後日修正いれるかも……
夕飯を食べ終えて皿を片付けたら、風呂に入る。
日本人の鉄則と言えよう。
俺も例に漏れず風呂へと直行し、湯船に浸かっているわけだが。
「ふんふーん」
音符マークを浮かべながら俺に背を預けて同じく湯船に浸かる雪風をどうにかして欲しい。
一応タオルを巻かせてはいるが、こうね、上から雪風を見るとね、タオルの隙間が見えるんですよ。
つまるところ、慎ましくも膨らみのある胸が。
いやぁ、目に悪い。眼福であるはずなのに悪いとはこれ如何に。
思わず愚息も元気になりそうだよ。
しかし、雪風が俺にもたれ掛かってる現状。
息子をホールドアップさせるわけにはいかない。
そんな事になってみろ。雪風が「しれぇ、なんか硬いのが当たってます」とかなんとか、エロ同人みたいな事態になることは明白。
いやね、これ通常版だからね。R-18版じゃないから、そんな事になったら通報されちゃうよ。
いやしかし、雪風やぁらかいな。お尻とか、ふにふにしててさ。プルンとマシュマロみたいに色白且つ感触があって、もう俺ガマンしてんの馬鹿らしくなってくるよ。
このまま後ろからズドンとやっても、天使たる雪風ならもしくは許してくれるのではなかろうか。いやむしろ積極的にしてくれる可能性すらある。
やらないけどね。
雪風の幸運が働いているのか、こんな状況にあっても俺の理性は寸前で押しとどめられて崩壊を喫しない。
そもそも、天使たる雪風を汚すなど言語道断、横断歩道。そんな事をしようものなら、何億分の確率で俺の目の前でプラズマが発生して俺を焼き焦がす。
あ、もしかして雪風が今日気付かれなかったのもそれが作用してんのかな?
下手に気付いた人がいたら、何億分の確率で目の前でプラズマが発生して焼き焦がしてたかもしれん。
やっぱり雪風って災厄振り撒く邪神か何かじゃねーかな。
「しれぇ、お背中流します!」
いつの間にか湯船から出て泡立てていた雪風がそう言ってくる。
それに対して、やはり断れる筈がない俺は同じく湯船から這い出て、雪風の前に座った。
「しれぇ、気持ちいいですか?」
そういうの聞いちゃダメよ。
大して強くもない、見た目相応な力で俺の背中をゴッシゴシ洗ってくれる雪風に心の中で呟く。
だってさ、風呂場で、泡まみれの中、「気持ちいいか」なんて聞かれたらさ。なんつーか、うん。そういうの想像しちゃうわけよ。
おおおお! ちょ、やめ、我が愚息よ! 力を収めよ!
そんな風に自制心に全集中しながらも、雪風に振り返る。
「ああ、いいよ」
その言葉で何が嬉しかったか、ニッコニコと笑みを深めてまたゴシゴシ作業に戻る雪風。
あぁ、もう、天使や。
そんなこんなで入浴も済ませて、風呂上がりの艦これ。
オリョクルの必要もなく潜水艦達が暇しているであろう我が鎮守府。秘書艦は大和。
これまでは色々と怖くて出来なかった大和の出撃をしてみよう、ということで秘書艦である。
出撃させてみたらもうね、大和さんが「沈みません」をやるもんだからね、無双。
レ級のタコ焼き相手でも当たらないとかオカシイだろ。
結局舐めプのヌルゲーなので早々に大和外した。
ごめんね、大和さん。
大和さん外して遠征出して、就寝。
俺と今日買った雪風の布団を敷き、消灯。
「おやすみなさい、しれぇ」
「ああ、おやすみ」
歩き回って程よく疲れていたためか、すぐに眠りに落ちることができた。
■
「おはようございます、しれぇ!」
まだアラームも鳴らない早朝。
雪風に起こされた。
最初はユサユサ、次にバンバン、そして布団剥ぎ取り、最後はドスン。
仕方なく眠気目を擦りながら起き上がり、時計を確認すると、まだ六時前ではないか。
「なんだぁ……?」
内心舌打ちしながら、ノロノロと起き上がる。
雪風はルンルンしながら俺の手を引いて食卓へと向かった。
「さあ、朝ごはんです!」
そこにはベーコンエッグにトースト、簡単なサラダとコンソメスープという、ザ・ブレックファースト。おまけブラックコーヒー。
まさかの洋食でしたよ。
その香りとブレックファーストに俺の脳は覚醒。睡魔はかき消された。
呆然としながら食卓に座り、雪風と共にいただきます。
トーストに向けて口を開け、いざ一齧り。
うまい!!
なんだっ、これはぁ! ただのトースト、オーブンレンジでチンして、マーガリンを塗っただけのはずなのに!
美味い!
そう、これだよこれ! 正に朝食といっていい、ザ・朝食! トーストの後にブラックコーヒーを流し込めば、カリッとした食感の次にコーヒーの良い苦味がトーストとコラボして、また違った美味しさになる!
コンソメスープに手を伸ばしてみれば、火傷しない温め! ズズ、と一口含むとコンソメ味が舌を包み込む! コーヒーの苦味の後にくるコンソメには、もうたまらない!
ベーコンエッグには塩が少しかかってるだけで、これまたトーストとの相性が抜群! トーストだけでは味気なさそうに感じるが、そこにベーコンエッグが横入りすることによって見事な調和を生み出している!
最後に手を休める意味でサラダをパクッといけば、爽やかな野菜の味と香りで舌が安心する! ちょっと濃いようなコーヒーとコンソメの残りを洗い流す感覚がある!
こうして今日の朝食は、雪風のザ・ブレックファーストによって最高の一日を告げる儀式のようになった。
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