無人機だったらただの人型じゃなくて異形でも構わないよね、片腕が最低限の機能しかなくて、逆が異様にゴツかったり。
穴だったり、タンクだったりフロートだったり四脚だったり逆関節だったり。
あんなものだったりへんなものだったり、鳥だったり……
あ、あと乱入してきたゴーレム、束が廃棄し忘れていたものです。
あと、だいぶ前のことですが。
兵器ってのは、いつの間にか可愛くなっているものですよね?
虫だったり、玉だったり首輪付きだったり
シールドバリアーの強度ってどんなもんだろう……破られたら絶対防御不可避だよね?
その点、特殊IS、AF‐GWなら安心。
搭乗者にも動きを阻害しない程度に厚さ100mmの装甲が装着されるので御安心!!
全てGA製の特殊装甲で盾殺しを逆に潰すほどの強度を誇ります。
腕の壁はスライドしてブレードとしても利用可能。
武装は腕の壁の裏にガトリンググレネード、アンロックユニットの壁からミサイルが大量に降り注ぎます。
なお、拡張領域は全て弾薬専用なので、他の武装は装備できません。
「えーっと、今日は皆さんに転校生を紹介します!しかも二人です。どうぞ、入ってきてください」
とある日、突然の転入生があると山田先生が告げた。
(む?確か二組に転入生が既にいたはず。転入試験は難易度が上がっていると聞いたが、なんだ、また代表候補か?)
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。代表候補生です。まだ日本には慣れてませんが、よろしくお願いします」
一人目、金髪、男子用制服、重心、骨格、姿勢……なんだ、女か。
「む」
『消音機能起動を受諾、
《《《キャァァァァ!!!》》》
「男子!!二人目の男子」
「しかも美形よ!!」
「守ってあげたくなるタイプ!!」
「織斑君とどっちを選べばいいの!?」
何やら騒いでいるようだが、さすがは慣性制御ちょっとコツが要るが、音さえ遮断する。
二人目、銀髪、眼帯、改造制服、少々幼い感じがする……む?挨拶がない
眼帯は目に何かあるのか、背は二組の転入生より少し低い程度か。
「ラウラ、挨拶しろ」
「はい、教官。」
「ここでは織斑先生だ」
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「・・・それだけですか?」
「それだけだ」
ふむ、随分短い挨拶だ。
それに織斑先生に何かを言われてようやく挨拶をしたな、っとAICを切るの忘れてた。
「貴様が…ッ!!」
おや?また君かい、織斑君。
スパンッ!!と随分軽い音をたててラウラ・ボーデヴィッヒが織斑一夏に平手打ちをお見舞いした。
本当に騒動が多いな、このクラス。
ドイツの白っ子がなんか言ってた気がするが、面倒だったから聞き流した。
そんでもっていつの間にやら学年別トーナメント。
なんでか知らんが、シード枠にぶち込まれた。
タッグトーナメントなのにシングルで。
しかも、解説席に呼ばれてしまった。
「さーて始まりました一年生タッグトーナメント!!
司会は放送部所属、
本日は解説として世間を騒がせた超企業AC所属、本多二代さんに来て頂いております」
挨拶よろしく!!っとマイクをその瞬間だけ切って手を合わせて拝んでくる。
「はぁ、そんな訳で押し切られてこの場にいる本多二代に御座る」
ざわざわと会場が騒ぐのを聞きながらため息を再びつく。
「ちなみに二代さんは一年生の人数が奇数だという理由でシード枠となっています。まあ、正直あんな戦い方を見たらシードも納得ですが」
「その言い方では具体的な状況が視聴者に伝わらんで御座るよ」
「あ、そうですね。端的に言ってしまえば、織斑君を惨殺して、某代表候補生の武装をことごとく粉砕して勝利を得たってとこですかね~」
「誤解を招くひどい言い回しで御座るな」
「ま、そんなことはどうでもいいんですよ。それよりもうすぐ始まる第一試合!!
なんといきなり織斑・デュノアコンビ対ボーデヴィッヒ・篠ノ之コンビの対決です。
話題の男性IS操縦者コンビの出番ですよ~」
「むう、デュノアの方は…………まあ、此処は解説らしい一言を言っておくとする出御座るか。
この試合、専用機の数で言うと2対1、実際これは大きな差ではあるが、ボーデヴィッヒは軍役に……む?これは少年兵、否。少女兵になるのか?法律どこ行った。
まあ、そんな感じで兵士だったこともある。だからうまく立ち回れば相方が量産期でも十分に渡り合えるで御座ろう。
軍というのは連携が重要で御座るからな、これだけの情報で考えれば割と良い勝負をすると考えれるで御座るよ」
「あ、ありがとう御座いました~此処まで確り解説やってくれるとは思っていませんでしたよぅ
ま、要するにどっちのコンビネーションが優れているかと言うタッグバトルとしての出来が問われる試合と言うことですね!!」
志望進路とそれに必要なスキルを題材に軽く雑談のようなことをしながら準備が出来るのを待つ。プログラム通りなら十分程度。
「なるほどなるほど、一年生のみなさーん、聞いてましたね?もう今から何がやりたいか決めて勉強した方が良さそうですよ~私もなんですけどね!!」
一通りさらっと必須科目的な話をしたところで、見月がそう締める。
「ふむ、ちょうど準備も整ったようで御座るな」
「はい、それではタッグマッチトーナメント一年生の部を開始します!!」
わああああ!!と会場が盛り上がるのを背に白と黄色、黒と灰色がアリーナに飛び込んでくる。
「おや?開始前に舌戦が行われているんですかね?」
「その様で御座るな、しかし、ボーデヴィッヒが相方を置いてきぼりで御座るよ、これは………」
そこまでいったところで開始のホイッスル、速攻をかける織斑にAICで迎撃するボーデヴィッヒ。
そこに銃器で攻撃を仕掛けるデュノア。
「ふむ、ボーデヴィッヒのAICの穴をついての攻撃で御座るな」
「どういう事でしょう、二代さん」
「AICは……ふむ、例として目の前に大きな球体、もしくは壁があると明確に目で見ているように想像してもらうで御座る。その範囲がAICの効果範囲、そしてどのような慣性制御を行うかも必要でござるかな」
こう、空気の慣性力をおかしなぐらいに上げれば息を吸うのにも相当な労力が……
そんなことをつぶやいたあとに、AICでは慣性停止しかできん様で御座るが。
とぼそっと呟く。
「そして隣の御仁、ちょっかいをかけてみるで御座る、像が明確に意識できず消えてしまえばそれまで、継続的に想像し一瞬でもその像が綻びたのならAIC解除で御座るな」
「つまり、イメージに集中する必要があると?」
「うむ、あまり広域をやるとその分維持が辛い。故に織斑を限定的にとらえていたところ、デュノアが撃ってソレは止められず回避のために解除、流石に動きながらの維持はできないようで御座るな」
「どうも有難うございます。なんだかものすごくしっかり解説やってくれてありがたいです。」
「まあ、つまりAICは操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器、つまりシュヴァルツェア・レーゲンが第三世代機たる所以で御座るよ」
「有難うございます。それでは織斑選手の白式は何世代機なのでしょうか?」
ブレードしか無いようですし、そう言って見月は次の話題を切り出す。
「ふむ、いい質問でござるな。確かにあやつ、ブレオンで用途の多様化という二世代機の定義に当てはまらぬ、そして、どう見てもあのブレードでは三世代機のようなイメージ・インターフェースによる必要が見つからぬ」
「つまり?」
「第一、もしくは第四世代機ということでござるな。まあ、一世代はあくまで兵器として運用できるところまでの完成でござるゆえ、あのワンオフ・アビリティーが自由に使えるという時点で次世代機に違いあるまい」
「な、なんだって!!つまり、白式は第四世代機!?各国が第三世代機に苦労しているというのに!?」
「まあ、彼自身が篠ノ之束と幼馴染で気に入られているので、テコ入れがあったと考えられるで御座るよ。拙者ら関与しておらんので知らんで御座るが」
そんなこんなで雑談が続き
「おや、上手いこと篠ノ之選手をさばきましたね」
「まあ、ボーデヴィッヒが助けようとする手を払い除けて織斑一夏と戦おうとしていますからね、一緒に闘おう、知ったことか!!って感じで御座るな。これは酷い」
「あ~ついに1対2になってしまいましたね~」
「コンビネーションの問題もあってここからは特に何もさせてもらえずに終了でござるかな?」
「おや、シャルル選手何かを取り出し……」
「なんと!!とっつきで御座るか!!」
「とっつき……ですか?」
「いわゆる杭打ち機でござる。完全ロマン兵器でござるが、なるほど盾殺しとは」
「え?どういう事ですか?」
「杭打ち機は射程が無いと言っても過言ではなく、接触状態で使う必要があるで御座るよ、ブレードよりも射程が短いので、使える場面が本当に限られており、故に装備していても使う機会がないことのほうが多い武器と言えよう。まあ、
「は、はあ…どうもありがとうございました」
異常なまでにハイテンションで語りだした二代にびっくりする見月。
「まあ、これで試合終了でござろう。盾殺しを受けた衝撃から復帰できぬ間に立て続けに盾殺しを使われている故」
「あ、はい、シールドエネルギーがおかしな勢いでなくなってますね」
「それにしてもデュノア、綺麗な顔してやることがエゲツナイで御座るよ」
「あなたが言わないでください」
その後、VTシステムが起動したりしたが、別に被害が大きくなりそうでもなかったので、冷静に解説して、織斑一夏が男を見せて終了した。
「それにしてもVTシステム、不細工な代物で御座るな……なんで御座るか?あのドロドロ」
「たしかに、気持ち悪い外見でしたね」
「動きだけでなく形まで似せようとするのならもっときちんとするべきで御座ろうよ」
「あれを設定した造形師には全国の千冬様ファンに謝って欲しいですね」
「その挙句、初めてまだ半年も経っていない素人に一刀の元に切り捨てられる出来であると……なんであんなものの開発が行われたので御座るか?」
「さあ、私もそっちのほうはわかりません」
雑談で時間をつなぎ……
「おっと、審議の結果が出たようです」
「残念ながらこのアクシデントのせいで、トーナメントは中止。残りの生徒はデータ測定
だけのようで御座る」
「何ででしょうね、こういったイベントが今のところすべて中止です」
「しかも、織斑一夏が居る所で決まってアクシデントが発生するで御座るよ。狙われているに違いあるまい」
「織斑君がですか?」
「うむ、そしてその専用機もであろう、知っているものから見ればその異質さがわかるで御座るよ、まあ、ISコアというだけでも稀少で御座るし、鴨が葱背負って守られているように見えるので御座るかな」
「でも織斑くんの後ろにはブリュンヒルデの千冬様がついていますよ?」
「所詮は個人で御座る。組織を相手するには少々荷が勝つで御座ろうよ」
「でも……」
「最強神話を求めるのはいいが、現実は非情で御座るよ。流石に個人で衛生砲に狙われれば対処もできぬで御座ろう。そんなもんで御座る。拙者も流石にあまりに巨大な力、膨大な力には敵わぬ」
そこまで言って、二代は空を仰ぐ。
「良かったでござるな~早期解決ができて、あと少し遅れたら月にいる兎が何かやらかしたかもしれぬ」
うさぎ?と首をかしげる見月をよそに、心底ホッとする二代である。
某所
「ぐぬぬぬぬぅ!!VTシステムなんて不細工なもの使った挙句にちーちゃんを模倣して更にブサイクだなんて!!」
「落ち着け束!!とりあえず弟くんがなんとかしようとしている。それでダメなら手を打てばいい!!」
「でもぉ……」
「仕方ない、もしダメだったときは戦術決戦兵器群ボールの投入を許可するから」
「仕方ないにゃ~でも研究所は完膚なきまでに処分するよ!!」
「用意はできている」
宇宙空間ゆえの無音か、月面クレーターから巨大な角錐が八本、その中心に円柱が生えてくる。
角錐は先端が中心の円柱に収束するように、そして少し螺旋を描いてだ。
「タイトルは《私たちが天罰とやらを体現するとこうなります》かな?」
「おお~かっくいー」
「HAHAHAそうだろう、そうだろう、しかも打ち出すのはとってもクリーンな光粒子」
「レーザーってことかな?」
「残念ハズレ、なんと、コストはかなり高くつくが、我々は光粒子の蓄積に成功したのだ!!」
「な、なんだってー!!」
「君のおかげだよ、AICのちょっとした応用さ。今回のは試運転だから必要経費さ」
「そーなのかぁ………あはははは!!」
「HAHAHAHAHA!!」
笑いの絶えない楽しい職場、そこから一筋の光がドイツへ突き刺さり、研究施設は蒸発した。
なお、ハッキングも同時に行われ、VTシステム関連のデータは1Bitも残さずに、AMIDAの画像に差し替えられた(サービスで空き容量いっぱいまで詰め込んだ、セキュリティーも万全で消去には九桁の英数字記号含むパスワードが全てにランダムで設定された)。
戦術決戦兵器群ボール、一体何ものなんだ!!
A.ガンダムのボールを私たちが再現したらこうなりました。
CORE : SOLDIOS ORBIT
ARM UNIT R : 07-MOONLIGHT
L : 07-MOONLIGHT
これを基準に編隊によって各機体のTOP・BACK UNITを変更。
LETHALDOSEにP-MARROWだったり、ACB-0710にASB-0710だったりもする。
JADOREとEUPHORIAも捨てがたい