ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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番外編です。

前回の予告通り、今回はグレイフィアさんとの出会い話です!

途中から回想ですので、会話文が多いです。すみません!

時系列はライザー戦後です

……では、どうぞ!(PS,最近アニメ遊戯王が熱い)



MAGIC番外編『メイドさんと、出会います!』

よう、皆!イッセーだ。

俺は今、ドライグが何時も見ているカードゲームのアニメをアーシアとリアス部長、そして龍王で俺の使い魔であるティアマットと一緒に視聴中だ!

……女の子が楽しめる要素多分ないと思うけどなぁ。

 

『よっしゃ行け!そこだ!!』

『旋風の、ヘルダイブスラッシャー!!』

『グォォォ‼』

『ギャァァァァ!!』

『アイツ………融合と言う名前の癖に融合を使わなかったぞ!どう言うことだ!?』

『俺はユーゴだ!!』

 

……スタッフも楽しんでるだろ、コレ。

 

「あのドラゴンさんかっこよかったです~」

「機転の聞くプレイングをするわね、あの子……」

『相棒!コレ覚えよう!新しい技はコイツで決まりだ!!』

 

何でだよ!!

まぁ、風纏えば出来ねぇ事ないと思うけどさ……。

 

「しかしこの様なアニメにハマるとは……お前のライバルが見たら泣くぞ。確実に」

『人は……何時か必ず変わるモンだよ』

「開き直るなッつーの」

 

俺は左手の甲を叩いた。

 

『ふぅ……今週も満足だぜ』

「ホント楽しそうだな、お前」

「じゃあ、折角だしおやつでも食べましょうか?」

「あ、準備しまーす!」

 

早速俺とアーシアはお菓子を、部長とはお茶の準備を始めた。

 

「くぅ~、美味い!部長のお茶、最高っすよ!」

「体がぽかぽかします~…!」

「うん、美味い」

「ふふっ、喜んでいただけて何よりだわ」

 

そのまま和気藹々と話が弾んでいくと、ここでアーシアが俺にある事を聞いてきたんだ。

 

「そう言えばイッセーさん」

「ん?」

「部長さんのお家のメイドさん……グレイフィアさんとお知り合いなのですか?」

「あー……」

 

そう言えばまだ言ってなかったっけ?

すると、部長とティアも興味深げに目を細めた。

 

何か、嫌な予感が……

 

 

「確かに親しげに話していたな……」

「それは知らなかったわ……イッセー、話して貰えるかしら?」

 

いや、部長……魔力たぎらせておいてその質問は…!

それもう答えなさい、って言ってますよね!?

 

でも何時か話す事だしなぁ……しゃーないか。

 

 

「えっと、あれは確か……」

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

俺がまだ小学生の時に、夏休みを利用して冥界に修行に来てた時だ。

え?何で来れてんのかって?そこはドライグの力だよ。

 

「よーし!行くぜ、ドライグ!」

『おう』

《Welsh Dragon Balance Breaker!!》

 

その時俺は冥界の山で猛獣相手に禁手の力をコントロールするための特訓をしてたんだ。

 

「おりゃあッ!!」

「グギャァァァァッ!?」

 

まぁ普通にぶん殴ったりしたり、筋トレとか普通の特訓だ。

そのお陰で、ここまで成長出来たんだけどな!

 

《Balance over》

「うわっ!?……もう解除かよー?」

『今度は45分………この前の修行の時よりかはマシになってるさ。嘆いても、持続時間は伸びんぞ』

「ちぇーっ」

『まぁ、腹が減っては何とやらだ。取り合えず、休憩だ』

「やったー!……って!」

『どうした相棒?』

「お、お握り……忘れた」

『……あらら。どうすんだ?』

「う~……そこの猛獣、美味いかなぁ…?」

「生で食う気かお前?絶対腹壊すぞ」

「でも腹減ったよ~!!」

あの時はホント困ったな~。

んで、そんなときに出会ったのがーーーー

 

 

 

 

 

 

「……人間の、子供?」

「んぁ?」

 

グレモリー家のメイド長、グレイフィアさんだったんだ。

 

「お姉さん誰?」

「……それは此方の言葉です。何故貴方の様な小さな子がこんな辺境に?」

「ん~……修行!」

「修行……ですか」

「うん!」

「……ここが何処だか「冥界でしょ?」ッ!?何故、この場所の事を……!?」

「えっと……俺の師匠に教わった!」

「その方はどちらに?」

「え~っと……」

 

俺が赤龍帝の籠手を展開しようとした時に、

 

 

 

 

ぐぅ~……

 

 

俺の腹が鳴ったんだったな!

あん時はホント恥ずかしかったな~

 

「……お腹が、空いてるのですか?」

「うん……実は昼御飯のお握り忘れちゃって」

「………少し、お待ちを」

「へ?」

 

グレイフィアさんは転移魔法で消えて、次に来たときは手に皿を持ってたんだ。

そこに乗ってたのが、お握りだった。

 

「…少ないですが、どうぞ」

「……良いの?」

「はい」

「…いっただきまーす!!」

 

腹が減ってた俺は、無我夢中でそのお握りを平らげた。

それぐらい腹が減ってたし、それぐらい美味かったんだ!

 

「……何故、疑いもなく食べたのですか?」

「ふぃ~…………え?」

「私が毒を盛っていた可能性を、考えなかったのですか?」

「う~ん……何となくだけど、お姉さんそんな事する人に見えないもん。でしょ?」

「ッ!///」

「…どしたの?顔赤いけど」

「な、何でも御座いません……!」

「???」

 

そんな事があって、俺はグレイフィアさんに色々と質問を受けた。

 

「……成る程。では、今までにこの冥界の結界をくぐり抜け、冥界の山に来ていた人物も、全て貴方なのですね?」

「うん、多分そーだよ」

「この様な事をした理由は?」

「だから修行だって!嘘は付いてないよ!」

「…………分かりました。信じましょう」

「え?」

 

今度は俺がびっくりしたよ。

まさか信じてくれるなんて思わなかったからな。

 

「先程の言葉を借りるなら……貴方は嘘を付く人間に見えないから……です」

「…へへっ、そっか!……あ、だったらさ!これからこの山で修行する許可くれよ!町とかには降りないからさ!」

「……それは、魔王様に聞かねばなりません。それでも、宜しいでしょうか?」

「うん!」

 

そんでもって俺はグレイフィアさんと転移魔法で、魔王ーーーーサーゼクス様の元に向かったんだ。

 

 

 

 

 

「成る程………だが何故君の様な子供がここに?ご両親は心配するのではないのか?」

 

俺はサーゼクス様の前で話を聞いていた。

 

「両親は…亡くなりました」

「……軽率な質問、すまなかったね」

「………………………」

 

その時俺は呆然と見ていた。

何故ならサーゼクス様が俺なんかに頭を下げていたからだ。

 

「…意外そうな顔だね」

「あ、いや!まさか、謝る魔王様っているんだな~と思いまして、ハハ……」

「ハハハ、縮こまらなくて良いよ。それではさっきの話だが……許可しよう」

「ホントですか!?」

「勿論だ。先程の御詫びも兼ねてね。ただし、町には降りないでくれ。住民が混乱してしまうからね」

「了解です!」

「では、君をあの山に送り返そう」

 

 

 

 

「では、修行も程々にね」

「はい!ホントにありがとうございます!!…………それと、メイドさん!」

「…何か?」

「お握り、ご馳走さまでした!」

「……ッ///」

「じゃ!」

 

 

 

 

「グレイフィア……君にも春が来たんだね」

「さ、サーゼクス様?!」

「うんうん、何も恥ずかしがらなくて良い。彼は中々良い顔立ちをしているしね。そうだグレイフィア、暫くは彼にご飯を持っていくと良い」

「…それは」

「うん、命令だ。父上と母上には、話を着けておくよ」

「サーゼクス様……畏まりました」

 

 

 

 

そんでその次の日から、グレイフィアさんは俺に昼御飯を持ってきてくれた。

グレイフィアさんの作る弁当は何れもすげぇ美味しくて、小学生の俺はどう表現したら良いかわかんねー位美味かったんだ。

 

「…そう言えば、お名前をお伺いしてませんでしたね。何とお呼びすれば、宜しいでしょうか?」

「う~ん、イッセーで良いよ!」

「畏まりました、イッセー様」

 

修行の休憩中は、ドライグと話す訳にいかないからグレイフィアさんと会話をしていた。

 

「…ふふっ、イッセー様はリアスお嬢様より1つ年下なのですね」

「リアス、お嬢様……?」

「魔王様の妹様です」

「へぇ~、魔王様には妹さんがいるんだ」

「イッセー様はご兄弟は?」

「いないんだ。俺一人っ子だからさ~。メイドさんは?」

 

すると、グレイフィアさんはその時、あまり覚えてないけど、表情を曇らせていたんだ………。

 

「えぇ、います……弟が。ですが……」

「……?」

「今は、行方不明なんです……何処で何をしているのか、私には全く分からないのです」

「……だからメイドさんは、そんなに悲しそうなの?」

「…え?」

「だって、何か心からあんまり笑ってない感じがして…。でも、そんなんじゃ弟さんもきっと悲しく感じるよ!何処にいたって、きっと心の中じゃ、メイドさんが心から笑う事を願ってるよ!だって……姉弟だもん!」

「っ!」

 

俺の言った言葉に、グレイフィアさんは衝撃を受けたか様に動かなかった。

でも、きっとそうだよ!

 

 

 

 

 

 

「………それでも辛いなら、俺がメイドさんの心の支えになるよ。弟さんが見つかるまで」

「……?」

「死んだ父さんと母さんが言ってくれたんだ。俺は希望なんだって。だから、これからも皆に希望を与えていけって、俺は最後の希望だって、言ってくれたんだ」

「………」

「俺、まだまだ弱いけど……何時か強くなったら、改めて、メイドさんの希望になる。そう言うよ!何時か、必ず!」

「…………ッ、うぅ…!」

 

すると、その時のグレイフィアさんは俺に抱きついて凄く泣いていた。

まるで、溜め込んでいた悲しみを吐き出すかの如くーーーー

 

『……ドライグ、俺、悪い子だな。女の子泣かせて』

『…女の子って歳ではないぞ。寧ろ"女"だ』

『でも女の子だよ、今のこの人は。涙を流してる女の人は、何歳でも女の子なんだよ!』

『……コイツ、将来凄いことになる気がする』

 

 

 

 

「すみません、いきなり……」

「ううん、良いよ!泣きたいときは、泣かなきゃ!」

「……貴方がまた今より強く、逞しくなったら、あの言葉を言ってくれますか?」

「……うん!」

「…ありがとう」

 

 

 

 

 

チュッ……

 

 

 

「へ…………?!」

「ふふっ、前払いです」

 

そうだよ、俺……グレイフィアさんにキスされたんだよ!!

頬だったけど、その時のグレイフィアさん、凄く可愛かったんだよ!!

 

 

 

 

まぁ、こうして俺はグレイフィアさんと会ったんだ…………

(あ、ちゃんとキスされた事は部長達には伏せてるぜ☆)

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

「……って感じですね、ってアレ?」

 

俺が話し終えると、皆ウンウン唸っていた。

どうしたんだ……?

 

『グレイフィアがライバル………これは厳しいわね。でも

、負けないわ!』

『まさかイッセーさんとグレイフィアさんが出会ってるなんて!で、でも!絶対に負けません!』

『ふん……あのようなメイドに、イッセーは渡さん!』

 

 

 

 

 

 

『まぁ、コイツ自身、あまりその時の事……特に魔王との会話は覚えてないけどな』

「俺会話したのか、マジで……」

『あぁ、思い出したんだ』

 

 

 

 

 




因みにこのときのイッセーは小学5年生です。

ドライグが話していた通り、当時のイッセーは忘れっぽいので、サーゼクスとの会話は殆ど覚えていません。

次は……サバトかなぁ?

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