俺は怪獣王になる   作:ヤマタノオロチ

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皆様、お久しぶりです。
長い間いろいろありました。卒論や発表会、引っ越しなど・・・あまりに時間がなくて書く暇がありませんでした。さらに今回は今までの中で最も激しい大怪獣バトル&怪獣祭りで、長くなったので2つに分ける事にしました。もう1つも近いうちに投稿します!
また、タイトルで分かるように和風金槌丸さんにお願いして描いてもらった最強のオリジナル怪獣が登場します。感想と評価をお待ちしております。


最強合体獣キングオブモンス、超宇宙怪獣キングギドラ、超合体怪獣グランドキング
怪獣王ゴジラ・Godzilla、巨蛾モスラ(幼虫)、空の大怪獣ラドン、暴龍アンギラス
雷怪獣バルグザーダン、宇宙凶悪戦闘獣スペースゴジラ、サイボーグ怪獣ガイガン(FW)
究極対G兵器・3式機龍〈改〉、電子ロボット・ジェットジャガー、超翔竜メガギラス
ミサイル超獣ベロクロン、蛾超獣ドラゴリー、えんま怪獣エンマーゴ
邪神ガタノゾーア、閻魔獣ザイゴーグ、完全生命体デストロイア
超古代怪獣ゴルザ・ガルラ、超古代竜メルバ、超古代尖兵怪獣ゾイガー
閻魔分身獣ゴーグファイヤーゴルザ・ゴーグアントラー・ゴーグドラコ
ゴーグシルバゴン・ゴーグツルギデマーガ、究極超合体王怪獣ドライレクス   登場



第18話 究極超合体王怪獣!

一難去ってまた一難と言うのはまさにこの事だ。怪獣の天敵であるボガールを倒した後、奴の手によってこの島に導かれた3体の強豪怪獣が現れた!

邪神ガタノゾーア、閻魔獣ザイゴーグ、完全生命体デストロイア。どれもが各々の誕生した世界で光の巨人や怪獣王を苦しめたラスボス怪獣だ。

 

 

「グヴヴオオオオオオオオオオオオオオン!!」

 

「グギャアアァァーー!ガハハハッ・・・!!」

 

「ギィガアアアアアゴオオオオオォォォン!!」

 

 

こいつらを相手にするのは流石にキツイな。それに右側辺りの少し離れた所でメガギラスが動かずに俺の隙を狙っている。

さてどうやって戦うか・・・うん?アイツらが怖くないのかだと?残念な事に恐怖よりもこれ程凄い怪獣に出会えた喜びと興奮の方が勝っている。それに初めて見るザイゴーグに俺は興味津々だ。冥王様のおかげで、相手を見ただけでどんな能力と力を持った怪獣なのか分かるようにしてもらったのだ。まぁ、この事については一時置いといて・・・このまま戦うのは無理だからこちらも戦力を増やすか!

 

 

『それじゃ、さっそく・・・うん?』

 

 

ギガライブナイザーを構えた時、遠くから何かが小さいモノが飛んでやって来た。よーく見つめてみるとそれはジェットジャガーだった。3体の怪獣達に気付かれないように飛んで、俺のすぐ傍に降り立ったジェットジャガーは手旗信号のように両腕を動かしてコンタクトを取る。

 

 

『そうか、直ったんだな。ご苦労だった!』

 

「ビイイイイッ!ビイイィ!」

 

 

褒められて嬉しいのか、ジェットジャガーは丁寧にお辞儀をする。その行動を見てやっぱり感情豊かな奴だと思いつつ、この場にいると危険だからギガライブナイザーに回収して、俺は深呼吸して大きく叫ぶ。

 

 

『ガイガァァァァァン!!キリュゥゥゥゥゥウ!!起動―――!!!』

 

 

今の叫び声はおそらく島の外まで聞こえるくらいで、激しい音に周りが振動する程であった。

 

 

・・・・・ォォォォォオオオオッ!!ドゴオオオオオオオオ!!

 

 

暫く木霊が響いた後、遠くの海の方から2体の怪獣がもの凄いスピードでこちらに向かって来た。そして3体の怪獣達を飛び越えてゆっくりと俺の近くに降り立った。

 

 

「キイイイィィィガァァァァァ!!」

 

「ギィアアアオオオォォォォォン!!」

 

 

降り立った怪獣はどちらもロボット怪獣だ。

1体は従来の時よりもパワーアップして、両腕の鎌(ブラッディ・トリガー)と腹の回転鋸(ブラデッド・カッター)を持ち、全身が青色でトゲトゲが付いた機械武装になっているサイボーグ怪獣ガイガン(FW)だ。

もう1体は、初代ゴジラの骨を使って作り上げた究極対G兵器・3式機龍・・・いや3式機龍〈改〉だ。正式名称は『3式多目的戦闘システム (Multi-purpose Fighting System-3:通称MFS-3)改修型』と言う。だが今の機龍はバックユニットを装備していない状態で、右手がドリル状の武器(スパイラル・クロウ)である高機動型タイプだ。

背中の装備はどうしたと・・・?これでもよく修復できたと言いたいくらいだ。最初に出会った時はゴジラとの戦いの後だったから右目など結構ひどい状態だった。それでもなんとかちゃんと戦いができるようにしたのだ。

 

 

『さて・・・こっちも戦力が増えたけど、どうする・・・!?』

 

 

この2体が加わったからそう簡単には負けないと思いつつ正面を向く。するとガタノゾーアとザイゴーグの2体がそれぞれ体に力を込める。すると2体の体と周りの環境に変化が起きた。

ガタノゾーアは、自身の周りに大量の闇を発生してその中から次々と手下である超古代軍団を出現させた。

 

 

「ゴッバアアアアァァァ!!」

 

「ピュアアアアアアッ!!」

 

「フグヴオオオォォォ!!」

 

「ピイギュェェェッ!!」

 

 

俺がこの惑星に来て最初に戦って仲間にした超古代怪獣ゴルザとメルバ。

邪神に忠実な尖兵であるゾイガーに彼らと同じ一族で鎧の様な頑強な皮膚を持つ超古代怪獣ガルラの4体である。怪獣達は闇から抜け出て咆哮を上げてガタノゾーアの前に並び立つ。

 

ザイゴーグは、背鰭のトゲを5本ミサイルのように発射して目の前に着弾させた。

大きな爆音と激しい炎が出た所から自身の分身でもあり、どれも共通の白目である5体の閻魔分身獣による地獄軍団が現れた。

 

 

「グゥゴォアアァァァ!!」

 

「キィッキャオオオォォン!!」

 

「キャアァカァァーーー!!」

 

「グゴジュイイイイィィィ!!」

 

「グバアアアァァァ!ギャギャギャ!」

 

 

鎧のような皮膚と体に青色の血管が浮き出ているゴーグファイヤーゴルザ。

体の様々な部分が赤色でクワガタムシに似たゴーグアントラー。

透き通った羽に両手に鋭い鎌を持ち白色の体をしたゴーグドラコ。

シルバゴンと同じ姿で黒色の体をしたゴーグシルバゴン。

両肩と両腕に巨大な鋭い刃を持つゴーグツルギデマーガである。

さらにザイゴーグは右腕の棍棒を地面に何度も強く叩き付ける。すると叩かれた地面が割れてその場所から別の怪獣が出てきた。それはまさしく閻魔大王と同じ姿をして頭と全身に金色の“王”と書かれた冠と鎧を武装し、両手に刀と盾を持っている・・・えんま怪獣エンマーゴが高笑いしながら出てきた。

 

 

「ガッハハハハ!よくぞ儂を呼んでくれましたザイゴーグ様!このエンマーゴの手で、貴方様の邪魔をする輩を始末してご覧に入れますぞ!」

 

『・・・・・良く喋る奴だ』

 

 

エンマーゴってこんな性格だったかな?しかもジェロニモンとは違ってカタコトではないし。

まぁ、そんな事よりもまた随分と増えたもんだな。それにメガギラスもあっち側に付いているようだから相手の数は全部で14体だ。一度にこんなにもいろんな怪獣を実際に見られたのは初めてだ。けど相手が数で攻めるならこちらも同じ方法だ。

 

 

『お前達の相手を紹介してやるよ!出てこいお前達!!』

 

『バトルナイザー!モンスロード!!』

 

 

ギガライブナイザーを強く握りしめて構え、今この場にいる敵に対して最も相応しく強豪で精鋭の怪獣達を召喚する。キングギドラ、グランドキング、ゴジラ、アンギラス、幼虫モスラ姉弟、ラドン、スペースゴジラ、Godzilla、バルグザーダン、ベロクロン、ドラゴリーで俺も含めて全部で14体だ。召喚した怪獣達の中には、目の前にいる相手を見て怒りを表す奴もいたが、全ての怪獣が俺を中心に勇ましく並ぶ。これで戦力はそろった。

 

 

『お前ら、行くぞ!』

 

 

「「「「「グオオオオオォォォーーー!!」」」」」

 

 

俺の言葉を合図に一斉に動き出して目の前にいる相手に攻撃し始めた。

まず最初に激突したのはスペースゴジラVSゴルザ&メルバで、真っ直ぐスペースゴジラに突進するゴルザの背後でメルバは空高く飛行する。そして2体は激しく体をぶつけ合い、お互いに押し合って力比べをする。しかしゴルザよりも身長の高いスペースゴジラの方が有利で、徐々にゴルザを押していく。

 

 

「ピュアアアアアアッ!!」

 

 

それを見てメルバが空中から体当たりを仕掛ける『急降下体当たり』を仕掛けてゴルザを援護しようとするが・・・。

 

 

「ギィガアアアオオオォォォォン!!」

 

「ピィエエェェッ!?」

 

 

ゴルザと対峙している時でもスペースゴジラはメルバから目を離していなかった。急降下してくるメルバがある程度の距離まで近づいた瞬間、口から『コロナビーム』をそれぞれ別の角度から放ってメルバの顔と首に命中させた。光線を受けたメルバは顔の痛みが激しく目を瞑ってしまい、対象のスペースゴジラではなくゴルザに体当たりしてしまった。

 

 

「ゴバァァッ!?」

 

 

上から突然攻撃を受けてゴルザはよろめき、その隙をついてスペースゴジラは勢いよく突き飛ばした。そしてゴルザは後ろで倒れているメルバの上に倒れ込んだ。その2体をスペースゴジラは両肩から発する念力の『グラビ・トルネード』で2体を軽々と持ち上げて何度もぶつけ合ってから投げ飛ばした。

 

 

「グゴォアァッ・・・」

 

「ピィエェェッ・・・」

 

「ギィガアアアオオオォォォォン!!」

 

 

投げ飛ばされて地面に落ちた2体は体中がボロボロでグロッキー状態だったがスペースゴジラは反撃の隙を与えず、先程よりも強力な『コロナビーム』を放つ。それを受けた2体は激しい火花を散らしながら倒れて爆発した。2体を倒し、戦いに勝利したスペースゴジラは誇らしげに勝利の咆哮を上げるのであった。

 

 

次に別の場所で戦いを繰り広げているのは、キングギドラ&グランドキングVSガルラ&ゾイガーのタッグバトルである。

 

 

「ピギャアアアオオオオン!!」

 

「グゥエエエエエゥゥゥーー!!」

 

「フグヴオオオォォォ!!」

 

「ピイギュェェェッ!!」

 

 

空中でキングギドラとゾイガーが激しい空中バトルをして、地上でグランドキングとガルラが戦っている。キングギドラと対峙しているゾイガーは、自慢の超高速飛行でキングギドラの周りを飛んで翻弄し、口から『暗黒光弾』を何発も放つが・・・。

 

 

「ピギャアアアオオオオン!!」

 

「ピイギエェッ!?・・・ピイギュェェェッ!!」

 

 

キングギドラは両翼を大きく広げてバリアで光弾を全て防ぐ。それを見てゾイガーは怒って口からさらに光弾を放つ。だが光弾を放っている内にゾイガーは撃つ事に集中して周りを飛行する事を止めてその場に止まってしまう。それを見たキングギドラはゾイガーが次の光弾を放つ隙を狙って口から『引力光線』を放って反撃した。光線はゾイガーの体だけでなく翼にも命中し、飛べなくなったゾイガーは地上に落ちていった。

 

 

ドゴオオオオオオォォォォン!!!

 

 

「ピイギエェェェェ~~~!!」

 

 

上空から落ちたゾイガーだが、翼がボロボロになりつつも死なずに立ち上がる。

しかし・・・ギドラ一族に慈悲と言う感情はない。

 

 

「ピギャアアアオオオオォォォッ!!」

 

「ピイギュエエェ・・・ェェ・・・・」

 

 

立ち上がったばかりのゾイガーに空の上からキングギドラは容赦なく『引力光線』と『反重力光線』を撃ち続ける。全身の至る所に光線を受けたゾイガーは断末魔を上げながら爆発して散った。その様子を空の上から見下ろしていたキングギドラは3つ首を振るわせながら勝利の咆哮を上げた。そしてキングギドラが勝利する同じ時刻に地上でも決着が着こうとしていた。

 

 

「グゥエエエエエゥゥゥーー!!」

 

「フグヴゥゥ・・・オオオォォォ・・・!!」

 

 

地上で激しい戦いを繰り広げていたグランドキングとガルラだったが、戦いは最初からグランドキングが有利だった。ガルラは『カウンターアタックアーマー』と言う鎧の様な頑強な皮膚で全身を守っていて、その防御力を活かしつつ角から出す強力な熱線と怪力で挑んだが、相手がウルトラ兄弟と互角に戦って必殺光線を一斉に受けても跳ね返す程の非常に強固な装甲と凄まじい破壊力の武器を持つグランドキングだ。光線を放っても跳ね返され、力の勝負も差が大きく歯が立たない。

さらに先程自慢した防御力もグランドキングの巨大な鉤爪で傷つけられて全く意味がなかった。

 

 

「フグゥ・・・フグヴオオオォォォーー!!」

 

 

それでもガルラは諦めずに立ち上がり、腰を少し低くして角を前に突き出してグランドキング目掛けて突進攻撃をする。それを見たグランドキングは右腕を大きく上に振って一気に振り下ろした。

 

 

バキイイィィィン!!

 

 

「ギャヴヴヴゥゥッ!?」

 

「グゥエエエエエゥゥゥーー!!」

 

 

振り下ろされた鉤爪によって角は真っ二つに折れた上、強烈な一撃を頭に受けつつ地面に叩きつけられたガルラはそのまま気を失ってしまった。それを見てグランドキングは止めを刺さず、勝利の咆哮を上げて空から降りてきたキングギドラと合流して主の元に向かうのであった。

 

 

超古代軍団との戦いに決着が付いていた頃、別の場所ではまだ怪獣同士の激しい戦いが繰り広げられていた。

ザイゴーグに生み出されたゴーグファイヤーゴルザとゴーグシルバゴンの2体の閻魔分身獣と戦っているのはアンギラスとドラゴリーである。

まずゴーグシルバゴンVSドラゴリーの戦いで、同じ怪力の持ち主である両者は真っ向から猛然と走り出して激突するとパンチや張り手などを喰らわせる。そして力が互角であると分かるとドラゴリーは一旦距離を取り、両腕からロケット弾を放つ。

 

 

「グゴジュイイイイィィィ!!」

 

 

それを見たゴーグシルバゴンはクルっと後ろを向いて背中を見せ、背中に生えている無数の棘をミサイルのように飛ばして撃ち込んだ。これは、遠距離攻撃を持たないシルバゴンに主であるザイゴーグが与えた能力である。ロケット弾と棘のミサイル弾は両者の間でぶつかり合い、激しい爆発を起こして散った。どちらも同じ力を持って勝負は互角・・・かに見えたが、超獣であるドラゴリーはさらに別の能力も持っていた。

 

 

「ギョオロロロロッ!!」

 

「グゴォッ!?グゴジュイイイイィィィ~~!!」

 

 

再び走り出したゴーグシルバゴンにドラゴリーは口から紫色の『火炎弾』と両眼からの『破壊光線』を顔と体目掛けて放ってダメージを与える。思わぬ攻撃をもろに受けて倒れ、激しい痛みに悶えるゴーグシルバゴンにドラゴリーはさらに口から『高熱火炎』を吐いて全身を焼き付こうとする。必死に体を左右に動かして炎から逃れようとするゴーグシルバゴンだが、ドラゴリーは容赦なく浴びせ続ける。

 

 

「グゴジュイイイイ~~・・・ィィィ・・・・・」

 

 

必死に抵抗していたゴーグシルバゴンは火炎によってとうとう黒焦げになって溶けてしまった。

敵の最期を見届けた後ドラゴリーは両腕を広げて勝利の咆哮を上げるのであった。

 

 

次にゴーグファイヤーゴルザVSアンギラスの戦いは、ゴーグファイヤーゴルザの鋭い爪による切り裂き攻撃をかわしたアンギラスは後ろ足で立ち上がりながらその腕に噛み付く。

 

 

「グゥゴォアアァァァッ!?」

 

 

驚きと悲鳴が混ざった鳴き声を上げて腕に力強く噛み付いたアンギラスを必死に振り解こうとするゴーグファイヤーゴルザだが、アンギラスの噛み付きはガーディーに負けないくらい顎の力が強いためになかなか外せなかった。それでもアンギラスの頭にパンチを浴びせたり、腹にキックを喰らわせてなんとか外す事ができた。

だが、噛み付かれた腕からは血が流れ出ていてそのダメージは大きかった。しかしそれで怯むゴーグファイヤーゴルザではない。

 

 

「グゥゴォアアァァァ!!」

 

 

頭部から『超音波光線』を放ってアンギラスの動きを止めると一瞬で体を丸めて球状になり、高速回転しながらアンギラスに突撃した。流石のアンギラスも全体重が乗った一撃を喰らって大きく吹っ飛ばされた。倒れたアンギラスにゴーグファイヤーゴルザはさらに攻撃を加えようとそのまま体当たりを繰り出す。

 

 

「クオオオオオォォォォン!!」

 

 

それを見てアンギラスは正面を向いて自分も同じように体を丸めて球状になり、高速で跳ね飛び転がり体当たりする必殺技『暴龍怪九裂弾(アンギラスボール)』を出して突進した。

 

 

ドオンッ!!

 

 

大きな音と振動を響かせながら互いにぶつかって押し合い、その衝撃によりゴーグファイヤーゴルザは地面に落ち、アンギラスは空高く上がった。地面に落ちたゴーグファイヤーゴルザは体を元に戻して空から落ちてくるアンギラスを狙い撃ちしようと落下地点に向かうとしたが・・・。

 

 

「ギョロロロロッ!!」

 

「グゥゴッ!?」

 

 

突如目の前に現れたドラゴリーが大きくジャンプして飛び上がり、前にサボテンダーでしたのと同様にバレーアタックをしてアンギラスボールをゴーグファイヤーゴルザ目掛けて打ち付けた。

アンギラスボールは見事にゴーグファイヤーゴルザに命中し、ゴーグファイヤーゴルザは勢いよく地面に叩きつけられるように倒れた。

・・・日本のある島の守護神とは違い、命中率が高いものだ。

 

 

「クオオオオオォォォォン!!」

 

 

2度体当たりをした後、アンギラスは体を元に戻して大ダメージで未だ倒れたままのゴーグファイヤーゴルザの首元に噛み付く。何とかまた引き離そうとするゴーグファイヤーゴルザだが、ダメージが大きすぎるせいで動きが鈍く力も入らず、遂に鈍い音を立てつつアンギラスはゴーグファイヤーゴルザの首の骨を砕いて食い千切ってしまった。さらに再び噛み付くとそのまま体を持ち上げて勢いよく投げ飛ばした。投げ飛ばされたゴーグファイヤーゴルザは地面に落ちた瞬間、肉体がドロドロに溶けて消滅していった。

 

 

「クオオオオオォォォォン!!」

 

 

相手が倒れていったのを見てアンギラスは勝利の咆哮を上げる。さらに加勢してくれたドラゴリーとも意気投合して咆哮し合った。この戦いで2体は良き友となったみたいだ。

 

 

そして残る閻魔分身獣3体と戦っているモスラ姉弟、バルグザーダン、Godzilla、ベロクロンの5体も激しいバトルを行っていた。

空を自由に飛び回るゴーグアントラーとゴーグドラコにベロクロンが全身からミサイルを放って攻撃する『スコールミサイル』で撃ち落とそうとする。多数迫って来るミサイルを2体は上空を高速で飛び回ってかわす。

簡単に攻撃を避けて余裕の表情をする2体は、そのままベロクロンに攻撃しようとゴーグアントラーは大顎を広げて両断または『磁力光線』を放とうと突っ込み、ゴーグドラコは両腕の鎌を振り上げて空から急降下しようとした時、突如自分達の上に巨大な雷雲が発生した。

 

 

ゴロゴロ!・・・ドッガアアアアン!!

 

 

「キャオオォウ!?」

 

「キャアァッ!?」

 

 

この雷雲は無論バルグザーダンによって発生したものである。ベロクロンが放ったミサイルで誘導された2体の行く先に一足早く罠を仕掛けていたのだ。そして雷雲から雷が2体目掛けて落ちた。突然の事に防御する暇もなかったゴーグアントラーとゴーグドラコはダメージを受け、さらに外骨格を砕いて背中の皮膚に火傷を負わせつつ羽根が灰になって消し散ってしまった。飛べなくなった2体はそのまま地面へ墜落して激しい振動と響きを起こした。そして凄まじいダメージでまだ立ち上がれずにいる2体にモスラ姉弟が近づき、姉の方は口から虹色に輝く強粘性の糸『エクセル・ストリングス』で動きを止めて、弟の方は『プチ・レールガン』を何発も放って攻撃する。

 

 

「「ピュイイイィィィッ!!」」

 

「キャオオオォォォン・・・!!」

 

「キャアァカァァ・・・!!」

 

 

モスラ姉弟の連係攻撃にゴーグアントラーとゴーグドラコは徐々に糸と光線で動きが鈍くなっていく。またベロクロンも両手から『金縛り光線』を出してモスラと一緒に動きを止めに掛かる。

そうしてダメージが蓄積し、糸によってがんじがらめにされたゴーグアントラーとゴーグドラコは完全に動けない状態になった。

そんな2体にゆっくり近寄っていくのは・・・バルグザーダンだ。

 

 

「グヴゥオオオオォォォーーー!!」

 

 

モスラ姉弟とベロクロンが敵の動きを止めている隙に電気を溜めて止めの必殺技を出す準備を終えたのだ。そして2体目掛けて顎の大きな角から発射する技『トルネードボルト』を全エネルギーを込めて放った。この凄まじい電撃に2体が耐えられるわけもなく、断末魔さえ上げられずに黒炭になって消滅した。

敵を倒したのを見て4体は嬉しそうに鳴き声を上げたり、体を動かしたりした。

 

 

軍団が次々と倒されていく中、最後の閻魔分身獣として生き残っているゴーグツルギデマーガは、倒された仲間達の分まで頑張るかのように全力で目の前の敵と戦っていた。その相手はGodzillaである。相手との大きな差と言えばやはり身長差で、自身よりも約2倍くらい大きいGodzillaにゴーグツルギデマーガは怯む事もなく両腕の巨大な鋭い刃で切り裂こうと何度も攻撃した。

 

 

「ゴッガアアアアアァァァオオオン!!」

 

「グバアァッ!?グバアアアァァァ!ギャギャギャ!」

 

 

しかしその攻撃が届く事はなかった。何故ならその刃をGodzillaは躊躇もなく素手で掴んで受け止めてしまった。しかも掴んだ部分にヒビが入り始めると言うあり得ない光景にゴーグツルギデマーガは驚きの声を上げるが、すぐに我に戻って今度は口から『溶鉄光線』を吐いてお腹を何度も攻撃して離させようとした。

 

 

「ゴッガアアアアアオオオン!!」

 

 

バキイイィィィッ!!

 

 

「グバッ!?グギャアアアァァァッ!?」

 

 

だがGodzillaはそれでも刃を離す事はせず、さらに両手に力を込めてそのまま捻って刃を折ってしまった。自慢の武器を折られてゴーグツルギデマーガは悲鳴を上げて一旦距離を取ろうと後退し始める。しかしGodzillaは巨体に似合わない素早さでゴーグツルギデマーガの背中の刃に噛み付いて動きを止め、そのまま勢いよく後ろに投げ飛ばした。そしてうつ伏せに倒れたゴーグツルギデマーガの尻尾を掴んで持ち上げ、ゴジラ一族伝統とも言える何度も地面に叩きつける攻撃をした。

 

 

「グウゥ・・・グバアアアァァァ~~・・・ギャギャギャ・・・!」

 

「グルルル・・・ゴッガアアアァァァッーーー!!」

 

 

何度も地面に叩きつけられたゴーグツルギデマーガは何十回目でようやく解放されたが、完全にグロッキー状態となる。それでもプライドと意地でフラフラしながらも立ち上がり、再び『溶鉄光線』を放とうとする。それを見てGodzillaは背びれを青く光らせながら口から『放射熱線』を放つ。それを受けたゴーグツルギデマーガは体が溶けていって跡形もなく消滅した。敵が消え去ったのを見てGodzillaは少し息を荒くしながら勝利の咆哮を上げるのであった。

こうして、地獄軍団は全て倒されて地獄に還って行ったのであった。

 

 

 

『おっ!どうやら皆勝った様だな。あとでたっぷり褒めてあげないとな』

 

 

激しい戦いを行いつつも俺は怪獣達の咆哮を聞いていた。次々と聞こえる鳴き声から察するにそれぞれの相手を全て倒したようだ。こっちも絶対に負けていられないと内心思いながら相手を見つめる。俺が相手をしているのは邪神ガタノゾーアだ。その近くでザイゴーグ&エンマーゴVSガイガン(FW)&3式機龍〈改〉、デストロイアVSゴジラ、メガギラスVSラドンとそれぞれ戦っている。戦い始めてからずっと互角の攻防を繰り広げており、今まで戦って来た怪獣とはやはり格が違っていた。

 

 

「グヴヴオオオオオオオオオオオオオオン!!」

 

「グオオオオオオォォォォォーーー!!」

 

 

接近戦だと触手や巨大なハサミにガタノゾーアの口から出てくる闇のせいで上手く攻撃できず、空高く飛んで遠距離攻撃をしようとすれば『石化光線』で狙って来るので、なかなか決定打を決める事ができずにいた。他の連中も同じような感じであった。

 

 

「キイイイィィィガァァァァァ!!」

 

「ギィアアアオオオォォォォォン!!」

 

「グギャアアァァーー!ガハハハッ・・・!!」

 

 

タッグバトルをしているガイガン(FW)のブラッディ・トリガーと3式機龍〈改〉のスパイラル・クロウが勢いよく突き出されるが、ザイゴーグは右腕の棍棒で両方とも防ぐ。身長の差なんて関係ないと言わんばかりに力を込めて相手の武器を押し返し、棍棒をハンマーのように振るって攻撃する。それを見て2体は後ろに下がってかわすが、そこを狙って配下のエンマーゴが背後から刀を掲げて斬ろうと迫って来る。

 

 

「ギャアアアアアッ!!」

 

 

ガッキィィィン!!

 

 

奇襲攻撃をしたエンマーゴの刀が2体を切り裂い・・・ていなかった。

咄嗟に後ろから聞こえる鳴き声と鎧が重なり合う音を気がついた機龍が寸前スパイラル・クロウで刀を防いだのだ。そのまま機龍とエンマーゴは激しく己の武器で斬り合いを始め、ザイゴーグとガイガン(FW)もまた戦いを繰り広げ続けるのであった。

 

 

「ディガアアアオオオォォォォンーーー!!」

 

「ギィガアアアアアゴオオオオオォォォン!!」

 

 

そして今この場所で行われている大怪獣バトルで最も激しい戦いを繰り広げているのは、ゴジラVSデストロイアである。

因縁の相手であり、天敵であると言う事だけではない。かつてゴジラはデストロイアに同族を・・・いや、自分の子とも言える大切な存在を殺された事があった。

この忌々しい記憶を今でも覚えているゴジラの怒りは激しく、パンチや尻尾、噛み付き等の攻撃1つ1つが強烈な一撃であった。・・・けどその子は自分から放出されたエネルギーで復活した事をゴジラは知る由がなかった。

しかしデストロイアはそんな凄まじい攻撃を受けても怯まず、角を使った『ヴァリアブル・スライサー』でゴジラの体を切り裂いたり、鋭い爪と先端がハサミ状の尻尾で反撃した。さらに口から『オキシジェン・デストロイヤー・レイ』を放ってゴジラに大きなダメージを与えた。

 

「グルル・・・ギィガアアアアアゴオオオオオォォォン!!」

 

 

だがゴジラはそれを受けても倒れず、傷付きながらもデストロイア目掛けて『放射熱線』を放った。光線を受けたデストロイアの体からは緑色の血が噴き出し、デストロイアは悲鳴を上げる。

しかし怯む事はなく、逆に恐ろしい程の怒りを表してゴジラに立ち向かって行った。2体はまさに血反吐の戦いを続けるのであった。

 

 

「ピエエエエェェェゥゥゥーー!!」

 

「ピイイィィヴヴヴゥゥッ~~!!」

 

 

長い時間戦い合っている怪獣達の中で早く決着がついたのはラドンVSメガギラスであった。

天敵であるラドンを相手にメガギラスは必死に応戦していた。翼とハサミがぶつかり合って火花を散らす程であったが、先の戦いで尻尾を半分失って深手を負っているメガギラスの方がどう見ても不利である。自身もこれ以上戦えないと思っているメガギラスは、ラドンとすれ違うように激突し合って離れた瞬間、後ろを向いて全速力で逃走した。

無論黙って見逃すラドンではない。

 

 

「ピエエェェッ!ピエエエエェェェゥゥゥッ!!」

 

 

翼を大きく広げてラドンはメガギラスを追跡する。本来ならメガギラスの方が速い飛行速度だが、深手を負っている事もあって距離はどんどん縮まっていく。そして少し経つとラドンに追いつかれてそのままメガギラスは頭を嘴で何度も突っ突かれ、さらに背中を両足の爪を突き刺されて撃墜されてしまった。

 

 

「ピイイィ・・・ピイイィィヴヴヴゥゥッ・・・!」

 

 

頭と背中を攻撃されて地面に落とされたメガギラスは体を震わせるだけで、もう飛ぶ事ができない状態だった。まさに虫の息である。

それを見てラドンはメガギラスの体の上に降り立ち、再び翼を大きく広げて勝利の咆哮を上げるのであった。

 

 

長い戦いの中、再び仲間の勝利の咆哮を聞いて俺は少し焦り出す。アイツらが勝ったと言う事は怪獣が倒された・・・あるいは気絶&戦えない状態にさせたかのどちらかだ。もし後者であるなら早く回収しないと危ない。けどガタノゾーアは本当に強いからどうしようか・・・。

 

 

「ピギャアアアオオオオン!!」

 

「グゥエエエエエゥゥゥーー!!」

 

 

その時、キングギドラとグランドキングがこっちにやって来るのが見えた。良い時にやって来てくれた。俺はギガライブナイザーを2体の方に向けて彼らをスパークドールズにして掴む。

 

 

『キングギドラ!グランドキング!そして・・・キングオブモンス!お前達の力と俺の力、今こそ1つになるぞ!!』

 

『ギガライブ!キングオブモンス!キングギドラ!グランドキング!超合体!ドライレクス!!』

 

 

そう言って3体を連続ライブして合体する。するとガタノゾーアの目の前に黒い光が出現してその中から1体の怪獣が出現した。

その怪獣はキングオブモンスと同じ姿をしつつもガタノゾーアより身長が大きく、左腕がグランドキングと同じ巨大なハサミを持ち、キングギドラと同様の2本の尻尾と大きな翼・・・さらに両肩に首があり、体の所々が機械化になって強化している。これぞ究極超合体王怪獣ドライレクスだ。この怪獣を見て未だ戦い続けていた怪獣全員が見つめ、その圧倒的雰囲気を受けて怯んでしまう者もいた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

『これが俺達の真の力だ!行くぞ!!』

 

「グオオオゥゥゥギャアアアァァァッーー!!」

 

 

凄まじい咆哮を上げ、翼を広げて両腕を構えながらドライレクスは戦いに決着を付けようと戦場に向かって行くのであった。

 

 




【大怪獣バトルファイル】
究極超合体王怪獣ドライレクス

本小説のオリジナル怪獣で、キングオブモンス・キングギドラ・グランドキングの3体がクロウと合体して誕生した。身長261m、体重32万t、飛行速度はマッハ10だ。
合体した怪獣の能力と技が全て使える他にその能力はかなり強化されている。生命力・破壊力・防御力のどれもが並の怪獣達よりもかなり上で、どんな環境でも活動できる。
最強の必殺技は3つの口から一斉発射する『トリプルカイザービーム』である。

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