リクエスト回なんですが途中まで書いててリクエスト板見たら「やべ……やっちまった」と言いながら後半は書き足すような形になりましたが友奈編の最初の言葉と組み合わせて今回の短編を書かせてもらいました。
伏線を触れるようなリクエスト回にしてしまった。
太陽の熱が熱いここから動きたくない。
「おーい、暁人君も一緒に泳ごうよ」
友奈が海につかりながらこちらに手を振っている。
手を振り返すだけで俺は動こうとはしなかった。
「暑い」
長袖のパーカーを着ていたらそれはそうだと言われるがこれを誰かに見せる訳にはいかない。
記憶を失くして大赦の訓練を受けていた俺の体はボロボロなんだから。
「呼ばれているわよ」
隣でゲームをしながら郡千景にそう言われた。
「こっちの都合で楽しいのを壊したくはない」
「真面目なのね」
「そうでもない、現に友奈の笑顔を奪っている心苦しい」
俺は側にある水に手を伸ばす。
「言葉では何とでも言えるわ」
多分、俺の表情が変わっていないからそうなるのだろう。
感情までも戻っていてもその間に過ごしてしまった時間は戻ってこない。
俺は言葉でしか感情を表すことはできない。
「郡はいかなくていいのか水着まで着てここでゲームをしなくてもいいんじゃないのか?」
そう言うとゲームをしまい立ち上がった。
「せっかく高嶋さんが選んでくれたから行くわ」
そう言って静かに海の方に行った。
これでこの空間は俺の物だ。
「暁人君、ぐんちゃんと何話してたの?」
見上げると目から光を失くした友奈がこちらを見ている。
「いや、こんなに暑いのに長袖は暑くないのかと話していただけだ」
「そんなことないよね、暁人君悔しそうな顔してたもん」
なんでか友奈は俺の微妙な表情の変化が分かるらしい。
高嶋の方は分からないらしいそこは近くにいる人の特権らしい。
「それにぐんちゃんが離れた時少しだけ寂しそうな顔してたからもしかし暁人君浮気かな?」
あの、本当に純粋だった彼女は何処に行ったのだろう。
東郷の影響なのかもしれないがここまで
「悪かった、なぜ泳がないのか聞かれたんだ」
素直に言うと友奈はいつも通りに心配そうな顔をした。
「そうだったんだね、暁人君泳げないの?」
「いや、訓練されているからにぼしの様に泳げる」
「だったらなんで」
俺は周りを見て人気のないところを見つけて立ち上がり友奈の腕を掴んでそこに誘導する。
「あ、暁人君どうしたの」
友奈は何を想像しているのか顔を赤くしている。
「何を想像している」
そう言いながら俺はパーカーのジッパーを下げた。
「えっ」
友奈は驚いている。
それは無理もない体中に傷が沢山あるのだから。
「他の皆が楽しんでいるんだそれをこれで気を悪くしたら申し訳ないからな」
「本当に優しいね暁人君」
そう言って友奈は俺の体に触れながら言った。
「でも、自分も幸せじゃないと辛いよ」
「ありがとう、友奈の気持ちだけで俺は幸せだから」
そう言って俺は友奈の頭を撫でる。
「それに水着を着た友奈を今は独占できているからな」
「照れるよ~」
何とかこれで納めることができた。
でもせっかく海に来たんだ夜にでも来ようと思い昼間を過ごした。
夜になり寝静まったころに俺は海に足を付けに来た。
「そう言えば海に来るのは初めてだったな」
そう言いながら静かに海の波音を聞いていた。
「こんなところに居たんだ暁人君」
後ろを振り向くと友奈が居た。
「あぁ、昼間は人目があるからな夜なら足を付けるぐらいはいいかと思ってな」
そう言って友奈に近づくが少しだけ違和感を覚えた。
「んっ、高嶋か間違えたな」
「ばれちゃったか」
そう言って微笑む姿は似ている。
「いや、夜で薄暗かったから間違えたこちらが悪い」
俺はそう言って砂浜に座る。
「私的には間違ってほしかったかな」
そんな事を言って高嶋は隣に座った。
「君が忘れても私は忘れてないよ」
俺の靄がかかった記憶に君は関係しているのか。
でも、今の俺には関係ないはず。
「そうだ暁人君」
急に名前を呼ばれて横を向いた時、唇になにかが触れた。
「……」
一瞬の時間だった。
このニオイを俺は知っている。
「これは罰だよ」
そう言った彼女は微笑んでいた。
「また明日」
そう言って戻って行く彼女の後姿に俺は戸惑った。
すいませんでしたー!今回のリクエストはW友奈と暁人君だったの最初すげーノリノリで書いててよしこれで投稿するかと思ってリクエスト板見たら間違ってたの恥ずかしい(*ノωノ)
友奈ちゃんが最高に依存したらああなると思った。
そんで高奈とは過去との因縁? 多分新しい創作ができるんだけどこれに関しては無理です。
現代の主人公が過去に行ったら他者の作品パクることになるじゃんそれで自分のもう一つの作品ヒーローになりたかったは構想を練り直しております。
リクエストの方はまた時間を空けて投稿させてもらいます。