とある幻想郷の幻想殺し   作:愛鈴@けねもこ推し

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はい、サブタイトルから盛大にやらかしたけねもこ推しでございます。
実はこれの本編を執筆中に間違って消してしまい3000文字程書いていたのですが全部パーになりました。正直もう心が折れそうです。
そんな訳でかなり文章が汚いとは思いますがご容赦ください


入院中だけど誠意さえあれば入院費用なんていらないよね?

 

藤原妹紅SIDE

 

 

 

 

 

結局口論をしていた際に私達は永琳に見つかり……いやあれは見つかってしまったというべきだな。何故なら永琳の背後で輝夜のクスクスという笑い声が聞こえたからだ。当麻への憂さ晴らしに私を巻き込むなよ。そして病室で騒いだ罰として私達は輝夜の弾幕によって破壊された部屋を片付ける羽目にハメになった。

 

 

「あの蓬莱ニート…この恨みはいつか必ず…!」

 

「せめて引きこもりと呼んであげてください…姫様はあれでも結構気にしているんですよ?」

 

「気にしている人間…ではなく月人は毎日昼まで惰眠を貪る事はないと思うぞ」

 

と言いつつ私は自分の分の障子を貼り直し終えた

 

「当麻、そっちはどうだ?」

 

「俺はもう少しで終わりそうだな、うどんげさんはどうなんだ?」

 

ちなみに当麻は障子の張り替え作業の経験が無いという事で部屋に散乱した瓦礫の片付けを担当してもらっていた

 

「私の事は鈴仙で構いませんよ、周りにさん付けで呼んでくれる人がいないからどうも落ち着かなくて…」

 

そう言う鈴仙は私の隣で障子を張り替えていてまだ少し時間がかかりそうだな

 

 

「それなら俺の事も当麻って呼んでくれ、それと俺は患者じゃないから敬語も不要だぞ。俺も鈴仙と似たような理由で落ち着かないからな」

 

「はい…じゃなくて分かったわ当麻。それじゃあ早く作業を完了するとしますか…!」

 

「あ、鈴仙それなら私も手伝うよ。2人でやった方が早く終わるからな」

 

「お~い妹紅さん?上条さんにもちょっと心配する位はあってもいいんじゃないですか?」

 

ははっ、すまないすまない。ついな…と実際は鈴仙を手伝った方が楽だったからという理由でこちらを選んだ私だったがそんな事を素直に言うわけにはいかなかった

 

そうして少ししてからやっと全ての片付けが完了した

 

「や、やっと終わったか…。いざ終わってみるとかなり疲れたな…」

 

「そうよね……師匠に実験台にされた時よりはマシだけど…」

 

「よくそれで鈴仙は生きてるよな、そしてサラッと実験台という言葉が出てくる事に上条さんは驚愕を隠せませんよ…」

 

一応私から当麻に鈴仙が言う実験台の意味を説明しておいたが、やっていることが危険な事に変わりは無いから説得力はあまり無かったみたいだな

 

「とにかく1度休憩しない?どうせこの後2人はすることもないんでしょ?」

 

「俺は賛成だな、ちょうど喉が渇いたんだ。水を貰って良いか?」

 

「じゃあ私も……ってこういう時は普通お茶を催促するんじゃないのか?」

 

「そうよね…もしかして遠慮してるの?ここはお客さんに出すお茶を渋るほど貧乏じゃないわよ?」

 

「え…でもお茶は勿体ないから普通は水で済ませないのか?自慢にはならないが元いた世界の俺は貧乏だったからな…公園の飲み水で喉の渇きを潤すことなんてよくあったぞ」

 

……当麻、今度私が人里で何か奢ってやるからな…

 

「何て言うか……博麗の巫女と既視感があるのは気のせい…?」

 

「さすがの博麗の巫女もお茶くらいは……いや、断言しきれないな…」

 

「と、とにかく!俺は何でも良いから早く休憩しようぜ!な?」

 

どうやら当麻は自分の言った事が場を暗くしてしまったと思ったらしい、実際私も鈴仙も思わず返答に困ったのは事実だが…

 

「…わ、私は先にお茶を用意して台所で待ってるから!妹紅、案内よろしくね?」

 

「あぁ、任せてくれ」

 

私は返事をしてから

 

「当麻…その…深く気にする必要は無いんだぞ?人には得手不得手や幸運不運があるから…な?」

 

と、軽く慰めておいた。だが返って来た返答は

 

「そんな慰めは返って今の上条さんには逆効果ですのことよ…」

 

だった。これは本当に不味いな。

とにかく今は1度休憩を挟むことを優先した方が良さそうだ

そうして私と当麻は永遠亭の台所へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

上条当麻SIDE

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず俺と妹紅は台所に到着した、さっきの妹紅とうどんげにドン引きされた反応はちょっとキツかったけど…今は何より休憩したかった

 

「はい、当麻。お茶が入ったわよ。妹紅の分もあるわ」

 

「ん、サンキューな」

 

「あぁ、助かるよ鈴仙」

 

そうして俺は妹紅の隣に座り鈴仙は俺の前の席に座った

 

「とりあえず…部屋の後片付けお疲れ様!悪いな、上条さんの用事に付き合わせるようになっちゃって…」

 

「大丈夫よ、皆で口論になってそこを師匠に見つかっちゃったんだから…」

 

「そうだぞ、それに例え永琳に怒られていなくても私は当麻を手伝ったさ。せっかく外の世界から幻想郷へ来て出会ったんだ。こうなればとことん付き合うぞ」

 

「え、良いのかよ?妹紅にも用事はあるんじゃないのか?」

 

俺はまさかこんなありがたい答えが返ってくるとは思ってもいなかった。妹紅から博麗の巫女に頼めば元の世界へ帰して貰える事は聞いていたので最悪自力で博麗の巫女に会いに行こうと思っていたけど……幻想殺しがある以上知らない土地で彷徨うと言うのは自殺行為に等しい事を俺は分かっている。イタリアではそのおかげで楽しい旅行が魔術組織とのバトル旅行に変わってしまったからな…

 

「心配するな、私は暇人なんだよ。それに今話し合うべきなのはそんなことじゃないだろう?」

 

「そうね……当麻も学園都市という所から来たのよね?じゃあ垣根帝督について何か知らない?」

 

「悪いな……俺は垣根帝督という名前を聞いた事も無いし会った事も無いんだ…。学園都市は230万人もの人が住んでるからな…」

 

(力になれないのは残念だけど嘘を言う訳にもいかないんだよな…こういう時にインデックスなら出会った事があればすぐにでも「私その人の事を覚えているんだよ!!」なんて言い出すんだろうけど…)

 

生憎上条さんにはインデックスのような完全記憶能力も無ければLEVEL1クラスの能力を発動させるほどの演算処理能力も無いんだ…もっとも俺には幻想殺しがあるからどれだけ勉強しても能力が開花するわけないんだよな…

 

「230万人……よくそんなにも人を集める事が出来たな」

 

「それに学園都市って言う位だから寺小屋が集まってるの?」

 

俺は知っている限りの学園都市についての事を話した。俺にとっては特におかしい所は無かったが2人からするととても興味深い話だったらしく何度か質問された

 

「しかし能力開発……そんな事が外の世界では可能になったんだ…」

 

「特殊な授業を受ければ可能なんだよ、でも半数以上の学生は俺みたいなLEVEL0(無能力者)なんだ」

 

「学校が集まっている、か…私の友達が聞くと興味津津で学園都市に行きたいと言うかもしれないな」

 

「その知り合いは学校に興味があるのか?でも止めといた方が良いぜ。幻想郷とは勝手が違いすぎるから慣れないと思うぞ」

 

などなど半ば質問タイムのようになっていたがある程度俺が答えた所で

 

「そうだ、当麻。私から話さないといけないことがあるんだ…。実は……」

 

「ん……?」

 

何とその内容は……俺を幻想郷から学園都市に帰らせてくれるはずの博麗の巫女が今は忙しくて不在、というものだった

 

 

「そ、そんな………不幸だ……」

 

「それだけはどうしようも無いわね…スキマ妖怪を頼るにしてもどこにいるのかすら分からないし…」

 

「私もついさっき知り合いから教えて貰ったんだ…何だかんだで言いそびれてしまってすまない…」

 

「妹紅は謝る必要ないだろ?その博麗の巫女って人も忙しいんだろうし…何よりそんなタイミングに来てしまった上条さんの不幸を恨むしか…」

 

今回ばかりはさすがに俺は自身の不運を恨んだ、今頃空腹に耐えかねたインデックスがひもじい思いをしているに違いない

 

「まぁ嘆いてばっかりでも仕方ないよな…。そうだ、妹紅。俺からも話しておきたいこと……と言うより聞きたい事があるんだよ」

 

俺は少し前から気になっていた輝夜という少女のことについて聞くことにした

 

 

「分かった、私で良ければ何でも答えるぞ」

 

「あっ、私にも答えられることがあれば答えるわ」

 

「その何て言うか…妹紅がさっき輝夜って人の事を「月人」って呼んでただろ?それでふと思ったんだけどさ…まさか輝夜ってあの竹取物語の…」

 

こんな事学園都市なら絶対にあり得ない、でも俺は既に妹紅が空を飛ぶ所を見たし何よりあの輝夜という少女が放ったあれは異能の力だった。それに俺はもう常識が非常識に、非常識が常識となった世界に来てしまったのだ。

 

「あぁ…そのまさか、だ…。彼女、蓬莱山輝夜は竹取物語に登場するかぐや姫でさっき説教をしていた永琳が開発した飲めば不老不死になる「蓬莱の薬」を使って今まで生きてきたんだ」

 

「……こんな事って本当にあるんだな…。さすがの上条さんもちょっとビックリしましたよ」

 

と言いつつ俺はお茶を啜った。

 

「…えっと…私には当麻があまり驚いているようには見えないんだけど…」

 

「い、いくらこういう類の体験に慣れているからって冷静過ぎじゃないか?」

 

「いや、驚いている事には驚いてるんだぜ?でも今まで魔術結社や吸血鬼を殺す能力を持った女の子や天使を見てきたから感覚が麻痺したって言うか…」

 

(それは麻痺し過ぎじゃない!?しかも天使って…あれは天国にいるものじゃないの?もしかして当麻は一度…死んだ!?)

(慣れは怖いな……と言うか私でも1300年の人生の中で当麻が今言ったものに一度も遭遇していないぞ…)

 

 

この時鈴仙と妹紅には海外の芸術作品に描かれるような天使が、当麻には御使堕し(エンゼルフォール)で地上に現れた天使ガブリエルがそれぞれ脳内でイメージされていたがそんな事は当然伝わる訳も無いのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

垣根帝督SIDE

 

 

 

 

 

 

 

「賑やかなやつがいなくなると静かで良いが…話し相手がいなくなるのも困りものだよな…」

 

俺が目を覚ました時は自分の過去が思い出せずかなり焦ったが…いや内心では正直焦っているが最初よりかはマシだった。それはやはりうどんげや永琳、輝夜にてゐ達が俺の悩みを聞いてくれたり話し相手になってくれたからだと言いきれる。

 

(まぁ実際に悩みを聞いてくれたのはうどんげと永琳くらいだよな、てゐの野郎はうどんげにイタズラがバレた時に匿って貰うために来るだけだったし輝夜においては俺が暇つぶしの役をさせられたからな)

 

「しかしうどんげのやつも律儀な奴だな、半日以上も手術の手伝いをして終わった後に平然としてる方が不気味だろ」

 

これはてゐから聞いた話だが俺は半ば死にかけの状態で手術室へ運び込まれその手術は半日以上もの時間を費やした。そして永琳のサポートに回っていたうどんげは最後まで意識を保っていたが俺が手術室から運び出されると気絶してぶっ倒れたらしい、それで自分の仕事を最後まで果たせなかったうどんげは責任感を感じて何かと俺の事を気にかけてよく話相手になってくれる。きっとあの調子だと他の患者にも全力で接しているんだろうな、過労死するなよ…うどんげ

 

「不気味なやつとはひどい言い草ね、私だって疲れたのよ?」

 

「誰かと思えばDr永琳じゃねぇか。それはお疲れ様だったな、まぁそんなに疲れてるならノックを忘れるのも仕方ないよな」

 

「ドアを開けっ放しにしている人の台詞とは思えないわね、それで体調はどう?」

 

俺は何だかんだ悪態をつきながらもこの現代版ブラックジャックにはとても感謝していた、文字通り命の恩人だからな

 

「傷口はまだ少し痛むが他はすこぶる良好だな、だが…時折アンタやうどんげからここが幻想郷だとか妖怪や神が住んでるとか訳の分からない幻聴が聞こえるぜ」

 

「それは幻聴じゃなくて現実よ、何度も説明したじゃない。…人の疑う能力を打ち消す薬を投与しようかしら」

 

「止めてくれ、アンタが言うと洒落にならねぇだろ!?」

 

俺は数日前永琳からお仕置きと称した薬の人体実験を受けた後のうどんげの顔を見てしまった。まるでこの世の終わりみたいな表情だったぞ

 

「まぁ信じないなら信じないで構わないけど…今日は大事な話があるのよ。あなたの今後に関わる話だからちゃんと聞いてね」

 

その時の永琳の表情は真剣そのものだった。

 

「……分かった、アンタがそこまで言うんだ。俺もちゃんと真剣に聞かねぇとな」

 

俺は起き上がりベッドの上に座った

 

「実はね……これを見て欲しいの…」

 

渡されたのは1枚の何かが書かれた紙だった。

 

「はぁ……どうやら覚悟を決めねぇといけないようだな…」

 

俺は渡された紙に目を通した、そこに書かれていたのは……

 

「入院費及び治療費の請求……書…?」

 

えっと………つまりこれは何だ?ドラマとかでよくある「あなたの寿命はあと1カ月です」とかの展開じゃ無く……至極当然な現実…?しかもここに記入されている額はとてもじゃないが払い切れる額じゃない…第一俺には財布なんて…。

 

(待て俺、冷静に考えろ?金で払えないなら他の方法で払うしかないだろ?じゃあ何がある?そうだ!身体でここで働いて返せば…!………ってそれは……)

 

 

 

 

 

この日俺……垣根帝督の運命は良くて命の恩人のパシリ、悪くて命の恩人に使われる実験台のどちらかになることが確定した

 

 

 

 

 

 

 




さてさて毎度深夜投稿でおなじみのけねもこ推しでございます。余談ではありますがどうやら上条さんの不幸が移ったのか私がいつも使っているandroidのgogle playストアが接続出来なくなりました。これでもうアプリの更新もインストールも出来ません!つまりパズドラなどでアップデートが来ると必然的に遊べなくなります!

不幸だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!

とにかくそんな不幸にも負けずこれからも書き続けていくので応援をよろしくお願いします。

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