絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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五四一話 #

神崎:

 

 

「おう、お疲れ〜」

 

そう言って、集まって来た『かつての姿』な幼馴染み達に労いの言葉を投げかける。アレから、組織や法的機関の指導を経て真っ当な運用へと修正されたフルダイブゲームに俺達は戻って来た。ただし、一人だけはありとあらゆるコネを使って『かつての姿』を女性体に修正し参加してる馬鹿もいるけど。それと、『かつての姿』では幼過ぎて参加できないからと見た目を大人へと変化させた者もいる。

まだ、何人か居ない奴等もいるけれど。

これで、プチ同窓会は開催された。

 

「いやー、久々にこの姿でみんなと遊べるかと思うと色々感慨深いなぁ?つか、かn……ミッチーが昔の姿で現れた時は頭を殴られた気分だったぜ!お陰で、キャラデリして最初から始める事になろうとは……思いもしなかったなぁ?」

 

「別に、キャラデリを強要した訳じゃないんだけど?」

 

「いや、間違いなく強要でしょ!?」

 

「その姿見せられて、そのままでいられる訳がない!!」

 

「超前線メンバー張ってたけど、速攻で抜けてこっちに合流した者へ言うべき言葉じゃない!!」

 

「だから、別に強要してなかったじゃん……」

 

「おまっ…源蔵(白亜)と並び立ってたらやるっきゃない!と思うだろうがよ!?まあ、源蔵は性別変化によって顔付きも女寄りに変化させてたけど!!」

 

「ふふふ。苦労したよぉ〜ww」

 

言って、白亜は胸を張った。こう、ドヤっている白亜だったけれど。ここに、漕ぎ着けるまでにかなりの労力を払っている。なんせ、元が男だったから当時の画像を取り寄せたとしても認証時に『アバターが不適切』だとエラー表示が出てたからな?故に、TSしちゃってる白亜ではどうやってもゲーム内にインする事ができなかった。

そこで、白亜が泣き付いたのが師範代。師範代は、最初渋っていたのだけれど。最終的に折れてくれて、直ぐ様ツテを使い生前の白亜の姿を残したまま何とか女人に見える様に調整してくれたのだ。

一応、俺も見せて貰ったけれど。

パッと見、かつての源蔵ではあるものの線は細いわ源蔵なのにちゃんと女に見えるわで驚かせて貰ったよ。別に、中性的な感じでも全くの別人でも無くそれには『柴田源蔵』の()()なんてちゃっちいモンが残っている程度じゃなくて、源蔵がそのまま女になったかの様な姿が写っている画像だったとも。プロ、スゲー!

それによって、白亜も『かつての姿』で参加できるようになって今では固定のパーティメンバーだ。と言っても、俺のパーティメンバーには翼も入っているのでおかしな事にはならないんじゃないかな?ええ、例えばBLを疑われるとか……奴等なら、やりかねない!!まあ、そんな事を疑われたら死にますけど。俺の精神が!!

もし、ここでパーティメンバーを女性で固めるとハーレム云々がどーのこうのと煩いんだろうけど。因みに、浅上美愛は別パーティです。

 

「今日は、巽と雪、葵で遊ぼうかな?」

 

「お!アレやるのか?なら、俺も葵とラン◯イジ・ゴーストでも魅せてやろうか?」

 

「このゲーム始めてから、修行が捗って仕方が無いんだw」

 

コイツ、葵が付き合ってくれるからってそんなモン練習してやがったのか!?付き合う奴も、暇人なんだろうけどゲーム内で何やらかしているんだか。つか、合体技補正なんてあったか?パイルバンカーを片手に、何かのポーズを取る脳筋。そういうのは良いから、是非とも自キャラの火力を上げてくれないかな?それと、巽はまた修行三昧していやがるのか?

そんな風に、独学で修行するより組織施設内に居るんだから最強の女剣士にでも弟子入りして鍛えて貰えよ?そしたら、こんなゲームなんぞより余程有意義な鍛錬ができるぞぉ?ま、何れにしてもそれらを選択するのは巽なので俺は口を出さないんだけどな?下手に口を出して、《神殺し》になるとか言い出されても困るから。

 

「そう言えば、かn…ミッチーはギルドに登録したのか?」

 

誰も彼もが、俺を『神崎』と呼ぼうとして言葉に詰まる。

そして、直ぐに昔のあだ名である『ミッチー』に戻してくれるんだが……そんなに難しいか!?因みに、俺のキャラ名は『ミツO(オー)』である。流石に、満男とは入れなかった。それ故に、みんなは俺を『ミッチー』と呼ぶ。

 

「してねぇよ?俺は、正規ルートじゃなくて裏ルート探しする予定なんで放って置いてくれよな?」

 

「ラノベ検証?」

 

「そそ。ラノベ検証!」

 

「ラノベ万能論か……」

 

「いやいや、ラノベに万能論とかねぇから!!」

 

「でも、強くなる方法に正規も裏もねぇだろう?」

 

正規ルートとは、運営が用意した道順に沿って進むルートで……裏ルートは、プレイヤーが用意されたルートから外れ手探りで模索しつつ進むルートの事。どんな結末になるかはわからないけれど、それでトッププレイヤーと対等になれるならそっちの方が面白く思える。

今までは、正規ルート以外の方法が存在しなかったけれど。乱雑に、フラグを散りばめられた系のゲームであれば正規ルート以外でもトッププレイヤー達と張り合える程には強くなれるだろう。そういう、誰かが敷いたレール以外でのプレイを楽しむ事を俺は望んでいた。

できる事なら、攻略本の無い己の判断のみの一発勝負的な物語を紡いでみたい。物語にある様な、誰も知らないルートの開拓をやってみたかった。

だから、正規ルートであるギルド登録はブッチして町中の探索を中心に色んなNPCに話し掛け捲くっている。まあ、お陰様で厄介事も多いけどなw。

特に、攻略組とか言ってイキってる馬鹿が居たりするから一部のNPCからガチで嫌われてて草も生えない。

流石に、このゲームに参加している輩がみんな《神殺し》って訳じゃないので民度がマバラだった。つか、普通に一般人も参加している辺り次元通信辺りで衛星をジャックして量子コンピュータでサラッと割り込んでいる模様。

その為に、一般人どころか運営からもバレていないみたい。とは言っても、運営が睨みを効かせているのは不正ツールで楽して強くなろうとする馬鹿のみだ。普通に、真っ当なプレイをするだけなら俺達みたいにバレない事の方が多い。それに、多少注目される事になったとしてもリアルでも似た様な事をして見せれば割と簡単に話しが通じるとも思っていた。つか、ある程度ボカシを入れつつ動画配信でその世界に色々アプローチして見ればあっという間に登録者数やイイネモドキが爆上げになってて笑う。

つか、机の上に置いてあるジョッキを机の下からの衝撃で真っ二つにする動画の再生数がヤバかった。なんせ、僅か一週間程で一億近く再生されていたからな?『ちょっとした浸透系の一撃です!』とか、説明文を入れての連続ジョッキ割りだったので見応えはバッチリ!百回やって、百ジョッキを割って魅せたから検証は十分だと思ったんだけどな?その後も、割れたジョッキを背景にしてその他の技術講座もやっていた。なので、全てを撮り終えて配信するまでにちょっとした廃材の山ができていたのもウケた理由だろう。

そして、最後には現実でもできるんだからゲームに反映されないなんて事はないんだよ?等と言った上で、物理演算システムなんてモノを組み込んだ運営が敗因とも告げておいた。結果、俺がログインした時にちょっとした呼び出しがあったものの、現実と同じ様に目の前でジョッキ割りをやって見せれば……なんて事なかった。よって、概ねこちらの思い通りに事は進んだ感じだ。今は、普通にゲームを楽しんでいる。

 

 

閑話休題。

 

 

 

さて、話は変わってゲームの話をしようか。

頭を抱えて、何度も統括AIに不正はないのか!?と聞いていた運営の方々は横に置いといて……最初に降り立ったのは、そこそこ大きな街だった。中央に、かなり大きな広場があってそこから東西南北に道が延びている。

なので、中央広場に立てば真っ直ぐ視線の先に出入り口となる門が見えたりするんだけどな?

でも、ぶっちゃけこの中央広場を避難場所とするなら正面に門を構えるのは下策だったりする。

だって、一直線じゃん。

だから、街の外へ通じる門はこのゲームみたいに真正面ではなく南東、南西、北東、北西に構えた方が生き残れる可能性は上がる。ちょっと、遠回りになったとしても迂回ルートにしておく方が『賢い街』と思われるんだけれど。

そこは、ゲームとしての理由からザルな防衛策にしてあるんだと思われる。要するに、利便性を優先した結果なんだろう。ま、正気の沙汰ではないんだけどな?

そして、中央広場から北に向かって延びる首道の横には南側には無い水路が設けられている。でも、この水路は何故か中央の広場に向かって延びている癖にそこから先が地中に潜っていてどこに続いているのか皆目検討も付かなかった。構造上、中央の広場下に何らかの施設があると思われるのだけれど……誰も、気が付いていない模様。それを雪達に伝えて見れば奴等はニヤリとした悪い笑みを浮かべていた。

 

「そんなん、隠しフラグにしか聞こえませんやんw」

 

「それな!つか、フラグがビンビンと立ちまくるぜ!!」

 

「……水は、キレイなんだよなぁ?」

 

「うわぁ……凄い、透明度w。メッチャ、誘われてるぜ?」

 

「でも、コレ……水泳と潜水とその他のスキルがないと行けないヤツ!でもって、レベルが高くないとデスるんでしょう?知ってるwww」

 

「「「それな!」」」

 

「しかも、かなり深くて……流れも速そうw」

 

「透明度のせいで、そこまで水流の速度を感じさせないみたいだけれど。コレ、絶対速いヤツ!!」

 

「レベルが低いと、流されて壁に叩き付けられて死に戻るのが容易に思い浮かぶわぁ……」

 

「レベル1で、挑戦するには難易度が高ぇなぁ?」

 

とりあえず、水は北から南に向かって流れている様なのでちょっと水泳のレベル上げの為に泳いでみる事にした。

 

「よし。じゃ、俺が水泳を取るぜ?」

 

「OK。言い出しっぺの法則だな?」

 

言って、水泳スキルを習得した俺はピョンと水路に身を投じた。しかし、ドボンと入った瞬間に抵抗虚しく死に戻るハメになったのは言うまでもない。つか、この水路ってばメッチャクチャ流れが速いんだけど!?

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

「…………抵抗する暇も無かった……」

 

「あっと言う前に、呑まれていくお前に恐怖を見た」

 

ちょっと、顔色の青い雪が呆然とした様子で流される俺の様子を語ってくれる。まあ、俺も似た様なモノだとは思うけど……それでも、抵抗する暇もなく流されるとは思いもしなかったよ。つか、どんだけ速い水速だよ!?ビビったわ!!

 

「コレは、怖い……つか、街中に良くこんなモン作ったよな?子供が落ちたら、どうするつもりなんだか……」

 

「水深もかなりあったぞ?見た目に騙された……」

 

「透明度と屈折率の恐ろしさよ……でも、続けるんでしょう?つか、俺のスキル欄に水泳が無いんだけど……」

 

「あ。多分、一度流れてみれば開放されると思うぞ?」

 

「お前……まさか、一度流れたのか!?」

 

「おう。ただし、その時はもっと中央広場寄りだったけどな?覗き込んだ所を、誰かに押されて落ちたらGETしてたぜ?誰に押されたかは、知らんけどな?」

 

「マジか……つか、速攻でPKやらかした馬鹿がいるのか?」

 

「そういう時は、掲示板を見ればわかると思うよ?」

 

言って、葵が掲示板機能を呼び出して覗いてくれた。

それで、調べて見れば……ちょっとした不注意で、水路を覗き込んでいたプレイヤーを押し出してしまったプレイヤーが開始早々衛兵に捕まってた上にPK扱いで叩かれているスレを発見。そのプレイヤーは、重々しい口調で『ゲーム内ではしゃぐ時には周囲に人が居ない事を確認してからはしゃぎましょう』なんて注意喚起をしてて笑ってしまう。更には、スタートダッシュ失敗の報告まで上げて文句をひたすらに呟いていた。因みに、その呟きの中には『キャラデリして再度アバターを作ったら?』的なアドバイス文面もあるけど。

だがしかし、キャラデリしても罪は消えず牢屋の中からの書き込みである事をPKをやらかしたプレイヤーが告白していた。この段階で、運営が故意でなくてもPKをしてしまった者に対して厳しい厳罰を用意しているのが透けて見えている。なので、PKをするなら相当な覚悟が必要だとプレイヤー達が話し合っていたのを知った。

 

「PK、禁止っぽいな?」

 

「余程、PKに悪感情を持っている人が居るんだよ……」

 

「運営の中に、PK反対派がいるのか……もしくは、全員?」

 

「つか、PKなんぞせんでも強くはなれるだろう?」

 

「まあ、レベ上げとスキル探しは必須だけどな?」

 

特殊なスキルがなくても、レベル上げだけでもそこそこ強くなれるだろう。そりゃ、あることに越した事はないんだろうけど。そんなモンを、ポンポン取れる訳がないんだから地道に行くのが正解だと思われる。まあ、ラノベ検証をしている俺達が言う事じゃないんだろうけど。

とりあえず、リトライを開始した。

 

「…………溺れるってこんな感覚なんだ……」

 

「お?潜水ゲット!流されているだけなのに、水泳のレベルが上がる不思議www。距離かな?デスペナ、確認できずw」

 

「まあ、まだレベル1だからなwww。つか、デスペナがあったらやってない件www」

 

「あ、翼ちゃんは美愛が回収して行ったよ?」

 

「まあ、こっちは遊んでいるというより検証がメインだからな。買い物とかは、俺達よりも女同士の方が盛り上がるだろ。とりあえず、もう一回逝ってくるわ!」

 

「ハハハ。飛び込んで、頭が出たと思ったら半分以上流されている件が怖過ぎるんだが!?」

 

「溺死称号を得たんだけど?」

 

「俺にもあるよwww。効果は、潜水にボーナス」

 

「激流に流されているのに溺死称号www」

 

「そこは、流される者で反抗しなかったら悪い方向に進む的な効果にしておけば良いモノを……って、増えた!?」

 

「こっちもだ!運営の奴等、俺達を見ているな!?」

 

「まあ、不思議な事をやってるのは自覚があるからなwww」

 

「「確かに……」」

 

「でも、この水速は異常。始まりの街なのに……街なのに、デスってる時点でおかしかったわ……」

 

「そう言えば、セーフティエリアですね……」

 

「水の速度って、毎秒何キロメートル?」

 

「ざっと、一秒で約二百メートル?いや、百五十メートルかも?正確に、計った訳じゃ無いから目測だけれど……」

 

「はい、呼ばれて来ました!GMです。始まりの街で、水泳を楽しんでいた方々ですね?注目の的でしたよ?」

 

この時、俺は居なかったけれど。雪達が、水速の話で盛り上がって居ると慌てた様子のGMが駆け付けて来たらしい。まあ、テンプレ通り神出鬼没な感じでフワッと現れたそうだ。

 

「……とりあえず、この水路の水速って妥当なんですか?」

 

「あ。確認するなら、ちょっと流れてみて下さいwww」

 

「あ、いや、それは、ちょっと……」

 

「つか、死に戻ってる時点で気が付くべきだったよな?」

 

「ずっと、注目してたなら気が付いてもおかしくは無いはず……サボりですか?もしくは、怠慢?」

 

「むしろ、バグの可能性にもっと早く気が付いて欲しかった。あ。だからって、補填で解決しようとしないで下さいね?純粋に楽しめなくなるんで……」

 

「バグ報告の粗品テンプレと言えば……消耗品か、SPか、お金かな?貰えるとしたら……MP回復薬3個セット!!」

 

「同じく、MP回復薬3個セットは欲しい!!」

 

「以下同文!つか、序盤で売ってなさそうなラインナップwww。HP回復薬はありそうだけどwww」

 

「「いやいや、それはあって当然!」」

 

「ただし、個数は限度があって流通問題でゾンビアタック……でも、それだと食料品の問題も出て来るのか?」

 

「あ、おかえりwww」

 

「死に戻り、お疲れ様ですwww」

 

ここで、俺合流。GMの背後から、フラ〜っと現れたのに驚きもしていなかったので監視されている模様。まあ、中央広場から見て幼馴染み以外の誰かが居るのはわかったから遠回りして来たのに何も言われなかった。だから、外からの監視があると推測したんだが……あながち、間違いではなさそうだ。ま、こんな堂々と流され捲くっていれば当然だな。

 

「報告。何故か、落下耐性をGETしたんだが……」

 

「「何故、落下耐性!?」」

 

「あの、中央広場の下が丁度落ちるんじゃね?」

 

「下に、巨大な空洞があるってこと?暴れてみたら、落ちるのか?あの広場が?…設計上、無理があるんじゃね?」

 

「とりあえず、GMさん。水速異常は、ありましたか?」

 

「え?あ、はい!バグだった事が確認されましたのでこちらの報奨箱からお望みのモノを得て下さい!!」

 

言われて、目の前に幾つかの補填アイテムが表示される。だが、それはバグ報告で得られるモノとしてはかなり高価な代物だった。つか、上位MP回復薬ってなんだ!?

つい、非難の目を幼馴染み達に向けると勢い良く首を横に振る三人の姿があった。あるぇ?お前らの差し金じゃねぇの?

 

「MP回復薬3点セットとは言った。でも、上位とは言ってない!!てか、普通に初級か通常の回復薬だと思ってた!」

 

「ないない。てか、そんなもん貰っても困るだけ!」

 

「これじゃ、売りに出す事もできないじゃん!こういうのは、ちょっと良いレベルのモノで良いんだよ!」

 

「…………(泣)。なんて、良心的な……」

 

「「「「ええぇ……!?」」」」

 

詳しく話を聞けば、最近の餓鬼共はがめついというか強かというか……クレクレが、酷いんだとGMは言っていた。なので、俺達の反応はとても新鮮で心休まる想いだと言う。

 

「ちょ、ちょ、餓鬼に負けてんじゃねぇよ!そこは、毅然とした態度で大人の反応をする所だろう?」

 

「例え、自分も同じ様な事をしていたとしてもゲームバランスを崩す様な行為はやらせちゃ駄目じゃん!」

 

「そんなモン得ても、面倒事になるだけだし要らん。普通の品物で良いからそっちにしてくれよ。例えば、消耗品とか、SP3ポイントとか、五千〜最大でも十万未満のゲーム通貨とか?……まさか、現金とか渡してねぇだろうな!?」

 

流石に、そんな事はないそうだけれど。

ちょっと、心配になるレベルで餓鬼共の横暴が目立つらしいという情報は得た。

つか、そんな糞餓鬼が大挙していると言うなら運営はどんな対処法を考えているのか聞いてみる事にする。

すると、頭が痛くなる様な話しがボロボロ出て来た。

もう、マジ、何やってんの!?と言い出したくなる様な前例がドンドン出て来て幼馴染み達もドン引きである。

つか、良いように操られてんじゃねぇよ!?そこは、ゲームバランスを考えて貫き通さねぇと直ぐに頭打ちになるぞ?等と言えば、他のゲームも寿命が短命なのはその為という話しが出て来た。というか、既に商売として成り立ってなくて草も生えないという現状に突き当たっていたという。

 

「もう、いっその事VRMMOそのものを廃止する流れに乗せて辞めちゃえば?でもって、アミューズメント関連からフルダイブ事業そのものを撤廃させてやれば目が覚めるんじゃね?それくらいやらないと、調子付いた餓鬼なんて止まらないだろう?まあ、他の企業にも根回しする必要があるからそう簡単な事じゃ無いけれど。一考は、しても問題ないとおもうぜ?ただ、自分達でやる立場に立たせたりするとメッチャ大人しくなりそうだけどな?」

 

「むしろ、胃に穴が開いて病院に担ぎ込まれるんじゃね?」

 

「ストレスで?ありそうwww」

 

今まで、我儘放題だったのにそれが出来なくなって自分達でやろうにもノウハウが無くて即退場。これまでの運営が、どれだけ苦労してきたのかを身を持って体験させてやれば自分達のしでかした事がどういうモノだったのかもわかるだろう。そういう意味で、言ったんだけれど……ちゃんと、伝わっているかはわからなかった。

とりあえず、『ちゃんと休息を取れ』とか『飯を食え』とか田舎の母ちゃんが言いそうな事を言って励ましておく。最終的に、号泣しながら戻って行ったけれど。その後も、ゲームは続いたのでどうなったのかは師範代から報告があるまで知らなかった。

 

結論から言うと、馬鹿な餓鬼が激減したらしい。

なんでも、かなり挑発的な文言の『ゲームを作るオフVRゲー』というモノが販売された。そのゲームは、プレイヤーが運営となってゲームを作り運用して行くっていうストーリーだったらしいんだけれど……ゲーム内に出て来るクレーマーにフルボッコにされてGAME OVERが多発。

挑発文に、『楽勝だ!』と手を出した馬鹿餓鬼が数日も持たなくて涙目になったんだとか。最終的に、運営の苦労が話題になって社会現象化して多くの馬鹿餓鬼が叩かれ捲くる風潮に落ち着いたとのこと。

 

「コレ、俺の三次案じゃん。廃止は、基本的に無理だからって別の案を何個か出させられたんだよなぁ……」

 

「超難易度のアレかぁ……」

 

「クレクレ馬鹿餓鬼を大量発生させてプレイヤーを泣かすって案だったわよね?アレ、成功したんだ?」

 

「ま、自業自得ってヤツだなwww」

 

 

 

 

 




始まりの街に、水路があったらテンプレ的に飛び込むのは当たり前www。穴があったら、飛び込むでしょう?それと、同じだよね!って事で、その世界の問題も解決してみたww
まあ、大体はこんな感じで修正しているのが彼らである。
ボランティアとも、思わない何気無い修正が圧倒的に多い組織の人員だった。お金の発生しない、適当に言ったもん勝ちな彼らはこういう問題には適当に対応する。
要は、自分が動かない問題にお金を要求しないんだよ。
案を出すだけなら、何でも言いたい放題だからな?
それなのに、お金を要求するとかバッカじゃね?高々、数分程度の話だぜ?もし、お金を要求するというなら縁切りは確実。


最近、性欲が薄れて来た感じがする。勃たなくなった事が判明して3年。段々、幼い少年だった頃の感覚が…更に、鈍感プリに拍車が掛かって来たようにも思える。これが、賢者という事か!と絶望しながら日々を過ごしているよ。
昔なら、薄着の夏!!とか言ってはしゃいでいたのになぁ?最近は、ホントに性欲に関わるモノが喪われて行く様な気がする。リハビリも、役に立ってるのかわからねぇし?エロゲーやDVDの処分に困ってる感じwww。なんで、こんなの買ったんだろう?と思う今日この頃…アレのどこに興奮していたのかわからなくなっちゃったよwww。

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m(_ _)m

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いつも、読んでくれてありがとうございます。

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