ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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ドライグ「そろそろ寒くなって来たな」
ドラゴン「何時までパンツ一丁でいる気だお前は」
ドライグ「俺が普段からパンイチでいるみたいに言うのは止めろ」


MAGIC171『新しい眷属』

 

お客さんも来たと言う事で、魔法使いの選考は一時休憩と言う事で置いておいて、家の地下にあるプールに場所を移すことにした。

 

…しかし、ここホントに俺の家なのかねぇ。

まぁ今更なので多くは突っ込まないけど。

 

俺は海パンにパーカーを羽織り、レイヴェルは水着だけど上からTシャツを着ている。

……大きいな、マジで。うん。

 

朱乃さんは肌色成分多めの色っぽい水着! 過激で眼福なことこの上なし!!

 

そして一番レアなのが――――

 

「家族以外の男性に水着姿を見せたのは、イッセー君が初めてかもしれませんね」

 

そう、なんとソーナ先輩だ。

しかも可愛いワンピースタイプの水着を着用してらっしゃるのだ、これはマジでレアな体験だ!!

 

しかも初めてが俺と来ましたか!? いやー、すまん匙。お前のファーストをまた一つ奪っちまったぜ!

……こんな事言っといてあれだけどさ、俺、呪殺されないよね?

 

『ヴリトラだったら出来そうだけどな』

 

言うなよ、怖いから!

 

《あっしはここが一番落ち着くんですぜ》

 

そう言ってテーブルの下にもぐってお茶を飲むのは、死神っ娘のベンニーア……変わった子だな。

可愛いんだけどね、ダウナーな所が。

 

そして、このプール場にいるのは俺達だけでなく、

 

 

「イリナには負けん!!」

「ゼノヴィアには負けないわ!!」

 

先に入っていたゼノヴィアとイリナが水泳対決をしていたのだ。

えらい勢いで水かきをしながら水飛沫を激しく立てている。

 

『行為の時の女の性器みたいだな』

「そう言う事言うなよ!!」

 

最低の下ネタ発言だぞそれ!

 

「どちらも負けないでくださーい!」

 

そしてそれを応援しているのは、プールサイドにいるスク水姿のアーシア。

 

……そのアーシアのすぐ近くでプールに入っているのは、黄金の塊――――もとい、五大龍王のファーブニル。

前話ぐらいでとんでもない変態だと判明したゴツいドラゴンだ。

 

『アーシアたんのスク水。俺様、アーシアたんの使ったプールの水を飲み干したい』

 

……くっそ、このド変態野郎が…!

 

しかもその変態の頭の上にはオーフィス、更にラッセーが乗るというドラゴン三段構えになっていた。

 

「我、この三体合体なら、グレートレッドに挑戦できる、と思う」

 

正当な合体してねぇよ! それ俗に言うおでん合体だよ!

 

『おいドライグ、あの変態ドラゴンをどう思う。お前の同胞だろ、アイツ』

『あれはファーブニルじゃねぇ。ありゃただの金色の奴だ』

 

金色の奴ってなんだよ……まぁ、受け入れたくない気持ちは分かるけども。

 

「にゃー、疲れちゃったわぁ」

 

そんな何とも言えない気持ちに陥っていると、新しい訪問者が現れた。

 

「黒歌…それにルフェイちゃん」

「こ、こんにちは」

「ただいまにゃー」

 

黒歌はそう言って俺に近付いてくると、いきなり抱き着いてきた!!

 

「赤龍帝ちん、疲れたんで癒してほしいにゃー♪」

「な、な、な……!」

「く、黒歌さん! 駄目ですよぉ!」

「えー、赤龍帝ちんだって嬉しいでしょ? だって聞けば赤龍帝ちんの正妻メイドさん、今はいないんでしょ? だったらこう言うの求めてるんじゃにゃーい?」

 

あー、くそっ! しばらくご無沙汰だから欲望が目覚めつつあるのが凄く物哀しい!!

でも良い匂いするし、おっぱいも柔らかいので役得だと感じるのが尚悔しい!!

 

「く、黒歌。お前、確かヴァーリに呼ばれてたんじゃないのか?!」

 

すりすりしてくる黒歌と煩悩と必死に戦いながら俺は問いかける。

 

小猫ちゃん、ギャスパー、レイヴェルを助けるために魔法使いの集団と戦っていた時、こいつ等は俺達の元を離れてヴァーリの所に戻っていたからだ。

 

恐らくは向こうでも何か起こっていたんだろう……でも黒歌は小猫ちゃん達が危機に陥ったと聞いて気が気じゃなかったってヴァーリがメールで教えてくれたけど。

 

「そうなのよー。もうさー、アジ・ダハーカが襲ってきてねー」

『!?』

 

黒歌の口から出たその名前を聞いた俺達は、驚愕も隠さずに顔を強張らせた。

 

「アジ・ダハーカって、滅んだ邪龍の一体だろ?! そいつも蘇ったってのか!?」

『…千の魔法を操り、ゾロアスターの善神の軍勢に牙をむいた邪龍の一角だ』

「…確か、英雄スラエータオナが封印に近い形で滅ぼしたと伝えられていますね」

 

封印するって、それでやっと何とか出来たって事だろ……。

 

「その英雄も封印でやっとってのも納得できるぐらいのしぶとさだったわ。……あの邪龍、殴ろうが蹴ろうが斬っても笑って向かって来たわ。血を全身から吹き出しながらよ? 倒れる気配が全くなかったわ…」

「…グレンデルと同じだ」

 

アイツも嬉々として戦い続けようとしてた……邪龍ってのは、どいつもこいつも頭のネジが吹っ飛んでるのかよ?

 

『…出来れば戦いは避けたいところだ』

『尻込みでもしたか?』

『破壊衝動と自滅願望を併せ持つ輩ってのは大抵とんでもない奴等ばかりだ。そう言う手合いとは忌避すべき存在なんだよ』

 

…あのドライグですらこう言うんだ。出来れば関りは避けるべきなんだろうけど……でも俺達が奴等と戦う上では避けては通れない壁だ。

 

「その後で、もう一体の邪龍――――ウィザードラゴンさん達が戦ったというグレンデルとローブを着た男が現れまして…その場でアジ・ダハーカとグレンデルが私達との戦いを巡って言い争いを始めてしまったんです。あまりに混迷したので、私達はそこで一時退散する事にしました」

 

ヴァーリの所に行くとは言ってたけど……まさか仲間割れを起こしていたとは。

 

『邪龍ってのは基本的に仲間意識や同族意識はないに等しい。自分を高ぶらせる相手と相対したんだ、そうなるのは明白だ』

「あれとの戦いも喜んで迎えたヴァーリもどうしようもないバカにゃ」

 

黒歌は呆れた口調でそう言う……アイツ、根っこは変わってないんだな。

 

「基本的にはエロゲと拉麺と戦闘大好きな馬鹿にゃん、アイツは」

「まぁ、戦い以外の事に興味を覚えたのは良い事じゃねぇか?」

 

黒歌はきょとんとすると、「それもそうね」と頷いた。

 

「で、黒歌」

「にゃーに?」

「お前、何時まで俺の膝上に乗ってんの?」

 

俺も何時までもこの体勢はキツイというか…まるで対面座位みたいで、生殺しにも近い状態なんだよ。

お尻柔らかいし、相変わらず良い匂いするし……!

 

「にゃはは、実はねー。赤龍帝ちんに用事があるのにゃ」

「俺に?」

「んー……ここだと人が多いから、ちょっと別の場所でも構わないかしら?」

 

別の場所で……? 引っかかる所はあるけど、俺は朱乃さん達を振り返る。

 

「構いませんわ。ですが、何かあったらすぐに駆け付けます」

「黒歌さん、余りイッセー様に変な事をしてはいけませんよ!」

「にゃははー、了解にゃ。それにそんな物騒な事もしないし、安心なさい」

 

黒歌はからからと笑うと、俺の手を引いて一時プール場を後にした。

 

 

ーーーー

 

 

「で、何だよ? 話って」

 

プール場から出て直ぐ近くにあった空き室で、俺は黒歌にそう問いかける。

黒歌はそれに対して、何やら言いにくそうにもじもじとしている……何だ、一体?

 

「…あ、あのさ」

「うん」

「……前、アンタの眷属にならないか誘って、くれたじゃない?」

「…あぁ」

 

そうか…話ってその事か。

 

「あれから、さ。ずぅっと考えてたの。私みたいなロクデナシが、ホントに日向の道を歩んでも良いのかなって。……自分で考え続けたんだけど、全然答え出なくってさ」

「……」

「でも、白音が言ってくれたの。罪とか罰とか云々よりも、私自身がどうしたいのかって。先の事を考えるより、今の事を考えた方が良いんじゃないか……どっかのお人好しの魔法使いさんみたいな、そんな事を教えてくれたんだ」

 

先の事は、またその時に考えれば良い――――それは、嘗て俺が吼介や小猫ちゃんに言った言葉だ。

 

「…それを聞いたら、なんて言うか、気持ちが少し楽になったって言うか。自分の心と改めて向き合えたって言うか。……私自身の本音、聞いてくれる?」

「…あぁ」

 

俺は静かに肯定する。すると黒歌は一息吐くと……自分の本音を、語り始めた。

 

「私は――――白音と、アンタと…イッセーと一緒に生きたい。…私みたいな咎人を救おうとしてくれた、受け止めようとしてくれたあんた達と、一緒に歩んでいきたいっ。……取り返しのつかない事を、した私の罪をッ、受け入れてくれたイッセー達の、力になりたいっ! こんな、こんな我儘で、気分屋で、どうしようもないロクデナシだけど……私も、貴方達と一緒に、希望を守りたいっ!! だから、だから……ッ!」

 

俺は黒歌を、そっと抱き寄せる。

 

「…俺は眷属の主だ。眷属になってくれる奴の罪を、思いを背負えないほど軟じゃない。俺は自分の眷属になってくれる人の、全てを一緒に背負いたい、そう思ってる。傍迷惑だろうし、まだまだ未熟者で、迷惑をかけるだろうけど……」

 

俺は、懐から『僧侶』の駒を取り出す。

 

「…俺と、一緒に生きてくれるか?」

「……はい、はいッ…!!」

 

黒歌はそっと、『僧侶』の駒を受け取る、胸に抱きしめる。

 

『責任重大だな、相棒』

『…こんな女を引き取りたいなど、お前は本当に物好きな男だな』

 

……人はやり直すことだってできる。

 

そりゃ、やり直すのが無理な外道や悪党だっているけど……それでも、その心にあるであろう善性を、俺は信じ抜きたい。

 

そんな悪魔がいたって、良いだろ?

 

 

 

 

そんなこんなで新しい眷属を迎え、プール場に戻る俺達。

すると俺を出迎えたのは、息を荒げたゼノヴィアだった。

 

「どした、ゼノヴィア」

「はぁ、はぁ。丁度いい、イッセー。そこに座ってほしい」

「お、おう」

 

俺は椅子に腰かけると、ゼノヴィアは「失礼するぞ」と言って…俺の膝上に座ってきた!

 

「な、な、何してんの君!?」

「イリナと勝負で賭けていたんだ。水泳で勝った方がイッセーの膝上に座る、とな」

 

俺がいない間にそんな勝負をしてたのかよ!? 俺の意思は無視ですかそうですか!!

けどスタイル良いから競泳水着似合ってんな、コイツ……しかも濡れた感触がいけない気持ちにさせ……イカンイカン! 自重せねば……!

 

同じく競泳水着のイリナが登場して、水泳キャップを外す。

…おぉ、髪を縛ってないイリナの姿だ。これは貴重だな。

 

「良いな良いな! 私もイッセー君のお膝の上に座りたいな!」

 

心底羨ましそうにそう言うイリナ……男の膝上って、そんなに良いもんなのか?

グレイフィアに膝枕されたりした事もあるから、女性の膝は柔らかいって分かるけど……男の膝上ってのは固いだけだと思うぜ?

 

そう疑問に思っていると、イリナが俺の背後に回り――――

 

「えいっ!」

「は」

 

後ろから抱き着いてきた!?

 

ちょいちょいちょい!! 最近になってこの娘、大胆になりすぎてませんかねぇ!?

せ、背中一面にイリナの天使おっぱいの感触が広がって猶更俺の性欲が天元突破しそうなんですけどぉ!!

 

「背中は私がゲットよ、ゼノヴィア!」

「むっ、やるな。イリナ」

 

何だその勝ち負けは、バカ可愛すぎかこいつ等。

 

「はぅ! イッセーさんが満員御礼状態になってますぅ! わ、私も一緒にやりますッ!!」

 

おおっと、この状況でアーシアちゃんまでやって来たぞ!!

 

「人気者にゃん、うちの主様は」

 

黒歌はそう言って、「にゃはは」と笑うのであった。

 

 

 

 




貧乳の女の子が競泳水着着るのも良いですが、巨乳の女性が着るのもまた良いですよね……

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