絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五六七話

Re:

 

 

我々は、ループという名の地獄を見た。

若しくは、エンドレスという名の拷問かも知れない。

敢えて、ピックアップするなら《認識阻害》という魔法の悪辣さを俺は思い知ったという事だろうか?俺的には、便利な隠密系の魔法だと思っていたんだけど……まさか、BL本を見て嫌悪している奴らがその認識を阻害されるだけでBL世界にどっぷり浸れるとか思わねぇよ。

 

つーか、阻害系魔法の恐ろしさを俺は転生者を通して知った。てか、色んな意味で魔法が怖い。ラノベ等で、便利な技術みたいに描かれていたけど。実際の魔法は、【便利な技術】などでは無い事が判明している。だって、あんなにも生理的に受け付けないBL世界ですらも魔法という名のフィルターを挟むだけで万人に受け入れられるモノになるんだぜ?そんなモン、恐ろし過ぎてドン引きなんてレベルの話じゃねぇっつーの!!

 

更に言えば、俺がそんな世界にドン引きしているのを見た師範代達が事もあろうに俺に《認識阻害》の魔法を悪戯目的で使用して【G】を可愛らしいモフモフに見える様にしやがった。【G】を、だぜ!?【G】!!あの名前すら、口にするのも悍ましい台所の悪魔を可愛らしいモフモフに見える様にとか……正気の沙汰では無い。

 

しかも、ソレを愛でている俺を録画して認識を戻した俺に見せるとか……発狂しそうになったわ!!つか、殺意満々で殺しに行った。返り討ちにされたけど。だから、掲示板で鬱憤を発散させたら師匠にクレームが行って師範代達がメッチャ叱られてて『ザマぁw』とか思ってたら……翌日、なんか良くわからない生き物と戯れている師範代達が居た。

 

それを遠巻きに……っていうか、得体の知れないモノの様に護衛の使い魔さん達が無表情で見ててアカンヤツなんだと悟る。多分、使い魔さん達にとっては生理的嫌悪の対象になってるモノなんだろうけど。何なのかは、俺にはわからなかった。多分、詳細を語られてもわからない微生物だと思われる。聞けば、答えてくれるんだろうけど……怖くて、何も聞けなかったよ。てか、よくよく見たら目を見開いてドン引きしている様にも見えるんだよな。

 

師範代達が、愛でているあの生物はいったい何なんだろう?と思ってたら師匠が隣に居て……寄生虫とか言い出した。

なんでも、小動物に寄生して魔力を奪いながら増えるタイプの生き物で大型の生物には無害だけれど……小動物にとっては、死神に近いヤバい生物とのこと。ぶっちゃけると、使い魔にされている小動物に寄生して魔力を奪いながら数を増やし最終的に同族で殺し合いをさせる種滅の寄生虫だそうだ。

 

「なんで、そんな生き物が居るんですか?」

 

「人工的に造られた生物だよ。増え過ぎたゴブリンや魔物を間引く為の生物で、小動物達には特効の生物と言える寄生虫さ。そのため、宿主を発狂させる事に長けているんだ」

 

それはそれで、新たな火種になりそうな話ではあった。

だけど、今はそれを突き詰めている場面では無いのでスルーする。つか、小動物殺し?って事は、ソレらが主食にしているモノが溢れたりするのでは?とか、疫病が蔓延するんじゃね?なんて、そんな考えが過ったけれど……そんな事を考えてる暇はなかった。とっても、気になったけれどね!!

 

「つまり、ソレを愛でている師範代達はいずれ発狂して殺し合いをし始めると?」

 

「いや、使い魔には実体が無いから寄生される事は無いけど……小動物に寄生する生き物だから、嫌悪の対象になってるってだけの生物だよ?」

 

「…………ああ。つまりは、俺と似た様な状況にしてお仕置きって事ですか?」

 

「そういう事だよwww まあ、お仕置きで収まればいいけどね?多分、周囲を見る限り『お仕置き』には収まりそうに無いかな?今にも、逃げ出しそうな奴らも居るし……」

 

師匠が、周囲を見ながら苦笑いするので俺も周囲の護衛さん達を見て『アレって恐怖なんだ?』という感想を頭に浮かべた。つか、ちょっとでも刺激を与えたら全員がパニックを起こして逃げ惑う様な気がするのでピクリとも動けない。

 

ぶっちゃけ、緊張感でピーンと張り詰めた空気が場を支配していると言っても過言ではないレベルの緊張感が漂う状態に陥っていた。ギリギリ、ソレが保たれているのは師匠がこの場に居るからであって、居なければ速効で逃げ出す使い魔が出そうな程に空気が張り詰めている。でも、だからだろうか……俺の中で、ウズウズとした感情が渦を巻き始めていた。

 

ヤッちゃイケない事なんだろうけど、今ここで大きな音を立てたりしたら……的な気分が俺の中に渦巻いている。

それは、隣に座る師匠も同じ様で視線を合わせればニヤリとした邪悪な笑みが返って来た。

だから、魔力を通して師匠に提案する。つか、それしか思い浮かばなかったんだよ!!

 

〈クラッカーとか、どうですかねぇ?〉

 

〈止めろ。本当に、やりたくなるだろう!?〉

 

〈……ヤッちゃって良いと思いますよ?〉

 

〈今、やったら後で叱られるから嫌だ……〉

 

〈でも、殺りたいですよね?〉

 

〈止めろ、誘うな……後々、面倒にしかならない悪戯はしない主義なんだよ!!まあ、我慢できなくなったら殺るかもだけど……今は、理性が保たれているから黙ってろ!!〉

 

ソレ、駄目なヤツ゚なのでは?と思いつつ師匠の目の前に〈宝物庫〉から出したクラッカーを置いてみる。そのクラッカーは、幼馴染み達と再会パーティーを開いた時に余ったヤツを俺の四次元ポケットモドキに入れて置いたヤツだったりする。というか、時間停止が掛かっているからその時に出たゴミも入ってたりするんだけどな?

つか、ゴミの日ってあるのかな?

 

〈おまっ!?お前、何て物を目の前に出して来るんだ!?〉

 

〈師匠、ゴミの日って無いんですか?俺の四次元ポケットモドキにゴミが溜まってて捨てたいんですけど……〉

 

〈今、ソレは関係無い話だよな!?何故、今聞く必要があるんだ!?てか、こんなモンを目の前に置かれたら理性が保てなくなるだろう!?〉

 

〈だったら、ゴミの日を教えて下さいよぉ〜w?〉

 

〈ちょ、お前っ!!ゴミの日と悪戯……アレ?同レベルなのか!?いや、あれ?んん!?重要度的には、ゴミの日の方が上なのか?んんん~?〉

 

クラッカーを見ながら、師匠が訳のわからない長考にハマってしまう。でも、よくよく考えるとゴミの日と悪戯ではどっちの重要度が高いのかわからなくなる。まあ、ソレに気が付いた使い魔の一体がそぉ〜っとクラッカーに近付いているのは何でなんだろうな?タシッと、クラッカーのヒモ部分を手にしたソイツは自分の方へとソレを引っ張って行く。だが、ソレをサッサと奪い取った師匠によって阻止された。

 

「何をしようとしているのかな?」

 

「……主様が使わないのなら、私めに是非!!」(小声)

 

「ああ!?使わないとは、言ってないだろう!?」(小声)

 

そして、始まったのは師匠と使い魔の攻防戦。クラッカーを使いたい使い魔が、ピョンピョンクラッカーに飛び付くのでソレを抑えながらあっちへこっちへとクラッカーを振り回す師匠。だから、俺が目の前に来たクラッカーのヒモを掴んだのは師匠にも気が付かれなかった。

結果、パアン!!という破裂音が響き、驚いた使い魔達が一斉に逃げ出したのは壮観であったと言わざるを得ない。いやー、面白い事は誰もが面白いって話なんだけれど。驚いたのは、使い魔だけではなかったので思わず噴き出してしまったよ。

 

「…………か〜ん〜ざ〜き〜ぃ~ぃ~っ!!」

 

「いや~……回収しようとしただけだったんですが……」

 

「そんな言い訳が、通じると思ってんのかぁ!?」

 

「ハハハ……でも、面白い事になりましたね?」

 

あの破裂音で、驚いたのは使い魔だけでは無く師匠も含まれていたって所だろう。しかし、破裂音が齎した混乱はソレだけに留まらず、師範代達を正気に戻した上に周囲に飛び散った寄生虫の破片で更なる混乱が巻き起こっている。

 

「いやー、凄まじいですね?寄生虫の威力は……」

 

こっちに飛んで来るヤツは、重力の壁で防いで居るけど……何気に師範代達の混乱が酷い。手に持っていたソレに、悲鳴を上げて投げ捨てる様子は普通に女の子の体で……悲鳴は、女性とは思えない野太いモノだった。それだけでも、笑いのネタになりそうなのに師範代達が暴れるので周囲にいた使い魔達にも被害が及んで混乱と恐怖が無限に広がっている。

 

「阿鼻叫喚は、転生者だけで良いのに……」

 

「ああ、確かに!これも、阿鼻叫喚と言えなくもないですね!ハハハ。こりゃ、後で説教されるオチかな?」

 

「お前のせいだからな!?」

 

「大丈夫です。これだけ、混乱しているならクラッカーをパクろうとした使い魔の責任にできませんかねぇ?」

 

「【真実の瞳】があるのに、できる訳無いだろう!?」

 

そう言えば、使い魔なら何のデメリットもなく師匠の能力を借りれるんでしたね?チッ……面倒臭い。でも、これはこれで後に残るのは笑い話だと思うんだけどなぁ?

流石に、そうは問屋が卸さないだろう。

 

「とりあえず、焼きますね?」

 

「おう。任せた……つか、焼くのか?」

 

「…………何か問題でも?」

 

「アレ、メッチャ臭いぞ?」

 

「え?マジで……じゃ、どうするんですか?」

 

「外で焼くか、消滅魔法で消してたかな?」

 

「…………結界で包んで、転移させる訳には行かないのですか?てか、ここでこそ使うべき便利な魔法では?」

 

「…………おお!成る程。頭良いな?神崎は……」

 

「小学生レベルですけどね……」

 

「にゃはは。謙遜、謙遜。とりあえず、結界広げて微生物と使い魔だけを外に排除で……」

 

「え……あ……終わったなwww」

 

もちろん、師匠の行為で師匠が\(^o^)/状態に!!そこは、全員ではなく寄生虫と師範代達だけを飛ばせば良いモノを……使い魔全員とか、説教ルートを猪突猛進中の師匠だった。

そんな話を、排除後にしてたら師匠は段々青ざめて行って泣き付いて来たけど一緒に説教を受けようと説得する事になったのは言うまでもない。つか、ここでこんな言い争いをするより逃げた方が健全な気もするのだけれど。まあ、今更かwww。てな訳で、師匠と俺は捕まって説教ルートへ。

 

 

閑話休題。

 

 

 

とりあえず、俺達が説教を受けている間にも腐女子の暗躍は留まる所を知らず、多くの転生者達が腐女子と女体化現象と〈認識阻害魔法〉によって確実に被害者を増やして行っていたのは言うまでもない。たった3つの要素で、ここまで被害が拡大するとは思いもしなかった。

 

ぶっちゃけ、転生者にとっては過去最大の厄災となってしまったみたいだけど。

こちらからすると、世界と原作人物への被害を最小限に抑えられた上にお仕置きもできて一石二鳥程度の話であった。

ついでに言うなら、腐女子が超笑顔でハッスル?している事がとても恐ろしかったけれど。

 

まあ、思わず遠い目でキャッキャする腐女子を眺めてしまう程度には現実逃避しちゃったけど。とても、楽しそうだったからスルーしたかったんだけど。巻き添えにされてしまったので、低音ボイスで乙女ゲームの男性キャラが囁やきそうな台詞を捕まえて言い聞かせたのは記憶に新しい。ええ、メッチャ暴れてくれたけど。全力で、抑え付けて顎クイッに壁ドンまでやって追い詰めてやったよ。それ以降、こっちを巻き込まなくなったので放置していた。

 

段々、耐性を得たのか低音ボイス程度では反応が弱くなって来たので、もう一段ランクアップして貰った。

ランクアップというか、人間らしい感情を込めて台詞を囁やいて貰っただけなんだけど。

いや、メロメロになってて草が生えた。

つか、腰砕けになってて笑ったわ!というか、使い魔ってホント多才でさぁ……演劇指導ができる使い魔が出て来た時にはポカーンと口を開けたまま呆然としちゃったよ。

つか、演劇指導ってw。

 

お前ら、多才過ぎだろう!?

 

その内、異常が異常として認識されない世界が出来上がって……ここまで、ソレが地獄に通じる事だとは思わなかった。

だって、あれだけBL本に怯えていた転生者達が慎重に行動しているのにBL状況から抜け出せていないっていうのがもう。女体化した元男と、イチャコラしながらBL本を毛嫌いしているっていう現状が恐ろしい。これが、〈認識阻害〉という魔法か……と戦々恐々の日々である。

 

「認識阻害と、私の妄想力が合わさればこんな事も可能なのね……認識阻害。なんて、素晴らしい魔法……」

 

「俺からしたら、ただの恐怖魔法でしかない件。あ、師範代は寄生虫と戯れていて下さい」

 

「戯れません!!と言いますか、本当に怖かったのですからね!?あんな……あんな、悍ましいモノを愛でていたなんて……ホントに最悪です……」

 

「悪戯だったとはいえ、我らが兄様にあの様な事をしでかしていたとは……すまなかった。兄様……」

 

それで、反省されても……とは思いもしたが、Gと寄生虫も似た様な嫌われ生物だったと考え直し師範代の謝罪を受け入れる。だけど、俺はアレを完遂していて師範代達は途中退場だったので少し不公平ではあるので首を横に振っておいた。

 

「なっ!?な、何が不満なのだ!?兄様」

 

「そうですよ!?同じ、嫌悪感MAXな生物と戯れたではありませんか!?なのに、何が不満だと言われるのですか!?」

 

「俺、完遂。お前ら、途中退場じゃん。最後まで、ヤレ!」

 

「「…………あ、アレをもう一度、(ですって)だと!?」」

 

「何なら、寄生させてくれても良いんだぜ?」

 

「「……………………」」

 

まあ、冗談ではありますが……そこは、目を閉じて沈黙でやり過ごす。ここで、目を見られたらバレる可能性が大だからな。視線は、口よりもモノを言うから目を閉じた方が思考を読み難いと最近気が付いた。だから、師範代達が自ら苦難に足を踏み込んで行ける様に黙る。

まるで、俺がソレを望んでいるかの様に態度で示す訳だ。望んでねぇけど。

 

「寄生虫の方は、師匠に頼めば用意してくれるだろうから……何なら、巨大な水槽でも用意して貰って肩まで浸かって貰おうかな?」

 

「あ、兄様……そこまで、お怒りで……」

 

「す、すまぬ!まさか、そこまで怒るとは思わなくて……」

 

「良いよ?巨大な水槽と、大量の寄生虫の発注くらいなら幾らでも手配できるから……でも、お金は神崎が用意するんだよ?流石に、そこまではこっちで手配しないからね?」

 

「……お幾らくらいですかねぇ?」

 

「……そうだなぁ?多分、二百万から三百万くらいで手配できるよ?寄生虫も、人工物だからそれ程高くもないし?」

 

「そんなもんですか?じゃ、水槽代の方が高付くんですね」

 

「あ、あああ、あ、ああ、あああああ……」

 

師匠のフォローもあって、思考を代金の方に傾ける事で師範代にはバレなかったけれど。コレ、内容だけだと鬼畜な話合いでしかない。なんせ、師範代達を水槽に波々と集めた寄生虫プールに浸からせようって話だから。これが、触◯なら18禁ネタになるんだろうけど。あくまで、寄生虫だから見た目以外はエ口ではない……訳が無いんだよなぁw。

 

「工口ですね?エ口!工口工口ですね!?」

 

「……何なら、◯手でも用意するか?見た目は、同じ贓物色だからパッと見ただけではわからないぞ?」

 

「その場合は、師範代達に穴を増設するんですか?」

 

「……そうだな。今は、口と鼻しか無いから耳と下の用意が必要になるな……もしくは、アバターかな?」

 

「アバター?え、肉体を用意する事ができるんですか?」

 

「できる。単価で、18万程するけど。用意は、できるよ?」

 

つまり、意識だけを肉体に移してその体で寄生虫と触◯に犯されるんですね?わかります。しかし、まさかそんな事が可能だとは考えもしていなかったので少し引く。寄生虫だけでも、生理的にギリギリだって言うのに……ここに来て、ファンタジー生物の触◯が加わり更にはアバターとか?

ヤバいな?【組織】。

 

「それで、どうするんだ?」

 

「やりませんよ?お金が、モッタイナイので……」

 

「…………え?やらないのか?」

 

「やりません。ヤルとしても、隔離空間で動画撮影してそれを見るくらいですかねぇ?実際、俺がヤラれたみたいな?」

 

「フム……なら、それくらいにするか?」

 

「え?」(やるの!?)by神崎

 

「え?」(違うの?)

 

「「……………………」」

 

「……寄生虫って、幾らですか?」

 

「五匹セットで、一万くらいだ。水槽のサイズにもよるが、『波々と』となると百万くらいは直ぐ飛ぶぞ?」

 

高いな?寄生虫……一匹、二千クレジットですか!?

 

「誰が、水槽でやると言いましたか!?」

 

「ああ、隔離空間の方か……なら、一万でOKだな?」

 

「所で、師範代達……息してませんよ?」

 

「そもそも、呼吸すらしているか不明な生き物だぞ?」

 

そう言って、白目を剥いている師範代達に視線を向けて苦笑いする師匠と俺。実際に、殺るかどうかは置いておいて俺の中ではもうお腹いっぱいな状態だった。とりあえず、師範代達のお仕置きに関しては師匠に一任して俺は報告書の方に視線を戻す。ほぼ、事後報告ではあるけど。転生者のお仕置きは、これにて終了(転生者達にとってはまだまだこれからだ!だけど)だ。

 

腐女子と、〈認識阻害〉が使える使い魔が一人居れば問題なく運用できそうなので俺達は次の世界軸へ飛ぶ事になる。まあ、その前に世界の調整は必須らしいけどね?その間に、俺は師範代達へのお仕置きを実行していれば時間も潰せて良い事尽くめ!ってな?無感動に努めて、任務を完了させた。師範代達は、ほぼ瀕死状態だったけどな?

 

「これぞ、自業自得……だな?」

 

「「寄生虫、怖い……」」

 

こうして、俺達は任務を終えて別の世界軸へ渡ったのだった。残された腐女子と、使い魔一人&千体のフレールくんはこれからもBL世界に沈む転生者を見守って行く事だろう。

なにはともあれ、省エネならぬ省使い魔を達成させた師匠は広がり過ぎて少なくなった使い魔達をその方法を確立させる事で回収し人材不足を補う事にした模様。これにて、人材を確保した師匠は更なる腐女子?貴腐人?を求めて邁進していくのだった。というか、腐女子だけでなくこの方法でハマる状況があればドンドン吸収していく方針に変えた様だ。

 

要は、人を操る系の能力者と〈認識阻害〉魔法のコラボレーションがハマるなら省使い魔ができると学んだ模様。

つか、〈認識阻害〉の恐ろしさが際立つ方向に方針転換という事らしい。だからと言って、腐女子と〈認識阻害〉の組み合わせが王道とか……どんな外道ルートですか!?

 

まあ、自分で望んだクロスワールド系世界で真っ先に死ぬ転生者と似た様なモノなんだけど。ストーリーを知っているからって、能力に胡座をかき本気を出さずにクールかつスマートに進めようとして失敗するのは勘弁して下さい。いや、マジで!宙ぶらりんになった追加ストーリーと、元々の原作が複雑に絡んで最早知らない世界と化していたりする。いや、本当に何処だよここ!?と思う様な状況に落とされて露頭に迷う俺達がマジで思ってるから!!つか、意味不明な状況に落とされて何から手を付けたら良いかわからないからな!?

 

そして、まあ、うん、なんだ。別の世界軸へ渡った俺達が落とされた世界は……多分、地球。つか、ここ、どこだよ!?

海鳴市……じゃ、ねぇよな?面影すら無い、荒廃した世界で俺達は立ち尽くしていた。一体、何とクロスワールドさせた!?そして、その物語の主人公(仮)は……まあ、居ないんだろうというのはわかった。荒廃しているって事は、クールかつスマートに納めようとして失敗した馬鹿が居たんだろうという事は結果の世界に落とされた俺達が良くわかっていた事だった。ただ、追加された世界が何の世界であるかは不明なのでコレから手探りで探って行く事になるだろう。

 

「つーか、割とショッキングな状況に混乱してます……」

 

「まあ、わからない訳ではありませんが……人っ子一人居ませんね?これだと、原作人物が生きているかも不明ですね」

 

「というか、死んでおらぬか?流石に、生まれる前では主人公補正も効かぬだろう?そういうレベルの荒廃っぷりだの」

 

「ホント、マジ、勘弁して下さい!!」

 

こういうのが、一番辛いヤツなんだけどな?

 

 

 

 

 




腐女子と認識阻害のコンボは王道だよね!
箱庭(限られた世界)と認識阻害でもイケる!
箱庭と特殊条件は完全に閉じた世界に成りかねないので余りオススメはできないけど。
とりあえず、認識阻害の利便性を考えると何でもできそうな感じがあるんだよね。生理的に不可能な事でも、認識阻害で大丈夫だと思わせれればワンチャン。他にも、マイナーな魔法の恐ろしい使い方とか結構あるからちょっと考えてみて欲しい。そうすれば、面白そうな物語とか一つ作れるかもよ?まあ、クリエイター志望でないならオススメはしないけど。『認識』という言葉の拡大解釈による話は、どこまでを『認識』にするかによるから楽しいよ?

今回は、BL世界を題材にしたけど…他にもたくさんの使い道があるから妄想の中で捏ね回してるw 認識阻害ループが一番楽で良いけどね?
今回は、女体化からのBLルートだったけれど…他にも、どんな状況ならループ状態に辿り着けるか…とか、御都合主義が無くてもできそうな話とか、考えるのが面白い。
『御都合主義は人が作るモノなんだ!』的なモノも良いね!まあ、認識阻害ありきだけれど。

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m(_ _)m

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いつも、読んでくれてありがとうございます。

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