ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
作者「リアルがかなり忙しくて……」
ドライグ『その割にはリンクジョーカー強化してお爺ちゃんイッセー更新してたのは何故だ?』
作者「……ではどうぞ!!」
イセドラ「『無視すんな!!!』」
アニメ新シリーズ、楽しみですね
タイトルのエッチとエロを掛け合わせたHEROとは脱帽でした(笑)
影使いを退けて何とか合流地点へと辿り着いた俺達。
そしてそこでは――――
「おぼろしゃぁぁぁぁぁぁ………………」
近くの電柱で嘔吐しているロスヴァイセさんがいた……。
まだ気持ち悪かったのかよ…よくそんな状態で参加したもんだ。
『お前は人の事言えんだろう』
ごもっとも…………ゴホッ!
と、ロスヴァイセさんを視界から遠ざけて皆を見るが……大した怪我もなさそうだ。
「皆無事で何よりだ」
「イッセー君もね」
「まーな」
……寒気が感じられるのは黙っておこう、要らぬ心配を与えたくない。
そう思っていると、目の前の巨大な門が開いた!
「やれやれ。熱烈歓迎とは参るぜ」
「全くだね」
俺の皮肉に木場が同意する。
まぁ止まってても仕方がない。
俺達は中へと歩を進めた。
ーーーー
中を進んで暫くすると、幾つかの気配を感じた。
「やぁ、待ってたよ」
――――曹操!
「禁手使いの刺客達を倒したか。……俺達の中で下位から中堅の使い手でも禁手使いに変わりはないが……やはり君達の実力は驚異だね」
「そりゃどーも。…………ホントーに熱烈歓迎だな」
辺りを見渡すと、隠れていた構成員が姿を現した。
「いや、熱烈大歓迎さ」
「母上!」
九重が叫んだ先には、着物姿の女性が佇んでいた。
あの人が御大将の九尾……すげぇ美人だ。
「母上!九重です、お目覚め下され!」
九重が声を掛けるが、八坂さんは全く反応を返さない。
「貴様ら、母上に何をした!」
「言ったでしょう?少しばかり我々の実験に協力していただくだけですよ、姫君」
「何カッコつけてんだ、このロリコン!」
「俺はロリコンじゃない!――――まぁ、小さな女と言うのはまだ見ぬ無限の可能性を秘めているから、嫌いではないけどね」
こ、コイツ…………魔性のロリコンだ!
「だからロリコンじゃないっつってんだろ!!」
「いや急にキレんなよ!!」
曹操は息を荒げながら槍の石突きで地面を叩く。
すると――――
「う、ううぅ……うあああああああ!!!」
八坂さんが悲鳴を上げ、その姿が大きくなっていく!
九つの尻尾も大きくなり、巨大な化け狐そのものとなった八坂さんは天に向かい吠える!
だが、その瞳には生気がない。
この状態では、説得は無理か……?
「曹操!こんな疑似空間を使い、更には九尾の御大将を利用して、何を企んでやがる!」
「……京都はその存在が強力な気脈で包まれた謂わば術式発生装置だ。各地の名所と呼ばれるパワースポットがそれぞれ霊力・妖力・魔力に富んだ、ね。この都市を生んだ古き陰陽師達が都そのものを巨大な『力』としようとした名残でね。…………この疑似空間は京都から限りなく遠い次元の狭間に存在している。本来の京都から溢れる気脈の力もここへと流れ込んでいる。その力と、龍王クラスの存在である九尾の狐を使い――――グレートレッドを呼び寄せる」
――――!
あの馬鹿デカイドラゴンを呼ぶってか!?
「基本的に無害なドラゴンであるが……俺達のボスにとっては邪魔でしかないらしい」
「オーフィス……奴の願いか。その為に呼び寄せたグレートレッドを倒すってか?」
「おいおい、それは無理ゲーだね。君の目的であるワイズマンですら、グレートレッドに手を出すつもりは無いと言うのに。とは言え、その事は捕らえてから考えるよ。まぁ一つは『
ドラゴン・イーター?
ドライグ、知ってるか?
『いや、初めて聞く』
「……まぁ、何でも良いや。碌でもない事になるのは確かだからな。お前達の計画は、ここで阻止させてもらうぜ」
「言うと思ったよ。でも兵藤一誠」
曹操は笑むと、槍の切っ先を俺の背後へと向ける。
「"君"の敵は、俺達だけじゃない」
「……?」
君、を妙に強調した言い方に、俺は首を捻る。
が、その時――――背後から火炎弾が迫ってきた!!
「散開だ!!!」
《ディフェンド・プリーズ》
俺が全員に言うと、その場から離れる!
予想通り、俺へと放たれたそれを寸での所で防ぐ!
だが――――
『相棒!』
「っ!!」
俺の足に、影から現れた幾重もの蛇が絡み付いていた!
蛇達が妖しく輝くと、俺の両足が石でコーティングされた!
「何だってんだ!」
「言ったろう?――――スポンサーからのお達しがあるって」
「なっ――――ぐぁ!」
動けない俺へと、再び火炎弾が浴びせられた!
何とか寸前で魔力を体にコーティングしたが、いってぇ!
『さぁウィザードよ、我が主を満足させよ』
『……ここでお前を殺す、指輪の魔法使い!』
現れたのは、6つの獣の頭を持つファントムと、女性らしさを残す体つきに、頭部に蛇が蠢くファントム……!
「ガルム、メデューサ…………!」
「君の相手は、俺とこのお二方だよ」
見渡せば、木場とゼノヴィアはジークフリート、ロスヴァイセさんは大柄の男、イリナは女と相対していた…………。
俺の側にはグレイフィアとハティ、スコル。
向こうは上級ファントム二人と、悪魔の俺達にとっては天敵の聖槍使い……
「グレイフィア、無茶はしないでくれよ……」
「……イッセー様も、ですよ」
これは、無事に乗り切れそうもないな……。
さて、イッセーは無事に乗り切れるのか?