パソコンが壊れてしまい、小説を執筆出来る状態ではありませんでした。
今後このような事があったらiPadでポチポチして執筆するしかないと覚悟しつつ、パソコンが治った事に安堵しました(苦笑)
~3人称視点~
3人を救出した後、予定通りトラックに乗る事が出来た。
「良し急いで脱出だ!」
トラックを運転して居るのは準を吹き飛ばしそうになった隊員である。
準は今度は邦人も乗っているので荒い運転はなるべくしないで欲しいと願いながら、
トラックの荷台で周囲を警戒して居た。
勢いよくアクセルが踏み込まれ、トラックは急発進をする。
「このまま正規軍達の前線の基地まで行くんですか?」
準はトラックに気付いて追って来た敵を撃ちながら地図を持って居る隊員―—
に脱出ルートの確認をする。
「あぁ。戦闘に巻き込まれる可能性があるが、正規軍の近くの方が安全だからな。」
分かりました、と準が言おうとしたその時、荷台の奥から小さな声が聞こえた。
「―——そっちに行っちゃ駄目。軍の人達はかなりの被害を受けて今撤退してる。」
声の主は紫色の髪をした少女だった。
「?テロリスト達が言ってたのを聞いたのかな?」
大樹は少し視線を低くして少女————パチュリー・ノーレッジに問う。
「いや、そう言う訳じゃ無いけど———————、兎に角、其処は駄目」
そうは言われてもな~と大樹は悩む。
テロリスト達が言った訳では無い以上、本当に壊滅していると言う証拠が無いのに
ルートを変える訳には———とそこまで考えた所で違和感に気付く。
「あれ・・・?どうして、
「それは・・・・・・。」
一連の会話を聞いていた準は、会話をしているパチュリーの雰囲気に妙な既視感を覚える。
(なんか変な既視感が・・いったい何処で・・?
・・・・・・・・まさか、あの時のお母さんの・・・?でも何で・・・・・・)
準が思い出したのは、この特殊部隊に入る事を決心した時に母親がした、〝何でも
見透かしたような目〟。それをした時の母と、雰囲気が酷似していたのだ。
結局確証が無いのにわざわざ変更することは出来ないと言う事で、予定通り正規軍の元へ向かう事になった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
トラックは順調に正規軍の居る場所の近くまで来た。
しかし、此処で隊員たちは異変に気付く。
トラックの前方1キロ程の場所にある正規軍達の前線は、炎と煙に包まれていた。
耳を澄ませば微かに機関銃の銃声が聞こえるが、その数は10にも満たない。
そして前線の近くには————————
————————敵の物と思われる戦車や装甲車が銃声の方向に砲撃や銃撃を加えていた。
更に上空には奪ったと思われるヘリが数機テロリストの手によって操縦されていた。
「こ、これは・・・・・」
「・・・・どうします?」
準は冷や汗を軽く流しながら、大樹に聞く。
「・・・・此処まで来てしまった以上はもう戻れない。出来る限り気付かれない様に
近づき、気付かれたらトラックで強行突破するしかない・・・」
「その前に生き残りが居ないか探しましょう。もしかしたら情報が聞けるかもしれません。」
「それもそうだな。」
2人の会話を聞いていたらしい葵から助言が入る。
「では数チームに分かれて敵に気付かれない様に捜索だ。そのうち1チームはトラックと邦人達の護衛で良いな」
了解、と言う声がトラックの周りで響く。
準も捜索班として銃声の聞こえた方に向かう事にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「確かここら辺の筈・・・ッ!」
チームの先頭に居た準は後続の隊員達に姿勢を低くするように手で合図する。
準の前方には機関銃を撃っている兵士と、その兵士と交戦をしているテロリスト達の姿があった。
「前に居る敵を数人撃ったら強行突破だ。行くぞ」
準はそう言うが早いか、3人の頭に1発ずつ撃ち込む。
突然後方から襲撃されて混乱している隙を見てチームの全員で走る。
その途中でも走りながらテロリスト達を撃っていく。
そして機関銃を撃っていた兵士が居る塹壕に滑り込む。
「な、何だ?救援か?」
「いや、別行動で人質の救出を行っていた者だ。今どんな状況だ?」
大樹の質問に軽く怯えながら兵士は答える。
「あ、あぁ、敵の攻撃が激しすぎて味方は撤退、俺達は殿の役目だ。」
「戦車は排除出来ないのか?」
「一応対戦車兵器は持ってるが、敵の歩兵が邪魔で撃てない。歩兵たちを一掃してくれれば撃てる。頼めるか?」
大樹は全員の弾薬の量を確認する。しかし今までの戦闘で、皆は大分弾薬を消費していた。
しばし考えた後、大樹は名案を思い付いたと言う顔になる。
「・・・そうだ、爆薬さえあればテロリスト達を一掃して、尚且つ資源の供給を止める事が出来るが・・・そこにある爆薬の運搬役をやらせてくれないか?」
「運搬って・・・・何処にだ?」
「それは・・・・・
あそこだ」
大樹が指さしたその先には、テロリスト達の保有しているオイルタンクがあった。
「オイルタンクから遠い場所に居る戦車は仕留められないが、パイプ上に居る敵達は
果たして無事でいられるかな?という訳だ。
パイプは地中にあるからもしかしたら敵の居る場所を通っていない可能性もあるが、注意を引く位は出来るだろう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~準視点~
「良し行くぞッ!!」
機関銃による援護を受けながら、大樹さんと僕の2人は別々の場所に向かって走る。
2人共敵に突撃している様に見えて、実は大樹さんは囮、爆弾を持って居る僕は突撃する振りをしながらオイルタンクに向かう。
走る速度を変えながら、上手く敵の弾をかわし続ける。
全く・・・史上最悪の作戦だな・・・
直感に従って急ブレーキを掛ければ目の前を弾が掠めていく。
適当に此処でジャンプしたら恰好良いかな~とか思いながらも跳ばずに走っていると、
僕の頭上(丁度ジャンプした際に頭がある場所)を弾が通っていく。
少し転びそうになって姿勢が低くなった所に、頭上を掠める様に弾が通っていく。
そんな感じで走っていると、トラックを守っている別のチーム(葵さんが居るチーム)が見えた。
「ちょっ準君何してるの!?」
「弾避け大会ですッ!!!!」
安全な所に居る葵さん達に少しムカついて、有りっ丈の声で叫ぶ。
・・・その所為で葵さん達が敵に見つかっても・・・まぁ、運が悪かった、て事で・・・。
・・・・おっと忘れる所だった。
「あ、そうだ、この後此処一帯爆発しますんで皆で強行突破して先に逃げてて
下さい!」
「はぁ!?!?」
もう言いたい事は全て言ったので、再度弾避けに専念する事にした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~3人称視点~
なんとかオイルタンクのある場所に着いた準は、急いで爆弾を設置する。
そしてそこにあったバイクで距離を取る。
・・・・バイクも殆ど運転できない為に何回も転んだが・・・。
(もう葵さん達は非難したかな?皆は安全な所に居るのに、僕だけ爆発範囲しだいでは死ぬかも・・アハハハッ・・・・・ハァ・・・・)
そして、
カッ————————————————————~~ッ!!
眩い程の白い閃光と共にオイルタンクが大爆発した。
そして爆発はパイプを伝っていく。地中にあるパイプが爆発し、地面は地割れが起きたかと錯覚するほど盛り上がり、崩壊する。
地球が壊れるのではないかと疑うほど周囲の建物は無残に壊れる。
爆発とは別に、オイルタンクの大爆発による爆風も物凄い勢いで周囲に広がっていく。
ドドドドドドドとパイプを伝いながら連鎖的に爆発が起き、まるで意思を持って居るのかと思うほどに一直線に地面が隆起していく。
パイプの爆発とオイルタンクの大爆発による爆風はだんだん準に近づいてくる。
この感じだと自分も巻き込まれるな・・・と何処か投げやりな感じで居る準の前に、
何故かトラックが停まる。
其処から出て来たのは、
もうとっくに避難した筈の葵達だった。
「なっ」
準から言葉が出る前に爆発と爆風が迫り、その場の全員に直撃する——————事は無かった。
準達の目の前には、
半透明の壁と、手を突き出した形で立っているパチュリーだった。
それと同時に、遠方に居た戦車が爆散した。
もう戦闘描写とはおさらばだと思っていたら、まさかの戦闘描写。
書いているうちにすっかり予定が変わってしまいました。
最後のパチュリー達のトラックは、パチュリーが無理言って準を迎えに行く為に準の所まで来ました。ただ爆風が思いのほか遠くまで来たと言うだけです。
爆弾運びは、某FPSのキャンペーンのミッションを参考にしました。
まぁ此方はダムを決壊では無くオイルタンクの破壊とそれに繋がっているパイプの爆破ですけどね(笑)
今回で第一章は終了、間に1話挟んで次は第二章です。
次回は設定集になると思います。
ネタバレなどは一切ありません。
此処から物語がガラッと変わりますので、一回話の整理と、気分の切り替えの為に軽く読んでいただけると幸いです。