ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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まーた出番がないです、イッセー君

久々のカメンライド、カッコよかったですねぇ


MAGIC145『若手悪魔連合』

 

英雄派、ジークフリートを退けてから僕達はグレモリー城に帰還した。

道中、部長に新しい力に目覚めた事も話し、英雄派のパワーアップ、そしてそのリスクも説明しておいた。

 

あ、因みにハティはいない。

あの後すぐにグレイフィアさんに召喚されたんだ。

 

「恐らくは首都防衛の最終ラインまで魔獣達が進軍したのでしょう。私達もうかうかしていられないわ。と言う訳だから、いきなり実践で慣らしてもらうわ。ゼノヴィア」

「うん、問題ない」

 

グレモリー城に戻った僕達はゼノヴィア、イリナさんと再会した。

何時もの戦闘服を身に包んだゼノヴィアの手には布に包まれた長い得物を携えていた。

 

布には魔術文字と天界で使用される文字も刻まれている……あの中身は修復の終えたエクス・デュランダルだろうね。

 

イリナさんも新しい剣を腰に携行していた……剣からは異様で力強いオーラを感じる。

恐らくは、アザゼル先生が仰っていた天界で行われていたという実験の成果なのだろう。

 

「部長、イッセーは?ある程度の話は家の方に聞いたのだが……」

「……今は何とも言えないわ。と言うより、正確な情報が私達も掴めていないのよ」

 

……そう、イッセー君に関しては僕達の元に情報が何もない。

イッセー君の安否を唯一知っているであろう白い魔法使いに関しては、あれから全く姿を見せていない。

 

「…でも、イッセーは生きているわ。グレイフィアを残して、あの人が死ぬはずがないもの」

「…そうだな。私達だってそう信じているとも」

 

ゼノヴィアもどうやらイッセー君の生存を信じているようだ。

 

「それで、これからどうするの?」

 

イリナさんの質問に、部長はフロアに備え付けられている大型テレビに電源を入れる。

映し出される映像は冥界の各領土で暴れまわる巨大な魔獣達だった。

 

時間の経過的にそろそろ重要拠点にたどり着いた魔獣が出てもおかしくはない。

グレイフィアさんがハティを召喚した事からも、危機の度合いが窺える。

 

けれど僕達の目に飛び込んできたのは、『豪獣鬼』相手に善戦する悪魔や同盟相手の戦士達の姿だ。

 

『ご覧ください!魔王アジュカ・ベルゼブブ様を始めとしたベルゼブブ眷属が構築した対抗術式!それによって展開する魔方陣の攻撃が『豪獣鬼』に効果を与えております!!』

 

アジュカ様が魔獣達への対処法を確立してから数時間が経過しているが、形勢は優勢に転じ始めていた。

堅牢なアンチモンスターとして創造された凶悪な魔獣達に対し、ベルゼブブ眷属は独自に対抗できる魔方陣の術式プログラムを構成して前線で戦う悪魔、堕天使『御遣い』などの連合に伝えたんだろう。

 

変わって別の場面では――――

 

『大怪獣対レヴィアたんよっ!!イッセー君の分まで、戦っちゃうんだから!!』

 

セラフォルー・レヴィアタン様率いるレヴィアタン眷属と共に『豪獣鬼』の一体に一方的な攻撃を展開していた。

何でも冥界の危機――――しかもイッセー君の不在という一報も相まっていてもたってもいられなくなり、魔王領を飛び出してしまったんだとか。

 

極大ともいえる氷の魔力が画面いっぱいに広がり、広大な荒れ地が全て氷の世界と化していた。

……セラフォルー・レヴィアタン様の得意魔力だと伺ってはいたけど、いざ面と向かって見ると凄まじい規模だ。

 

無論、そんな規模の攻撃を受けた『豪獣鬼』も無事で済むはずもなく、半身以上が凍り付いて身動きが取れなくなっていた。

 

これが魔王レヴィアタン…………イッセー君の凍結魔法以上の規模だ。

 

続いて他のチャンネルでは、丁度タンニーン様が眷属のドラゴン達と『豪獣鬼』の一匹を追い詰めているところだった。

対抗できる術を得た今、魔王級と称されるあのブレスを止められるものはそういないだろう。

 

『母上!頑張ってくだされー!!』

 

更に違うチャンネルでは九尾の狐が『豪獣鬼』に強大な火炎を食らわせていた。

 

あれは――――京都の八坂さん!

その背中に乗っている小さな巫女は九重ちゃんだね。…多くの妖怪を引き連れて大暴れしてくれていた。

 

どうやら、京都の妖怪勢力も悪魔世界の危機に助っ人として来てくれたようだ。イッセー君がそれを知ったら喜んでいただろうね。

情報では巨大魔獣達への優勢が功を奏して、混乱に乗じて各地で暴れている旧魔王派への対抗状況も押し返してきているようだった。

 

『あーっと!遂に!遂に巨大魔獣『豪獣鬼』の一体が活動を停止させましたーっ!!』

 

レポーターの歓声と共に、『豪獣鬼』が地に倒れ伏していた。

それを最初に仕留めたのは――――皇帝ベリアル率いる同盟軍だ!

 

この状況であれば、『豪獣鬼」も半日しないうちに全て片が付きそうだ。

 

だけど問題はまだある。

 

 

「残る問題は魔王領の首都に向かう『超獣鬼』でしょうね」

「ロスヴァイセ!戻ってきたのね」

 

聞き覚えのある声が聞こえ、振り返ると――――そこにいたのはグレモリー眷属のヴァルキリー、ロスヴァイセさんだった。

 

「はい。ただいま戻りました、リアスさん」

 

北欧から遠路ここまで駆けつけてくれた!

 

「イッセー君の事は先程伺いました。……彼に関しては未だに不安はありますが、私達は今やれる事を成すべき、ですよね」

「…えぇ。これからは首都に向かおうと思っているわ。皆、少し休憩を挟んでから出発しましょう」

『はい!』

 

首都にはグレイフィアさん達がいる。

僕達も防衛に参加――――と思っていたら、レイヴェルさんからある情報が入った。

 

「皆さん!首都リリスで活動中のシトリー眷属の皆さんが都民の避難を護衛している途中で……『禍の団』の構成員と戦闘に入ったそうですわ!!」

「――――行きましょう」

 

部長の宣言と共に、僕達は出陣となった。

 

 

 




曹操「アンリ君がプリキュアになれたんだから俺だってキュア曹操になれる筈だ!!」
ゲオルク「余所は余所!家は家!!」

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