アギトが蹴る!   作:AGITΩ(仮)

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夏休みだからたくさん投稿できると思ってた時期が私にもありました……。

いや、本当に申し訳ありませんでした‼︎(土下座)
言い訳ですが、部活の助っ人として大会一週間前から練習されられてて…。もう8月ですか…宿題やらないとな……(遠い目)



第50話 イェーガーズでの生活

「おいラバック。コウタロウの姿が見えないけど、あいつはどうしたんだ?」

 

「…俺だって知りたいよ。昼からずっと捜してんだけど、見つかんなくて」

 

「なっ⁉︎それって、行方不明ってことか⁉︎」

 

ここは、キョロクでの活動拠点としての秘密基地。普通ならこの時刻だと、皆ここに集合して報告をしなければならないのだが、コウタロウだけが来ていない。

 

「イェーガーズに殺られたりしてないよな⁉︎アカメの話だと、羅刹四鬼も居るみたいだし‼︎‼︎」

 

姐さんは取り乱した様子で、ずっと歩き回っている。そりゃあ愛しのコウタロウが行方不明なんだ。じっとなんかしていられないだろう。同じくコウタロウにぞっこんなチェルシーちゃんは姐さんとは違い、椅子に座って顎に手をあてながら何かを考えている様子だ。

 

「落ち着けレオーネ。羅刹四鬼はまだしも、イェーガーズに殺されたりなんてことは絶対ないだろう。仮に羅刹四鬼の奴らがコウタロウを殺したとしよう。そんなことをしたら、あのエスデスが黙ってないさ」

 

「なら、考えれる事は…」

 

「ああ。また“イェーガーズに捕まった”、だな」

 

いつもは何考えてっかあまり読めない奴だけど、やる時はやる奴だ。そんなあいつが、またヌケヌケとイェーガーズに捕まるなんて考えにくい。きっと、『何か』あった筈だ。

 

「まあでも、コウタロウのことですから、案外、突入した時にバッタリ鉢合わせしたりして。それにきっと、大聖堂を詳しく調べてくれている筈ですよ」

 

シェーレさんがこの場を纏める形で会議は終了したが、姐さんとチェルシーちゃんは、ずっとピリピリした気を放っている。

こりゃ早くコウタロウに戻って来てもらわねえと、空気が重くなりそうだぜ……。

 

 

 

 

 

________________________________

 

 

 

 

 

俺がイェーガーズに再入隊して、二週間が経とうとしていた。ランさんがアカメと交戦したようで、主に大聖堂付近の警戒をより一層強めていて、少し離れた街などは、遠くから監視するだけとなっている。そのおかげもあってか、と言うよりは、そのせいで革命軍側の諜報員や潜伏班が数多く殺されてしまった。

 

「すいません、エスデスさん。トイレに行ってきていいですかね?もう漏れちゃいそうで…」

 

「いいだろう。…よし、行くぞ!」

 

「……行くぞ!って、また着いて来る気ですか?」

 

「当たり前だ。トイレに行ってる隙に逃げられたりしたら敵わんからな。いつも言ってるだろう?“もう二度と離さん”と」

 

俺はため息をつきながら、男子用のトイレに入る。

最初の内は隙を見て逃げようとしたり、大聖堂の中を調べてみようと思ったけど、勤務中はもちろん、ご飯を食べる時も、寝る時も、風呂も一緒だ(目は瞑っている)。これだけなら十分予測できたけど、流石にトイレまでもとは…。しかも、すぐ真横から俺の小便を覗いてるし…。

二週間もこんなことをされたら、普通なら慣れるのかもしれないが、相手はあのエスデス将軍だ。玉も縮こまって、『フフ、可愛いモノを付けてるじゃないか。食べてしまいそうだ』なんて言われた時には、いろんな意味で限界だった。

 

「…ふぅ。終わりました」

 

「そうか、今度は私の番だ。ほら、手を出せ」

 

なんとこの人は自分のトイレにも俺を突き合わせるのだ。女子トイレだと他の女のを見られそうだから目隠しをして、私と手を繋いで入れとか言う。そこまでする意味が分からない。

 

俺が目隠しを終え、手を出すと絡めるように繋ぎ歩き出す。そのまま女子トイレに誘導されて、止まれの合図により止まる。それから数秒、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえだす。そこからはスーパー無心タイム。何も見えないし聞こえない。ましてや何も匂わない。

 

「……行くぞ」

 

エスデスが手を洗うと、再び俺の手を取り歩き出す。少し歩くと、目隠しを取る。なんかもうペットみたい。

 

「ん、セリューか」

 

トイレの入り口から数メートル程の所で、向こうからセリューが歩いて来た。

 

「あ、お疲れ様です隊長、コウタロウ」

 

俺たちに挨拶するセリューの顔は何故か嬉しそうだ。しかも、その後ろには羅刹四鬼のスズカまでもがいる。

俺に危害を加えただけあって、エスデスの羅刹四鬼に対する扱いは相当のものだ。現に、スズカが視界に入った途端殺気を漏らしている。

 

「あれ?セリューさん達はどうしたんですか?」

 

「スズカさんが遠くに怪しい奴らを見つけたらしいので、そいつらを“捕縛”しに行きます‼︎」

 

ああ、なんだ、そういうことか。

その怪しい奴らってのは、タツミとマイン、シェーレな訳で、これから倒しに行くってことか。しかも“捕縛”だなんて。本当はそんなつもりは全然なくて、殺しに行くだけだろうな。

 

「…そうか。私達は聖堂内に戻るが、注意しろよ?」

 

「はいっ‼︎それでは失礼します‼︎」

 

タツミ達が心配だけど、原作ではタツミ達が勝つし、既に死んだシェーレも居るんだ。恐らく大丈夫だろう。俺だってエスデスの監視がなければ飛んででも行きたかったけど、そんなことできるはずもなくて…。まあ、仕方がないかな。

 

 

案の定、それからセリューが帰還することはなかった。

イェーガーズ、残り5人

 

 

 




セリューさんが死んだ回なのに、後書きではお祝いの言葉を…。

いつの間にかお気に入り登録が300を突破していて昇天しそうになりました。本当にありがとうございます‼︎(≧∇≦)
記念に前回の番外編、覗き兄弟の続きを投稿したいと思っております。あれから何故か書くタイミングが…。
なので、次回は番外編と本編を続けて、“なるべく早く”投稿したいと思っております‼︎

どうかこれからも、『アギトが蹴る!』をよろしくお願いします‼︎

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