機動戦士ガンダム Silent Trigger   作:ウルトラゼロNEO

18 / 96
前話に書きましたが、MGを買ってきました! フォースインパルスガンダムにしました!初めてちゃんと見たガンダムが種死と同時期くらいにやっていたSDガンダムフォースでした。ということで思い入れのあるフォースインパルスを作っていこうと思います!

けどエクスカリバーまで付くんですね、フリーダム撃墜の印象が強すぎるんですかね…?


グレートキャニオン─帰還とちょっとしたひと時─

 

ブレイカーFBと狙撃とウェイブライダーの大腿部ビーム・カノンをそれぞれ発射してP

(パーフェクト)ストライクを攻撃するも、エースが乗るPストライクはスラスターを使用して避ける。

 

するとPストライクはビームブーメランであるマイダスメッサーを投擲する。

素早く翔は反応してマイダスメッサーをロックし、腕部ガトリングを展開して、マイダスメッサーの角を狙って放つとマイダスメッサーは弾かれてクルクルと宙に舞う。

 

「──ッ!!!」

 

それだけでは終わらない。

狙撃用ライフルでマイダスメッサーのビーム刃を狙撃するとビームとビームがぶつかり合ってビームが拡散したのだ。

 

「行くぞ、ショウマ」

「おうよ!」

 

拡散するビームにPストライクは動揺した反応を見せると翔はショウマに素早く通信を入れブレイカーFBはウェイブライダーから飛び立つ。

変形したZプラスはビームサーベルを引き抜き斬りかかるもPストライクもビームサーベルを引き抜いて受け止める。

 

鍔迫り合いの最中にPストライクは右肩の対艦バルカン砲とガンランチャーを発射する。

鍔迫り合いの至近距離では避ける事は出来ず頭部に何発か直撃するも、負けじとZプラスはPストライクのメインカメラをビームサーベルを持たない左のマニュピレータで殴りつけて破壊する。

 

剣戟を結ぶZプラスとPストライク。

隙を狙ってブレイカーFBが下部から狙撃用ライフルで狙撃し右足を破壊することには成功する。

 

「うおおおぉぉらぁっ!!!」

 

狙撃されたことにより隙ができたPストライクにZプラスは飛び蹴りのように右足をぶつけバーニアを全開にそのまま押し飛ばす。

 

「終わりだァアッ!!!」

 

そのまま後方の巨大な岸壁に加速した状態で叩きつける。

Pストライクのパイロットには凄まじい衝撃を受け、行動もままならぬ状態のなか、Zプラスはそのまま頭部から両断して、爆発四散させる。

 

「やったな、翔!」

「……うん」

 

峡谷に落ちていくかつてPストライクだったモノの残骸。

静かにモニターに映る残骸を見つめる翔に勝利を手に高揚するショウマが通信を入れ、二人はひとまずアークエンジェルとアウドムラにそれぞれへ着艦する。

応急処置の機体ではレーア達の援軍に行けないと判断したからだ。

 

・・・

 

(……あんな風に死ぬのは嫌だ)

 

アークエンジェルに着艦すると、峡谷に落ちる残骸と先程のPストライクの撃墜時の出来事を思い出しながらコクピットからワイヤーを使って降りる。

 

「ったく、MIA報告が出た時はどうなるかと思ったぞ」

「心配かけてすいません」

 

降りてきた翔にグレイが声をかけると心配をかけてしまったことに素直に謝罪をする。その後その他の整備士達にも声をかけられ、揉みくちゃにされてしまう。

 

「──翔君!!」

 

それほどまでに心配させてしまったのは申し訳ないが、嬉しくもある。

グレイや他の整備士達と話をしていると後ろから名前を呼ばれ、振り返れば自分の胸に飛び込んでくる軽い重さと小さな大きさの何か。

 

「……心配……したんだからぁっ……!」

「ゴメン……。その……心配かけて」

 

視線を下に向ければ涙で瞳を潤ませたルルだった。

涙声で翔の顔を見て口を開くルルに翔は改めて周りを心配させた事を申し訳なく思うも、逆にそう心配してくれることに嬉しくもある。

とはいえ口下手な翔は何とか口を開いて答える。

 

「あっ、私ったら!?」

「えっ……あぁ……。でも……ゴメンね、本当に」

 

男性馴れしていないルルは自分がしたことに気づき慌てて離れるが、その顔は上気して赤くなっていた。

そんなルルに翔は単に天然で気にしないタイプなのか特に表情も言動も変えない。

 

「……だったら暫くこうさせてもらっても……良い?」

「……別に構わないけど」

 

シャツの裾をギュッと掴むルルは不安そうに聞いてくると緊張しているルルとは対照的に翔は特に変わらずだ。

 

「レーア達への援軍は?」

「あちらはもう方がついたみたい。今帰還するって」

 

状況をルルに確認すると、こちらに来る前に確認したのか、その内容に翔は頷く。

この後、ルルと別れてシャワーを浴びに行くのであった。

 

・・・

 

(……月での食事がいかに良かったか分かるな)

 

シャワーを浴びた後に食堂で食事を取る翔は目の前の固形食を食べ、月での食事を思い出して内心でボヤきながらも、そんな食事をさせてくれたルルに感謝する。

 

「──あら、食事の最中だったのかしら?」

 

スプーンで掬った最後の一口である固形食と睨めっこしていると、入り口の方から声をかけられた。

 

「ショウマから聞いたわ。二人もいたのに1機の機体に負けたんですってね」

 

そこにはレーアが。

レーアがその性格からか強い言葉で指摘すると、翔は事実からかスプーンを置いて黙って頷く。

 

「はぁっ……しょうがないわね。またシュミレーターで鍛えてあげるわ。その前に寝なさい。途中で居眠りされたら困るし」

「そうするよ」

 

ため息をつくレーアに翔はスプーンに掬った最後の一口を口にすると立ち上がってトレーを厨房に返却して、それ以上の会話もなく食堂から出るのだった。

 

(……心配してたし崖から落ちたって話も聞いてたから優しく接しようと思ってたのに)

 

立ち去る翔の背中を見つめながら内心でもため息をつくレーアは自分の性格を呪う。

 

(……こんな時、姉さんなら──)

 

そこまで考えて考えを止める。

なにかあれば姉の存在を頭に過ぎらせる自分に苛立ちが募る。

考えを止めるために食事を取りに行くのだが、なにせ一人での食事だ。考えは更に増え、悶々とするのだった。

 

・・・

 

(……うーん……。食堂のとどっこいどっこいだな…)

 

数時間後、睡眠を取り終えた翔は起床し窓から見える外の風景を見ながら、片手に自販機のハンバーガーと同じく自販機のコーラを買って口にしながら、食堂の固形食と比較して悶々とする。

 

 

「──出迎えに来てくれねぇとは連れねぇな」

 

そんな翔に声をかける人物がいた。

今日は食事中に声をかけられることは多いなと振り返ると、そこにはカレヴィが立っていた。

 

「いやぁー……参ったぜ、ここに帰ってくるまでよー……」

「大変だったんだ」

 

よぉっ、と片手を上げ自販機から飲み物を買ってベンチに座ると、これまでの疲れからか、愚痴を吐くカレヴィに苦笑しながら窓に寄りかかる。

 

「まあな。しっかし地上はやっぱり良いよなぁ。宇宙だと換気が完全に出来ねぇから臭くてなぁ!」

「まあ……宇宙で換気っていうと難しいし」

 

疲れのせいか、飲み物を飲みながらテンション高めに喋る姿に翔はその様子が可笑しいのか微笑しながら答える。

 

「まぁでも後、1,2時間後には本格的に基地に攻めるらしいからな。俺は休ませてもらうぜ」

「うん、お疲れさま」

 

飲み物を飲み干してゴミ箱に捨てるカレヴィは休憩室から出ようとすると、翔はカレヴィを労いから見送る。

 

「俺がいない間に良く頑張ってくれたな、副長代行から聞いたぜ、エースが乗る機体からアークエンジェルの窮地まで救ったみてぇじゃねェか」

「ショウマもいてくれたからだよ……。俺だけじゃない」

 

去り際に声をかけるカレヴィにショウマの存在があったからだと謙遜する翔だが、カレヴィは柔らかい笑みを浮かべ……。

 

「そうだとしてもお前等二人で戦ったことに変わりはねぇ。エースが乗る機体からアークエンジェルを救った……。誇りを持て。誇りは自信につながる。弱気じゃ勝てるもんも勝てねぇぞ」

「……うん」

「勿論、過信は良くねぇけどな」

 

カレヴィの言葉に翔はその助言にすんなりと頷く。

最後に釘を刺しながら休憩室から出るカレヴィに苦笑するのだった。




ちょっとした日常話を挟んでみました。これでちゃんと絡んでいないキャラはマドック副長くらいですかね…。戦闘以外だと絡ませづらいんですよね、ルル絡みで絡ませられるかな…?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。