ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
今回は小猫ちゃんに焦点を当ててますです
そして短いです
朱乃さんは……ロキ戦あたりかな?
さて、ヴァーリチームの襲撃を退けた後、グレモリー本邸に戻った俺達はそれぞれの結果報告の為に、(何故か)俺の部屋に集まっていた。
あの時ドタバタしてたから気にする暇無かったけど……皆レベルアップしてるな。
特にギャスパーなんて対人恐怖症を克服してるみたいだしな。
で、俺は自身が体験した特訓のことを伝えたら、軽く………いや、ドン引きされた。
んん?おっかしいなぁ…。
「…お前らも山篭りしてたんじゃないのか?オイ木場こっち向け」
「や、僕らは……その………」
「私達はグレモリー家が所有する別荘を借りていたぞ」
「…………は?」
なぁにそれぇ。
「先生、どう言うことっすか?!」
「いや、俺も驚いてんだけどよ。てっきりお前もグレモリー家に戻ってんのかと思ってたからさ。まさかそのまま山で過ごしてたとは思いもよらなかったよ」
「思いもよらなかった、じゃねーよぉぉぉぉぉぉ!!!」
何だよそれ!?ふざけんな!!
何が悲しくて俺は無駄に野生児生活を送ってたんだよ!?
「こちとら飯も全部自給自足だったんだぞ!!山で山菜採ったり猛獣ハントしたりで!!つまり何か?お前らは作りたての料理を食べてた訳か!!?」
「まぁ、そうなるよね」
「葉っぱ一枚地べたに敷き詰めた雑魚寝じゃなく、ふかふかのベッドで寝てたってのか!?」
「あぁ」
「ずっりぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
ヒデェ話だ!!
「何だよぉぉぉ!!寝てる最中に襲われたり水浴びしてる最中にも襲われた俺の苦しみを誰がわかってくれるんだよぉぉぉぉ!?」
『そのせいで山の中スッポンポンで駆け回る羽目になったもんな』
全く持ってその通りだよ!!
しかもティアが何故だか興奮して滅茶苦茶怖かったよ!!
「あの時は生きた心地がしなかったんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「まぁ泣くなって。そのお陰でお前は新しい力に目覚めたんだからよ」
……まぁ、そうだけどもさ。
「だがあのオーラの強さは俺も予想外だったぞ」
「俺もビックリっすよ」
「で、アザゼル。あの形態は今後なんと呼べばいいの?」
まぁ、通常の禁手とは全く違う感じだからな。
「うーむ………そもそも禁手の更に上のレベル何ざ聞いた事無いからな。神器の究極が禁手だから……………」
『ならば………『
アブソリューション………どう言う意味だ?
「罪の赦し、だな。キリストから与えられた権威に基づいて、司祭が告解の秘跡に際して与える教会罪からの赦免だった筈だ」
「さっすがゼノヴィア。元カトリックだもんな!」
「よ、止してくれ………///」
な、何かちょっと見ない間に可愛くなってないか?
でもカトリックとキリストって関係あったか…?
「ほぉ、洒落たチョイスだなドライグ。元々の禁手の語源は神が禁じた忌々しい外法だからな。その禁じてから許され至れる境地………うん、良いねぇ!」
おお、何か乗り気だ。
まぁ、何でも良いけどね。
と言う訳で、俺の新しい形態の名前は、『
~~~~~~~~~~~~
「ふぅ………」
夜――――俺はグレモリー家のテラスで水を飲みながら一息吐いていた。
『相棒。また、あの夢か?』
「ん?あぁ………最近よく見るんだよなぁ」
あの夢ってのは、サバトのあの惨劇の事。
「ドライグ、俺さ……すごい幸せなんだ」
『そうだな。俺にもそう見える』
「でもさ、幸せになっちゃったら……あの日の出来事を忘れてしまいそうで、怖いんだ……」
…もしかしたら、最近になって見る様になってるのは、決して消えることの無い十字架って事を現してるのかも、な。
「お前は、この罪をわすれてはならない」って言う――――
「…………先輩?」
――――ッ!?
そこのいる筈の無い声が聞こえ、勢いよく振り向くと、
「小猫、ちゃん……?」
グレモリー眷属のマスコットキャラクター、小猫ちゃんがいたんだ。
………以前会った時と同じ様に、可愛い猫耳と尻尾を生やして。
イッセーSIDE OUT
小猫SIDE
「……………ふぁ」
私――――塔城小猫は、深夜に目を覚ましました。
理由は、三日後に控えたソーナ会長達とのレーティングゲームを控えて、恐らくですが緊張しているのかもしれません。
私は――――その試合で、自身の中で嫌悪していた力、仙術を使うと決めたから。
ですが………心でそう決めても、頭の方がまだ納得できていないみたいです。
私も、もし姉様の様に守るべき部長を傷つけてしまったらと思うと…………
私は気晴らしに外の空気を吸おうとして、普段は出さない猫耳と尻尾を出してテラスへと向かいました。
するとそこには………先客がいました。
「………先輩?」
「ッ!?」
グレモリー眷属唯一の『
先輩は最初俯いて何やら独白していましたが、私が声をかけると、此方を勢いよく振り返り、心底驚いたような顔をしていました。
「……小猫、ちゃん?全然気づかなかったよ」
「仙術の力を応用すれば、容易いです……」
私がそう言うと、「すげぇな、仙術ってのは」と、先輩は感心した風に呟きました。
「…イッセー先輩は、どうしてここに?」
「……ちょっとね。夜風に当たりに来たのさ」
………嘘です。
今の私は、猫又の力を解放しているから、人の気の流れが分かります。
だからこそ言えるんです。
イッセー先輩は、嘘を吐いている……と。
現に今のイッセー先輩の気には、若干の乱れが見られます………でも、驚きでした。
先輩にも、怖いものとかもあるんだ――――と。
「先輩……私はっ」
「皆まで言わなくても良いよ。………仙術って、人の心にも敏感なんだったなぁ」
……読み取られてしまいました。
「それはそうと………この間は、ゴメンな」
「えっ?」
私は一瞬何の事か分からず首を傾げましたが、直ぐに思い当たりました。
――――ここで話は逸れますが、私から見たイッセー先輩の事を話したいと思います。
最初は、リアス部長が気にかけて眷族にしてそこから親しくなったのですが……私が感じた先輩の第一印象は、兎に角ヘラヘラしていて、どこか抜けてて軽薄そうな方だと、思っていました。
ですが、その軽薄そうな感じを抱いた私はそれを大きな間違いだと気づきました。
先輩は――――冥界でも有名だった謎の魔法使い、ウィザードでした。
イッセー先輩は、たとえ守るべきゲートの方から心ない言葉を浴びせられても、決して見捨てませんでした。
自分がどれだけ傷ついても、絶対に絶望させまいと、獅子奮迅の活躍を見せてくれました。
他人の絶望を払い、希望となる――――そんな他人の為に精一杯に動けるイッセー先輩だからこそ、リアス部長、アーシア先輩、朱乃副部長、ゼノヴィア先輩は(他にもいますが、割愛します)、惹かれたんだと思います。
かく言う私も………気づけばずっとイッセー先輩から目が離せませんでした。
私が本音を吐いた時もイッセー先輩は、優しく受け止めてくれるといった――――今思えば、甘えの考えを抱いていました。
でも――――
「他人と自分を比べて弱いと理由付けて!何時までも力から逃げても、強くなんてなれる訳ないだろっ!?」
イッセー先輩は、厳しい言葉で、私を叱り付けました。
最初はショックでした。
どうして、優しく包んでくれないのだろう――――と。
でも、アザゼル先生が教えてくれました。
『アイツは、お前の為にあえて突き放したんだろーよ。あそこでお前を甘やかせば、お前は一生自分の弱さを正当化して向き合わなくなり、例えそれを突きつけられても、自身に縋る事で逃げちまうから………全く、嫌われ者は俺だけで良いってのによ』
イッセー先輩は、私の為を思って嫌われ者を演じようとしてくれたのです。
恐らくそれに気づけなかったら、私はずっとイッセー先輩に、悪感情を抱いていたと思います。
「俺、小猫ちゃんが苦しんでるのに、あんな辛い言葉しか掛けれなかった…………駄目な先輩だよ。悩んでる後輩に、慰めの言葉ひとつ掛けてやれないなんてさ」
「そんな事無いです………先輩は、駄目な先輩なんかじゃないです」
「…ありがとな」
イッセー先輩は、私の頭を撫でてくれます。
少し荒っぽいですが、心が温かくなる様な感じです………にゃあ♪
「なぁ、小猫ちゃん………」
イッセー先輩は手を下ろすと、真剣な表情で私に語りかけてきました。
「お姉さんの事なんだけどさ……嫌いにならないで欲しいんだ。勿論、アイツが君にどれ程の絶望を与えたかは分かってる。でもっ」
「………私は、多分一人では姉様を信じる事は出来ません」
私は、イッセー先輩の言葉を遮り、先輩の胸に抱き付きました。
「でも………イッセー先輩が信じるなら、私も信じます」
「……もしそれで、またアイツに襲われても、俺が小猫ちゃんを守る」
先輩は、拒む事無く私を抱き止めてくれました……。
「たとえ、仙術に振り回されても、俺が、俺達が受け止めてあげるから。何も怖がらなくて良いんだ…………絶望に苛まれても、俺は絶対に君を見捨てない。約束する………俺が、小猫ちゃんの最後の希望になるよ」
――――こんなの、惚れるなと言うのが無理です。
『ゴメンなさい、部長…………私、先輩の事”本気“になっちゃいました』
その日、ダメ元でイッセー先輩に一緒に寝てくれますか?と聞いたら、渋りながらも「良いよ」と苦笑いで言ってくれました。
翌日には、アーシア先輩とゼノヴィア先輩に怒られてるイッセー先輩がいましたが………昨日一緒に寝てくれたイッセー先輩の暖かさをずっと思い出していた私には、あまり関係ありませんでした。
覚悟してくださいね、イッセー先輩。
貴方の隣を狙って――――『
次回、D×Dウィザード
リアス「いよいよね…」
イッセー「この匂い……ニンニク?」
匙「待ってたぜ……兵藤」
MAGIC47 『VSシトリー眷属!前編』
ドラゴン『敢えて前後編に分けるとは……姑息な手を』
極手(アブソリューション・ブレイカー)
禁手(バランス・ブレイカー)を更に昇華させた神器の新たな極致。
発動条件は不明だが、イッセーの場合は龍王クラスのドラゴン二体との交戦でドラゴンのオーラを鍛え上げ尚且つそれを抑圧し、オーラを一気に解放させた時の反動で強引に引き出した。
尚、イッセーは白龍皇ヴァーリと戦った時に激情の爆発から不完全な状態で発動した為、感情の爆発がトリガーではないかとアザゼルは睨んでる。
赤龍帝の絶鎧(ブーステッド・ギア・アブソリュートスケイル)
漢字の読みはぜっかい。
通常の鎧より更に各部位のプレートアーマーが鋭利になっており、それらはイッセーの意思で自由に伸縮可能。(おまけで翼も鋭くなっている)
体全体は常に濃密なオーラで覆われており、そこに緑色のスパークが迸っている。
生半可な魔術等の攻撃は、イッセーに届く前に霧散する。(黒歌との初陣では、増幅していたオーラのお陰で、妖術仙術ミックスの一撃も消失させたが、本来ならば攻撃はヒットしていた。このオーラはイッセーの体に収まりきらないオーラが噴出してる結果である)
更に鎧の各隙間からは緑色の燐光が放たれており、この燐光は精神攻撃系統を無効にする。
赤龍帝の籠手特有の倍加は、宿主のイッセーの限界値まで一気に倍加する『限界倍加』へと進化している。
これにより力がリセットしても瞬時に力を高められる。
常時、力を解放しているので解放の機能は働いていない。(譲渡は可能)
欠点は、持続時間。
倍加能力がリセットされても瞬時に倍加は、即ち宿主の負担の一切を無視している代物であるため、現状短期決戦が求められる。(最大30分だが、白龍皇の籠手を併用するとなると10分も持たない)
余談:人相も若干悪くなっている
元ネタは超サイヤ人2とユニコーンガンダムシリーズのデストロイモード。