遊戯王ARC-Ⅴの世界に廃人がログインしました   作:紫苑菊

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始めまして、紫苑菊です。
初投稿、処女作です。
よろしくお願いします。


原作前、いろいろありました。
第1話


『ガチデッキ』

 

皆さんはこの言葉を聞いたことがあるだろうか?

 

遊戯王OCG、もしくはTCGプレイヤーであるならば一度は聞いたことがあるだろう。

 

別名『環境デッキ』とも呼ばれ、遊戯王公式大会において最も勝率の高いデッキ達のことを指す。

 

と、言っても『ガチデッキ』の種類は多岐にわたる。遊戯王と呼ばれるカードゲームは、2ヶ月、もしくは1ヶ月ほどのスピードで新規カードが出てくるのだ。

 

新規カードが出る、ということはカードの種類が増えるということだ。当然、『環境』も変動する。1年前に大会で結果を残していたデッキが、次の年にはもう大会の場には見なくなっていたり、逆に、半年前には見向きもされなかったカードが大会で使われるどのデッキにも入っていたりする。

 

また、遊戯王には『禁止・制限』と呼ばれるカードが存在する。

強すぎるカード、もしくは現大会で結果を残しすぎたカードは大体このカード群に入れられる。場合によっては使ってはいけなかったり1枚や2枚しか入れられなかったりするカード達だが、このシステムによっても『環境』は変わってしまう。

 

1つ、例を挙げてみよう。今から挙げるのは『環境』としてはトップクラスに有名な『征竜』と呼ばれるカテゴリーのカードである。

 

 

巌征竜-レドックス

効果モンスター

自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または地属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。また、このカードと地属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、自分の墓地のモンスター1体を選択して特殊召喚する。このカードが除外された場合、デッキからドラゴン族・地属性モンスター1体を手札に加える事ができる。「巌征竜-レドックス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

瀑征竜-タイダル

効果モンスター

自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または水属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。また、このカードと水属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、デッキからモンスター1体を墓地へ送る。このカードが除外された場合、デッキからドラゴン族・水属性モンスター1体を手札に加える事ができる。「瀑征竜-タイダル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

焔征竜-ブラスター

効果モンスター

自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または炎属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。また、このカードと炎属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。このカードが除外された場合、デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える事ができる。「焔征竜-ブラスター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

嵐征竜-テンペスト

効果モンスター

自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または風属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。また、このカードと風属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、デッキからドラゴン族モンスター1体を手札に加える。このカードが除外された場合、デッキからドラゴン族・風属性モンスター1体を手札に加える事ができる。「嵐征竜-テンペスト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

・・・・・。

 

おい、ちょっとこのカード考えたやつ出てこい。

 

まあ、兎に角凶悪の一言に尽きるカード群である。

除外するだけでサーチできる上に簡単なコストでの特殊召喚、更に各属性によって異なるものの、手札からドラゴン族を墓地に送るだけで各々の効果を発揮する。1ターンに1度しか効果を使えないのも気休めにしかならない。同族のコストになってもサーチできる。互いのシナジーが合いすぎている。

 

それだけではない。遊戯王初期に作られたカードや、同時期にあらわれたカードのせいで、大会は『征竜』一色に染まったのだ。

 

まあ、その『征竜』に1枚のカードで対等に渡り合ったカテゴリーもあるのだが、今は置いておこう。

 

 

超再生能力

速攻魔法

このカードを発動したターンのエンドフェイズ時、このターン自分が手札から捨てたドラゴン族モンスター、及びこのターン自分が手札・フィールド上からリリースしたドラゴン族モンスターの枚数分だけ、自分のデッキからカードをドローする。

 

 

封印の黄金櫃

通常魔法

デッキからカードを1枚選んでゲームから除外する。発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に、この効果で除外したカードを手札に加える。

 

 

七星の宝刀

通常魔法

手札または自分フィールド上に表側表示で存在する、レベル7モンスター1体をゲームから除外して発動できる。デッキからカードを2枚ドローする。「七星の宝刀」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

 

・・・・・・・・・・・・。

お分かりいただけただろうか。

征竜が『環境』トップになるには十分すぎるカード達である。封印の黄金櫃に関しては実質2枚サーチできるし、七星の宝刀の本来デメリットである除外は得しかしないのでドローは手札1枚のアドが取れるのだ。

 

極め付けは超再生能力。征竜は手札から捨てて効果を発動できる。つまり1枚の征竜の効果を発動するだけで2ドロー、更にもう1枚効果をつかえば4ドローと、頭のおかしいとしか思えないドローができる。

 

だが、これだけではない。カードを作っている某企業Kはこの征竜に更にカードを追加した。

 

 

地征竜リアクタン

効果モンスター

ドラゴン族または地属性のモンスター1体とこのカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「巌征竜-レドックス」1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。「地征竜-リアクタン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

水征竜ストリーム

効果モンスター

ドラゴン族または水属性のモンスター1体とこのカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「瀑征竜-タイダル」1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。「水征竜-ストリーム」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

炎征竜バーナー

効果モンスター

ドラゴン族または炎属性のモンスター1体とこのカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「焔征竜-ブラスター」1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。「炎征竜-バーナー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

風征竜ライトニング

効果モンスター

ドラゴン族または風属性のモンスター1体とこのカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「嵐征竜-テンペスト」1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。「風征竜-ライトニング」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

インチキ効果もいいかげんにしろ!

ふざけんなよ! 征竜をサーチすんなよ! なにがしたいんだよKO●MAI!

と、いろいろ叫びたいのだが、これ以上は自重しよう。運営に消されかねない。

 

一応、動きの例として、wikiにも載った有名な動きを見てみよう。

 

墓地に最上級征竜3種類が存在。

 ↓

内、2種類を除外して残った1種類を特殊召喚。

 ↓

除外された2体の効果で子征竜とドラゴン族をサーチ。

 ↓

ドラゴン族をコストに子征竜の効果発動。デッキから最上級征竜を特殊召喚。

 ↓

結果: 最上級が2体特殊召喚 +次のターン用の征竜と除外コストが揃う。

 

・・・・。

 

なあにこれぇ?

 

ちなみに征竜の実質サーチするカードならほかにもある。

嘗て『ドラグニティ』というカテゴリーにはこのようなカードが存在した。

 

竜の渓谷

フィールド魔法

 

1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札を1枚捨て、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●デッキからレベル4以下の「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

●デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。

と、墓地からも特殊召喚できる征竜にとっては墓地も手札のようなもののため、実質サーチである。他にも竜の霊廟というカードも征竜に力を貸した。

 

竜の霊廟

 

通常魔法

デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。墓地へ送ったモンスターがドラゴン族の通常モンスターだった場合、さらにデッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。「竜の霊廟」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

このようなドラゴン族のサポートも受けることのできた征竜だったが当然、ここまで強力なものを公式が野放しにするはずもない。

 

計3回の制限の制限を経て、この征竜が原因でうけた規制がこちらだ。

 

禁止

「炎征竜-バーナー」

「水征竜-ストリーム」

「地征竜-リアクタン」

「風征竜-ライトニング」

「異次元からの帰還」

制限

「巌征竜-レドックス」

「瀑征竜-タイダル」

「焔征竜-ブラスター」

「嵐征竜-テンペスト」

「七星の宝刀」

「封印の黄金櫃」

「竜の渓谷」

「竜の霊廟」

 

・・・・・・・。

 

ドラグニティェ・・・・。

そして軒並み禁止・制限の征竜。ここまでしないと止まらないカテゴリーも珍しい。というよりこれ程の制限、ドラグニティにドラゴン族を殺してまでするくらいなら征竜制限じゃなくて禁止でいいじゃないか。

 

と、思ったら2015年4月、ついに禁止になった。

 

いいぞKO●AMI。その調子で「渓谷」と「霊廟」を返してください。

まあ、長々と『征竜』について話してきたが、ガチデッキは大半がこんな感じにひどかったりする。中にはじゃんけんゲーとまで呼ばれるものも・・。

 

さて、本題に入ろう。

 

遊戯王ARC-Ⅴ

 

遊戯王のアニメ作品でペンデュラム召喚を操る榊遊矢を主人公とするストーリー、どうやら自分はその中に来てしまったっぽいのだ。

いや、そんな目で見ないでほしい。朝起きたら未来都市で、慌ててテレビをつけたら榊遊勝と呼ばれる人物がカードゲームをやっているのだ。

「榊遊勝」

遊戯王ARC-Ⅴの世界において行方不明になった榊遊矢の父親。

その人物がテレビに出ているのだから十中八九ACK-Ⅴの世界だろう。

いや、何をいっているのかわからねえと思う(ry

 

まあ、そんなわけで、

私、立浪菊、17歳男子高校生兼、遊戯王廃人。

 

見た目は子供、精神年齢は高校生と、どこぞの名探偵みたいにアポトキシンを飲んだ訳でもなくショタ化して遊戯王の世界にやってきました。

 

な、何をいって(ry

 


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