俺は怪獣王になる   作:ヤマタノオロチ

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皆様大変な額お待たせいたしました。
今回はリクエストしてくれた方の希望通りにあの怪獣が出てきます。これからも感想、評価、リクエスト怪獣をお待ちしております!どうぞ楽しく読んでください。
あとゴジラの名前を日本のゴジラと区別しやすいようにハリウッドゴジラは英語にしました。



宇宙超怪獣キングギドラ、怪獣王Godzilla、両刀怪獣カマキラス  登場



第2話 伝説の怪獣王!?

とある荒れ地にて、4体の怪獣達が争っていた。

4体のうち3体は左腕の鎌と右腕の槍を持ち、カマキリがそのまま大きくなった両刀怪獣カマキラス。残る1体はアメリカにて太古からの天敵と戦いを繰り広げた怪獣王Godzillaだ。

 

 

「グルルル」

 

「キイィィィ!!」

 

 

戦いは体格的にもGodzillaの方が有利かと思われたが、以外にもカマキラス達が押していた。2体が交互に鎌と槍で接近戦を仕掛け、攻撃しようとしたGodzillaを少し離れた所にいる1体が鎌で岩を投げつけて注意を引くという巧みな連係プレーでGodzillaを攻めていた。

またGodzillaは天敵との戦いでエネルギーをかなり消耗して住処で傷を癒そうとした途端、深海の底で変な穴に飲み込まれて気が付いたらこの場所にいて、さらに突然カマキラス達に襲われたので体力がほとんどない状態で戦っているせいで苦戦を強いられていた。

 

 

「ゴッガアアアアアオン」

 

「キィィ!?」

 

 

今までやられ続けられていたGodzillaだったが、怒りの咆哮をカマキラス達にぶつける。それを受けて怯んだ1体にGodzillaは素早く接近して尻尾で叩き潰した。強烈な一撃を喰らいながら立ち上がろうとするカマキラスだが、Godzillaは何度も尻尾で叩き潰す。

 

 

 

バキッ!!ベリッ!!グシュッ!!

 

 

 

体の骨は砕かれ、羽は折られ、ついに頭も潰されてそのカマキラスは絶命した。

それを見て2体のうち近くにいた1体が左右の武器を突き出しながら飛びかかって頭突きを喰らわす。それを受けたGodzillaは倒れ、さらに追い打ちをかけるようにカマキラスは再び飛びかかる。

 

 

 

ガブッ!!

 

 

 

「キィィ!!?」

 

 

Godzillaの腹に槍が突き刺さる寸前にGodzillaは両手で掴んで防ぎ、口を大きく開けてカマキラスの首元部分に噛みついた。慌てたカマキラスは必死に左腕の鎌でGodzillaを攻撃するが、そんな事はお構いなしにGodzillaはさらに顎に力を込める。やがて鈍い音がするとカマキラスの眼の光は消え、ピクリとも動かなくなった。絶命した事を確認したGodzillaは銜えたカマキラスを吐き捨てる。

最後の1体は形勢不利と見て、その場を飛び去って逃げ出した。

 

 

「フゥ・・・フゥ・・・」

 

 

本来なら勝利の咆哮を上げるはずだが、もはや体力の限界によってGodzillaは咆哮を上げることすらできなかった。何処か休める場所はないか周囲を見渡すとあまり離れてない場所に建造物が見えたので、そこを目指してゆっくりと歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

基地内―――

 

 

「これとそれと・・・あとこれも頂いていくか」

 

 

キングギドラにライブしたおかげで東にある基地には2日で辿り着いた。テレビで見た基地と同じようにここも怪獣達によって破壊されていた。それでも破壊された所から基地の中に入り、寝れる場所を探してそこで一夜過ごした。翌朝になって朝食を終えた後、基地内にて使えそうな物があるか探し出しているところだ。

 

 

「ふぅ~~~結構集まったな。もう全ての部屋を調べたし、そろそろ引き揚げて他の場所に行くとするか」

 

 

次は何処で寝ようかなと思いながらバックを持って外に出ようとした時、突然ギガライブナイザーが反応して音を出した。

 

 

『怪獣王接近中!怪獣王接近中!注意せよ!!』

 

 

今なんて言った?怪獣王の異名を持つアイツが近くにいるのか!?急いで外に出ると基地から少し離れた場所で1体の黒い怪獣がこちらに向かって歩いていた。

 

 

「やっぱりGodzillaだ!!ハリウッドの奴とは驚きだ」

 

 

徐々に近づいてくるGodzillaを見て俺はある事に気が付く。アイツ怪我しているな・・・しかもかなりの深手なのか足元がふらついていやがる。あれじゃここまで来れるかさえ分からない。

 

 

 

ドッスン!!!

 

 

 

そう思った間にGodzillaは地面に眠るように倒れた。すぐに走って近づき、Godzillaの顔に手を当てながら状態を見る。レイオニクスになったおかげで怪獣の状態などがすぐに分かる。それに放射能なんかも平気だ。

 

 

「体力がかなり消耗しているな。それに体中が傷だらけ・・・しかも最近できた傷だ」

 

 

このまま放っておいたら確実に息絶えるな。じっくり観察していた時に頭の上から唸り声が聞こえた。上を向いてみると目を覚ましたGodzillaが俺を睨んでいた。

 

 

「グルルルルル・・・」

 

「オイオイ、あんまり睨むなって。俺はただお前を助けたいだけだよ」

 

 

俺の言葉を理解して信じてくれたのか、Godzillaは唸り声を止めて再び静かに眠る。それを確認した後ギガライブナイザーにGodzillaを回収する。これで暫くしたら傷も体力も元通りになるだろう。けど元気になったらGodzillaを手放さないといけないんだよな・・・。

 

 

「このまま仲間になってくれたら嬉しいんだが・・・そう言う訳にもいかないか。けどな・・・」

 

 

中々諦めることができずに俺は苦悩するがこんなに悩むのは初めてじゃない。怪獣ソフビ等を買う時にいつも懐の中と相談してたので、決められずに長くその場に立ち尽くしているときが何度もあった。

 

 

『両刀怪獣多数接近中!両刀怪獣多数接近中!注意せよ!!』

 

「・・・ってハァ?両刀怪獣?しかも多数って・・・」

 

 

その場をグルグル回っていた時にギガライブナイザーがまた何かに反応した。周りを見渡してある方向を見た瞬間に俺は唖然とした。こちらに向かって大量のカマキラスの群れが迫っていた。すっげぇ・・・虫嫌いの人じゃなくてもこれはキツイ光景だ。見た感じ30体以上はいるからな。しかもFINAL WARS(次からはFWと略します)に出たカマキラスも何体かいるし!!

ちなみに何故こんなにもカマキラスの群れが迫っているかと言うとGodzillaとの戦いで逃走した1体が近くにいた仲間を掻き集めて仕返しにやって来たのだ。

 

 

「相手がゴジラ怪獣ならこちらも同じ怪獣で行かないと悪いよな」

 

 

ギガライブナイザーの中にいる1体の怪獣に言うとそいつは「そうだ!」と言わんばかりに鳴き声を上げる。

 

 

「行け!キングギドラ!!」

 

『バトルナイザー!!モンスロード!!』

 

「ピギャアアアオオオオオン―――!!」

 

 

空中にて黄金の光りを輝かせながらキングギドラが出現する。そしてカマキラスの群れに向かって飛行する。先頭にいた1体が姿を見つけると鳴き声を上げて仲間に知らせようとするが、その前にキングギドラは『引力光線』を放ち、先頭の1体を含めた多数のカマキラスを爆散させる。攻撃を避けようとカマキラス達は左右に散らばるが中央のリーダー首が左右の首に命じて手当たり次第に辺りを攻撃させる。

するとカマキラス(FW)が2体同時にキングギドラ目掛けて高速飛行しながら『ハーケン・クラッシュ』で襲いかかる。それを見てキングギドラは彼らの頭に狙い定めて光線を放つ。光線は当たり、2体は燃えながら地上に落ちる。

だが突然背中に痛みを感じた。

 

 

「ピギャアアア!?」

 

「キィィィ!!」

 

 

振り向くとそこにはもう1体のカマキラス(FW)がいた。先程の2体は囮でこの1体が保護色で姿を消しながら近づいたのだ。また地上からは他のカマキラス達がGodzillaとの戦い同様に岩を投げつけて攻撃する。キングギドラも口から『引力光線』や翼から放つ『反重力光線』で反撃するが、数が多いために苦戦する。

 

 

「う~ん、やっぱり数が多すぎるな。ここはもう1体追加させるか・・・」

 

 

召喚するなら順番通りグランドキn「ゴガアアアオオオン!!」なに?

もしかして今の声は・・・

 

 

「もう回復したのかGodzilla!?」

 

 

ギガライブナイザーを見るとGodzillaが俺のことを見つめてスロットを激しく光らせている。元気になって良かったけど、いくらなんでも早すぎだろ!?確かに虫の息だったリトラもバトルナイザーに回収されたすぐに元気になったけど・・・やっぱりGodzillaは凄いな。

 

 

「その眼を見る感じだと止められなさそうだな。よしGodzilla!頼むぜ」

 

「ゴッガアアアアアアアアオオオオオン!!」

 

 

疲労してた時よりも高い咆哮を上げながらGodzillaは出現する。そして砂煙を上げながらカマキラスの群れへと走り出す。

 

 

「ゴガアアア!!」

 

「キィィ!?」

 

 

キングギドラばかりに気を取られていたカマキラスの群れにGodzillaは凄まじい力で殴りつけたり、尻尾で叩き付けたりする。これを機に形勢は一気に変わった。空からはキングギドラが光線で、地上からはGodzillaが格闘技でカマキラス達に攻撃する。ただでさえ1体でもかなり強豪なのにそれが2体同時に相手するのだからもはやカマキラス達に勝ち目はなかった。あれ程いた群れの数も指の数くらいしかいなくなった。

 

 

「キ、キィィ!!」

 

 

ついに1体のカマキラスが恐れをなして逃走する。それに続いて残ったカマキラス達も我先へと逃走し出した。彼らがいなくなると2体は勝利の咆哮を上げる。

 

 

「よくやったなお前ら。戻れキングギドラ」

 

 

暴れて満足しているキングギドラを回収し終えて一息つく俺をGodzillaは不思議そうに見つめる。

 

 

「お前はもう自由だよ。好きな所に行きな」

 

 

「グルル・・・ゴッガアアアアアアアオオオオン!!!」

 

 

俺に怒りの咆哮をぶつけるGodzilla。思わず尻餅をついてしまったが、流石にこれは耐えきれるものではない。本物のGodzillaが近くで咆哮をするのだから。しかしなんでだ!?俺はただ縛るようなことをさせたくないと思ったからしたのに。

 

 

「グルルルルル」

 

「えっ!?」

 

 

頭の中で突然声が響く。たぶんGodzillaの声だと思う。よく聞いてみると「何故孤立させる」って言う。そう言えばゴジラはどのシリーズでも悲しい思いをしてきたんだった。

 

 

「悪かったGodzilla。もうお前の事を孤立させない。これからはずっと俺や皆と一緒に家族でいような」

 

 

そう言いながら立ち上がってGodzillaをギガライブナイザーに回収する。回収する際にGodzillaが笑ったような感じがした。これからはもっと怪獣達の気持ちを考えないといけないと決意して再び旅に出た。

 




【大怪獣バトルファイル】
宇宙超怪獣キングギドラ

ゴジラの最大ライバル怪獣で、クロウの第2パートナー怪獣。
口や翼から様々な破壊光線を放ち、空や宇宙を自由に飛べると言うことでクロウが1番最初にライブした怪獣だ。
キングオブモンス同様に王のプライドを持っていて、彼とは気が合って仲がいい。
また空を飛べる怪獣達のリーダーでもある。


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