とある幻想郷の幻想殺し   作:愛鈴@けねもこ推し

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何だかもうサブタイトルがパクリを通り越して適当になりつつあるけねもこ推しでございます
さてさて、今回は皆さんにお伝えしたい事が2つあります。まぁ読んだ所で…みたいな話なので興味の無い方はスルーして頂けるとよろしいかと

 それでは1つ目、実は4月24日は「とある魔術の禁書目録」のスピンオフ作品である「とある科学の一方通行」の3巻発売日なのです!いやぁ、これは嬉しい!何せ私の尊敬するダークヒーローですからね。と、言う事で次回はその3巻の発売を記念して学園都市を舞台にした一方通行メインの話にしようかと思っています。本編とまったくの無縁という訳でも無いのでまさに番外編ですかね

 つづいて2つ目は……はい、後書きでいつも謝罪文しか書いていない自分に嫌気がさしました!まぁ私の自業自得なんですがいい加減に自分に腹が立ちましてね…。当面の対策としては今まで以上に執筆するにあたり努力する、ともう1つは後書きで謝罪文以外の書きたい事を書くなんです
と、言う訳でこれから後書きではこの小説に登場するキャラの設定や自己紹介などを書いてみたいと思います。これで禁書を知らない人は禁書キャラを、東方Projectを知らない人には東方キャラについて改めてでも知って頂ければと思います

え?両方を知ってるから幻想入り小説を読んでいる?やだなぁ

「俺の二次創作にじょうs(以下略






賠償金は突然に

 

 

 

 

 

上条当麻SIDE

 

 

 

 

 

 本日の天候、良好、脈拍、良好

 

わたくしこと上条当麻の不幸具合……「今まででの人生の中で上位に食い込むレベルで絶好調」……

 

 

 

俺は別に嘘で永琳さんに垣根との痛み分けを申し出た訳じゃない、重労働や死なない程度の人体実験なら耐えるつもりだった……

 

(何で賠償金!?いや、この場合なら賠償金の話になってもおかしくない!でも何でよりにもよって貧乏学生の俺にそんなお金の話が!?)

 

一応、当麻のポケットの中に財布と携帯は入っているがこの状況を打開できる金額など一般の学生……ましてや白玉桜の主と大食い対決をしても引き分けられる程の食欲を兼ね備えたシスターを養っている上条当麻の財布に入っている訳が無かった

 

(それにここで学園都市の通貨が通用するとも思えないんだよなぁ……まぁ通用したって雀の涙程度しか入ってないけど……)

 

 だがそんな貧困な状況は皆も同じらしい

 

「だ、大丈夫大丈夫……私の魔眼を持ってすれば賠償金の波長を狂わせるなんて簡単簡単…!そう!落ち着いて地面の小石の数を数えていれば問題無い……!」

 

鈴仙はそう言いつつ空を見上げながら渇いた声で笑っていた

 

(………鈴仙…言ってる事が滅茶苦茶な上に目が虚ろになってるしそれは精神を病んだ人間が辿り着く末路だぞ…。じゃ、じゃあ妹紅はどうなんだ?)

俺はとりあえず発狂寸前の鈴仙から目を離し、妹紅の方を向いた

 

「妹紅、お前は大丈夫……には見えないが…どうなんだ…?」

 

「ははっ……最悪私の老いる事も死ぬ事も無い程度の能力を使って臓器を摘出して売り払うを繰り返せば…大丈夫…」

 

ダメだ、これは重症だ。本当にマズい…!よく分からないが多分鈴仙より重症だ

 

「あら、その方法は思い浮かばなかったわ。妹紅に限っては案外早く完済出来そうね♪」

 

この人…永琳さんのこの笑顔は本気なのか冗談なのか分からない…。ちなみに上条さんはもう不老不死とかおとぎ話の登場人物が現れても驚きませんのことよ。科学万能の学園都市にいながら魔術というオカルトに関わってきた上条さんの感覚はとっくの昔に消えてなくなったぜ!!

 

「止めて下さい!今の妹紅ならマジでやりかねませんから!!」

 

念のため釘は刺しておこう…もっとも加害者SIDEの俺が刺す釘なんて紙切れほどの効力も無いと思うが…

 

「そうは言ってもね…私としても最近、姫の浪費が激し過ぎてこの診療所破壊を見過ごすわけにはいかないのよ。そうですね、姫?」

 

姫……この場にいる姫と言うのは俺が知る限りではあの姫しかいない

 

「ん~?私?私は別に良いわよ、だってよくよく考えてみれば私が賠償金を支払った所で結局元を辿ればそれは永琳が稼いでくれたお金か、もしくは永遠亭の貯金だし…だから私は払っても払わなくても良いでしょ?」

 

このかぐや姫、もとい蓬莱山輝夜はとんでもない事を言いだしたぞ!?確かに理屈としてはそうかもしれないが…!

 

「え~っと…蓬莱山…?つかぬ事をお伺いしますが…自分で働いて返済するというお考えはないのでしょうか…?」

 

「何よ、ウニ条。いきなり改まって…下手に出てもお金は貸さないわよ?」

 

「借りねぇし下手に出てもねぇよ!!今さっき垣根を庇ったあの言葉は嘘だったのか!?」

 

「嘘な訳無いでしょう!?でもまずは自分の分の賠償金からどうにかしないと最悪私まで妹紅と同じ末路を辿るハメになるかもしれないじゃない!それに私は姫だから働く必要は無いの!家でゴロゴロするのが仕事だから!」

 

……要するに…ニート…なのか…?

この発言にはさすがの永琳さんも驚いた…と言うよりは呆れたって感じだな……

 

「ですから、姫……例え働く必要が無くとももう少し自身が姫であるという自覚を…!」

 

「分かってるわよ!でも今更姫の自覚とか言われてもしっくりこないしあんまり興味も湧かないの!」

 

(何かこのやり取り……どこかで似たようなものを聞いたような…。そう言えば御坂と白井がこんなやり取りをしてたよな。確か「お姉さまはもっと常盤台のエースとしてのご自覚を…!」だったような…)

俺がそんな事をぼんやりと考えている間に永琳さんと蓬莱山の言いあいに決着がついた

 

「そうですか…えぇ、分かりました。姫がそこまでおっしゃるのであれば私はもう姫には何も言いません」

 

「本当に!?じゃあついでに皆の賠償金の話も無かった事に…!」

 

「姫様には賠償金の代わりに、いつも愛用していらっしゃるゲーム機本体を売り払って頂きます。香霖堂にでも売れば少しは金になるでしょう」

 

「え……?」

 

これは見事輝夜の精神にクリーンヒットしたらしく、しばらく輝夜は呆然となった。

 

「む、無理無理無理絶対に無理!!あれが無くなったら、私は毎日をどう過ごせば良いのよ!?」

 

「ですからそれで空いた時間を何か有意義な事に使ってください!」

 

そして再び弾幕……ならぬ言幕の撃ち合いが始まった

 

「はぁ……これじゃあ収集がつかないぞ…。俺はどうすれば…」

 

俺が思わず本心を口にした時だった

 

「心配するな、当麻。永琳はあぁ見えてちゃんと考えてるぜ。多分俺達の誰にも人体実験なんてしない。まぁこき使われることに変わりはないと思うけどな」

 

俺の隣には垣根が頬を擦りながら座っていた

 

「垣根、それってどういう……」

 

「永琳!もう良いだろ!妹紅とうどんげの精神状態は既に鬱になりかけだし当麻もこの調子だとウニ条からウツ条に変わっちまうぞ、そろそろ本音を言えよ。今のこの状況で永琳に異を唱える勇者はいねぇよ。その時は多分本当に治験をするハメになるだろうからな」

 

「垣根もか!?垣根も上条さんをウニ条って呼ぶんですか!?」

 

垣根がそう言い放つと永琳さんは蓬莱山と言いあうのを止め、こちらを振り向いた

 

「あら、本音とはどういう意味かしら?私は真面目に話を…」

 

「別にお前がそう言うのなら俺は反論しねぇ、だがさっきから俺達を見ている奴にはこの焦らされる展開は面白く無いんじゃねぇか?」

 

「…?どこかに見ている人がいるのか?上条さんにはさっぱり分からないぞ」

 

俺は垣根の言う「見ているやつ」を探すために辺りを見回した、だが辺りには誰もいない……もしかして垣根までおかしくなったのか!?

 

 

 

 

 

 

 

垣根帝督SIDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時はほんの少しだけ戻り、永琳と輝夜の口論が始まった瞬間

 

 

 

 

 俺は目の前で繰り広げられる永琳と輝夜の平和的な言葉の弾幕の撃ち合いを呑気に観戦しつつ辺りをそっと観察していた

 

(誰か、いるな…。ただ俺の目の届く範囲では…誰も確認出来ねぇ)

 

姿は見えないが何者かの気配を感じるのだ

以前にてゐがいたずらをするために病室に侵入してくる時、何となくで気配に気づけたことがあった。その時は生まれつき勘が良かった、程度にしか感じていなかったが…

 

(少なくとも勘が良いからって誰もいないのに気配を感じたりはしねぇよな、普通。ってことは誰かがいるはずだ…。ちっ…これも俺が暗部って所に身を置いてた賜物か?くそっ、こんなに勘が良いんじゃ夜も満足に眠れねぇだろ…)

 

とにかく誰かがいることはほぼ確実だ、証拠とは言い切りにくいがその気配がした途端に妹紅は病んだような言動を取りつつ俺達から距離をとった。そしてやけに辺りを気にしているように見える…俺の気にし過ぎだと良いが…。ってかもし違ってるんなら大恥かくぞ、これ

 

(ただ俺の勘を信じるなら…どこかにいるソイツはこの成り行きを見守っている…と考えるのが妥当だろうな。それに俺はともかく、今日幻想郷に来たばかりの当麻に永琳が修繕費を要求するってのが謎だな。永琳でなくともまともに考えれば当麻に返済能力が無い事位すぐ分かる。それを言えば俺に治療費を要求したのも謎だが…)

 

まさか……返済自体はどうでも良かった…?と、なると目的は俺とうどんげに薬を売り歩かせること?……その方がもっと非効率的だろ、何よりそうさせる意味が分からない

 

(…昨日の俺とはまるで別人だな、少なくとも昨日の俺ならここまで考えを巡らせる事は無かった。まぁ変化しない人間なんているわけねぇか…)

 

今は変わった事を嘆いている暇は無い、大事なのは訳も分からず状況に流されることだからな

 

 

そして時は再び戻る

 

 

「あなたの言いたい事が理解出来ないわね、この場には私と姫、上条君と妹紅、それにあなたとうどんげだけしかいないわよ?」

 

「確かに見える所には、な……

そうだ、妹紅。人ってのはな、ここにはいない人を頭に思い浮かべる時は反射的にその人がいるであろう場所の方向を見るんだぜ?知ってたか?」

 

「…っ…!そうか…初めて聞いたよ…。だがそれがどうかしたのか?」

 

そう言うと妹紅は一瞬だけ俺から目を反らした

 

 

 

……これでこの場に誰かがいる事は確実だな、妹紅の反応から見て間違い無い。そしてその誰かがいる場所のおおよその見当も付いた、妹紅が見つめていた何も無い空間…それはずばり永琳の右側…。

 

 

(どうする?うろ覚えのあの翼であそこを叩くか?…無駄だな、ここまで俺に追求されればよほどの馬鹿でも無い限りすぐに場所は変えるだろ。気配からしてまだこの場にいることは確かなんだろうが…それにうどんげや当麻の前であの力は使うべきじゃねぇ…)

そうなると……癪だが結論はこれしかない

 

「……いや、何でもねぇよ。まぁ誰かがいるいないはともかく……永琳、とりあえず輝夜のゲームはともかく賠償金はどうするんだ?まさか当麻に今すぐ支払いを命じる気か?」

 

今は俺達を見ているやつの思惑通りに動いてやるしかない、それにここから先の展開は大方が読めている。

 

「…そう、ね…上条君にしてもうどんげにしても支払いが不可能なのは分かり切っている訳だし…。妹紅から臓器を摘出するにしても蓬莱の薬を服用した人間の臓器が普通の人間に適合するのかも怪しい所だから却下かしらね」

 

「…っ!?そ、そうなると!?上条さんはどうなるんですか!?」

 

「師匠!私は解剖されずに済むんですか!?」

 

当麻はともかくうどんげは反応早過ぎだろ…?さっきまで木にもたれて独り言を呟いてなかったか?

 

 

「……うどんげ…あなた、そんなに私をマッドサイエンティストに仕立てあげたいの?」

 

「うっ……すみません…」

 

永琳に睨まれすぐにうどんげのウサ耳がへこんだ、感情と直結してるのかお前のウサ耳は!?

 

「…話を戻すわね。結論として垣根君、うどんげ、上条君、妹紅には私が作った薬の販売をしてもらうわ。修繕費が完済出来る金額分売り切って貰えれば仕事は終了よ」

 

「…師匠……ほんとにそんなことで良いんですか…!?」

 

「…よく分からないけど…とりあえず上条さんは借金地獄に陥る事はないんですか!?」

 

涙ながらにうどんげと当麻は歓喜した、何て言うか…つくづく巻き込んでしまったことに罪悪感を感じさせられるな。

 

(ただ展開としてはここまでは予想通りだ、つまり永琳…もしくは俺達を見ている誰かは理由は不明だが恐らく俺とうどんげ、当麻と妹紅に薬を売り歩かせるのが目的らしい)

 

「予想通り、といったところか?」

 

そんな事を考えているといつの間にか妹紅が俺の隣に来ていた

 

「まぁな、と言うか俺が既にあの作戦に引っかかってるんだ。さすがに2度目は気付くぜ。妹紅としては俺が口出しするのは誤算だったのか?」

 

「……否定はしないさ、ただ私はこんな展開になるなんて聞いていなかったんだよ、向こう側の人…ではなく妖怪にね。信じる信じないは垣根に任せよう」

 

「向こう側っていうのも引っかかるが俺としては妖怪ってのは信じられねぇな。それ以外は信じても良いぜ」

 

「信じる所が普通とは違うんじゃないか?」

 

そんな事は当たり前だろ?何故なら

 

「残念だったな

 

 

俺に対してその常識は通用しねぇ」

自然と頭に浮かんだその台詞を俺は言い放つ

 

「そう、か…そう言えばここは常識が非常識に、非常識が常識になる幻想郷だったな。間違えていたのは私だったよ」

 

「分かって貰えたのなら助かる。じゃあ今度は俺からの質問、良いか?」

 

「あぁ、構わないぞ。もっとも私に答えられる事は本当に少ないんだ、何せ垣根が絡んでくる事すら知らなかったんだからな」

 

(それでも構わない、俺が聞きたい事はもっと大事な話だ……)

 

「これから起こるだろう出来事で俺がどう動けばうどんげや当麻、永琳に輝夜、てゐや妹紅は傷付かずに済むんだ?俺が知りたいのはそれだけだ」

 

 

 

今更暴走してうどんげ達を傷付けた罪が消えるなんて思わねぇ…それでも…いや、うどんげ達を傷付けた俺だからこそ俺が全員を守る義務があるんだ

 

 

 

 




みんなー、けねもこ推しのキャラ紹介教室、始まるよー

それでは早速簡単な説明から。長々と書くと煩わしいので1話につき1人ずつ書いていきたいと思います。ちなみに[公]と書かれているのは公式設定で[オリ]と書いているのは私が独自に生みだした設定となります。


上条当麻(かみじょうとうま)………[公]「とある魔術の禁書目録」の主人公。学園都市の高校に通う高校一年生でLEVEL0(無能力者)
体格は中肉中背、ツンツンしたヘアースタイルと不幸や災難に巻き込まれやすいのが特徴。
実はその不幸体質は当麻の右手に宿る「幻想殺し(イマジンブレイカ―)」という謎の力が神の加護や幸運などを全て打ち消すため。
幻想殺しとは触れた異能の力であれば「神」だろうと「悪魔」だろうと打ち消すというビックリ能力、ただしあまりに強大過ぎる異能の力などは打ち消しきれない事もある。

[オリ]この小説の主人公の1人、目を覚まして辺りをみると何故か既に幻想入りしていた。
その不幸っぷりは相変わらずだが、出会ったばかりの妹紅に馬乗りのような体勢になったり着替え中の輝夜の裸を見てしまったりと幸運なのか不幸なのかよく分からない時もある。
八雲紫の手回しもあり藤原妹紅と組んで行動するようになるが、本人はそれを妹紅の善意だと信じ感謝もしている。
この当麻は原作よりもフレンドリーと言える、実際に垣根とは戦ったがそれは垣根の本心では無い事を理解し友達だと言いきっている





今回はこんな感じですかね、やはり上条さんは主人公ですからトップで無いと!
前書きでもお知らせしましたが来週は一方通行メインの話ですので幻想郷の住人はほとんど登場しないと思います。もちろんいつかは東方Projectキャラオンリーの話も書いていくつもりです。ただキャラ紹介は来週も同じように書く予定です。

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