アギトが蹴る!   作:AGITΩ(仮)

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いつも通りの駄文とマッハ並の短さです。

感想やお気に入りに追加して下さった方々、本当にありがとうございます。
皆さんのメッセージが作者の養分ですので、何卒…



第4話 治療

甲高くとも、錆び付いた金属製の扉を開ける音で目が覚める。

 

「…俺は、気絶していたのか…」

 

「気がついたみたいだな。」

 

起き上がる俺に、アカメが声をかける。

辺りを見回すと、アリアがレオーネに追い詰められていた。

どうやらアリア家の悪事がタツミにバラされたらしい。

まあ、タツミにとってはショックだよな。イエヤスやサヨが酷い目にあって殺されて、憧れていた帝都の闇に直面したのだから。

俺だったら田舎に引きこもるわ。

 

 

「俺が斬る!」

 

直後に肉を立つ音が聴こえる。タツミがアリアを斬った。

 

俺はナイトレイドの2人に敵意がないことを見せ、タツミとイエヤスの方へ向かう。

サヨは…もう死んでいるから駄目だ。だが、まだイエヤスは生きている。

俺の力なら、ルボラ病の末期でも治せる。

 

「ソイツはルボラ病の末期だ。もう無理だ。」

 

レオーネは冷酷にそう告げる。涙ぐむタツミ。

俺はタツミの間に割って入って、イエヤスに触れる。

 

「なにすんd」

 

「もう大丈夫。」

 

タツミは意味が分からないといった表情で俺の顔を見上げる。

 

「コイツの身体を見てみろよ」

 

「なに言って……は、斑点が、消えてる⁉」

 

「なんだと!どういうことだッ!!」

 

タツミとレオーネは驚く。誰だってそうだろう。目の前で奇跡とも呼ぶべき光景を眼に入れたのだから。

 

「レオーネ、そろそろズラかるぞ。」

 

「あ、あぁ。詳しい事はアジトに帰ってからだ。着いて来てもらうぞ。」

 

「了解です。」

 

今周囲には、散らばって仕事をしていたナイトレイドが集合していた。

いくら強くても、流石にナイトレイド全員と闘って生き残れる自信はない。

それを察したのか、誰も何も言って来ない。

アジトに行ったらどんな尋問をされるのだろうか……

 

インクルシオを装着したアニキはタツミとイエヤスを両脇に抱えて飛び立つ。次々と闇に消えて行くナイトレイド。俺も後を追う。

 

俺はアギトへの変身能力や、特典の治癒能力の言い訳を必死に考えていた。アギトは帝具の力ってなんとか誤魔化せるが、治癒能力は……

正直に転生特典です。なんて言えない。

 

溜め息を吐いていると、いつの間にかアジトの近くまで来ていた。

やっぱり結構広いな…。

 

「ブラっちはその田舎者2人を部屋まで運んどいて。そこの少年は私達と一緒に食堂で尋問会だ。その鎧をつけた人が戻ってきたら始める」

 

「……分かりました。」

 

いくら原作が分かると言っても、緊張感を解くわけにはいかない。

必死な言い訳が頭をよぎるなか、俺は頷く。

 

 

食堂のみんなが俺を見やすい席、つまり真ん中に座らせられる。

ブラートが戻ってくるまであと数分程余裕がある。

 

「ところでお前、無駄な抵抗は止めとけよ」

 

緑髪の少年、ラバックが俺に話しかける。

 

「抵抗なんてしませんよ。もう貴方達への敵意はないですし」

 

ポーカーフェイスに自信はないが、至って冷静を装う。

………顔に出てないよな?

 

「……そうらしいわね。」

 

と、マイン。

ゆ、ゆかりひm……ゲフンゲフン。

俺がマインの声に感動していると、扉からブラートのアニキが入ってくる。

 

分かってはいた事だが、いざ実際に身に起きてみると、俺の脳内は真っ白になる。

 

アニキが席に着くことで、皆一斉にこちらを見る。

 

主な質問をするのは……アニキか。

まぁ、この中で一番の実力で年長者だからか。

分かってはいるが、今この場にボスことナジェンダさんは居ない。

 

俺はごくりと唾を飲み込む。

俺は顔に出やすいタイプだからな。取り敢えず、この場を乗り切ってみせる‼︎

 




見事なご都合主義。
病気はルボラ病で合ってましたっけ?



それでは次回、第5話 目覚めろ、俺の文才

次回もよろしくお願いします。



※次回予告は嘘です。本当はコウタロウの尋問です。

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