アギトが蹴る!   作:AGITΩ(仮)

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原作の漫画買おうか悩んでます。

今のままだとアニメしか見てないので終わり方はあんな感じになるんですけど、

やっぱり原作ルートの方がいいですかね?




第17話 帰還

ポツポツと降り始めた雨は強まり、雷を伴い始めた。

俺達3人はアジトに着くまで下らない雑談をして過ごした。不思議な事に、誰もあの出来事を話題に出さない。気を遣い合っているのだろう。

アジトが視界に入る頃には速度を緩め、雨はより一層体を冷やす。

 

 

 

ナイトレイドの皆は、シェーレとマインの帰還が予定より大幅に遅れていたためか迎えに外に出ていた。

この雨の中で、ずっと外で待ち続けていたとはなんとも仲間愛に溢れている。

 

「シェーレ‼︎マイン‼︎それとコウタロウ‼︎何があった⁉︎」

 

「すみません、ボス………」

 

俺はゆっくりシェーレを地上に降ろし、マインも手を貸して降りやすい様にさせる。2人がマシントルネイダーから降りると俺も飛び降り常時のバイク型に戻す。

 

「……帰還中に警備隊の定具使いと遭遇、交戦したのよ」

 

「なにッ⁉︎それでどうなった⁉︎」

 

アニキも含め、今の皆の顔は真剣そのもの。普段がマヌケ面のラバックも真剣な表情で俺達の話を聞く。

 

「後少しで殺されそうになったのですが……コウタロウが助けてくれまして。その変な乗り物で私達を回収してくれました」

 

「えぇ。悔しいけど、コウタロウが居なかったら死んでたわ」

 

マインは声のトーンがトルネイダーで3人で談笑していた頃より格段に低くなっていた。それ程あの出来事に恐怖という感情があったのだろう。シェーレも察する。

 

「そうか……。とりあえずはお疲れ様。今はゆっくり休め。明日また報告して貰うぞ」

 

 

その一言で皆は解散しそれぞれの部屋へと戻って行く。

 

「コウタロウ。本当にありがとうございました」

 

「本当に悔しいけど……助かったわ」

 

マインはブレない。

もうちょい感謝の気持ちを込めて貰いたかったが、流石にそんなことも言える空気ではない。

2人が部屋へと戻って行くのを見届けると、俺の愛車は何処かへと走って行く。……本当にお疲れ様。

 

 

 

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「それで、昨日の続きだが……コウタロウ、お前も報告してくれ」

 

はい、と返事をし溜まった唾を飲み込む。

 

「俺は姐さんとタツミと帰還中に、急にトイレがしたくなったんで、先に2人に帰って貰って俺は近くの民家にトイレを借りようと思ったんですよ」

 

「あぁ。そこまでは私達と一緒に居たからな」

 

姐さんは腕を組んで壁にもたれかかる様にしている。ボスは机に肘をつき腕を組んで「それで?」と促す。

 

「トイレが終わって、帰ろうとしたら銃声や警備隊の応援の笛が聴こえたんです。何かな〜って思ってたらマインちゃん達の帰還ルートの近くだったんで一応変身して覗いて行こうかな〜って行ってみたら2人と会ったんだです」

 

なるほど、とボスは顎を抱える。

原作ではこの戦いでシェーレは死ぬのだが、前世で見た時に憂鬱になってしまったのはいい思い出。だが、実際に転生してこの世界にやって来たのだからその悲劇を変えたいの願うのが普通だろう。

 

「それにしても、本当に無事で良かった」

 

アカメは息を吐きおろし、椅子にもたれかかる様にする。

 

「そう言えば…コウタロウが乗ってたあの鉄の馬みたいなやつ、一体何よ?」

 

「あぁ。アレは『マシントルネイダー』って言って俺の相棒だよ。めちゃくちゃ速いんだよ〜」

 

「……ほぅ。アギトの副武装か……」

 

ちょっと違うが大体そんなモンだろう。

副武装と言えば、セイバーにハルバードがあるからカウントすると3つもある。……あれ?チートじゃね?チートでした……。

 

「なぁコウタロウ‼︎今度俺も乗せてくてよ‼︎」

 

タツミとラバックはマシントルネイダーにべた惚れでだった。

流石男子。よく分かってるが乗せたくない。俺の愛車が汚されそうな気がする……。後ろに乗っけてやるのは土下座すれば許可するが、靴は脱いでもらう。

あ、勿論女子メンバーはタダだよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「エスデス将軍。北の異民族の制圧、大変ご苦労であった!褒美として黄金1万を用意してあるぞ!」

 

帝国。宮殿内で玉座に座る幼い皇帝。

皇帝は下座に膝をついているエスデス将軍と呼ばれた女性を褒め称える。

 

「ありがとうございます。北に残してきた兵達も喜びましょう。」

 

帝国の双璧の1人、エスデス。

彼女は美しい。蒼銀の艶やかな腰まで伸びた髪。雪の様に白い肌。

モデル顔負けの抜群のスタイル。完璧とも言える顔立ち。彼女は美しく、強かった。

だが、彼女は政治や権力に全く興味がない。戦いに勝って蹂躙する事が全て。彼女はそこを大臣に目をつけられ、利害関係を持ちかけられそれに便乗する。それは、大臣の良識派の官僚や革命軍に対する最高の手札であった。

 

 

「…そうだな。将軍には黄金だけでは無く、別の褒美も与えたいな。

何か欲しいモノはあるか?」

 

「………そうですね……あえて言えば……『恋』をしたいと思っております」

 

 

 

 

 

 

 

 

その日、彼女のそんな一言で宮殿内は凍りついた。




いつもご愛読ありがとうございます‼︎



前書きにも書いたと思うんですけど、原作の漫画ルートをベースにするか、それともアニメルートかどちらか選んで感想に送って下さい‼︎

どっちを書いたらいいか自分には決められません……。

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