絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五五七話

???:

 

 

「とりあえず、この本に隔離した彼らの目的は彼女達を手に入れてその情欲を吐き出す愛玩具にする……事だ」

 

「…………それは、強姦目的、という事ですか?」

 

主様のザックリ説明に、リンディ・ハラオウンの補足確認が入る。それは、主様の説明をより明確にする確認だった。

 

「どちらかと言うと、一夫多妻的なモノだが……そこに彼女達の感情は含まれない。中には、魅了能力持ちも居るから感情や意思は無視して得る予定なんだろう」

 

「それを貴方は、止めに来た……と?」

 

「正確には、そういう訳でもない。ただ、それを実行するに当たって彼らの行動が世界の根底を歪め壊そうとするからそれを防ぎに来ているだけだ。そうでなければ、彼女達の尊厳が犯されようと我々の感知する所ではない…………んだが、感情的にムカつくので極力潰す事にしている」

 

「…………成る程。それでは、今彼らは……」

 

主様は、振り向きザマに腕を振るい虚空に少し大き目の画面を複数開いて見せる。そこに映し出されたのは、闇の書の中で御都合的な夢を見せられている転生者達の願い(欲望)だった。

要は、18歳未満閲覧禁止の大人な画像。

その場の状況により、直ぐ様消されてしまったがリンディ・ハラオウンには彼らの思惑がシッカリ伝わった模様。チラッと魔法少女達を見れば、いつの間にかすずかとアリサ(大人)によって離れた場所に移動していた。というか、どこかへ移動するみたいだ。

これは、気を遣ってくれたのだろうか?

 

「アレらは、彼女達を一人の人間としてではなく情欲の捌け口としか見ていない。ま、それは彼らの言動からもわかるだろうけど……それに、彼らの精神年齢は見た目以上に年上だからなぁ?」

 

「…………どういう事でしょう?」

 

おや、主様?それは、暴露するにはちょっとヤバい方向の話ですぜ?でも、そこら辺を説明しないと色々面倒臭いのもまた事実。それを説明せずに、話を続けると下手をしたら敵対する事になるかも知れないからなぁ?良いか、アカンかで言えばアカンのだけれど。説明しない事には、話が進まない。

 

「【転生】って言葉を知っているかい?死んだ者が、再度生まれ変わって1からやり直す……っていう宗教?考え方?なんだけど。簡単に説明すると、魂のリサイクル、かな?新たに魂を創るっていうのはかなりのコストがかかるから、死んだ者の魂を再度使って様々な生物に転生させているって言う話しなんだけど」

 

「…………魂のリサイクル、ですか?」

 

「そそ。まあ、わからなくてもそういうのがあるって知っておいてくれたら良い。彼らはねぇ、その転生をしてこの世界に生前の記憶を持ったまま生まれ変わった者達なんだ。だから、見た目と中身の年齢が違うんだよ。本来であれば、一度死んだ時に生前の記憶を全て禊いで真っ白になってから生まれて来るんだけど。それをどっかの愚者が、記憶を保持させたまま転生させたんだ。その愚者の目的は……ただの、娯楽だな。彼らが、どんな人生を過ごすかを見て楽しんで腹でも抱えているんじゃないか?」

 

「娯楽……」

 

真面目な話が、目の前で進められているけど……ここが、何処かわかっててやってるのかな?最初、主様の傍にいる私でも次元艦アースラの中だと思っていた。

でも、周囲を見渡せば無機質な廊下では無く、シャンデリアが彩る華美な装飾のある廊下だった。思わず、『ここ、どこ?』とクエッションマークが飛んで、フレールくんに頼み調べて貰ったら豪華客船てオチ。でも、クルーは管理局の面々で訳ワカメだった。

良くよく調べてみたら、食堂で落ち合ったチビっ子達の中に何故か小さいすずかやアリサが居て、大人になった自分とゴタイメーンしてたよw。お陰で、あっちこっちで呆然とした人々が訳ワカメ状態でポカーンとしている始末。

正気に戻ったとしても、話を聞いて発狂しているって言うんだから混乱の極みに達していた。

とりあえず、私知ーらない♪

 

「で、ややっこしいのはここからで……彼らが居た、生前の世界ってのが他の並行世界をアニメや小説で表現しちゃう世界……とでも言えば良いのか……兎に角、それがどんな人生でも物語に変えて周知させる世界だった。もちろん、この世界もアニメや漫画になってるんだぜ?」

 

「…………物語……アニメって、テレビで放送されてたアレの事よね?ドラマとか……」

 

あんれー?今、どの時間軸?神崎さん、聞いてた話とかなり違わないですかぁ?えっと、もしかして転生者効果?

 

「ま、この世界でもその特色は失われてないわな。ぶっちゃけて言えば、彼らは知っているのさ。この世界の未来を……知ってて、黙ってる。あの三人の少女達が、将来とびっきりの美女になるって事を知ってるからな。もしくは、これから起こる事件やその結末を知ってて黙ってる。何故かって?そりゃ、彼女達がピンチに陥ったらタイミング良く駆け付けて助ける為だ!吊り橋効果で、恋してラブラブになれるかも知れない……って訳で、黙ってタイミングを測って他の転生者に邪魔されて争っているって訳だ」

 

ニッコリ笑って、主様がリンディ・ハラオウンを見やると彼女はこめかみに指を当てて黙り込んでしまった。その隣で、発狂…もとい、憤慨するのはクロノ・ハラオウン。まさか、そんなしょうもない理由でそんな重大な情報を黙っている転生者達にガチギレである。

 

「それじゃ、貴方はこれから起こる事を知っていて、事件の顛末もわかっているって事なのね?」

 

「知らん。正確には、知ってる奴が仲間にいるってだけだ。だが、ソイツは今休暇中でな?事によっては、呼び出してもいいんだけど……色々と手続きが面倒だ」

 

「……手続き、というと?」

 

「一応、とある組織に所属する身でな?そこには、僕の様な人材が集まっているんだが……就業規則ってのがあるんだ。それによると、凡そガッツリ働くパートとシッカリ休むパートがあって知ってる奴は現在お休みパート中だ。で、お休みパート中の奴を呼び出す為にはちょっとした手続きがあるんだけど……お役所仕事なので、許可が降りるには時間がかかる。だから、事後承諾が圧倒的に多いんだけど……それはそれで、ペナルティがあるから面倒臭いんだ」

 

そうですね。前回は、【幼児後退化の呪い】が掛けられて精神的ショックで使い物にならなくなるなんて現象が引き起こされていましたもんね?アレは、本当に寝耳に水でした。

解除しようにも、主様の深層意識の奥深くに術式が隠されていた為に手も足も出せず、最終的に【魔王】化で無理矢理引き剥がすなんて無茶をする事になりましたからね!

でも、今回はメールのやり取りで済ませられる程度の話ですからペナルティは発生しません。とは言え、休暇中の方の時間と手間を貸していただくのですから、それ相応の対価は必要でしょう。そんな訳で、主様の視界の端にカタログを送っておきます。カタログの内容は、【組織】が推奨しているお詫び品に関するモノ。

ちゃんとした公式のカタログなのでここから選べば文句は付けられないでしょう!!

 

「とりあえず、僕の知る結末ではとある研究施設の所長が犯人だったとしか聞いてない。ここでは無い別の並行世界で一度相まみえたが……己の技術を軍事転用して、売り捌くのが目的だったはずだ。その為に、イリス?という少女が洗脳、もしくは、騙されて行動しているはずなんだ」

 

「……イリス……そうですか。彼女も、また被害者なのですね?事件の首謀者かと思われていましたが、それより更に背後で暗躍している者がいると……」

 

「とりあえず、赤髪の子に話を聞けば良い。ピンクの髪の子は、要捜索中か?神崎が居れば、居場所くらいわかるんだけどなぁ?アイツはアイツで、忙しいだろうし……」

 

「アミティエさんとキリエさんは、既に保護しています。ですが、イリスさんは……目下捜索中です」

 

「成る程。既に、前哨戦は終わっているって事で問題なさそうだ。なら、ディアーチェも保護できているんだな!?」

 

「…………本当に、なんでも知っているのね?」

 

「『なんでも』は、知らないね。僕は、聞き齧った程度だし……知ってる奴は、秘密主義ばかりで嫌になる……」

 

主様が、苦々しい表情で舌打ちした。とは言え、神崎さんはちゃんと物語に関する話をしてくれている。ただ、転生者達の動向によってはどんな未来になるかが判断できかねるので時々訳ワカメ?だけれど。

特に、呪いの入り混じった未来は【真実の瞳】を持ってしても明確には予知し辛い。

故に、我々は情報収集を十ニ分過ぎる程に収集している。過剰過ぎる情報収集は、その先の未来を見通す為であって誰かの弱味を握るためではない。握り捲っているけどww。

少しでも、より良い未来を手繰り寄せる為に尽力している。寄り道も、多いけど……今は、超不足がち。

ホント、どの時間軸なのだろうか?

 

「なら、僕のやるべき事は……衛星軌道上にある、衛星砲を潰す事、かな?奴らの切り札を先に潰して、度肝を抜いてやろう。結界は、関東全域をカバーできるくらいに展開しているんだろ?奴らは、増殖するから結界の外には出すなよ?」

 

「本当に、未来がわかるのね?はあ、これは確かに厄介な能力だわ……いえ、知識なのよね?信じられないけど……」

 

「信じたくなければ、信じなければ良い。こちらとしては、そちらと絶対的に協力しなければならない訳じゃないからな。好きにやらせて貰うさ……」

 

「信じたく無い訳じゃない!だが、それだけの情報を出されると……色々、信じられない思いが募るだけだ」

 

ま、普通に考えれば……そんなもんだろう。

過剰過ぎる情報は、彼らの方針をかなり歪めて、あり得ない歴史から現状を確認するべく情報を収集する。本来の流れから、かなり外れてはいるものの大きな乖離は認められず……ただ、上手くやった愚者によって被害が最小に抑えられていた。というか、身代わり特攻とか良くやるわww。それ以上に、フォーミュラという新たな技術を取り入れた高町なのはとレイジングハートの無茶をフォローするかの様に立ち回っている者がいる。とは言っても、いがみ合った末のミラクルだったみたいで似た様な事をやれと命じても同じ事はできないだろう。

寧ろ、アレで良く噛み合ったな!?と褒めてやりたいレベルだった。正に、戦場の奇跡だろう。通常であれば、決して起きないであろう奇跡が現場では起きていた。つか、目の前で死戦を行う少女達をホッポイといて醜い争いを繰り広げつつ、『我こそが!』と自ら盾になりに行く様は確かにヒーローだ。ま、行動と結果が伴っていないけれど。というか、超高速戦闘に突っ込んで行って良く無事だったな!?

ほぼほぼ、置いてけぼり状態なのに盾として間に合うのがおかしい。コレ、神々が何かやってるんじゃないだろうか?

直接干渉は、ルール違反に該当するけど……それが、彼女達への贖罪であるならば問題は無い。だが、単純に己の欲望による行動だと言うなら間違いなく降格処分だろう。さて、この奇跡はどちらかな?等と、口角を上げて確認した。

 

「今回は、超超長距離砲撃になるからレイジングハートで行こうかな?サポートは、クラールヴィントに任せるね?」

〈All right.〉

〈ja.〉

 

「え!?ちょっと、待って!?何故、貴方がソレを……」

 

「ママとお姉ちゃんの形見だよ。他にも、バルディッシュや蒼天の書もあるよ?」

 

「形見、だって!?まさか……死んだ、のか!?」

 

「……初めて、この魔法少女達が活躍する世界に降り立った時に僕はとある呪いで精神が完全な幼児になってたからね。お陰で、初動が遅れちゃって……間に合わなかったんだよ」

 

「何故、そんな事に……!?」

 

「事後承諾関連のペナルティだよ。その時は、『幼児後退化』だったかな?罰ゲームみたいなノリで、行動不能系のペナルティを掛けられていたから……で、時空管理局関連の研究施設が暴走して次元消滅系の魔法を起爆させ周辺次元を何万か消し飛ばしちゃうんだ♡」

 

「〜〜〜〜〜っ!!」

 

言葉にならなかったのか、訳の分からない声と口をパクパクさせるクロノ・ハラオウンが駄々っ子みたいな動きをしてた。リンディ・ハラオウンは、頭を抱えて悶絶してるし……この事実は、彼らには刺激が強すぎた模様。

 

「その頃のなのはママは、転生者共の暴走によってリンカーコアを破損。魔導師を辞めて、パティシエになる為の勉強中だった。だから、僕が地球に降り立った時に保護してくれて……すずかママとアリちゃママが協力して子育てを開始。次元消滅魔法が発動する一ヶ月程前……その時、時空管理局はリンカーコアの働きを阻害する能力と質量兵器で武装した転生者達によって襲撃されて全滅する」

 

「時空管理局が、全滅……全滅!?」

 

精神ダメージが、限界突破しちゃった模様。

クロノ・ハラオウンが、頭を抱えてブツブツ言い出した。リンディ・ハラオウンは、それ以上に狂った感じで発狂?してるしww。

この後、事件解決の為に尽力するんだよね?

 

……大丈夫?

 

「話が前後しちゃってごめんね?僕が地球に来て半年程で、転生者の集団に襲撃されて、ママ達が奪われちゃうんだけど……ああ、いや、フェイトちゃんはもっと前に奪われてたんだっけ?なのはママが、魔導師を辞めて直ぐの頃に任務中に行方不明になるんだ。ま、転生者達に襲撃されて捕まっちゃうんだけどね?その後は、転生者達の慰み者として捕虜?になっちゃうんだけど……話、続ける?」

 

「…………え、ええ。大丈夫、大丈夫。まだ、大丈夫よ?」

 

「大分、キマっちゃってるね……後にしようか?」

 

「…………大丈夫だ。問題無い……」

 

お二人の精神状態が、かなり極まっているみたいなので主様は話を切り上げる事にした。

とりあえず、今は目の前の事件に集中しようと進言して側近使い魔を召喚した。

そして、管理局の臨時嘱託魔導師として使って貰える様に周知。

自分は、結界の外へと赴く。

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

 

「……という訳で、超超長距離砲撃にて、衛星軌道上にある兵器を破壊するね?破片は、大気で燃え尽きるだろう」

 

『……どういう訳かはわからないが、了解した』

 

あの後、なんとか精神状態を平常時まで回復させたクロノ・ハラオウンとリンディ・ハラオウンは戦線に復帰。今は、率先して部隊の指揮を取っている。ま、追い詰めた我々が言うべき事ではないんだけれど。喉元を過ぎてしまえば、彼らも別世界で起きた事だと納得できるだろうし、今更別世界軸の者が何を言っても手も足も出せない平行世界の出来事だ。

それに苦笑いした主様は、レイジングハートとクラールヴィントでセットアップ。それにより、高町なのはが纏うデザインに似たバリアジャケットが展開される。ただ、違う所があるとすれば……そのバリアジャケットには、緑のラインが追加されている事だろう。

 

「行くよ?レイジングハート!自己強化ブラスターⅩ発動!ディバイン・バスターフルチャージ!!」

〈All right. Master.〉

 

時間的に衛星砲は、真上には無かったけど……地平線の彼方に、シッカリ“視”えていた。

視えているならば、我らが主様であれば十分当てられる距離だ。ただ、その射線上に何もなければの話ではあるけれど。

ま、それは我らが仕事である。

遮蔽物は、無い。ただし、空を飛ぶ物体が幾つかあるだけ…なんだけれど、ソレには何百人という人間が乗っている。

後、結界の外での砲撃なので周辺国家に気取られない様にしなければならないっていうのもあった。全く、忙しいなぁ?

 

――System・ユグドラシルからのバックアップを確認。

 

魔力動力炉、フルドライブ。

【船】から、Busterビットの射出転送。

CW-AEC00X-S2 S2シールド(同系型)射出転送。

Busterビット、展開。チャージ、開始。

コア・カードリッジ、フルロード。

収束中…………チャージ、完了。

〈OK. Master. I can be shot.〉

 

「了解。【真実の瞳】開放。位置算出、軌道修正……」

 

主様の周囲に、複数のバスター・ビットが現れて展開。その後には、菱型のシールドが二機現れて主様の眼前に配備された。それでも、主様の視界を遮る訳でもなく……バスター・ビットの射線を塞いでいる訳でもない。バスター・ビットを固定する帯状の魔法陣が展開され、レイジングハートとバスター・ビットの尖端に青銀の魔力が収束して行く。

そこへ、ランクS級のリンカーコアが封入されたカートリッジがロードされて行って……SLB級の魔力弾が、形成されていく。

流石、主様……良くぞ、あんな膨大な魔力を安定して纏められる。普通なら、形成前に収束仕切れずに崩壊させてしまうのがオチだ。

だって言うのに、崩壊なんて微塵も感じさせない安定した収束に惚れ惚れする。更には、【真実の瞳】で目標の位置や命中補正をやってるんだから頭おかしい。

アレって、視界の中に幻みたいな影が出て来るヤツですよね?それにピッタリ、レイジングハートの尖端を合わせたら当たるっていう……アホか!?ってレベルの精密さまで要求されるという鬼畜仕様。それをコンマ何ミリレベルで、合わせる主様も主様なんだけど。

前に、その能力を借りて照準を合わせ様とした使い魔が居た。だけど、何度試しても当たらなかったそうだ。チャレンジャーだなぁ……とは思うが、聞くだけでも当たる訳が無いと断言できてしまう。コンマ何ミリ単位の調整とか……どんだけの技量があれば、そんな調整ができるのか想像すらできない。余程、慣れた手練れじゃなきゃ……宝の持ち腐れだろう。展開できる角度が決まっているなら未だしも、完全なオールフリーでソレをヤルには……かなりの難易度だと考えられる。そりゃ、理論上は可能なんだろうけど。実現不可能な機能だ。ま、主様はヤったよ?でも、ある意味……主様専用のシステムだと思われる。

収束された魔力を、更に圧縮して目標との命中角度を合わせたら帯状の魔法陣でレイジングハートを固定。SLB級の魔力は、ディバイン・バスターレベルの球体にまで圧縮されて……後は、放つだけとなった。

 

「いっくよー?」

 

――いっくよー?じゃねぇよ!!

 

主様の腑抜けた掛け声に、思わずツッコミを入れた我は悪くない。というか、これだけの緊縛した状況でそんな間の抜けた声を出されたら逆ギレされて当たり前だ。しかし、目の前で行われるとんでもない魔力行使に、喉元まで迫り上がっていた言葉を飲み込むには十分だった。というか、掛け声の後に放たれた圧縮砲撃に言葉を失う。圧縮砲撃……普通であれば、極光の弾丸が飛距離によって広がるモノなんだけど。

主様の放ったソレは、拳大のまま真っ直ぐ突き進んで行く。

ぶっちゃけ、レーザー級の魔力砲撃とか……どんな仕組みですか!?その、A.C.S.ドライブの様な砲撃に我々は何も言えなかった。というか、アレ……ランクS級のリンカーコアを使用した魔砲ですよ?SLB級の魔力が篭もったコントロール激ムズ砲撃なんですよ!?なんで、あんな…主様の魔力コントロールは、どれ程のレベルなんでしょうね?訳ワカメ。

しかも、コンマ何ミリレベルの砲撃だったのにも関わらずシッカリ衛星砲の中心を捉えて穿ち抜くとか頭おかしい。

距離だって、真上じゃなくて地平線の彼方なんだけど。普通に、真上に撃つより難易度上がってるはずなんだけどなぁ?

チュドーン!……と、衛星砲が吹き飛んで行く様が地平線の彼方かつ衛星軌道上で引き起こった。それを眺めながら、主様の方を見ればレイジングハートから熱放射の蒸気が吹き出ている所だった。マガジンが吐き出され、主様が新たなマガジンをレイジングハートに補充している中……我々は、後始末に奔走する。

うっかり、衛星軌道上での爆発をそのままタレ流ししちゃったから……とりあえず、各国には衛星に隕石が当たって爆発したとでも報道して貰いましょうかねぇ?

 

「あ。衛星軌道上にいるイリスの量産兵も処理しといて?」

 

ソレ……今、思い出しましたよね?

 

 

 

 

 




超、超長距離砲撃のお話でした!
リンカーコアが封入されたカートリッジについては、双夜ならリンカーコアを作れるから封入してあるってだけの話。ランクS級の……とかは適当に書いてます。まあ、双夜なら魔力ランクEXのリンカーコアフルロードでも問題なくコントロールできるでしょうけど。そもそも、双夜の魔力量を考えたらランクEX級リンカーコアでも微々たるモノなんだよなぁ…なんせ、魂の中に宇宙が数個内包されているって設定だから。その宇宙には、魔力が溜まってるんだぜぇ?魂蔵とか、コスモ・マナとか言われるヤベーヤツ。それが、複数ある時点で頭狂うからww
そもそも、魔力暴発で小銀河を消し飛ばした黒歴史持ちの双夜にこの世界の魔法なんて玩具みたいなモノだよwww

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

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