アギトが蹴る!   作:AGITΩ(仮)

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最近運動してないから太ってきました……


しかも元々丸顔なので、ついたあだ名はドラえもん


第32話 狂医者を蹴る 其の弐

「おかしいわね…そろそろ毒が効いてくる頃だけど……」

 

声の主はDr.スタイリッシュ。

彼はコウタロウを最初から警戒していた。なかなかタイプで戦闘力も高い男を、いつもの彼ならば捕らえて実験台にしようとすることだっただろう。しかし、エスデスの存在や想像以上にイェーガーズに馴染む彼を見て諦めてしまう。いや、諦めた理由はそれだけではない。胡散臭いのだ。いつも爽やかな彼はまるでスタイリッシュを誘っているかのようだった。

 

(まさかナイトレイドとはね……でも、一石二鳥じゃない!しかもあの鎧の帝具…。セリューの報告にあったけど、なかなね……。私の強化兵達を虐めているけど……嫌いじゃないわっ‼︎)

 

「大変ですスタイリッシュ様‼︎あの槍を振り回している奴のせいで、散布した毒がこちらに向かってきます‼︎」

 

「あの帝具、風を操るのぉっ⁉︎聞いてないわよっ‼︎」

 

スタイリッシュの得意な分野は毒だ。いろいろな毒を調合して対象を思いのままにする、非常に厄介なものだ。

それ故に、自身の計画が狂わされると落ち着くのに時間がかかってしまう。いつの間にか、人間爆弾をものともしなかった帝具人間が目の前に立ちはだかっている。

 

「ああもう!こうなったら危険種イッパツ‼︎」

 

スタイリッシュはそう叫びながら、特製の液を自身の右腕に注入した。

 

 

 

 

_____________________

 

 

コウタロウside

 

スーさんやべぇ……。あんな強烈な爆発モロに食らって、ピンピンしてるよ…。しかもこれまた無双だし。

 

まぁ、原作では麻痺毒によりナイトレイドのメンバーはタツミ以外動けなくなるのだが、ストームフォームの能力で空気ごと移動させたからな。皆も普通に立っている。

 

「スサノオ!南西の森に敵が潜んでいるぞ!逃がさず潰せ‼︎」

 

エアマンタに乗り空中を浮遊しているボスの声が響き渡る。スーさんは言われた方角へ走り出した。

…行動速くない?

俺はマシントルネイダーを呼び出し、スライダーモードへと変形させ飛び乗る。

 

「コウタロウ!お前も行くのか⁉︎」

 

『うん!ちょっと助太刀してくる‼︎』

 

俺もマシントルネイダーを加速させ、既に巨大化したスタイリッシュの元へ向かう。

 

 

♢ ♢ ♢

 

 

もう風を操る必要もないのでグランドフォームに戻した。スーさんは巨大な相手にどうにか攻撃しようといろいろと策を練っている。

 

『スーさん!俺の援護をお願いします‼︎』

 

「スーさんとは俺のことか…まぁいい」

 

地面にいるスーさんに呼びかけ俺はスタイリッシュの本体が剥き出しになっている頭部の方へ浮上させる。上に上がっていくにつれ、スタイリッシュの妨害が増えるが、スーさんがそれを受け止める。

 

首元の辺りまで来ると、今度は注射針を模した無数の触手が襲いかかる。

 

「避けなさいコウタロウ‼︎」

 

背後からの声と共に、俺は一旦スタイリッシュとの距離を開ける。閃光と共に俺に襲いかかる触手をパンプキンの連射で完全に撃ち落とす。その方を見ると、エアマンタに乗り、ボスに支えられながらパンプキンを構えるマインがいた。

 

「行けっ‼︎コウタロウ‼︎」

 

スタイリッシュの本体との間は一直線だ。

マシントルネイダーを滑空させ、一気にスタイリッシュに迫っていく。その間にクロスホーンを展開し、ライダーキックの構えに入る。風を切る音が聞こえる。凄まじい速度でスタイリッシュへと迫るトルネイダーを飛び出し、その勢いでスタイリッシュの本体の胸元にライダーキックを放つ。

 

「……っ‼︎なかなか痛いけど、全然っ耐え切れるわっ‼︎」

 

『……』

 

それを無視しマシントルネイダーに飛び移り、そのまま残心をとる。

 

「随分と余裕じゃない!まだ私は死んでないわ……ぐっ、ああああっ‼︎」

 

背後からスタイリッシュのもがき苦しむ声が聞こえ、その声はこの森全体に響き渡る。

 

「いやあああああああああああっ‼︎」

 

スタイリッシュの断末魔の叫びと同時に、巨大化した肉体もろとも爆散し辺りに血の雨を降らせた。

 

 

 

イェーガーズ残り「6」人

 




久しぶりにライダーキック出せました!

まあ、正確にはライダーブレイクなんですけどね……


このペースで行くと、原作が完結する前に追いつきそうなのでちょくちょく番外編を入れていきたいと思います。

今考えているのは、コウタロウと○○があの兄弟になるお話。

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