絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五六二話

Re:

 

 

「イッエーイ!ノッテルカー!?」

(エアギター中)

 

「「「イヤー(棒)……」」」

 

にゃんこが、後ろ足のみで立ち上がり左前足で何かを抱える様に右前足を上下に素早く振る。その上で、ぐるにゃんゴロゴロと声を荒上げているのは異常な光景だ。しかし、それに気が付く人間は誰一人としていない。

そんな、教導訓練所の隅にあるにゃんこ達のたまり場で一人ライブをしているのは脳筋使い魔の一匹。何人かの転生者を処理して、ついにはみ出し者が出なくなった辺りでお巫山戯が始まった。使い魔達が、荒れ狂う狂気のたまり場でのんびり自堕落に過ごす。瞬間、頭を抱えてガクガクブルブルと震え出す使い魔が居た。

どうやら、過去のトラウマが蘇ったらしい。

だが、他の使い魔達は気にも止めた様子は無く放置する様だ。というか、放置するしか無かった。下手に構えば、そのトラウマは伝染して全員でのた打ち回る事になる。だから、フラッシュバックした使い魔は放置に限るのだ。

 

「つか、アレ……絶対、組織の奴らが面白半分で広めている可能性があるよな?セイビアさんとか、特に……」

 

「わかる。見たら、トラウマ確定の映像なんて早々無いもんな?体良く、使われている感が否めない」

 

「グル◯サミン酸やっぱ減らへんで〜?」

 

「まだ、止まらんのか……つか、伝染させようとすんな?」

 

「何なら、ピョンピョンしたろか?」

 

「そしたら、動画みたいに胸部も上下させないと……」

 

「あの躍動感は、再現不能……実際、やるとわかる……」

 

「…………ノーブラでも、駄目だったか!?」

 

「途中から、痛みとの戦いになるけど……」

 

「まあ、あれだけ上下させてたらなぁ?」

 

「むしろ、千切れないか不安になるよな?」

 

「つか、あの運動量では上下に上手く動かないから……」

 

「それこそ、《神速》で無理やり……しかし、痛いぞ?」

 

「それ、道具じゃ駄目なん?」

 

「道具なら、問題なくやれるけど……偽乳じゃ無いとあの躍動感を出せないとなると……なぁ?」

 

「アニメーションを忠実に再現しようとすな!」

 

「「「いや~……つい、やりたくなったので……」」」

 

「ヒャアアアァァァ!腐敗系超級魔法は、らめぇえええぇぇぇ!!!」

 

「「「「!? アイツを止めろ!!」」」」

 

放置していた使い魔が、頭を抱えたままトラウマの原因を叫び出したので、その場に居た全員で抑えに掛かる。つか、腐敗系超級魔法って……アレか!!嘗ての世界で、主様と主様の恋人がやらかした魔法にそういうヤバい魔法が実在した。

実在したというか、主様の恋人がそういう特殊な属性を使う魔術師だったってだけなんだけど。それで、その恋人に付いた字(アザ)名が【魔女】。だからこそ、主様は【魔王】という称号を得る為に日々努力を重ねたとのことだった。【魔女】の恋人なら、【魔王】が一番似合うだろうっていう訳のわからない理由の為に。他では言えないけれど……馬鹿じゃね?

いや、別に主様を貶している訳じゃ無いよ?

でも、恋人の為にそんな称号を得ようとするとか……頭が、おかしいとしか言い様が無い。

だって、そんなんじゃ主様が恋愛脳だったと言っている様なモノじゃないか!そんな、クダラナイ理由で恋人に合わせようとか今の主様とは別人なのかも知れない。

だからこそ、その恋人は主様より先にテロリストの存在に気が付き腐敗系超級魔法を穿ち放った。その被害は……甚大過ぎる程に甚大で、かなりの数のホムンクルスが犠牲になっている。

そりゃぁ、もう……生きたまま、腐敗して崩れ落ちドロドロになったって話だからな?そんなモン、見る方も見せられた人々も災難だったと思われる。とまぁ、そうは言ってもそのホムンクルス達も見た目はグロ系の化け物で……その能力は、人間に抱き着いて共に溶けるというヤバいモノだったという話だけれど。

ぶっちゃけ、どっちもどっち。

どちらにしても、現場がドロドロになるのは避けられない悪辣っぷり。てか、片付ける者の身になって欲しい所。

因みに、そんなテロを起こそうとした者の主張は……確か、【エイスラミリオ】の魔術師が何かに対して自由を勝ち取ろうとして起こしたテロだったらしい。主様の恋人が、それを阻止せんが為に腐敗系超級魔法をブッパなしたという話だけれど。町中で、相手がホムンクルスだけだったとは言えそんな危険な魔法をブッ放したのはいただけない。偶々、人的被害が無かったから良かったものの……下手を打てば、大量虐殺の現場になりかねない惨事だ。

テロ自体は、主様とは関係が無かったけれど。

テロを行おうとした場所が、主様の生活圏内だっただけに関わらざるを得なかったそうだ。

テロ行為自体は、主様より先に主様の恋人が腐敗系超級魔法をブッ放して事を収めたという事だったけれど。後始末をしたのは、主様でもその恋人でもない。主様の御先祖様で、恋人の後見人でもある【御先祖様】が対応したらしい。

 

「アレは、見る者によってトラウマになったりならなかったりするからなぁ?因みに、我は大丈夫な方である……」

 

「わかる。大丈夫な奴と、大丈夫ばない奴が居る事は……しかし、アレはそうであってもトラウマになり得るけどな?」

 

「脳筋は、基本的にゾンビ戦で慣れてるけどな?」

 

「そうだな。確かに、ゾンビを殴れる奴は腐敗系超級魔法でトラウマにはなってないけれども……グチャッ!っと―」

 

「止めろ!その先は、言わないで下さい!!」

 

「ああ、コッチが駄目なのか……二重のトラウマか?」

 

「以前、馬鹿騒ぎをしてた奴らの一人じゃね?ほら、ゾンビ戦でヒャッハーしてたアホが居ただろう?」

 

「その巻き添えになった者です……」

 

「「「巻き添え……」」」

 

異世界のゾンビ戦で、簡単に潰れるゾンビが面白くてヒャッハーした脳筋共が居たのを思い出す。フラッシュバックした使い魔は、その時に巻き添えになった一人だったらしい。

 

「真正面から、爆散したゾンビをまともに浴びたらしい」

 

「「「うわぁ……↓↓↓」」」

 

「更に言うと、その時……口を開いていたとのこと」

 

「「「oh……なんて、地獄……」」」

 

そうか、腐肉と腐液が直撃したのか……そら、とてつもない負荷と共に精神に多大なダメージを残した事だろう。それがトラウマとなり、今も当人を蝕んでいるというのなら今回のフラッシュバック&周囲巻き込みは見逃しても良い。

しかし、そのトリガーとなった切っ掛けは確認せねばなるまい。とりあえず、発狂した者が見ていた映像を見返す事にした。多分、この中にその原因があるだろうからな。

そんな訳で、問題の映像をサラッと見返す。

しかし、直接的な原因となったモノは発見できなかった。というか、コレの何に反応したというのか……意味がわからない。

 

「全然、腐乱系のモノなんて映らないじゃないか……」

 

「何か、連想させる様なモノでもあるのかと思ったけど……無いな。男と元男が、絡み合っている様子が映し出されてはいるけど……コレの何に反応したのやら……」

 

「……つか、何時まで絡み合っているつもりだ?」

 

「イチャコラし捲っているぞ?これ、戻っても続けるつもりなんだろうか……でゅる腐腐腐?」

 

「腐女子が、喜びそうな光景だな?てか、容姿が変わらないのならずっと続きそうではある……」

 

「そう言えば、この女役って見た目も変わらない奴じゃなかったっけ?つまり、ボーイズラブが成立する、と!?」

 

「今は、女だけれど。子が生まれたら、元に戻るんだろう?阿鼻叫喚なんじゃねぇ?」

 

「いや、確かあの男の娘…姿形は、変わらないままだったはずだぞ?だから、女になっても部屋割りそのまんまなんじゃない?つー事は、もしかしたらもしかするのかも?」

 

「腐女子必見!イケメンと男の娘のカップルが!?」

 

「涎、ダラダラもんじゃないですか!?」

 

「記録して、組織の汚腐れ様に流さなければ!!(使命感)」

 

「薄い本が、分厚くなりますね!!」

 

「…………オスのお前らが、そんなに喜ぶ事!?」

 

「「「「……………………」」」」

 

 

 

・・・。

 

 

 

 

 

「…………それはソレ。これはコレ」

 

「いや、まあ、その……だって、面白いものwww」

 

「所詮、オレら……愉快、痛快、快楽主義ですから!!」

 

つまり、面白ければ何でもOKって事ね?

ま、俺もそういう性なのでわからないでも無いけれど。それでも、戒律は必要だと思う。

なので、通報してみる事にしてみた。

まぁ、今直ぐって訳じゃないんだけど。

その内、気が向いたら?否、元男のお腹が膨れて来て隠し切れなくなったら通報って事で良いかも知れない。……というか、妖精魔法で妊娠した人って安産なんだっけ?

確か、座敷童子と妖精は子供が大好きだから彼らに願えば直ぐに妊娠できる。まあ、正確には……座敷童子は、子供と遊びたいのでサッサと産め!と子宝に恵まれる加護をくれるって話で……妖精は、妖精ではなくて妖精女王が子供好きだから彼女の加護に護られた者が出産で苦が無いって話。

例え、マジモノの座敷童子や妖精が居なくてもフレールくんが居れば代行はできる。アレも、妖精のカテゴリーに入るらしいので無問題。ま、ドラゴンのカテゴリーにも入るけど。

だからといって、アレを『ドラゴンだ!』とは言い張れないのが実状。一応、某有名ゲームのスライムみたいに何匹か集まれば合体?融合?して風属性のドラゴンになるんだけど。ただし、ビーストや人型の我らは合体しません!!

あれは、フレールくんだけの特権です。知能が低くて、喋らない代わりに合体?融合?する機能が付けられていると思えばバランスは取れてる。お陰で、稀に主様から『お前らも合体…』みたいな秋波を当てられるけど。

我々に、その機能は必要ありません!

そんな機能が無くとも、我らには知能と変身能力が備わってますので放っておいて下さい。 なんでしたら、ビーストにその機能を盛り込めば良いじゃ無いですか!

何せ、彼らは大型魔獣の姿と省エネモードの犬モードしかないんですから。そうですよ!

彼らにこそ、合体モードが必要でしょう!!

なので、我々にはこれ以上の機能は不要!!

 

「使い魔ネットワークもありますからねぇ!?」

 

「情報伝達速度は、天下一品!!」

 

「使い魔ウィキーペディアもあります!!」

 

使い魔ウィキーペディアと言っても、我々が見たり聞いたりして知った知識や経験が詰まっているだけのまとめページ。

ちょっと、膨大なモノにはなっているけれど〈記憶石〉や電子フレールくんを駆使して管理しているだけのまとめ記録である。

しかも、〈記憶石〉を介しているので使い魔以外がソレを見る事は叶わず。また、その存在を知っているのも使い魔だけだ。

そりゃ、〈記憶石〉等を提供してくれた主様も見れたりするけど……フィードバックがあるので、早々簡単には見られなかったりする代物だ。そこには当然、主様の過去についても記載がされている。まあ、誰も見ようともしないけれど。見た所で、途中から頭に血が登って発狂するだけのモノでしかないからね。

誰も、見たがらないってだけの話。

例え、見る事があっても登場人物に関するモノくらいなものさ。たまに主様が、ボソッと嘗ての友人達の名前を呟く事があるから、その人物がどんな人物であったかを確認するくらいだ。大抵は、クラスメイトか近しい人物である事が多い。

例えば、血縁……『小悪魔』とか『大魔道士』とか?一応、『御先祖様』と呼ばれる血縁も居るけど。幼い頃からの血縁と言えば、『小悪魔』か『大魔道士』が多い。それ以外では、育ての親である如月家の『雫さん』か主様の師匠である『不死人ルイフォード』だろう。

後は、嘗てのクラスメイト達の名前が軒を連ねていた。その中でも、『凛奈』は最も良く出て来るクラスメイトである。何故、彼女の名前が最も良く出て来るかというと……彼女が、主様の恋人の親友だからだった。と言っても、『凛奈』は普通に学院に通う魔法科の中学生で歳も相応程度でしかない。つまりは、12歳から15歳のどこにでも居そうな少女だった。

主様や恋人様の様に、年齢がフルオーバーしていながら見た目が小学生だからと学院に通っていた年齢詐称者ではない。

ま、あの世界の制度では年齢がフルオーバーした魔法使いが中高生をやり直すのは珍しくはなかったけれど。何せ、あの世界は原因不明の長命種化が著しく百年以上生きる魔法使いが友人を失い再度出会いを求める事が稀にあったからだ。

流石に、出会い系のアプリ&サイトで友人を集う強者も居たらしいけど。それで集まる友人候補は、利害関係を求める輩しか集まらない。

故に、どこぞの()()が推奨した中高生やり直し制度が受け入れられて行く事になる。

そうして、純粋な友人を得た年齢詐称のフルオーバーな魔法使い達は日々を楽しく過ごして行く事になるのだが……この話は、それだけに留まらなかった。何故なら、そういう年齢がフルオーバーしている魔法使いは大抵が大企業の重役に収まっている事が多い。つまり、強力な友人を得た子供側にもメリットがあった訳だ。

ぶっちゃけ、友人である魔法使いの居る大企業に就職できるコネを手に入れたって事になる。

しかも、フルオーバーな友人が手ずから社会人に必要な知識やマナーを教えてくれるんだぜ?これ程、其々に有用な制度はないと絶賛されていた。

それに……例え、魔法使いが手塩に掛けて育てた友人がヘッドハンティングで引き抜かれたとしても、友人であり続けてくれるなら気にしないなんて奴も多かった。

ここら辺まで来ると、社会的な風潮なども関わって来るので絶対的な事は言えないけれど。それでも、あの世界の年長者は奴らは自分に害が及ばなければ問題視する様な事のないお気楽な奴らが多かったと思われる。

 

因みに、『小悪魔』とは【鮮血の小悪魔】ではない。厳密に言えば、パラレルワールドの同一人物ではあるんだけれど。【鮮血の】と呼ばれる、狂科学者とは異なる存在であると断言しておこう。この場合の『小悪魔』は、【紅の小悪魔】と言って主様の血縁者となる。正確には、『大和撥春』と呼ばれる魔術師の事で黒髪に鮮血の様な目を宿している人間を指す。これが、鮮血の様な髪に黄金の瞳であれば【鮮血の小悪魔】だ。しかし、黒髪に爛々と輝く紅い瞳が主様の血縁者である事を明確に表していると言い切れるだろう。なんで、そんな二つ名があるかというと『白装束を真っ赤に染め上げた過去があるから』らしい。一体、何をして白装束を真っ赤に染めたのかはわからない。だけど、主様曰く【紅の小悪魔】は彼にとって黒歴史なんだそうだ。

 

例えば、『大魔道士』と呼ばれる血縁者も金髪(染色)に紅い瞳をしているくらいだからな?『御先祖様』に至っては、白髪(?)に紅い瞳というアルビノか!?と思う色をしている。

しかし、彼の色はあるモノの影響が出た結果であり元々は黒髪に紅い瞳の一族であった。流石に、紅い瞳が爛々と輝く様になったのは彼らが生まれてから百年以上経った頃からの話だと『小悪魔』が言っていたらしいけど。

 

 

(設定資料では、黒髪に黒目だったはずなんだけどねぇ?いつの間にか、黒髪に緋色目になってたから……by作者)

 

 

最終的に、『御先祖様』は覚醒時に『紅』と『金』のオッドアイになってたとかなんとか……普段は、赤く輝く目だけれど。魔法や魔術を使う際は、右目が金色に輝くんだと言われている。主様曰く、『御先祖様』の同一存在が【始まりの魔法使い】らしいので右目が【真実の瞳】に近い魔眼と化しているのかも?と推察されていた。あくまで、推測の域をでないのでこれまで通り不干渉を貫く様に言われているけど。

最悪、干渉する事になったら主様の様に翼の羽数枚で仮の宿を創り世界に落とす様にと厳命されていた。もしくは、我々使い魔だけで彼の世界に降りて修正せよとも言われている。

元々、あの世界には強大な歪みがあったと報告されていた。

その歪みが、何故か巡り巡って主様一人に収束した結果が……主様の胸糞とも言える人生だ。そりゃ、主様がよせば良いのに首を突っ込んだりした事件や問題もあったけれど。

大まかに言えば、主様を絶望的な地獄に叩き落とし様々な並行世界を渡り歩かせたのもその歪みだった。原因は、不明。

されど、我が主様に名を借りている者が溢した話によると、主様の中に転生した者が持ち込んだ『歪み』なのだそうだ。

ただし、ソレの何処までが事実で……何処までが、妄想なのかはわからない。何故なら、聞き耳を立てたのはフレールくん。それの報告に、知恵を求めてこちらへ持ち込んで来たのはビースト。その、ビーストからの報告に途中参加した人型の使い魔が言うにはカッコ仮の他にもう一人居たんだそうだ。しかし、その相手が誰だったのかまでは突き止められていない。

だがしかし、その会話の内容をまとめると主様に転生した『何者か』がデメリット特典をてんこ盛りにしたが為に、主様がその歪みを引き付けて不幸な目にあわれたという事だった。

多少の疑念は感じたけれど、主様の中にいる何者かがその歪みを引き寄せたのは間違いない。

できることなら、その『何者か』を主様の中から引き摺り出して排除したい所なんだが……魂の内側に居るという存在をどうやったら引き摺り出せるのだろう???

 

閑話休題。

 

何はともあれ、色々問題を抱える主様ではあるけれど。今は黙って、腐れ外道が生まれる瞬間を目撃すべし!!

とりあえず、チョイチョイ悪戯をしつつ日々を楽しく過ごしていた。ええ、それはもう!悪戯一つで、阿鼻叫喚な教導所を腹抱えて見守ってたよ?しかし、今か今かとその瞬間を待っていた我々は半月を過ぎた辺りで顔面蒼白状態で沈黙する事になった。というか、お腹が出っ張って来て性別が反転している事に周囲が気が付いた辺りでイケメンくんも性転換してしまったのである。これには、我々も予想外で沈黙せざるを得なかった。てか、何故あのイケメンくんは性別を反転させているのですかねぇ?いや、教導所は色んな意味で阿鼻叫喚に包まれているけど。ちょっと、訳ワカメ???

 

「報告、来たぜ!!」

 

「おぉ……待ってました!!」

 

「もう、訳ワカメで混乱しているんだけど!?」

 

「…………フム。成る程……あのイケメンくんは、契約違反で性別を反転させられた模様」

 

「契約違反?ってか、なんの契約ですかねぇ?」

 

「主様が、何も言わないままにトラップで契約モドキを実行してたんじゃない?そういう所あるよ?」

 

「ああ……かもねぇ?って事は、推測の域を出ないけど……成り上がり以外での原作人物と接触してはならないとか?」

 

「もしくは、適当に女漁りをしたらアキマヘン!っとか?」

 

「我々の監視下で、あのイケメンくんが女漁りをしてたらわかるんじゃね?つか、そんな傾向なかったよな?」

 

「ありませんでしたね?つー事は、未来視でヒロインの元に現れたのを主様が視たとか!?」

 

「…………割りとあり得る可能性が来たな……」

 

「いずれにしても、あのイケメンくんの容姿から即バレするのは確実。奴らが、如何に盛っていたとしても襲いかかったりはしないよね?」

 

「というか、教導官が見てる前で襲いかかって欲しい」

 

「行けー!襲えー!今だー!!」

 

「……憑依して貰って、襲い掛からせる?」

 

「それは、それで面白いけど……そこは、自発的に襲い掛かって貰わねば!!」

 

「……性欲を刺激してみる?」

 

「今は、理性が最大限で働いているみたいだけどな?」

 

「……この中に、性別を反転させられる魔法を持ってる奴って居たっけ?いや、あそこに集まってる転生を一人反転させたら面白くね?」

 

「「「…………良いねぇ……」」」

 

「オレ、持ってるwww」

 

そう言って、前足を上げたのはエアギターをしてた使い魔。一瞬、なんでお前なんだよ!?と思ったけど悪戯心の方が勝って次の瞬間にはGOを出していた。

 

「よし、ヤれぇ!!」

 

「ヒャッハー!!」

 

結果、効果は抜群だった。即行で、共通点を見出した転生者達が次は自分かも!?と恐慌状態に陥ったのである。妖精魔法を発動させた奴は、出もしない汗を拭うフリをして笑っている。そして、我々の大半がグッジョブをソイツに送っていた。

 

今日も、教導訓練所は平和です。

 

 

 

 

 




全く、一切、平和なんかでは無い!!

他の教導訓練所でも、似たような感じで阿鼻叫喚地獄が再現されているのかと思うと楽しくなって来るよな!wwwとりあえず、使い魔達の正気度を下げてみた。使い魔イコールまじめ…がデフォルトだったからつまらなかったんだろうと思ったので少し正気度を下げて書いたら転生者達が阿鼻叫喚地獄に落とされるという地獄が開催される。駄目だなぁ。ちょっと、正気を失ったら脳筋共がヒャッハーし始めるんだよなぁ。基本的にカオスになりやすいのでまじめ方向にしてたのに…壊れたwww。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

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