デイダラに成り代わったようですが生きていける気がしません。 作:龍田
今回はドロマ先生視点です。この回は自信ない…。
今年も将来有望な元気いっぱいの子供達がアカデミーへと入ってきた。入学式も終わり、今は新しい教室で教頭先生に説明を受けているはずだ。
どんな子達なのかを見に行ったところ、色々な個性を持った子供の中に、一人だけ気になる少女がいた。
金髪で淡い青色の眼をしており、見た目は完全に子供だが何処か大人っぽいオーラが漂っている。他の緊張してガチガチになっている子や、ダジャレを言って教室に冷たい空気を漂わせている子達と比べると、その少女だけ何かが違う気がした。そう、例えるなら「見た目は子供、頭脳は大人」が一番ふさわしいだろうか。
なんだかその子が気になって、しばらくの間少女を観察(ストーカーではない)していると、教頭先生によるアカデミー説明会が終わり、机に座っていた子供達の元に保護者がだんだんと集まってきた。その保護者達に紛れて土影様も混ざっているが、土影様も孫を見にきただけだ、気にしないでおこう。さすがに大事なプライベートまで邪魔されたくはないだろうし。
気になるのはあの子供だ!彼女の親を見れば、何故あんな不思議なオーラを持っているかが少しくらいは分かるかもしれない。もしかしたら遺伝という可能性もある。そんな、他の人が聞いたら凄くどうでもいいであろう好奇心をウキウキさせながら先程少女がいた方を見る。
そこには、顔はよく見えないが、少し頑固そうな黒髪の男の人と、子供と同じく金髪青目の美しい女性がいた。恐らくあの二人が少女の両親であろう。何やら女性が少女に大きめの箱を渡している、入学祝のプレゼントだろうか。何とも優しい両親だ。
どんな両親なのか気になって、顔が見える程度に少しさりげなく近づく。顔を確認すると、思わずなるほどと思った。
なんと、少女の父は上忍のイワキさんだったのだ。イワキさんは血継限界の爆遁使いで、あの有名なガリさんの弟でもあり、とても信頼が高い人である。しかも横にいる女性、あの人はユリさんだ。イワキさんと違って血継限界はないが、医療忍術に関してはものすごい才能を持つ忍である。
まさかあの少女が二人の娘だったとは…。何か雰囲気が違うのも頷ける。とにかく色々とあったのだろう。
…もしかしたらあの二人の子供さんに自分が勉強を教えられるかもしれない。そう思うと胸が踊った。イワキさんとユリさんは、自分が最も尊敬している人達だ。嬉しくない訳がない。
それに、きっとイワキさんの血継限界とユリさんの頭の良さは受け継いでいるはず。戦闘も学問も問題ないだろう。少し早い気がするが、将来が楽しみである。
少女が自分のクラスになってくれる事を願いながら、女房が待っている家へ帰宅した。
後から名簿を確認したのだが、少女の名前はデイダラというらしい。
翌日、自分が担任するクラスが決まった。
教室に入ると、昨日の少女…デイダラが静かに椅子に座っているのを見て嬉しかった。イワキさん、ユリさん。俺はデイダラを絶対に優秀な忍にしてみせます。多分家にいるであろう二人にそう誓った。
…数分後、デイダラの横に座っている土影様の孫娘様に驚いたのは内緒である。
このクラスの担任をして半年。もう心が挫けそうだ。
あの時の自分に言ってやりたい。「戦闘も学問も確かに問題ないだろうが、態度は良いと言っていない」、と。
今は数学の授業をやっているのだが、いったい何処から取り出したのか、デイダラと黒ツチが粘土遊びをしている。お前らそんな性格だったか?先生の記憶にはそんなものありません。
これは何か罰をした方がいいか…。
そうだ、今黒板に書いている問題を全て解かしてやろう。学年トップのその頭脳なら解けるはずだ、さぁ頑張れ!
…しばらくして、デイダラは20問もある問題を数分で解いた。
毎回色んな事で驚かされる。今回のもそうだが、授業中に紙飛行機を作ったり、粘土でイワキさんとユリさんを作っていたり、トランプタワーを一生懸命作っていたり…。その一生懸命さをもっと他のことに活かしてほしかったりする。イワキさん達の教育はどうなっているんだ。
その後、授業を再開したがデイダラと黒ツチが寝たので、また授業はストップした。
無視するか起こすかまで考えて、俺は考えるのを止めた。
書きすぎた。調子に乗って書きすぎた。
しかも会話文なし。次は頑張る。
イワキさんの血継限界はデイちゃんにも受け継がれています。その事についてはあと少ししたら書くつもりです。
ガリさんは再不斬さんと一緒に穢土転生されていた爆遁使いです。
入学祝のプレゼントは大量の粘土。
ドロマ先生はロリコンではありません。