とある幻想郷の幻想殺し   作:愛鈴@けねもこ推し

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まずは読者の方に謝罪しなければいけないことがあります。
超電磁砲の11巻発売日は6/20ではありませんでした!!本当に申し訳ありません!

以前に私がどこぞやのサイトで調べた時は発売予定日が6/20だったんですよ、いやそうだったはず…。とにかく予告通りに番外編は書いていきたいと思います


とある科学の電磁掌握 ~番外編前篇~

御坂美琴SIDE

 

 

 

 

 

 学園都市のとある学区にある、とあるコンビニ、別に何ともないどこにでもあるコンビニに今私はいる。理由は単純

 

 

「はぁ~…やっぱり最新刊も面白かったわね、ここに来てあんな展開が来るとは思わなかったわ」

 

この間発売された私愛読のマンガの最新刊を立ち読みする為。別に購入しても良いけど寮室のスペースを無駄に占領したくないし、やっぱりマンガは立ち読みするからこそ風情があると思うのよね。私の友達にその事を話すと皆「え~……」みたいな反応になるのが悲しいんだけど……。とにかく私はその目的の単行本を無事読破出来たし、後は…特にすることもないから帰ろうかな

私がそんな事を考えてコンビニから出た時にソイツはやってきた……

 

「おっねえさま~!!こんな日差しの強い昼間にお姉さまが肌を晒しながら往来を歩くなど黒子には刺激が強過ぎますの~!!!」

 

……現在、私の背後にテレポートでいきなり現れその往来のど真ん中で私に抱きついているコイツの名前は白井黒子。私が通う常盤台中学の後輩でLEVEL4の空間移動(テレポート)という変態が所持するにはあまりに危険な能力を所持している。と、言うか黒子の変態具合は間違い無くLEVEL5クラス……もうLEVEL6で良いと思う

 

「最初に言っておくけど黒子」

 

「はい、何ですのお姉さま?」

 

私は背中に張り付いたこの変態を追い払うための意識を集中させる

 

「私は半袖の服を着ているだけであんたが興奮するような派手な服は着てないでしょうがぁぁぁぁ!!!!」

 

「うがぁぁぁぁぁぁ!!これもお姉さまと結ばれる為なら黒子は耐えて見せますのぉぉぉ!!!」

 

私は十分に手加減した上で2000ボルトの電流を放った、何故か黒子はこれくらいの電撃では服が軽く焦げるくらいですぐに立ちあがってくる。本当に人間ってたくましいわね

 

「それで…どうかしたの?黒子だって一応風紀委員(ジャッジメント)なんだから暇じゃないんでしょ?私なんかに構ってないで仕事しなさいよ」

 

「お姉さま、その言葉の端々に棘がある言い方はお止めくださいまし…そんな事を言われると黒子は…!黒子は…!」

 

誰がどう見ても嘘泣きと見抜けるレベルで黒子は泣きじゃくった、その手には引っかからないわよっと

 

「はいはい、分かったから。私が悪かったわよ、それで結局のところどうしたの?」

 

「むぅ……ちょっとくらい黒子を優しく慰めてくれても良いではありませんの…。まぁそんな冷たい所もまたお姉さまの魅力と言う事にしておきましょう。それで本来ならお姉さまにお伝えするべき事では無いのですけれど…まぁ話すと長くなるのでどこかでお茶でも飲みながらお話しますの」

 

(…何だろ、寮監に何か不味い事でも見つかったかな?でもそれにしては落ち着いているように見えるし…)

軽い雰囲気な話で無い事は分かる、でも急を要するような話でも無いと思うけど…

 

 その場で突っ立って話す訳にもいかないので、私と黒子は近くのファミレスに入って席に座った

 

「そう言えばお姉さま、またコンビニで立ち読みしていらしたんですの?あれほど黒子が常盤台のエースとしてのご自覚ををと口を酸っぱくして…………」

 

はぁ…始まった、いや始まってしまったわね黒子の説教が…。そりゃ確かに商品を買いもせずに本を立ち読みする私は悪いと思うわよ?でも…道のど真ん中で能力を使って抱きついて来る変態(黒子)に説教はされたくないわ

 

「それに…何より最近お姉さまがお熱になっている漫画が問題なのです!えっと…何でしたかあの…宇宙生物と特殊な手術を施された人間が戦う漫画でタイトルは…!」

 

「テッラフォーマーズ、爬虫類みたいな顔をした火星に住む生物…即ち『テッラフォーマー』と人間との死闘を描いた超大作よ!あれは絶対に歴史に名を残す作品なんだから?黒子も読めば良いじゃない、ちょっと流血シーンが多いけど」

 

テッラフォーマーズとは数年前に週刊誌で連載が始まった人気漫画なんだけど、ちょっとだけグロテスクなシーンが多い…いやちょっとというか4割くらいというか何というか…。とにかくそんなグロテスクな作品なだけに学園都市にテッラフォーマーズ関連の書籍やグッズの販売許可が下りるまでには色々と論争があった、らしい。私は詳しくは知らないけど黒子がテッラフォーマーズを好ましく思っていないのはそんな理由なんでしょうね

 

「私はあんなおぞましい作品は二度と読みませんの!あんな漫画を純真無垢な子供が読めばシステムスキャンの値に悪影響を及ぼしかねませんわ!!」

 

「あ、あははは~……でもテッラフォーマーズに登場する中で私と同じ電撃を操る人がいるのよ、ちなみにその人は火星環境下におけるテッラフォーマー制圧能力のランキングが2位なの!私と同じ能力で私よりも序列が上だなんて…!燃えてきたわ…!!」

 

「…お願いですから漫画の中のキャラクターと貼り合わないで欲しいんですの、さすがに今のお姉さまには黒子もドン引きですの」

 

まさかの黒子からのドン引き宣言!?さすがにそれは弱ったわね、黒子でドン引きとなると佐天さんや初春さんは……想像しただけで悲しくなっちゃったじゃない

 

 

「あぁもう!テッラフォーマーズの話はもう良いから!!早く要件ってのを教えなさいよね!!」

 

私は恥ずかしさを隠しきれずに赤くなった頬を隠す為に、ドリンクバーからいれてきたジュースを飲み干す。

 

「何だかお姉さまのキレ方が理不尽ですの!?……えっと…あぁそうですの…。実は今朝、風紀委員第一七七支部にお姉さまと瓜二つのお方と白い修道服を着た少女がやってきたんですの……」

 

「……分かったわ、その話を詳しく聞かせて」

 

(……私と瓜二つの少女…それは間違い無く妹達(シスターズ)…。そしてその子と一緒にいたっていう修道服を着た少女は…アイツの同居人…)

どうやら私が呑気に漫画を読んでいる間にまた何かが起ころうとしているみたいね…とにかく今は黒子の話を聞こう、状況判断はそれからよ

 

「その2人の話では、修道服を着込んだ少女の同居人である少年が今朝忽然と姿を消したと言うんですの。最初は単なる外出ではとも考えたようですが、そのような予定はなく財布も置きっぱなしだったそうで…。そして肝心の失踪した少年の名前は……」

 

「ソイツの名前は上条…」

 

本当ならこの時に私はこれから起こるであろう事に頭を悩ませるべきでも、落ち込んでいる場合でもなかったんだ。だって……

 

「その人の名前は上条当麻さん、私や御坂さんはもちろん白井さんだって知らない事は無いわよねぇ?」

 

私達がいる席の背後にはLEVEL5第5位、『食蜂操折』(しょくほうみさき)が立っていたのだから

 

「食蜂…!アンタ、いつの間に…!!」

 

「おっと、その前に人払いを済ませちゃうんだゾ」

 

不味い、こいつの能力は…!

だが気付いた時には既に遅かった

 

「しばらくは全員その場で寝ていなさい、15分後には起きて良いわよ」

 

食蜂がバッグからリモコンを取り出してスイッチを押した途端に、ファミレスにいた店員と客を含めた全員が急に眠り始める。勿論黒子も机に突っ伏して寝息をたてている、つまるところ今店内で無事に意識を保っているのは私と食蜂だけってことね

 

「……相変わらずとびきり下衆な能力ね、心理掌握(メンタルアウト)」

 

「下衆だろうと何だろうと構わないわぁ、でも私も御坂さんも悠長に構える気が無いのは同じでしょぉ?」

 

コイツの…食蜂の能力である心理掌握は精神に関することなら何でも可能と言う非常に厄介な能力で、電気バリアが張れる私やあらゆるベクトルを操るあの忌々しい一方通行でも無い限り洗脳攻撃を防ぐ手段はない

 

「それにしてもたまには外出をしてみるものねぇ、まさかファミレスに来ただけで上条さんの話を聞けるなんて思ってもいなかったわぁ」

 

店員と客の洗脳を済ませ、文字通り人払いを完了させた食蜂は余裕そうに近くの席に腰かけながら私に微笑んでいる。

 

(さて、どうしたものかしらね…。言うまでもないけど黒子や他の客がいるから電撃は極力使いたくないし…。そもそもコイツは何がしたいの?)

 

ある意味では単純な能力者同士の争いよりも格段に面倒な戦い…心理戦が御坂美琴と食蜂操折の間で始まろうとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食蜂操折SIDE

 

 

 

 

 

 

 

 たまには派閥のメンバーとは別行動で1人で街を歩くのも良いかもしれない。そんな事をふと思ってしまったのが私の運の尽きだったのかしらぁ?まさか偶然にも御坂さんと白井さんがファミレスに入っていくところを目撃する羽目になるなんてね。

 

(それにしても御坂さんは相変わらずとして白井さんは何かありそうな表情よねぇ、もしかして何か面白い話でもするのかしら)

 

彼女…白井黒子さんは普通の人から見れば何も悩む事がないような表情をしているけど私からすれば「悩んでる」って表情なんだゾ

それは私自身が今までに何人何十人もの心を覗いてきたからこそ出来る芸当。読心術とまではいかなくとも、能力を使わなくても簡単に心理状態くらいは想像出来る

 

「とりあえず御坂さんに見つかると面倒だから、先に白井さんの心を読んでからその後どうするか決めれば良いわ」

 

それで彼女の話す内容が面白いのなら隠れて御坂さんの反応を楽しめば良い、つまらない内容なら……興が削がれたってことで店員を操ってあの2人に頼んでもいない大量の料理を届けさせて2人の慌てふためく表情が見られればそれで満足出来る

 

そういうわけで白井さんの心の中を覗かせて貰うわぁ。

私は周囲にいた客に盾になるよう洗脳してから2人に近寄る、でも思い通りに事が運んだのはここまでだった

 

(…上条さんが…行方不明…ですって…?ちょっとちょっとぉ…何相変わらずの不幸力を発揮させて不幸に巻き込まれちゃってるのかしら、あの人は…!)

 

白井さんの頭の中を読んだ限りでは上条さんは行方不明になってしまったらしく、居場所の手掛かり1つ無いという。それが他の学生なら私はここまで焦る事は無かったでしょうね、問題は上条さんが行方不明になったってこと……

 

あの人は私にとっても…いいえ、皆のヒーローなのよ。だからいつも困っている人を見つけては見境なく首を突っ込んで大怪我をして…。そんな彼が行方不明になったということは……十中八九また面倒事に巻き込まれたんでしょうね

 

「…馬鹿ねぇ、こんな事をいくらしたってあの人は私を思い出すどころか記憶することすら出来るわけないのに」

 

私は首から下げた防犯用のホイッスルを抱きしめながら上条さんに助けて貰った時の事を思い出す。仮に記憶すらしてもらえないとしても…だとしても私がするべきことに変わりはない

 

(…待ってなさい、今すぐにあなたのそのふざけた不幸力(幻想)をぶち殺してあげるわぁ)

 

その後私は大覇星祭でやったように警備員のトップの人間に電話をかけ、応答した瞬間に洗脳してすぐさま上条当麻の捜索命令を出させた。これで見つかってくれるのなら万々歳なのだけど

 

そして食蜂操折はいつもと何ら変わらない様子で店内にいた全員を…正確には御坂美琴以外を眠らせた所で改めて口を開く

 

「ご機嫌いかがかしら、御坂さん?面白そうな話だから私も混ぜて貰うわぁ」

 

「生憎とあんたの登場と不愉快で下衆な能力のせいで私のご機嫌は最っ低よ。こんな派手に能力を使って何のつもり?」

 

これはさすがに不味かったかしらぁ?白井さんにしても能力を使わずに心が読めたけど…御坂さんに至っては一般人でも不機嫌ってことが分かるくらい殺気が漏れている

 

「まぁまぁそんなに怒らないで、御坂さぁん…私は何も喧嘩を吹っかけにきた訳じゃないのよ?ただ上条さんの名前が出たから私も気になっただけなんだゾ☆」

 

「あんたねぇ…!!何なら今すぐこの場でそのイカれた頭を吹っ飛ばして…!!」

 

「あら、こわぁい!でもそんなことをしたら他の客も巻き添えで感電しちゃうんじゃない?」

 

御坂さんの心は私にはまったく読めないけどある程度コントロールするのは簡単なのよね、元々短気な上に今は「上条当麻」の名前と「妹達(シスターズ)」の名前が出てきたせいで落ち着いてなんかいられないようだから。だからこそ一度大きく煽ってからその怒りを抑え込むことで、本当に簡易で今だけの限定的なものだけど強弱関係を私>御坂さんに設定すれば話も少しはスムーズに進むはずよ

 

「…あんたと心理戦で勝負しても手間がかかるだけだわ、あんたの言う通り私は悠長に構える気はないの。一応あんたの話は聞いてあげるけど、ふざけた内容なら私はもうここを出るわ」

 

「本当に短気なのねぇ、まぁ今に限ってはなるべく早く行動したいから率直に言うわね

 

私と協力して上条さんを探さないかしらぁ?」

 

「嫌よ、断る」

 

……何なのかしらこの人はぁ?私の話を聞くなんて言っておきながら断るのが早すぎるんじゃない?

 

 

「…じゃあ私と共闘して上条さんを探しましょう?」

 

「イカれんなら1人でやりなさいよ、断る」

 

「…じゃあ私と」

 

「何度も言わせないで、断固拒否」

 

(あぁもう!!本当に何なのよ御坂さんったら!?結局は話を聞く気なんてないじゃない!!)

その後、五分に渡って説得を続けたが彼女の意思は固く1ミリも譲歩してくれなかった

 

「はぁはぁ…!本当にしぶといわねぇ!もう良いから私に協力しなさいよ!?」

 

「だから何度も言わせないで、アイツ1人探し出すのにあんたの手を借りるまでも無いし逆にあんたがいると何をされるか分かんないから危ないのよ」

 

もし野蛮力が必要になった時に御坂さんを巻き込んでおけば、と思ったけどそうも簡単に手駒にはなってくれないわよねぇ。そうは言ってもこれから先に起こる一件は…どうも嫌な予感しかしない、これは能力を使った訳でもなく野性的な勘によるものだけど。

 

(なんにせよ、最悪私の身は自分で守るとしても…御坂さんにとって私がイレギュラーなように私にとっても御坂さんはイレギュラーだってことを忘れて貰っちゃ困るわ)

 

「…そう、じゃあ御坂さんはどうしても私とは組めないって言うのね?」

 

「当たり前でしょ、あんたが頭を下げるって言うんならまだ話は別だけど」

 

(……冗談じゃないわ、何で私が御坂さんに頭を下げなきゃいけないのよぉ…。私だって本当なら協力もしたくないのに…)

 

何故なら彼女は、御坂さんは、上条さんに名前も顔も覚えて貰える。思い出だって好きなだけ作れる。名前を呼べば名前を呼び返してくれる、上条さんの傍にい続けることだって出来る。その全てが私には不可能なのに……同じLEVEL5なのにこんな……こんな差が……

 

(でも…でも、もし今私が頭を下げて御坂さんの協力を得る事が出来ればきっと私一人で行動するより更に効率があがるんでしょうね…)

 

ただしその協力関係を得る為に失う物は、食蜂操折にとってあまりに大きな物だった

 

(プライドも失った上にもし御坂さんが頭を下げても協力してくれなかったら?仮に協力して上条さんを見つけたとしても彼は御坂さんのことしか……)

 

頭を下げても、下げなくても、上条さんを助けても、助けなくても…どの道を選んだとしてもその先のゴールで私と上条さんの運命が交わる事なんてあり得ない。この思いは届かない報われない。その上同じLEVEL5でありながら私には手に入らなった物を全て手に入れた御坂さんに馬鹿にされるかもしれない

 

初めから敗北が決定している戦いに意味があるのか?そこまでして御坂美琴に助けを請う必要があるのか?

 

「………なーんて昔の私なら自分勝手に考えていたんでしょうねぇ、まったく」

 

そう、選ぶべき答えなんて分かり切っているじゃない。

 

「あーはっはっ!分かったわ、御坂さん。よくよく考えてみれば確かにそれが筋よね、それに私の能力は銃弾や刃物相手には通用しないし」

 

「ちょ、ちょっと?急に笑い出してどうしたのよ!?おかしくなっちゃったの!?」

 

「おまけに使用者である私は体力はろくに無いし、性格だって悪いし……そんな敗者(わたし)がこんなことを言うのはおこがましいのかもしれないけれど…」

 

私が選ぶ答えは……真実(ほんとう)の答えは……

 

「しかしそれは全て愚かな私1人の責任よ、上条さんには罪はないわ。だから…そんな罪の無い上条さんのためにもどうか私にも彼を捜し出す手伝いをさせてほしいの」

 

私は勝者(御坂美琴)に向かって頭を下げる、それもかつてないくらい腰が90度になるまで…

私が出した真実(ほんとう)の答えは…例えどれだけ罵られようが、痛い目をみようが、惨めな思いをしようが上条さんを助け出す。それで上条さんに思い出して貰えなくても構わない、名前で呼んで貰えなくても構わない。上条さんがまた笑顔でいられるのならそれだけで私は良いのよ、それが私の彼に対する恩返しであり気持ちの伝え方なんだから

 

「………アイツに罪がないはずが無いでしょ?誰かれ構わず助けてすぐに女の子を惚れさせて、その癖助けた人の気持ちなんて知りもしないですぐにまたボロボロになる。それだけで罪なのよ」

 

「あんたにしたってそうよ、私はあんたの信念なんて興味無いしどうでもいいもの」

 

「……っ…」

 

まぁそうよね…私が御坂さんの立場ならきっと同じ事をいったんでしょうし…。

 

「だから……あんたがこのファミレスの皆を勝手に眠らせてことに対する罰はこれからゆっくりと考えるとして、あいつへの罰は………

 

 

私達2人であいつを見つけてからたくさん説教してやれば良いじゃない」

 

「へ……?」

 

「だから…言ってるでしょ?とりあえずアイツを見つけるまでは協力してあげるってね。これ以上あんたに頭を下げられたって私が困るだけだし、黒子達もそろそろ起きる頃だろうし」

 

どうやら……慣れないこともたまにはやってみるものねぇ。これは御坂さんの優しさに感謝って事で良いのかしらぁ?

 

そしてその当人である御坂美琴は、テーブルの上にドリンクバーの料金を置いてから立ちあがった

 

「…一応お礼は上条さんを助けた後に言う事にするわ、まぁ私がすぐ見つけるんでしょうけどぉ。」

 

「光の速さで共闘関係を結んだ事を後悔させないでくれる?態度がころころ変わり過ぎなのよ」

 

「それがみさきちスタイルなんだゾ☆御坂さんも見習えばぁ?」

 

「何であんたを見習わなきゃいけないのよ?…よし、黒子にはメールで用事が出来たって言っておけば…」

 

「それなら既に適当な記憶に書き換えておいたから、心配はないわぁ」

 

「…あんたってやっぱり何考えてるのか分からないわ。だから友達が出来ないのよ」

 

「心配されなくても自覚はあるわ、それよりもそろそろ上条さんを襲う不幸(幻想)に反撃と決め込もうじゃ無い」

 

「…面白いじゃない、ただしあんたが足を引っ張るのなら容赦なく切り捨てるわ」

 

(楽しいわねぇ、目的があるっていうのは本当に楽しい)

 

こうして一方通行に続き、新たな上条当麻を救出する勢力が誕生したのだった

 




一応、みこみさの番外編はこれで完結です。来週はまた番外編で別のLEVEL5が登場するぜ!!

それと改めて私の思い込みで皆様に間違った情報を発信してしまったことを皆様にお詫び申し上げます。


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