訓練
ダッ!ダッ!ダダッ!ダダダッ!ダダダダダッ!
僕は今、射撃演習場に来ている。いくら作戦司令部で作戦を立て、指示をするだけと言っても、
何が起こるか分からないのだ。なので、銃の射撃をーーーと言っても、まだ5才なので、
アサルトライフルなどは持てない。だから、サブマシンガンのUMP45を使っている。
「精が出ているね。いい事だ。」
一人で黙々と撃っていると、高橋さんが声を掛けて来た。
「少しでも腕を磨かないと、いざという時に大変ですから。」
「ああ、それもそうだな。しかし、今日は君の仲間となる人達との顔合わせだ。
撃つのも程々にな。」
「はい。」
そう。今日は仲間との初顔合わせだ。少し緊張する。というのも、仲間となる彼らは、全員
何らかの理由で死亡扱いになっている、否、死亡扱いに”した”人達の部隊なのだ。
彼らを知っているのは、首相を含め数人しかいない。
この部隊は、日本に不利益をもたらす人物の抹消、日本へテロ攻撃をしようと企んでいるテロ組織の排除など、
とはいえ、法を平気で破る人達だ。司令室にいないで、戦場へ出ろと言われるかもしれない。
もしその時拒否をしたら、速攻で頭を撃ち抜かれるかもしれない。
あらゆる可能性を考えると、無理をしてでも練習を続けるのが一番だ。
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「えー、それでは紹介します。作戦司令室でオペレーターをする事になる、十六夜準君です。」
今、僕は30名程の大人達の前にいる。10名程かと思っていたが、意外にも沢山いた。
何より驚いたのは、5人も女性がいるからだ。
「「すみませーん!任務で遅れました!」」
...7人に増えた。
存在しない筈の部隊なので、女性は居ても1人位だと思っていた。
「この子が新しい子ですか?」
「ええ、この子が『『キャー、かわいい!』』
遅れて来た女性がぼくをギュッと抱きしめている。それにしても、僕は男なのに...
「私もいいですか?」
「私もー」
ちょっ苦るし...やめ.. やめろぉーーーー!
...当然心の中で叫んでも誰にも聞こえる筈も無く...
10分後
「えー、改めまして、十六夜準と申します。この度、才能を見込まれてここに入隊することになりました。
宜しくお願いします。」
「おう、よろしく!」
「くれぐれも間違った指示を出すなよ!」
隊の皆は、僕を入れる事に不満は無いみたいだ。
その後、食べ物などが運ばれて来て、なぜかパーティーの様になってしまった。
せっかくなので、隣に居る女性に女性隊員がなぜ多いのかを聞いてみる事にした。
「なぜここには女性が多いのですか?」
「それは後もう少しでわかるから。」
すると、高橋さんがマイクを持っていた。
「ここで、準君の為に、軽く自己紹介でもしてもらいましょう。」
そう高橋さんが言うと、全員は一列に並ぶ。
「よし、では石田から!」
「はい!JSBU所属、ブラックドッグ分隊 分隊長、石田智明准陸尉です!」
「次!」
「はっ!JSBU所属、ブラッドストーム分隊 分隊長、佐藤剛准陸尉であります。!」
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「よし!これより、JSBU全隊員で、訓練を行う!12人ずつ組め!」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「あ。またいっしょになったね、準君♪」
ふと顔を上げると、先程の女性が居た。
「それにしても、遅れて来た人達がスパイだと聞いて、驚きました。それに、僕の
同僚となる方々も女性が多いので、ここの女性隊員が多い理由にも納得しました。」
この部隊にいる女性隊員の内、司令室勤務なのは4名、各国で諜報活動を行っているスパイが2名。
何より驚いたのは、戦闘部隊に一名女性隊員が居る事だ。
「そろそろ始まるわよ。」
この訓練は、12人ずつのグループに分かれ、その中の6人対6人で模擬戦闘を行うのだそうだ。
「よーーい......始め!」
合図と同時に走り出す。演習場の端と端に6人居て、
ペイント弾とゴム製のナイフで戦闘を行うこの訓練は、障害物や建物を上手く使ったチームが勝つと言っても過言ではない。
「よし、中間地点へ到達した。建物に突入するぞ。」
「了解。」
僕は、扉の左に位置する。
「3.2.1.GO!」
素早く扉を開け、中へ入る。
「クリア!誰もいません!」
「わかった。次の建物へ行くぞ!」
初めての演習、絶対...勝って見せる!
JSBU(Japan Secret Battle Unit)
第一戦闘部隊
Black dog分隊
分隊長:石田 智明准陸尉(JSBUに所属する前は二等陸佐)
総勢10名
Blood storm分隊
分隊長:佐藤 剛准陸尉(同じく以前は二等陸佐)
総勢10名
第二戦闘部隊
Red horse分隊
分隊長:????
総勢???
スミマセン、ネーミングセンス皆無なのでどうしても厨二っぽく・・・
なんか非公式なので、少し怖い感じの部隊名にしようとしたらコレだよ・・・
現在公開できるのはここまでです。ちなみに準君は戦闘部隊では無いのでどれにも入って居ません。
後、分隊長が陸佐から降格して居る理由は、陸佐なのに戦闘に参加するのは・・・と言う事で仮で付けてます。つまり准陸尉(仮)と言う事です。
なので、もし元の表の部隊に戻る時はちゃんと陸佐になります(戻る可能性はゼロですが)。