ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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白い魔法使い「私もとうとうエグゼイドに出演したぞ」
イッセー「いや、違うから!」


MAGIC94『変異』

 

 

吼介side

 

よぉ、俺の視線は初めてだな。

つー訳で、今回俺達は九重ちゃんの案内で京都の各所へと向かってる最中だ。

 

「…そういえば、この間の赤龍帝はおらんのか?」

 

そう九重ちゃんはもじもじしながらこっそり聞いてきた。

……アイツ、こんなちっちゃい子まで。

 

アイツのフラグ建築ぶりに呆れつつも、イッセーは風邪で旅行自体は欠席していて参加できないと教えると、少し残念そうだった。

 

けど、すぐに気持ちを切り替えたのか、張り切って京都案内をしてくれた。

 

 

 

現在は天龍寺を見学中だ。

 

「天龍寺と言う事は、ドライグさんと関わりがあるのでしょうか?」

 

確かに。

でも本人覚えてなさそうだけどな。

 

 

 

ー同時刻のドライグさんー

 

 

『へっくしょん!!!』

「何だドライグ。急ににくしゃみして」

『何か出たんだよ』

『……大方風俗行った時にうつされたんじゃないのか』

「何してんだよ……」

 

 

ー終わりー

 

 

しかし立派だなぁ。

それに九重ちゃんの解説も聞いてて微笑ましくなる。

 

多分誰かから教えられた知識をそのまま話してるんだろうな。

だけど一生懸命に俺達が飽きないように解説してくれるから、案外楽しい。

 

イッセーの奴も残念だなぁ。

それにしても、ちっちゃいのによくもこんなに細やかにルートを考えてたもんだな。

 

元浜達も感心してるし。

 

そんなこんなで、俺達は彼女おすすめの湯豆腐屋に来ていた。

んー!

 

「うめぇ!」

「そうじゃろう!ここの湯豆腐は絶品じゃからな!」

 

九重ちゃんは誇らしげに湯豆腐を食べてる。

 

「いやぁ、しかしイッセーの奴も残念だよな」

「あぁ。こんなにも楽しいというのに」

 

……はは、言われてやんの。

アイツなら昨日部屋に覗きに行ったら、暇そうに八つ橋食ってたからな。

 

あれは笑ったぜ。

でもその後やって来たグレイフィアさんとのやり取りは砂糖吐きそうになった。

 

 

んで、同じく来ていたアーシアちゃん達は対抗心剥き出しだった。

アイツ、本当に罪な男だな……。

 

 

 

ー同時刻のイッセー君ー

 

 

「ぶえっくしょん!!!」 

 

 

ー終わりー

 

 

 

「………って、もう終わりかよ!?もうちょいピックアップしろよ!!クシャミしただけじゃねーか!!」

「…イッセー?」

「あ、ごめんグレイフィア。続けてくれて良いよ」

「…そう。では、エクセリクス・メサイアでアタック。効果で全ての呪縛(ロック)カードを解呪(アンロック)よ」

「うげー………やっぱかげろうで一斉退却は辛いな」

 

 

 

ー今度こそ終わりー

 

 

 

「やぁ、立神君」

 

湯豆腐を頬張っていると、後ろから木場が声をかけていた。

 

「よぉ。そっちも今日は嵐山か?」

「うん。天龍寺は行ったのかい?」

「おう。凄かったぜ」

「僕達も渡月橋を見た後で天龍寺に向かう予定なんだ。今から楽しみだよ」

「ん、じゃあ途中まで一緒に行くか!渡月橋は俺達も行く予定だからな!」

 

そういうと木場は快諾してくれた。

 

「おーっす。お前ら、旅行を満喫してるかぁ?」

 

……と、そこへ少し顔が赤いアザゼル先生がやってきていた。

つーか酒臭っ!?

 

「真昼間から飲んでんすか!?」

「そうなんです。この人ったら、何度止めても聞いてくれなくて………」

 

大変だな、ロスヴァイセ先生…。

 

「でーじょうぶだって。こいつ等はやって良い事と悪い事の区別はついてんだからよ。俺達がちょっと目ぇ離しても非行に走ったりはしねーよ。つーか、そんな堅物だから彼氏も出来ねーんじゃね?」

「……か、関係ないでしょう!?分かりましたよ、飲めばいいんでしょう!?飲めば!!」

 

あーっと、ロスヴァイセ先生も酒を呷ったぞ!

 

 

「ぷはー!――――だいたいれすね、あなたはふだんからたいどがラメなんですよぉ!たいどがぁ!!」

 

……酔うの早っ!

たった一杯だろ!?

 

何処のゲジマユだよ!!

 

「…い、一杯だけで酔ったのか………?」

 

先生も口元引く付かせてる!

これには予想外だったらしい!

 

この酔い方は……多分ダメな酔い方だな!

 

 

うちの親父もこんなんだし!

 

「…はぁ。お前ら、ロスヴァイセは俺が相手しとくから、構わずに京都観光して来い」

 

先生が殿?を務めてくれるのを良い事に、俺達は逃げるようにその場を離れた。

……後ろからは終始ご機嫌なロスヴァイセ先生の笑い声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

――――すると暫くして、その時俺達を生ぬるい感触が襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 




ムテキゲーマーの変身音、思わず口遊んでしまうぐらいには好きです

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