変体企業の異世界進出【IS】   作:獅狼

9 / 18
なんだかグダグダでヒャッハー!!な状況に成りました。

自給自足な生産者(企業)ってよく考えるとすごいですよね。


一週間後‐世界が少し変わった時‐

『ハッハッハ、約束の一週間がたったが、準備は良いかね?私の言うことを聞かなかった子は大変な目に遇うだろうが、安心すると良い。ちゃんと把握しているから手加減をしてあげよう!!』

一週間後、まったく同じ時間にまたもやメディアジャックが行われた。

『さて、突然ですが空を見上げて見ましょう』

上を指差しながら主任は言う。

『ほーら、何か輝いた物が見えないかな?ああ、もちろん太陽以外でだよ?』

空を見てみると、そこには確かに、輝く何かが見えた。

『あれはね、隕石なんだ。先週に言ったとおり本日から我々は戦争を始め、月の領有権を認めてもらおうと思います。先ずは隕石を一発ずつプレゼントしようと思ったわけですよ!!、ああ、ちゃんと迎撃できるギリギリの物を用意したからね、全力でがんばってくれたまえ!!』

画面にIS学園を中心とした地図が現れ、着弾予想地点と赤い点が多数表示された。

『これは地球の自転速度が急に判かしない限り大体ここら辺に落ちるように調節して落としたからね。

これから一時間おきにこの地図に次に落とす場所をマークしてあげるから。』

 

 

『それでは、頑張りたまえ。……いつでも降参して良いんだよ!!』

そういい終わると、地図は小さくなり隅へ移動、同時にURLが表示された。

 

「まったく、相変わらずお遊びが過ぎるで御座るな」

「そうじゃないでしょ二代さん、あそこ所属ならこの暴挙を止めてよ!!」

「いや、そうは言われても困るで御座るよ、月まで384,400km有るのだから、ISで全速力で向かったところで一日以上かかるで御座る」

「でも、「それに、月は地球の周りを回っているで御座る、ただまっすぐ進めば良いと言う訳でもないので流石に単独では不可能で御座ろう」

さらに、繋げて続ける。

「拙者、流石に月面で入り口を見つけるのは容易ではないと思うのだ」

と言うよりも無理です。

「まあ、各国には月面を攻撃で来る武器はまだ無いであろう、仮にミサイルの類を打ち出せたとしても迎撃されて届かないのが落ちで御座る。手っ取り早く降参するのが被害が少なくて済むだろうと拙者は思う」

まあ、国の面子とかで国がでかいほど降参しないだろうけどね。

「ふむ、早速降参した国が居るようで御座るな、マーカーが幾つか消えているで御座るよ」

 

その後、学校でも何か有ったみたいで織斑先生が課題を出してそれをやる自習と言う形になった。

窓から外を見るとまた一筋の光が落ちていくのが見える。

「4発目で御座るか……」

ボソッと呟いたわけだがその根性は尊敬に値する。

もし破壊をし損ねれば町が一つ以上吹き飛ぶサイズの隕石だ。

隕石自体もすごい速度で降って来ている訳だから破壊にかけられる時間も少ない。

一時間に一発とはいえ、その精神的疲労は尋常じゃないはずだ。

破壊の際にも失敗すれば一部を削るに終わったり、逆に広範囲にばら撒いてしまう場合も有るのだ。

「若者だけでは辛い局面で御座るが、歴代の英雄を解雇してしまった国はどうすることやら…」

手っ取り早く課題をこなした俺は、ネットにつないで野次馬のアップした情報を見たり、千刀を用いて企業(AC)の監視衛星や攻撃制御系を確認して現状を見る。

「まだ二桁後半も残っているで御座るか……大国と女性至上主義に染まった国家が多いで御座るな……その場合対処に当たっているのが男ばかりと………なんと卑劣な、ISは最強では無いのか?引きこもらせずにISを出せばよかろうに」

それぞれ対処の現場を確認していくが、ISを前線に出している国と出していない国がある。

「出し渋っているのか、それとも実践に耐えれるだけの物がないのか……分からんで御座るなぁ…」

 

ポーン

頭の中にショートメールの着信音が成った。

『新しい武装ができたから機会があったら使ってデータ送ってね』

《重力制御式加速砲塔》

武装のスペックデータが送られてきた。

……

『送ってくる余裕があるので御座るか!?』

……あれ?通信の文章まで汚染が?

数回書き直すが文章が変わらないので仕方なくそのまま送る。

五秒で返事が来た。

『主任がハイテンションで頑張ってるから、彼だけで大丈夫。今日はそろそろやめるらしいわよ。明後日には全部降参させてやるってゲーム感覚で言っていて……まあ、実際にブースター取り付けて押し込むだけだからね』

「本当に問題ばかりで御座るな……この一件で拙者らはマークされる事に成るで御座ろう……胃薬が必要になるかもしれぬ、物理的な手段に出てくれれば正当防衛で鎮圧して終われるのだが……」

ちまちまと鬱陶しいちょっかいをかけられるだろう未来を考えると憂鬱な気分になって来る。

 

「まったく、謀は門外漢だと言うのに……誰かサポートを送り込んで欲しいで御座るよ」

いろいろと考えながら授業の終了を待つ。

 

ACによる隕石攻撃はこの次ので本日の分は終了だと言う放送が入れられた。

 

なお、設けられたホームページでは攻撃以外のときはCMが流れていたり、通販のページに成っていたりする。

 

 

 

 

・一日目

否定意見、月は自分の物だとする発言をした国家を相手に戦争を仕掛けた。

今日はその開戦一日目だ。

すべての国に降参するまでは平等に隕石を落としてやった。

今日落としたのは最後まで降参しなかった国に10発。

成果として、半数の国が降参、我が企業の月の領有を認めた。

 

 

・二日目

今日は小さめの物を昨日より短い周期で落とす方式を取ってみた。

今日は割と早いうちにリタイヤする国が出た。

まだ生き残っている国でも前線に立たされている者達からは不満の声が挙がっているようだ。

まあ、ちゃんとアフターケアして、もし隕石を落とした後でも降参のメールが送られた時点でそれも処理しているわけだから、前線でまさに死線に立たされている者達からするとそう言う意見も出るだろう。

プライドで頑張っている者が大半を占めているが、国によっては配られた数のISがこの状況で出てきていないことに不信感を持っている人も多いみたいだ。

あげく「もっと華麗にすばやく処理しなさい」見たいな事を言われてやる気が出るほうがおかしいと思う。

明日は本格的に兵器を導入する、みたいな放送をしたら幾つかの国がリタイアした。

 

 

・三日目

今日は隕石じゃなくて金属の杭を投下してみた。

レーダーで捉えて撃墜が不可能と見た軍のお偉いさんが国を通さずに降伏するからあの槍を落とさないでくれみたいなメールを送ってきた。

実に素晴らしい。

確認から判断、行動に出るまでの時間が実に素晴らしい。

遅れてメールを送ってきたお偉いさんや元お偉いさんが居たことに不覚にも感動してしまった。

女尊男卑とかでひどい扱いにされているようなのにそれにもかかわらず母国のために政府を無視しての行動。

尊敬に値するね!!

 

その後にそれが誤りだ、個人の先走った行動であり、国は関与していない的な事を書いたメールが届いたので、そいつらの避難したシェルターに杭を打ち込んでやった。

もちろん加減をしたから建物に被害は出たが、人身は振動で転んだとかそういったものだけだ。

まだ、二つ三つ降参していない国がある。

国民が犠牲になる位置に落ちるが、国の要所では無いからと杭を迎撃する意思すら見せなかった国もあった。

あらかじめ、こっちが避難勧告を出しておいたが、実にひどい話だ。

そんなやつらにはもう一歩先の攻撃をお見舞いする事にしよう。

首相官邸とかだけ狙ってやる。

 

 

・四日目

今日も一国を除いて(パイル)の雨だ。

残りの一国にはドーンハンマー。

四人の工作員がハイドモードでドーンハンマーのターゲッティングレーザーを照射する運びになっている。

無論、これもゲームなのであちらさんにも阻止方法を教えておいた。

四箇所から徐々に中心に向かって粒子ビームが徐々に近付く……ビルを倒壊させる事が出来るくらいの威力はあるから建物の中に居ても無駄だと言う事ですよ~

 

昨日前線の意見を愚かだと笑った国にも数本杭を落としたら素直に降参だとメールが来た。

今日は順々に降参していくもんだから残った国に攻撃が集中する事となって、戦争は終了した。

一部を除いて狙ったのは開発予定地だったりの更地にしても問題ない場所にしておいたから私に残っている良心も大して痛まなかった。

さて、月の領有権を認められたところで早速月の要塞化を進めることにしよう。

先ずは衛星軌道掃射砲エーレンベルグを各地に建てようか。

 

 

 

 

 

こんな主任日記が発見されたので、相部屋の()に話したら引かれた。

こんな事して今後どうする気なのかと聞かれたりもしたが、今回のこれは月を開発してあーだこーだ言われるのが面倒だったから先にことを起こしたらしいと言う事を告げた。

怖がられた。

基本的に研究と商品開発をさせておけば(無闇に近寄らない限り)安全な連中だから攻撃しなければ普通にそこらへんの会社と同じだと言う事とも言っておいたが……やっぱり疑われた。

ACの通販のページを紹介しておいたら静かになった。

 

後日、お菓子の詰まった箱が届いた。

箱に描いてあるロゴからAC製の商品だと理解できたが……俺は頼んでいない。つまりは同室の子が頼んだのだろう。

品質はもちろん、世界のどこでも即日配達可能が売りのACオンラインショッピング……

開業セールをやっている事が原因か、数日間、寮の中でACのロゴの付いたダンボールがよく見られるようになった。

紹介翌日にAC(オンライン)の会員カード(一桁)を見せられたときは実に驚いた。

何でも技術力は先日の事件で分かってるし、初回サービスの速達で頼んだお菓子がおいしかったから登録したらしい。

社員(わたし)の紹介だと言う事を会員情報に書き込んでサービスのロックを解消して上げたら喜ばれた。

流石にそう何人も紹介するのはよくないから内緒にしておくように頼んだが、あんまり口が堅くないように見えるので拡散を注意しておく事にする。

 

 

 

 

最後に一つ、小動物的なルームメイトを時々抱き枕にしている拙者は悪くない。

 

彼女の寝巻きもきぐるみみたいなものだから問題ない!!




るーむめいと……なにものなんだ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。