転職して色々あって書けるまで過ごせるようになったのでリハビリがてらにリクエスト消化いたします
神の脅威から四国は開放されて四国の外が現れたときはニュースになっていたのが今では懐かしい。
「風さん、朝なんで起きてください」
僕は朝食の用意を終わらせて布団で眠っている彼女を起こす。
「もぅ、朝なの?」
「朝ですよ、僕も仕事に行くので朝ごはん一緒に食べましょか」
あれから僕は教師になった。
教師は昔からなりたい職業だった。
上里家の方からは家に戻り大赦の仕事を手伝ってもらいたいと言われたが僕はやんわりと断り教師となった。
誰かを見守る人になりたいのが一つと安芸先生の様な人になりたいと思ったのだ。
「遥君、今日は帰りは遅いの」
「ううん、今日は大切な日にしたいから早く帰ってくるよ」
僕はそう言って一つの箱と紙を机に置いた。
「同棲して3年経ちますし、僕も風さんもゆとりが出てきたと思うんですがいいですか?」
僕は微笑みながら箱を開けた。
「私からしたら少し遅いと思ってた」
瞳から涙を流しながら風さんは言った。
「お互い忙しかったから遥君も忘れてたのかなとか私の思いが重いのかなと思ってたの」
僕は風さんの手を取る。
「遅くなってごめんね、でも僕は風さんの思いが一度も重いと思ったことはないですよ」
僕はそう言いながら風さんの指に指輪をはめる。
「こんな僕でよければずっと一緒に隣を歩いてくれますか?」
「よろこんで」
風さんは涙を流しながらニッコリと笑顔をくれた。
「では、仕事が終われば出しに行きましょうか」
そう言った僕に風さんは苦虫を潰した顔をした。
「そ、それなんだけどね遥君」
怒らないで聞いてねと風さんは言って話を続けた。
「同棲始めた次の日にね実は出してるの」
「……はい?」
「えっと、だから私と遥君は書類上三年前に結婚してるの」
意外な事実が分かった。
すると風さんは座っていた椅子に土下座した。
「遥君が一緒に住もうって言ってくれて凄く嬉しくて浮かれてそのまま婚姻届出しに行きました! すいません!」
それを聞いて僕は笑ってしまった。
「そ、そうだったんですね」
「笑わないでよ」
風さんは顔を赤くして拗ねる。
「だったら報告に行かないとね正式に結婚しますと」
「そうね、もう一つ報告しないといけないこともあるし」
もう一つと僕の頭の処理が追い付かない。
「もしかして妊娠してたの」
「……うん」
風さんは更に顔を真っ赤にさせた。
「双子の赤ちゃんだって」
「そっか、ありがとう風さん」
「喜んでくれるかなお義母さん」
「喜んでくれるよ、でもこれだとデキ婚だと思われるかなぁー」
それでも僕は貴方と過ごすこれからがとても楽しくなると確信した。