ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
仕事がしんどいなぁ
えー……朝の我が家増築事件から何とか気を持ち直したんだけどな、その…………
「いやー、びっくりしたよ。まさか朝気付いたら面影堂がイッセーの家の隣に建ってるなんてなぁ」
そう、何故か俺の家の隣におっちゃんの家が建っていた。
悪魔の技術力は世界一ィィィィ!…………なのか?
『一番凄いのはそれに対して微塵も動揺してない茂殿だよな』
『確かに』
それは思うよ、ホントに。
おっちゃんもう少し驚いてくれ……。
他の部員達は気にせず黙々とおっちゃんの作った朝食を食べてる。
まぁ、十中八九サーゼクス様達だろうな。
でもさ、六階もいらないだろ!?
さっき聞けば地下とかプールとかあるし!
『風呂もえらく増えたもんな』
『だが結局は混浴なんだろうな』
うっ…………否定できない。
根っこがスケベな俺は否定できずホイホイ混浴になるんだよなぁ…………嬉しいけどさ、男として見られてないと思うと複雑だよ。
『『お前がスケベなのが悪いんだよ』』
何だと!?
「しかしイッセー、良かったなぁ。女の子がこんなに増えて」
「そ、そう?でも下僕間での交流の為だよ」
朝朱乃さんも似たような事言ってたし。
「とは言え、これで天国の晴人達も喜ぶよ。叔父としても嬉しいさ」
「……あんがと」
……おっちゃんのこういう所、変わらないや。
「…で、イッセー。本命は誰なんだ?」
「ブフッ!?」
み、味噌汁が気管に……っ!
なんつー話題投下してんだよ、おっちゃん!?
ホラ!皆の目が怖いもん!
小猫ちゃんも目キラキラさせてるし!
「本命って…………」
『まぁこん中ならグレイフィアが一番近いかもな、正妻には』
「ドライグ!?」
やめてくれよ!皆の目が鋭くなったよ!俺を射殺さんばかりに睨んでるよ!?
『あの銀髪メイドか。確かに、兵藤一誠は少し気になってる様だな。コイツのアンダーワールドにも映る位だ』
「マジで!?」
俺、そんなにグレイフィアさんの事気になってるのか……?
「イッセーさん、私ではやはり駄目なのですか……?」
あ、アーシアちゃん!そんな悲しそうに目をうるうるさせないで…………凄く罪悪感が!
『ウーム、恐らくは母性だろうな』
「母性?」
全員の声がハモった。
『相棒は幼い頃に両親を喪ってる。幾ら隠してもやはりその年頃は母性や父性に甘えたい所もある。だが相棒は両親を亡くしてから独りで生きてきた。経済的な意味ではなく、精神的な方でな。だが本心では、甘えたいと言う願望も少なからずあるからな』
「そ、そうか?そんな事は……」
『そんなもん自覚できる訳ないだろ。無意識での願望なんだからな。まぁ、そう言う訳だ、相棒は母性の強い女に惹かれやすい…………多分』
『確信持てよボンクラ』
『何だと殺るってのかこの粗チンヤロー』
『上等だ非童貞(笑)』
『俺は真性の非童貞だぁぁぁぁ!!!』
おー、相変わらず仲のよろしいこって。
『『仲良くねぇよこの真性童貞が!!』』
んだとコラァァァァ!!
『……えっと、まぁその何だ。グレイフィアを除くなら姫島朱乃が最有力、か?』
……そうかも。朱乃さん、凄くお母さんって感じだもん。
それを聞いた朱乃さんは誇らしげになり、部長達に俺は頬っぺたを引っ張られた。
何故だ…………?
~~~~~~~~~~~~
「冥界に?」
朝食を食べ終えた後、俺達オカ研メンバーは何故か俺の部屋に集まり、夏休みの予定を部長から聞いていた。
「えぇ。毎年実家に帰るのだけれど、今年は眷属のメンバーも増えたからね」
「へぇ、恒例行事なんですね」
こうやって正規のアレで冥界行くなんて初めてだな。
「冥界か…………よし!アーシア、死んだつもりで行こう!」
「は、はい!」
や、君達、何?死んだつもりって?
別にそんな気持ちはいらねーから!
「そう言えば、イッセー君は冥界に行ってたんだっけ?」
「ん?まぁ…………でも山にしか行ってないしな」
「さ、流石イッセー先輩ですぅぅ!僕には出来ませぇぇぇん!」
ギャスパー、いい加減度胸付けような。
って、誰か玄関から入ってきたな…………
「どうかしたのかい、イッセー君」
「…………成る程ねぇ、あの人が考えそうな事だな」
『???』
まぁ、皆わかんねーよな普通。
「よ、俺も冥界に行くぜ」
『ッ!?』
ほら、我らがオカ研顧問の登場だ。
「アザゼル……何時からこの家に!?」
「ついさっき普通に玄関から入ってきたぜ?見たとこ赤龍帝しか気付いてなかったっぽいな」
「イッセー、どうして言わなかったの?」
「や、黙ってた方が良いかな~と思いまして……」
じゃなきゃ面白くない、とか言いそうだもんなこの総督先生は。
「で、先生も行くんですね」
「あぁ、向こうでサーゼクス達と会合があるんだ。そんで、お前らをもっと鍛える」
ほぉ。
「鍛える?」
「あぁ、確かにお前達は個々の力は凄まじい。だがまだ伸び代があるからな。個々の強化トレーニングだ」
「おぉ、楽しそう!」
堕天使総督の特訓か……どれだけ強くなれるかな!?
「イッセー先輩、目が輝いてます……」
小猫ちゃんにボソリと突っ込まれる……どうしたんだろう、小猫ちゃん。何か元気ない感じだけど……。
「んでリアス。冥界に行くのは何時からだ?」
「一週間後よ。皆にも準備は必要でしょうから」
「了解っと。あ、イッセー」
「はい」
何だ?
「あのヴァーリとの戦いで見せた鎧姿……アレを夏休み中に覚醒させてやるからな。覚悟しとけよ?」
「……はぁ」
とは言うけど、あの時の事はあんまり覚えてないんだよな。
まぁオーラとか魔力の減り方は尋常じゃ無かったけどさ。
「イッセー、特訓には私も付き合うからな」
「ティア!」
今度はティアまで!
「龍王との特訓か…………俄然燃えてきたぜ!」
これは冥界が楽しみだぜ!
と、この時の俺は予想して無かった…………まさか、そんな気持ちを一瞬でどん底に叩き落とす程のサバイバルだとは。
とまぁ、何は兎も角、久し振りにドーナツを買いに出掛けてます。
「買うのも久し振りな気がするな~…………うぉ!?」
あ、ありのままに起こった事を話すぜ!
俺は気分るんるんでドーナツを買いに出掛けてたら、背中にリュック背負った人が倒れてたんだ!
何を言ってるかわかんねぇと思うg(ry
「ちょっ!大丈夫ですか!?」
「うう~ん……腹、減った…………って、その声は…」
「ん?もしかして…」
そう言えば、何だか初めて会った気がしない…………あ!
「い、イッセーじゃねーか!!」
「……吼介!?吼介か!」
俺の中学時代の友達、立神吼介ーーーー運命の、再会だ。
次回、D×Dウィザード
吼介「お前も変わったなぁ」
イッセー「くっ…………毒、か!?」
マンティコア『何者だ、貴様は!?』
MAGIC38『野獣、吼える』
《L・I・O・N!ライオーン!》
仮面ライダービースト『さぁ、食事の時間だ!』
オリキャラについては後日詳細を載せますので、暫しお待ちを……