――――さらに半分と縮小していき、遂には消え去った!

 

あれはイッセー君が奪った、ヴァーリの力だ!

 

「おのれ…………何処までも私の前に立ちはだかるか!!ヴァーリィィィィィッ!!!」

 

次にシャルバが放ったのは魔力による攻撃だ!

極太の波動だ!流石のイッセー君もあれを食らったら――――

 

「ぐぅああああああああああああっ!!!!!!!」

 

だが、イッセー君は今の一撃を咆哮だけでかき消した!!

 

「ば、バカな………!?これが本当に『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』だと言うのか!?データ上の物とはまるで力が違うではないか!!」

 

シャルバの声には恐怖の感情が生まれていた。

その瞳は完全にイッセー君を完全に畏怖の対象として見ていた。

 

 

僕達は――――呆然とするしかなかった。

部長や他の皆、それに僕自身も、体の震えが止まらなかった。

 

精神の底から絶望させられそうなほどのオーラ――――今のイッセー君からはそれがありありと感じられた。

 

「ぐ、うぅぅぅあぁぁぁあぁああああぁあぁ!!!」

 

イッセー君が吠えると、鎧の胸部分が開き、そこから何と、

 

 

 

 

ボゴンッ!!グチュァッ!!!

 

 

「ヴヴヴヴぅぅぅ……………!!!」

『……………ッ!!』

 

全員が目を逸らしたくなった。

何故なら、その部分からは、新しいドラゴンの顔が生まれていたからだ。

 

だが、その口元にはどす黒いまでの魔力がチャージされていくことに気付いたシャルバは足元に魔方陣を展開した。

 

「ちっ!私はこんなことで死ぬ訳には……!!」

 

が、新たにシャルバを囲う様に四つの魔方陣が現れ、イッセー君が目を赤く煌かせた瞬間、魔方陣から鎖が出現し、シャルバを縛り上げた!

 

「なっ――――」

 

そして今度は――――シャルバ自身の動きが止まった!

 

「あれって………先輩の魔法と、僕の力!?」

 

ギャスパー君の停止能力まで発動させたというのか!?

赤龍帝のスペックは一体何処まで隠されていると言うんだ!?

 

《BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!!》

 

《Longinus Smasher!!!!!!!!》

 

神殿の跡地に響く、倍加の音声。

そしてチャージが完了したドラゴンの口腔から、赤いオーラが放たれる!!

 

不味い!この威力だと、僕達まで――――!!!

 

だがもっと離れようとする前にその一撃が放たれ、シャルバはその奔流になすすべなく飲まれていく!

 

僕は咄嗟に聖魔剣で防壁を作り出し、何とかその余波を凌ごうとした!

 

「ば、バカな………!真なる血族であるこの私が!!ヴァーリにすらまだ一泡吹かせていないのだぞ!?おのれ!赤い龍!白い龍――――ッ!!!!!!!!」

 

放射された光に飲まれ、シャルバは跡形もなく姿を消した――――。

 

「―――――――ッ!!!!!」

 

その余波は凄まじく聖魔剣のシェルターが次々と破壊されていく!

くっ!!

 

 

 

 

 

が、最後の砦が破壊されるか否かのところで、その余波は収まった。

僕は剣を開放して全員で外の様子を確認する。

 

「…っ」

 

神殿はもはや原型が残っておらず、僅かに残った瓦礫が辛うじて神殿があったことを物語っていた。

これが、赤龍帝の真の力なのか………。

 

「ぐおおおおおおおおおおおん…………」

 

イッセー君は暴れる様なことはせず、天に向かって吠え続けていた。

……自我を失っても、アーシアさんを失った悲しみだけは残っているんだ。

 

戦いは終わったんだ……でも、どうしたら、イッセー君は元に戻るんだ?

 

 

「困っているようだな」

 

――――っ、この声は。

 

全員が声がした方を振り向くと、空間に裂け目が生まれそこから現れたのは――――ヴァーリだ。

それと後ろには、恐らく孫悟空の末裔、そして見慣れない男性だった。

 

――――多分、イッセー君が出会ったと言う聖王剣コールブランドの所有者だろう。

 

「ヴァーリ…!」

 

部長の一言に、僕達は臨戦態勢に入る。

が、彼等からは敵意が感じられなかった。

 

「戦いに来たわけじゃない。美猴」

「はいよ」

 

ヴァーリに呼ばれた美猴の腕には、見知った女の子が抱えられていた。

 

「この嬢ちゃん。お前らんとこの眷属だろ?」

 

――――アーシアさんだ!

 

「「アーシア(ちゃん/さん/先輩)!!」」

 

全員がアーシアさんの元に近づく!

 

「安心しろよ。気ぃ失ってるだけだからよ。外傷もないしな」

 

美猴の一言に全員が涙ぐんだ。

僕もこみ上げてくるものがあった。

 

……本当に良かった!

 

「だけど、どうやって……」

「私たちが偶然次元の狭間を探索していた時に丁度飛んできたのですよ。ヴァーリが見覚えがあると言ってここまで連れてきたのです。運が良かったですね。私たちが偶然その場に居合わせなかったら、この少女は次元の狭間の『無』に充てられて、消滅するところでした」

 

僕の疑問にコールブランドの持ち主がそう答えた。

成程、そういう理由だったのか……。

 

「うわぁぁぁぁぁぁんっ!!」

 

ゼノヴィアは安堵のあまりその場に座って泣きじゃくってしまった。

僕がアーシアさんを彼女の元に下すと、アーシアさんを大事そうに抱きかかえ、笑顔になった。

 

「後は――――」

 

部長が目線をイッセー君の元へと向けた。

ヴァーリもそちらを見ると、訝しげに目を細めた。

 

「どうやら、中途半端に覇龍化したらしいな。あの状態だと生命力を枯らして死ぬな」

「……元に戻るの?」

 

部長の問いに、ヴァーリは難しげな顔を浮かべた。

 

「中途半端な状態ならば、可能性はゼロではない。――――ん、どうしたアルビオン?」

 

すると、ヴァーリの背中に光翼が現れた。

 

『何だあの力は……!?あの力は本当に、『覇龍』なのか……?』

「どういう事だ、アルビオン?」

『あの姿は――――私の知っているドライグの覇龍ではない』

 

――――っ!?

あれ程の力を誇っていても、本物の赤龍帝じゃないというのか!?

 

「だが、根本の力は同じな筈だ…………ふむ」

 

するとヴァーリは空中に飛び上がり、

 

《Vanishing Dragon Balance Breaker!!!》

 

白い鎧を纏った!

 

「一体何を!?」

「まぁ……ただの気まぐれ行為だと思ってくれ」

 

部長にそう返すと、ヴァーリはイッセー君目掛けて飛び出した!

 

『ヴァーリ、何をするつもりだ』

「奴の力を抑えるのさ」

『白龍皇の光翼は、対象者の体に触れねばならない。だが、あの状態の赤龍帝に触れるのは、自殺行為だぞ』

「分かっているさ。だから目には目を――――龍には龍さ」

 

ヴァーリはアルビオンとの会話を打ち切ると、拳を天に掲げた!

 

 

 

 

「我、目覚めるは――――」

 

〈消し飛ぶよっ!〉〈消し飛ぶねっ!〉

 

――――っ!その呪文は!?

イッセー君の時と同様に、ヴァーリの声のほかに老若男女様々な声が入り混じる。

そしてその声音には――――凄まじいほどの怨念が込められていた。

 

「覇の理に全てを奪われし二天龍なり――――」

 

〈夢が終わるっ!〉〈幻が始まるっ!〉

 

鎧の形状が変化していき、生物的なフォルムへと変わっていく。

 

「無限を妬み、夢幻を想う――――」

 

〈全部だっ!〉〈そう、全てを捧げろっ!〉

 

その体躯は普段のヴァーリ以上の大きさへと変化していく。

 

「我、白き龍の覇道を極め――――」

 

輝かしいまでの城のオーラが放たれ、

 

 

 

「汝を無垢の極限へと誘おう―――――『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』!!」

 

 

《Juggernaut Drive!!!!!!》

 

 

そこにいたのは、圧倒的なまでのドラゴンのオーラを滾らせる、ヴァーリの姿だった。

 

 

――――でも、何故だろうか。

彼からは、イッセー君ほどの深い絶望のオーラを感じない。

 

響いていた声からはあれほどの怨念に塗れていたというのに………。

 

 

イッセー君は近づいて来たヴァーリに気が付き、臨戦態勢に入った。

ヴァーリは巨大な魔力弾を両手に生成して撃ち放つが、イッセー君は当たる直前に――――姿を消した!

 

「ッ!」

 

これにはヴァーリも僅かに驚きを見せた!

完全に姿が消えている…………おまけに気配も。

 

ヴァーリが周囲を警戒しているその一瞬の間――――何もない筈の虚空からイッセー君が姿を現し、拳を振りかぶった!

 

「グゥッ!!」

 

完全に虚を突かれたヴァーリはこれを諸に食らい、地面に叩き落される!

イッセー君はヴァーリに追い打ちをかけるかのように腕を巨大化させ地面に蹲っているヴァーリ目掛けて振り下ろした!

 

「ふん!」

 

ヴァーリはそれを躱して複雑な軌道を描きながら、イッセー君に肉薄する!

 

「さぁ、これで条件は整った――――っ!!!」

 

が、イッセー君の背後に魔方陣が現れたかと思うと、イッセー君は一瞬で姿を消した。

かと思うと――――

 

「がっ!!」

 

今度は右側から何者かがヴァーリを殴りつけた!

その正体は――――ッ!?

 

 

 

 

「な、んだと………!?」

 

 

そこにいたのは、先程とは異なり全身の鎧が青く染まったイッセー君だった。

 

『ヴァーリ!背後だ!』

「っ!!」

 

が、今度はヴァーリの背後から火炎放射が放たれた!

それを躱したヴァーリの目線の先には――――先程までいた、赤い鎧のイッセー君だ!

 

「何がどうなって――――ぐぁぁぁぁぁっ!!」

 

今度は落雷!?

堪らず落下していくヴァーリに高速で近づくそれは、まるで緑色の竜巻だった。

 

緑色の赤龍帝…………と言う事は、まさか!?

 

「ぐ、う………っ!!」

 

空中で踏ん張るヴァーリにイッセー君は高速の一撃を与え、ヴァーリの鎧に傷を与えていく!

腕に風を収束させそれをヴァーリにぶつけ、ヴァーリを落下させる!

 

そして――――僕の予感は当たった。

 

 

 

ドゴォォォンッ!!

 

 

「ちっ!!」

 

落下地点の大地を砕き現れたのは、黄色い鎧姿のイッセー君だ。

ヴァーリもそれを予想していたのか、空中で無理やり軌道を変えて彼の両腕の一撃を逃れた。

 

間違いない、あれは――――

 

 

「ウィザードの、力だ…………ッ!!」

 

そう、イッセー君が以前手に入れた分身殺法――――確かドラゴタイマーによる力だ。

つまり、今目の前にいるのは、暴走状態のイッセー君四人と言う事だ!

 

 

 

「………兵藤一誠が四人、か。少し不味いな」

 

ヴァーリにしては珍しく弱気な発言だ。

どういう事だろうか……。

 

「ぐおおおおおおおんっ!!!!」

「!!ぐっ!!!!」

 

まず黄色の赤龍帝が力強く吠えたかと思うと、ヴァーリは何かに耐えるように膝をついた!

 

「……重力の、咆哮かっ!!」

 

そして、動けないヴァーリに追い打ちをかけるかのように、彼の四肢が凍り付いていく!

この二つはイッセー君が使ってた魔法だ!

 

そいて、動けないヴァーリの頭上から落雷が降り注いだ!

 

《DivideDivideDivideDivideDivide!》

 

が、ヴァーリは落雷を半減の力で弱体化させるとそれを口から放った魔力弾で相殺した。

 

「ぐううううううう!!」

「―――っ!!」

 

今度は赤い鎧のイッセー君が腕を異常なほどに巨大化させて、ヴァーリを鷲掴みにした!

そしてそのまま、縦横無尽に地面に叩きつけた!

 

「ぐぅぅぅぅっ!!」

 

空中へと投げ出されたヴァーリを、イッセー君達は停止能力だ停めた!

 

「おいおい、流石にヤバいぜっ!」

「四人分の停止能力では、ヴァーリと言えども解除ができませんね」

 

確かに。

ギャスパー君ならまだしも、今のイッセー君が使えば解除するのは難しい筈だ!

その証拠に今のヴァーリは完全に停止している状態だ!

 

その間に四人の赤龍帝は胸部分からドラゴンの顔、尾、翼、両腕の爪を肥大化させ、動けないヴァーリに標準を定める!!

 

「「「「ぐぅおぉぉおぉぉ!!」」」」

 

まずは赤色の赤龍帝が先程より威力が落ちた一撃を放ち、鎧が砕けたところに青色の赤龍帝が冷気を帯びた尾を叩き付ける!

 

「――――ッ!!!」

『ヴァーリ!この場から離脱しろっ!このままでは――――』

 

叩き付けられた衝撃か、漸く動けるようになったヴァーリだが、その鎧姿は以前見た禁手のと同じだった。

まさか、覇龍が解除されたのか!?

 

が、理性を失ったイッセー君は、そんなヴァーリのお構いなしに緑色の旋風を纏い突貫する!

その速さはまさに一陣の風と表現するに相応しいスピードで、瞬く間にヴァーリを切り刻んだ!!

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ――――っ!!!」

 

そしてとどめと言わんばかりに黄色の赤龍帝が両爪を大地ごと切り裂いて衝撃波をぶつける――――その時だった!

 

 

 

『――――っ!?』

 

一瞬、青い光が横切ったかと思うと、次に気づいた時にはヴァーリはそこにおらず、赤龍帝の一撃は空を切った!

それと同時に各色の赤龍帝も消失した。

 

 

な、何だ!?

 

「ふ~、一時は如何なる事かと思ったぜぃ」

「しかし、相変わらずの速さですね」

 

美猴達は知っているようだ………っと思っていると、僕らの目の前に、傷だらけのヴァーリが降り立った。

そしてその横にいたのは――――

 

「情けない有様だな。ヴァーリ」

「…助かったよ、カイト」

 

全身から青白い光を放つ、ドラゴンを思わせる鎧を纏った男性だった。

 

「……そんな状態ではロクに動けまい」

 

男性は液体の入った瓶を取り出すと、その中身をヴァーリに振りかけた。

すると、みるみるヴァーリの傷が回復していった。

 

フェニックスの涙だ。

 

「……予想以上だ」

 

ヴァーリがポツリと、呟いた。

歴代最強の白龍皇と謳われた彼をもってしても、今のイッセー君を止められないなんて…………!

 

だけど、そんなヴァーリですら敵わなかった僕達が、イッセー君を止めることはできない…………僕達はその事実に、ただ歯噛みした。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時だった。

 

「ヴァーリ、随分ボロボロ」

 

黒い衣装に身を包んだ女の子が、僕達の前に現れたんだ。

この子は一体………?

 

「…まさか君が来るとはね。オーフィス」

 

 

―――――ッ!?

 

 

オーフィス……『禍の団』のトップと言われる、伝説のドラゴン!?

何故ここに!?

 

「おいお前ら!無事か!?」

「…アザゼル!お兄様!」

 

それを追いかけるようにして、アザゼル先生、魔王サーゼクス様やタンニーン様たちも現れた!

 

「――――っ。おいおい、イッセーの奴、『覇龍』を発動したのか?」

「……アーシアさんを殺されたと思って、それが引き金になったんだと思います」

「そうか………」

 

アザゼル先生がそう呟いた時だった。

 

「あれ、通常の覇龍ではない」

 

オーフィスがそれを否定した。

 

「……どういう意味だ、オーフィス?」

「あの覇龍、確かに歴代赤龍帝の怨念、感じる。でもそれ以上に、イッセーの絶望の心、大きい」

『やはり、あの覇龍は………』

「そう。ドライグとは違うドラゴンの力、今のイッセーに作用している」

 

ドライグじゃない別のドラゴン………?

どういう事だ?

 

「それは兎も角だ。今のイッセーを直す手立てはあるのか?」

「白龍皇の小僧ですら太刀打ちできなかったのだろう?それにあの力……俺やティアマットですら対処は難しいぞ」

「龍王二人ですらお手上げなのかよ……」

 

美猴がげんなりとした様子で呟いた時だった。

 

「我、イッセーを止めてみる」

 

オーフィスがそう名乗りを上げた――――って!

 

「オーフィス、それはどういう意味か分かって言ってるのか?お前はあいつと敵対している組織の親玉なんだぞ?」

 

アザゼル先生が厳しい表情で問いかける。

が、オーフィスは構わずに向かおうとする。

 

「おい、オーフィス――――」

「確かに、この行為、『禍の団』に大きな影響齎す。でも――――イッセーは、我の初めての友達。友達を助けるのに、理由いらない」

 

――――っ。

 

僕達が呆気にとらわれているのに構わず、オーフィスはイッセー君の元に一瞬で近づいた。

 

「ぐぐぐぐぐぐぅううううううぅぅぅ!!!!」

「イッセー、目を覚ます」

 

吠えるイッセー君に構わず、オーフィスは彼の胸に手を当てた。

 

「……がぁぁぁああぁぁぁあぁああああぁぁぁあぁあ!!!!!」

「……イッセーが振るっている力、希望を守るものじゃない。寧ろ絶望を振りまく力。イッセーにそんな力、似合わない」

「………あ、ぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁあああ!?」

 

希望という言葉に反応したのか、イッセー君は頭を抱えて苦しみだした。

 

「大丈夫。イッセーの事、誰も否定したりしない。我も、それは同じ」

「あぁぁぁあああぁあぁぁぁあぁあぁああぁあああああああぁぁあぁぁぁあぁあぁぁぁあぁぁぁあぁあ――――――――――――――ッ!!!!」

 

激しく悶えだしたイッセー君!

と、そんなイッセー君に、グレイフィアさんが近づいた。

 

「そうです、イッセー様」

「っ、グレイフィア!?」

 

部長が驚いているが、グレイフィアさんは構わずに、イッセー君に呼び掛ける。

 

「アーシア様は生きています!戦うべき敵も、もういないのです!!だから…………戻ってきて、イッセーッ!!!」

「――――――――――――ぐ、グレイ、フィア……………」

 

――――っ!

今のは……イッセー君の声だ!!

 

 

今のイッセー君に、声が届くのなら…………!!

僕達は駆け出した!

 

「イッセー!戻ってきなさい!」

「また皆で、たくさん部活動をしましょう!!」

「そうだぞイッセー!私との子作りだって、まだ済んでいないじゃないか!!」

「……先輩がいないと、寂しいんです。だから、戻ってきてください!!」

「イッセー君!また君とドライグの漫才を、見せてくれよ!!」

「イッセー先輩!!ファイト一発ですぅぅぅぅぅ!!!」

「イッセー!私が選んだ男だ…その怨念に打ち勝ってみろ!!」

 

リアス部長が、朱乃さんが、ゼノヴィアが、小猫ちゃんが、僕が、ギャスパー君が、ティアマットが叫んだ声は、イッセー君に――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「み、んな――――――――」

 

――――届いた。

そう実感したと同時に、イッセー君を包んでいた鎧が、崩壊していく。

 

 

 

倒れこんだイッセー君を、一番近くにいたグレイフィアさんが受け止めた。

 

「…………お帰りなさい、イッセー様」

「……………」

 

 

気を失っていたイッセー君の顔は、安堵に包まれていた。

 

 

 

木場side out

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

イッセーside

 

 

 

 

………………………んぁ?俺は、一体…

 

 

「イッセー、起きた」

 

目を覚ました俺に視界に映り込んでいたのは………………!?

 

「オーフィス……!?」

「久しい、イッセー」

 

オーフィスは俺の胸に抱き着いた。

 

「……イッセー、前より大きく、強くなった。とても逞しい」

「ま、まぁ……あん時は小学生だったし」

 

どこか嬉しそうに言うオーフィス………そういや結構甘えん坊だったな。

父さんや母さんにも甘えてたし。

 

『イッセー(君/先輩/様)!!』

「うおっ!?……皆!」

 

振り向けば、全員が目に涙を浮かべていた。

………また、心配かけちゃったな。

 

『よぉ相棒』

 

ドライグ………お前にも、随分迷惑かけちゃったな。

 

『何だらしくないセリフ吐きやがって』

 

うるせっ!……だけど、お前の声も、聞こえてた。

真黒なものに飲まれそうな瞬間にな。

 

『忘れろ!あんなの俺のキャラじゃねーよ!』

 

ハハハ、照れてやんの!………ん?

 

「やぁ、兵藤一誠」

「…ヴァーリ」

 

何で此奴がここにいんだ?

 

「イッセー君。彼らが、アーシアさんを助けてくれたんだ」

「――――っ。……そっか。サンキューな」

「気にするな。ただの気まぐれだよ」

「……随分迷惑かけちまったみてーだな」

「何、随分と刺激的だったさ」

 

さいですか。

まぁ、それは兎も角だ………

 

「そういや何してんだ。お前らこんな所で」

「……この場所に俺の見たいものが現れるんだ」

 

見たいもの?

空を見上げたヴァーリに倣って、俺も空を見上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチッ!バチッ!

 

 

空中に巨大な穴が開いていく。

そして、そこから何かが姿を現した。

 

「あれは――――」

 

そこから出現したものを見て、俺は驚いて口が開きっぱなしになっていた。

他の皆も同様だった。

 

「よく見ておけ、兵藤一誠。あれが俺が見たかったものだ」

 

空中に現れたのは真紅の巨大なドラゴン。

……でけぇぇぇぇぇぇ!!

 

ドライグやドラゴンの倍以上はあるぞ、あのドラゴン!!

 

「『赤い龍』と呼ばれるドラゴンは二体いる。ひとつは君に宿るウェールズの古のドラゴン、ウェルシュ・ドラゴン。俺に宿るバニシング・ドラゴンも同じ伝承から出てきている。そして、もうひとつは『黙示録』に記されし、赤いドラゴンだ」

「黙示録?」

 

ドラゴニック・オーバーロード…………ではないな、うん。

 

「『真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)』グレートレッド。『真龍』ーーー『D×D(ドラゴン・オブ・ドラゴン)』と称される偉大なドラゴンだ。自ら次元の狭間に住み、永遠にそこを飛び続けている。今回、俺はあれを確認するためにここへ来た」

 

『D×D』…………真龍…………。

 

「あれが、オーフィスの目的であり、俺の目標でもある」

「目標?」

「俺はいつか、グレートレッドを倒す。そして、『真なる白龍神皇』になりたいんだ。赤の最上位がいるのに白だけ一歩前止まりでは格好がつかないだろう?」

 

ヴァーリは苦笑しながら夢を語った。

笑ってはいるけど、目はとても真剣なものだ。

 

「――――ははっ。とんでもなくデカい目標だな」

「だろう?だがそれには先ず、君と戦って、勝利を得なくてはならない。俺のこの挑戦、受けてくれるかい?」

 

成程。此奴がテロ組織に身を置いた訳も理解できた。

 

「時と場合を考えてくれたら、何時でも受けてやんよ」

「ありがとう、兵藤一誠」

 

俺の差し出した拳に自らのそれを合わせるヴァーリ。

……俺の胸にはオーフィスがしがみ付いていて、カッコ付かないけどな!

 

「……我、必ず静寂、手に入れる」

「や、この格好で言ってもなんだかなぁ……」

「……しかし、オーフィスと顔見知りとは、驚いたよ」

「ん?あぁ」

 

適当に答えると、オーフィスは俺から離れた。

 

「我、帰る。その前に…………」

「ん?何だオー――――」

 

気づけば、オーフィスの顔面が視界いっぱいにまた広がっていた。

突然の事で固まる周囲と俺――――そんな中、オーフィスは何事もなかったかのように離れ、

 

「じゃあ、また」

 

珍しく微笑んだオーフィスは、風の様に消え去った。

 

 

 

 

…………………………………よしっ!!!!!

 

 

 

 

「逃げるっ!!!!!」

『イッセーッ!!!!!!』

 

 

 

 

俺は悪くねぇぇぇぇぇぇえぇぇぇえ!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

けど、またこうやって当たり前の日常に戻れた。

 

 

 

 

そう、思っていた――――。

 

 

 

 

 

 

今、この時は。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

Epilogue

 

 

 

それから二日後。

 

 

ばーん!ばーん!

 

 

空砲が空に鳴り響き、プログラムを告げる放送案内がグラウンドにこだまする。

 

『次は二人三脚です。参加する皆さんはスタート位置にお並びください』

 

そう、今日は体育祭の日だ。

そして、今から俺とアーシアが出場する二人三脚が始まろうとしていた。

 

俺は自分とアーシアの足首のひもをぎゅっと縛る。

 

「これで準備は万端だ。いつでもいけるぜ」

「はい!頑張りましょう!」

「おう!」

 

俺達は気合を入れてスタートの位置に立った。

 

 

 

 

パンッ!

 

 

空砲が鳴り響き、俺達はスタートを切る!

 

「「せーの、いち、に!いち、に!」」

 

二人の声を合わせて走り出す。

うん、良いスタートだ。

 

 

二人の呼吸がピッタリ合ってる!

このまま行くぜ!

 

「イッセー! アーシア!一番取りなさい!」

「いけますわよ!」

 

部長や朱乃さん、他の部員の皆が応援をくれる!

他にも――――

 

「負けたら承知しないからな、イッセー!」

「頑張れ~!アーシアちゃん、イッセーく~ん☆」

「おぉぉっし!イッセー、アーシアちゃん!きばれぇぇぇぇ!!」

 

ティア、セラフォルー様、おっちゃんもエールを送る!

おっちゃん、キャラが変わってるよ………。

 

「ファイトだ、二人とも!」

「もう少しですよ!イッセー様、アーシア様!」

 

サーゼクス様、グレイフィアさんも、エールを送ってくれる!

 

 

「「いっちに!いっちに!」」

 

ゴールが間近になった時、俺はアーシアに語り掛けた。

 

 

 

「アーシア、改めて約束するよ。例えどんな事があっても、俺は絶対にアーシアの味方であり、希望であり続ける」

「――――っ」

 

その言葉に、アーシアは僅かに涙を浮かべていた。

が、それを堪えて、ゴールテープ目掛けて足を延ばす!

 

 

そして――――

 

 

 

「よっしゃぁぁぁぁ!!」

 

俺達はゴールテープを切った!

 

「やったなアーシア!一位だぜ!!」

「はい!練習の成果が出せました!!」

 

俺とアーシアら手を取り合って喜んだ!

そりゃ、今までの練習の成果を出せたんだ!嬉しいに決まってる!

 

 

フラッ………

 

 

「おっと…」

 

頭に熱が来すぎたのか、俺は僅かにふらつく。

そういや病み上がりだったっけな、ハハハ………。

 

「イッセーさん、大丈夫ですか!?」

 

体勢を崩す俺をアーシアが支えてくれた。

 

「あぁ、ちょっと疲れただけだよ」

 

と、そこへ部長がやってきた。

部長は笑顔で体育館を指さした。

 

「アーシア、体育館なら人気もないし、神器で回復してあげなさい」

「は、はい!」

 

はは、なっさけねなぁ………。

 

と、部長の横を通り過ぎようとした時だった。

 

「頑張りなさい、アーシア」

「――――っ」

 

ん?何を頑張るんだ?

んで何でアーシアは頬を赤く染めてるんだ?

 

 

まぁそんなこんなで体育館に移動し、俺はアーシアに神器で回復してもらった。

……うっし!力が漲ってきたぜ!

 

「よーし!これなら残りのプログラムも余裕だぜ!!」

「――――イッセーさん」

「ん?何だアーシア――――」

 

アーシアに呼ばれ、振り返ると――――俺に唇に、アーシアの唇が重なった。

 

 

 

……………俺、何だか悪魔になってからキスに縁があるよなぁハハハハハハ……………って、キスされてるぅぅぅぅぅぅぅ!?

 

 

アーシアは笑顔で、首を可愛らしく傾げて言った。

 

 

 

「イッセーさん、大好きです!ずっと……おそばにいますから」

 

 

 

 

 

 

 

 

第6章 体育館裏のドラゴンフォーメーション・完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

The Next Chapter Introduction

 

 

 

 

 

 

「糞が………糞が………糞がぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 

苛立ちを寄せる幻魔の不死鳥。

 

 

 

「貴殿も、悪魔らしくすればいい…………己の欲に忠実に、ね」

 

 

 

不死鳥を破滅へ導きし、新たな幻魔――――

 

 

 

「俺は………自分の事さえ、信じられないのに」

 

 

少年は、己の胸中を吐露する。

 

 

 

 

「俺は諦めが悪いんでな…………もう二度と、あんな悲劇は繰り返させない!!!」

《ファイナルタイム!》

 

 

 

 

過去の迷宮から漸く光を見出した彼は、諸刃の希望に身を委ねる。

 

 

 

 

 

――――リミッター解除して、闇に立ち向かえ――――

 

 

 

 

第7章:放課後のラグナロク/オールドラゴン

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい。また長くなってしまって申し訳ありません

因みに今回の覇龍のイッセーが使った魔法、皆さんは全部分かりますかな?


本当はもうちょっと出したかったんですけどね……それ以上やるとヴァーリ君死んじゃうので………

では、また次章ないし番外編にてお会いしましょう!


ではではノシ

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