遊戯王ARC-Ⅴの世界に廃人がログインしました   作:紫苑菊

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またまた遅れて申し訳有りません。

それはそうとARC-Ⅴはだんだん5D'sになってきましたねぇ。


第8話

 日は変わって日曜日。

 

 本来なら学校も試合もなく、久しぶりに柚子ちゃんや遊矢君と遊んだり、LDS兄姉組と出かけたり、1日ゴロゴロしたりするはずの1日を過ごすはずだったこの日は、試験監督として呼ばれたために半日崩れることになってしまった。

 

 あ~、休暇が欲しい。昨日だって試合があったから朝から出かけてデュエルしてたのに。平日の休みは学校だから、あんまりないんだよね1日オフ。

 

 まあ、仮にもI2社社員の席に置かせてもらってるから、拒否権ないしね。給料もらってる身だからなんも言えない。まだ中学生だし、新人だし。

 

 さて、そろそろ突っ込んでいいかな?

 

 いや、今目の前に赤馬零児がいるんだけどさぁ。

 

「えっと?何してるの?」

 

「なにって、準備運動ですが、なにか?」

 

 問題でも?とでも言うように首を傾げながら屈伸する零児君。

 

「いや、うん。ならいいんだ。」

 

 まじかぁ・・・。

 

 試験、アクションデュエルかぁ・・。

 

 苦手なんだよなあ・・・。

 

 

 『アクションデュエル』

 

 ARC-Ⅴの世界において一番の特異点であるデュエル方式。5D'sの世界にあった『ライディングデュエル』と同じように特殊なフィールド魔法『アクションフィールド』を発動しアリーナの中を駆け巡りながらのデュエルである。フィールド内には至るとことに『アクションマジック』が落ちていて、それらは自由に使うことが出来る。

 

 普通のデュエルとは異なり、ソリッドヴィジョンシステムが『質量を持って』実体化するためかなり迫力のあるデュエルを見、体験できることから、この舞網市において絶大な人気を誇るデュエルだ。

 

 まあ、プロの試合は基本的には『スタンディングデュエル』、つまりは普通のデュエルが主体であるので、プロ戦ではほとんどやったことがなかったりする。

 

 と、言うのも、あくまでアクションデュエルは『舞網市』で評判なだけであって、実のとこと舞網市以外では予算やスペース、その他もろもろの問題からあまりメジャーじゃなかったりするのだ。

 

 まあ、決して人気がないわけでは無く、時々行われるプロのみが参加し、ランキングを決める大会なんかには会場を軽く埋め尽くす人で埋まるので、することはあるのだが。

 

 まあ、苦手な理由としては、アクションマジックの位置を各フィールド魔法ごとに把握したりするのが面倒なのと、ピンチの時にアクションマジックを取ったら『マッドハリケーン』(自分フィールドのカードを全てデッキに戻すだけのカード。ディスアドバンテージ極まりないので使うわけにいかない)だったりして他のアクションマジックを取れなくなったとか、せっかく攻撃力10000が出たのにダイレクトアタックを『回避』で無効にされたとか、その程度のことだったりする。どうして俺に気持ちよくデュエルさせねえんだ。

 

「はじめてもいいですか?柊プロ。」

 

「ん?ああ、考え事をしていただけ。始めていいよ?あと、その柊プロってやめてくれないかな?むずかゆい。」

 

「それでは『軍師』さんと」

 

「やめろ」

 

 まったく、どいつもこいつもそれで呼びやがる。

 

「柊さんとかそういうのでお願い。たいして年離れてないし」

 

「分かりました。中島、始めていいぞ」

 

 あ、審判さんあの中島さんなんだ。磯野といい中島といい、サザエさんに出てきそうだな。

 

「わかりました。アクションフィールド、セット・オン!」

 

 その瞬間、フィールド魔法起動合図の機械音声が飛んでくる。それと同時にデュエルディスクにも機械音声が流れ出た。

 

『アクションフィールド『プレイン・プレーン』起動。』

 

「フィールドに集いし決闘者たちが。」

 

 え、それ言うの?なんか恥ずかしい。

 

「モンスターとともに血をはり宙を舞いフィールド内を駆け巡る。」

 

「見よ、これがデュエルの最強進化系。」

 

「アクショーーーーン「「デュエル!!」」

 

「先行は貰います。私のターン!」

 

 あ、また先行取られた。まあ、今回は試験だししゃーないか。先行は譲らないとね。

 

「私は手札から愚かな埋葬を発動し、デッキから黄泉ガエルを墓地に落とします。更にモンスターを裏側守備表示でセット。カードを1枚セットしターンエンドです。」

 

 黄泉ガエル

 

効果モンスター

 

星1 水属性 水族 ATK100 DEF100

 

自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、自分フィールド上に魔法・罠カードが存在しない場合、このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。この効果は自分フィールド上に「黄泉ガエル」が表側表示で存在する場合は発動できない。

 

 REIJI 4000

 

  手札5→2

 

 うわ、おろ埋でおとしたの黄泉ガエルかよ。カエルデッキじゃないよな、多分。使うやつあんまりいないし。嫌な予感しかしねぇ。

 

「俺のターン。ドロー。「この瞬間、威嚇する咆哮を発動。このターン攻撃宣言できません。」・・・モンスターを伏せて、カードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

 やっぱあの伏せはフリーチェーンのカードか、予想通り。まあ、黄泉ガエル落とした時点で蘇生を阻害するカードである永続系でないのはほぼ確定だったし。この様子だと和睦も入ってるかな?

 

 威嚇する咆哮

 

 通常罠

 

 このターン相手は攻撃宣言をする事ができない。 

 

 KIKU 4000

 

  手札5→6→3

 

「私のターン、ドロー!セットしたモンスターをリリースし、邪帝ガイウスをアドバンス召喚!除外するのはその右側のセットカードです。」

 

 邪帝ガイウス

 

 効果モンスター

 

 星6 闇属性 悪魔族 ATK2400 DEF1000

 

このカードがアドバンス召喚に成功した場合、フィールドのカード1枚を対象として発動する。そのカードを除外し、除外したカードが闇属性モンスターカードだった場合、相手に1000ダメージを与える。

 

「伏せカードは魔法の筒。チェーンはない。続けて。」

 

 悲報、マジシリも働かない、訴訟。ミラフォ同様仕事しろし。

 

「はい、私はこのままバトルフェイズに入ります。ガイウスでセットモンスターに攻撃!さらにアクションマジック、フレイム・パワーを発動!破壊したモンスターの守備力分のダメージを与えます」

 

 フレイム・パワー

 

 アクション魔法

 

自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで400アップする。 またこのターン、対象のモンスターが戦闘で守備表示モンスターを破壊した場合、 破壊したモンスターの守備力分のダメージを相手に与える。

 

ガイウスの攻撃がセットモンスターに当たり、衝撃が拡散する。ガイウスの攻撃力は2800。ブルーアイズにも届きそうなその攻撃力は、いくら安全が確保されていても直接は食らいたくない威力を見せていた。

 

「だが、ただではこいつは死なないぞ。セットモンスターはキラー・トマト。戦闘で破壊されたのでデッキから攻撃力1500以下のモンスターを特殊召喚する。俺が召喚するのはコイツだ。来い、ユベル!!」

 

 キラー・トマト

 

 効果モンスター

 

 星4 闇属性 植物族 ATK 1400 DEF 1100

 

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。

 

 ユベル

 

 効果モンスター

 

 星10 闇属性 悪魔族 ATK 0 DEF 0

 

このカードは戦闘では破壊されず、このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが相手モンスターに攻撃された場合、そのダメージ計算前に攻撃モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。また、自分のエンドフェイズ時、このカード以外の自分フィールド上のモンスター1体をリリースするか、このカードを破壊する。この効果以外でこのカードが破壊された時、自分の手札・デッキ・墓地から「ユベル-Das Abscheulich Ritter」1体を特殊召喚できる。

 

KIKU 4000→2900

 

 ヤンデレ精霊、降☆臨!

 

「ユベルですか、聞いたことのないカードですね。」

 

「そうかい、なら効果の説明をしてあげようか?まあ、聞いたことがなくても不思議ではない。あまり使われないからね。」

 

 あ、だからあんなにガッチャさんにヤンデレたのかな?

 

「お願いできますか?」

 

「もちろん!」

 

 零児くんいい子。他のプロって効果説明しようとすれば「いらん!!舐めてるのか!!」とか言われて自爆するからなぁ。お蔭で古の森と破壊耐性モンスターだけのデッキで勝てる相手もいたからなぁ。

 

「ユベルの効果は大きく分けて4つある。1つは戦闘耐性。2つ目は攻撃されたときその戦闘ダメージを相手に与える効果、3つ目は自分エンド時に自分フィールドのモンスター1体をリリースしなければならない維持コスト。4つ目は破壊されたとき手札、デッキ、墓地からこのモンスターの進化系を出す効果だ。理解したか?」

 

 この説明を聞いて、特に2つ目の効果を聞いた瞬間に零児君は顔をしかめた。まあ、マジシリ内臓モンスターは嫌だよな。

 

「メイン2。俺はカードを2枚セットしてエンド。「エンドフェイズ時爆導索発動。この縦列のカードを全て破壊する。ユベル、ガイウス、今伏せたカードを破壊。」く、サイクロンが。」

 

REIJI 手札3→0

 

 伏せカードはサイクロンか、まあ、破壊できて良かった。

 

「では、破壊されたユベルの効果を発動。デッキからユベル-Das Abscheulich Ritterを特殊召喚。これがユベル第二形態だ!!」

 

ユベル-Das Abscheulich Ritter

 

効果モンスター

 

星11 闇属性 悪魔族 ATK 0 DEF 0

 

このカードは通常召喚できない。「ユベル」の効果でのみ特殊召喚できる。このカードは戦闘では破壊されず、このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが相手モンスターに攻撃された場合、そのダメージ計算前に攻撃モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。また、自分のエンドフェイズ時、このカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。このカードがフィールド上から離れた時、自分の手札・デッキ・墓地から「ユベル-Das Extremer Traurig Drachen」1体を特殊召喚できる。

 

「チェーンある?」

 

「ありません。」

 

「なら俺のターン、ドロー。テラ・フォーミングを発動。効果によりデッキから神縛りの塚を手札に、そしてそのまま発動。ヘルウェイ・パトロールを召喚してバトルフェイズに入る。ヘルウェイ・パトロールで攻撃。」

 

 ヘルウェイ・パトロールが零児君を轢こうと走り出す。おい、警察だよね?パトロールってかいてあるよね?

 

ヘルウェイ・パトロール

 

効果モンスター

 

星4 闇属性 悪魔族 ATK 1600 DEF 1200

 

このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターのレベル×100ポイントダメージを相手ライフに与える。自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、手札から攻撃力2000以下の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する

 

「罠発動、ガード・ブロック。攻撃を無効にして1枚ドローします。」

 

REIJI 0→1

 

 パトロールが引き返してくる。チッってお前・・・。いや、何も言うまい。

 

「俺はこのままターンエンド。」

 

KIKU 手札4→2

 

 さて、これでユベルの効果が発動する。

 

「ユベル-Das Abscheulich Ritterの効果、自分エンドフェイズにこのカード以外のモンスターを全て破壊する。」

 

「なに?!」

 

 お、本気で焦ってる。まあ、そうか。相手エンドに毎回ブラホ打たれるもんだよなぁ。

 

 全て壊すんだ♪

 

「俺のターン、ドローしスタンバイ。黄泉ガエルを特殊召喚。リリースしガイウスを召喚。効果で「あ、因みに神縛りの塚は自分フィールドのレベル10以上のモンスターは効果の対象にならないから。」・・・そのフィールド魔法を除外します。ターンエンド。」

 

REIJI 手札2→1

 

 除外できなくて悔しいでしょうねぇ。

 

神縛りの塚

 

フィールド魔法

 

フィールドのレベル10以上のモンスターは効果の対象にならず、効果では破壊されない。フィールドのレベル10以上のモンスターが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。破壊されたモンスターのコントローラーは1000ダメージを受ける。フィールドのこのカードが効果で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。デッキから神属性モンスター1体を手札に加える。

 

「俺のターン。クリッターを召喚しエンドまで。エンド時にユベル-Das Abscheulich Ritterの効果発動。フィールドを一掃。」

 

「俺はアクション魔法、透明を発動し、ガイウスを守ります。」

 

 透明 

 

 アクション魔法

 

 自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。 このターンそのモンスターは相手の効果の対象にならず、効果を受けない。

 

 チッ、ガイウスが残ったか。

 

「まあいいや。じゃあ、破壊されたクリッターの効果を発動、メタモルポッドを手札に」

 

 クリッター

 

 効果モンスター

 

 星3 闇属性 悪魔族 ATK1000 DEF 600

 

このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下のモンスター1体を手札に加える。

 

 今や禁止のクリちゃん。帰って来て~。君が返ってくれば大体のネタデッキが楽になるから~。

 

KIKU

 

 手札3→2→3

 

「俺のターン、ドロー!」

 

REIJI

 

 手札1→2

 

「スタンバイフェイズ、黄泉ガエルの効果で墓地から特殊召喚。更に、ジェスター・コンフィを特殊召喚!」

 

 ジェスター・コンフィ

 

 効果モンスター

 

 星1 闇属性 魔法使い族 ATK 0 DEF 0

 

このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚できる。この方法で特殊召喚した場合、次の相手のエンドフェイズ時に相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、そのモンスターと表側表示のこのカードを持ち主の手札に戻す。「ジェスター・コンフィ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

 

 REIJI

 

  手札2→1

 

「更に、ジェスター・コンフィと黄泉ガエルを生贄に・・・」

 

 お、最上級帝かな?

 

「光と闇の竜をアドバンス召喚!!」

 

 ・・・。

 

 ・・・・・えっ。

 

 アイエエエエ! ライダー!? ライダーナンデ!?

 

 どうしてライダーがここに?!まさか、自力で脱出(万丈目から)を?!

 

 彼は万丈目ではない(無言の腹パン)

 

 まずい、非常にまずいよこれ?!

 

 光と闇の竜

 

 効果モンスター

 

 星8 光属性 ドラゴン族 ATK2800 DEF2400

 

このカードは特殊召喚できない。このカードの属性は「闇」としても扱う。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にする。この効果でカードの発動を無効にする度に、このカードの攻撃力と守備力は500ポイントダウンする。このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。自分フィールド上のカードを全て破壊する。選択したモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。

 

REIJI

 

 手札1→0

 

・・・。

・・・フッフフフ。

・・・・・・クッククククク。

 

なぁ~んちゃってwwwお菓子食って腹痛いわ~wwww

 

「俺はアクション魔法、ハイダイブ発動!!対象はお前のファングジョーkじゃない光と闇の竜だ!!」

 

 ハイダイブ

 

 アクション魔法

 

フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

 

「なに?しかし光と闇の竜の効果発動!!そのカードの発動を無効にします!」

 

「チェーンしてエフェクト・ヴェーラー!!」

 

「なに?!」

 

 エフェクト・ヴェーラー

 

 チューナー・効果モンスター

 

 星1 光属性 魔法使い族 ATK  0 DEF 0

 

相手メインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送り、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

 

 KIKU

 

  手札3→2

 

「こいつを手札から捨ててそいつの効果を無効にする。光と闇の竜は同一チェーン上では2回発動できない。つまり、このターンそのファンg・・・じゃない光と闇の竜の効果は無効となる。よかったな、攻撃力3800だ。攻撃するか?」

 

「攻撃したら自爆じゃないですか!私は墓地のレベル・スティーラーを光と闇の竜のレベルを1下げて特殊召喚し、ガイウスを守備表示にしてターンエンドです。」

 

 レベル・スティーラー

 

 効果モンスター

 

 星1 闇属性 昆虫族 ATK  600 DEF  0

 

このカードはモンスターゾーンに存在する限り、アドバンス召喚以外のためにはリリースできない。このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。

 

 いつの間にレべステを?

 

 いや、最初のリリースか、姑息な手を。

 

 ※ヴェーラー握って手札回復の算段(メタポ)つけてる奴の台詞です。

 

 それにしても、これは突破されないだろみたいな顔してやがるな。だが無意味だ。

「俺のターン、ドロー。手札からレベル・スティーラーを通常召喚。バトルだ、レベル・スティーラーで光と闇の竜に攻撃!!」

 

KIKU

 

 手札2→3→2

 

「自爆特攻?そんなことをしても、いや、違う!!」

 

 その言葉と同時にレベル・スティーラーが破壊され、俺のライフが一気に削られる。

KIKU 2900→700

 

「お察しの通りさ。俺はメイン2に移行し、墓地のレベル・スティーラーの効果を発動!しかし、この時点で光と闇の竜の効果が発動する。その効果を無効にする代わりに攻撃力と守備力が500ポイントずつ下がる効果だ。そいつは確か誘発即時効果で強制的に下がっていく俺はこれを4回繰り返し、光と闇の竜の攻撃力を800まで下げる。これでもう、そいつの効果は使えないな。」

 

「クッ!!」

 

「俺はターンエンドだ。そしてこの瞬間、ユベル-Das Abscheulich Ritterの効果が発動。」

 

 光と闇の竜はユベルから出る闇に引きずられていく。

 

「だが、破壊されたとき、光と闇の竜は自分フィールドのカード全てを破壊し、墓地のモンスター1体を蘇生させる。甦れ、邪帝ガイウス。」

 

 過労死するんやないやろか?ガイウスはん。

 

「俺のターン、ドロー!スタンバイにまた黄泉ガエルの効果発動し特殊召喚!更に俺は2体をリリースし、怨邪帝ガイウスをアドバンス召喚!!」

 

 ガイウスさん出番多すぎっすよ?!

 

 怨邪帝ガイウス

 

 効果モンスター

 

 星8 闇属性 悪魔族 ATK 2800 DEF 1000

 

このカードはアドバンス召喚したモンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。このカードがアドバンス召喚に成功した場合、フィールドのカード1枚を対象として発動する。そのカードを除外し、相手に1000ダメージを与える。除外したカードが闇属性モンスターカードだった場合、そのコントローラーの手札・デッキ・エクストラデッキ・墓地から同名カードを全て除外する。このカードが闇属性モンスターをリリースしてアドバンス召喚に成功した場合、その時の効果に以下の効果を加える。●この効果の対象を2枚にできる。

 

 REIJI

 

  手札0→1→0

 

「効果でユベルを除外し、1000ポイントのダメージを与えます!これで終わりです!!」

 

「させるかぁ!!アクション魔法フレイム・ガード。バーンダメージは無効!!」

 

 フレイム・ガード

 

 通常魔法

 

 効果ダメージを0にする。

 

「ですが、除外はされます!さらにデッキ、手札、墓地から同名カードも除外!!」

 

「生憎、このカードはこのデッキに1枚しか入っていない。」

 

「ですがこれでフィールドはがら空き。バトル!!怨邪帝ガイウスで攻撃!」

 

「手札からバトルフェーダーの効果を発動!このカードを特殊召喚しバトルフェイズを終了させる!!」

 

 バトルフェーダー 

 

 効果モンスター

 

 星1 闇属性 悪魔族 ATK 0 DEF 0

 

相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、その後バトルフェイズを終了する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

 KIKU

 

  手札2→1

 

「ターンエンドです・・・。」

 

 随分と意気消沈している。このターンで倒せればと思ってたのだろう。実際、準鉄壁といえるラインのライフまで削られ、手札はメタポのみ。

 

 いいねぇ、これだからデュエルは止められない。久しぶりに楽しい。

 

 この血沸き肉躍る感覚、最っ高だ。満足。

 

「俺のターン!カードを1枚伏せ、モンスターをセット!ターンエンドだ!!」

 

KIKU

 

 手札2→0

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

REIJI

 

 手札0→1

 

 零児君もなんだか口調が変わってきている。一人称俺になってるし。

 

 まあ、そんなことはどうでもいい。

 

「俺は黄泉ガエルの効果でこのカードを蘇生し、カードを1枚伏せ、バトル、怨邪帝ガイウスでそのセットモンスターに攻撃!!」

 

「セットされたのはメタモルポット!!お互いに5枚ドロー!!」

 

 メタモルポット

 

 効果モンスター

 

星2 地属性 岩石族 ATK 700 DEF 600

 

リバース:お互いの手札を全て捨てる。その後、お互いはそれぞれ自分のデッキからカードを5枚ドローする。

 

KIKU

 

 手札0→5

 

REIJI

 

 手札0→5

 

「私は異次元の女戦士を召喚「この瞬間罠発動、激流葬!!全てのモンスターを破壊する!!」な、このタイミングで?!リバースカードを2枚セットし、ターンエンド。その瞬間、アクション魔法フレイム・ボールを発動!!相手に200のダメージを与えます。ターンエンド。」

 

 激流葬

 

 通常罠

 

モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。フィールドのモンスターを全て破壊する。

 

 フレイム・ボール

 

 アクション魔法

 

 相手に200ポイントのダメージを与える

 

KIKU 700→500

 

「俺のターンだ。俺は手札から大嵐を発動、フィールド上の全ての魔法・罠カードを破壊する。」

 

 大嵐

 

 通常魔法

 

 フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

「チェーンはありません。」

 

 破壊されたのはミラフォと激流葬。どっちも発動出来ればフィールドががら空きになり、返しのターンで俺の負けだっただろう。

 

「俺はBF-疾風のゲイルを通常召喚。更に墓地のヘルウェイ・パトロールを除外し、手札からヘルウェイ・パトロールを特殊召喚!!更に俺はこの2体のモンスターをチューニング!!」

 

「な、シンクロ召喚だと?!」

 

「今こそ現れろ、誰がどう見てもぶっ壊れ!!シンクロ召喚、ダーク・ダイブ・ボンバー!」

 

 ダーク・ダイブ・ボンバー

 

 シンクロ・効果モンスター

 

 星7 闇属性 機械族 ATK 2600 DEF 1800

 

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

 

「ダーク・ダイブ・ボンバー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。自分メインフェイズ1に自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたモンスターのレベル×200ダメージを相手に与える。

 

 かつて禁止カードになったこのカード、あまりにも強すぎて環境においてブリュやゴヨウとともにOCGでは禁止になり、その後リ・コントラクト・ユニバース(エラッタ)されたカード。

 

 だが、俺がこの世界にきて、あのカードの束を見たとき、おかしなことに気づいたのだ。

 

 あれ、エラッタしてないのもあるくね?って。

 

 因みに今回使用した、DDBの効果はエラッタ前でこうなる。

 

 自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたモンスターのレベル×200ポイントダメージを相手ライフに与える。

 

 おい、KO○MAI。マスドライバー(禁止)の効果を言ってみろ。あとカタパルトタートルも(エラッタ前で)。

 

 まあ、高速召喚できるBFや猫シンクロとこのカードのシナジーは頭おかしいほどにシナジーがあり、当時の環境を魔境にしやがったカードの1枚である。エラッタされて出所したが。あ、ブリュとゴヨウさんは当分帰ってくんな。

 

 サモサモキャットベルンベルンDDBDDBは悪魔の呪文、みんなも唱えてみよう。デュエルが終わるよ!いろんな意味で。(主に削られるのは相手のメンタル)

 

「バトル、ダーク・ダイブ・ボンバーでダイレクトアタック!!」

 

 その瞬間零児君がアクション魔法を探そうとするが無駄だ。

 

「何故だ、今回の回避の配置場所はここの筈だ!!」

 

 まあ、そういうことだ。

 

「零児君、君は今までのアクション魔法の場所から回避の場所に検討をつけていたんだろう?」

 

「はい!」

 

 だいぶ零児君焦ってるなぁ。まあ、負けそうだし、仕方ないか。

 

「思い出してごらん?今回のメインフェイズ1で最初に発動したカードは?」

 

「最初ですか?たしか大嵐・・・まさか、大嵐はフィールドのアクション魔法まで破壊するのか?!」

 

「Exactly!その通りだよ!!ならいくよ、DDBで零児君に攻撃!!」

 

「ぐおぉ!」

 

REIJI 4000→1400

 

「さらにさらに!DDBの効果を発動!!このカードをリリースし、そのレベル×200のダメージを与える!!」

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

REIJI 4000→0

 

 ワンターンジャストキルゥ・・・。

 

 零児君が起き上がる。

 

「今日はありがとうございました。今回はダメみたいでしたが、次は負けません!」

 ん?

 

「いやいや、こっちも楽しかったよ?それでダメみたいってなにが?」

 

 そう聞くと零児君が首を傾げた。

 

「いや、これってプロ試験じゃないですか。」

 

・・・。

 

 忘れてた。でもたしか・・・。

 

「いや、君は合格だよ?零児君」

 

「へ?」

 

 そう、彼は合格なのだ。なぜなら・・・。

 

「今回の試験のクリア条件は俺のライフを500まで削ることと、それをビートダウンデッキで行うこと、君はギリギリだがクリアした。B、いやA判定くらいはあげても問題ないくらいさ。」

 

「そうなんですか?!でも半分以上のダメージが自爆特攻なんですが、レべステの。」

 

「細かいことは気にするな。それにあの手札なら俺はただ君にターンを渡すしかなかった。そう思えば仕方のない判断だったが、あのままターンを渡せばおそらく負けていただろう。だから大丈夫。君はプロでも通用するくらいには強いよ。」

 

 零児君は心なしか嬉しそうだ。なんで原作であそこまでポーカーフェイスだったのか知りたいくらいに。何があったんだろう?ホントに。

 

 まあ、とりあえず今日からプロになるであろう、彼に言葉を送っておこうか。

 

 

 

「ようこそ、プロの世界へ。歓迎するよ、盛大にね!」

 


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