絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

555 / 591
五三九話

Re:

 

 

 

ーログアウト後ー

 

 

「シンドいッ!!体感時間の加速って、こんなにシンドいモノなのか!?心臓が、バグってるんですけど!?」

 

ちょっと、尿意をもようしたのでログアウトしてみれば心臓がバクバクと早鐘を打っていた。師範代達との鍛錬で、だいぶ持久力が付いたと思ったのに……ちょっと、体感時間を加速させただけでコレとは先が思いやられる。と思ってはいたんだけど、俺がゲームの中でやっていた事を思えばこうなるのは当たり前と言えば当たり前なんだよ。

短時間で、第一の町から第二の町へ行きまた戻って来たんだから。しかも、ゲームの中では未だ一日も経っていない。そりゃ、フルマラソンなのに短距離走をしている様なモノだ。心臓が、早鐘を打っても仕方が無いだろう。

 

「これは、確かにこまめに休憩を入れる必要がある」

 

こんなゲーム、連続プレイなんてしてたら健康被害とか出てしまいそうだ。因みに、体感時間の加速が行われている際に《神速》を使った場合。脳神経が、唐突に焼き切れて意識がブラックアウトしました。後で、師範代に訊いてみた所……常時、《神速》状態にあるのに更に脳神経へ荷重を掛けたらそりゃ焼き切れても仕方が無いと言われてしまう。成る程。

それなら、《閃き》や《神威》の訓練に丁度良いのでは?と食い気味に聞いて見れば叩かれた上にメッチャお説教されてしまった。変な事を考えずに、十分な休息を取るのも《神殺し》の努めだと叱られてしまう。とはいえ、未熟者であった俺は試しにと加速世界で何度か《神速》を試していた。すると、ログアウトしたら枕元に立つ超笑顔な師範代が、がガ。

 

――メッチャクチャ、怖かったですgkbl。

 

物凄ぉく、叱られました。О☆SE☆KYO☆Uまでされて、中々酷い絵面にまでされたけれど。謝罪して、反省文書いてリテイクされてOKが出るまで拘束される事に。もう、しません。オレ、神殺し。休暇中、ハ、休厶……!

とりあえず、師範代の忠告を無視するのは止めておこう。

結局、普段以上の恐怖を与えられる事になったからな?デメリットの方が強くて、ちょっと反抗するのは止めた方が良いと思う事になった。つか、お説教からの鍛錬連続爆散事件は勘弁して欲しい。こんなん、トラウマになるじゃないですか…ヤダァ(泣)。そんな訳で、師範代達に土下座して許して貰い今一度ゲームの中へ戻って行く。

つか、リアルでボッコボコにされている間に数日経っていたのでゲーム内では数年分の時間が流れていた。これは、ヤバくないか?全力全開で、健康被害を出す様な加速度だと思われる。

 

「……………………」

 

もしかして、ワザとそうなる様に設定されているんじゃね?というか、これって人体実験なんじゃ?そう思ったので、組織の掲示板に書き込んでみた。すると、休憩している間にゲームが無期限でサービス中止になってて草が生える。

やはり、何かしらの人体実験が行われていた模様。

組織の掲示板を見れば、誰も気が付かなかったらしく大荒れしてて苦笑が漏れた。サービス、一週間で終了とか…余程、早急に何らかのデータが欲しかったように見える。多分、健康被害系のデータだとは思うけど。色々、やらかす馬鹿が居るんだなぁ?と俺は思った。つか、人体実験は止めろ!!

因みに、ゲームがサービス中止になって暇を持て余した馬鹿共が居間に集まった時に気が付いたんだけど。白亜とトーマの顔色が、ガチ目にヤバかった。余り、眠ってないのか目の下が黒ずんでいて寝不足なんだと一目で判る。二人には、速攻で眠って貰ったけれど……新作ゲームの中には、本気でヤバいモノが隠れているから組織の暇人がパトロールのつもりでボランティアしていると師範代からは聞いた。まあ、今回は誰も気が付かなかったみたいだけれど。

 

「巧妙でしたね。これは、不老不死にはわかり辛いです」

 

――巧妙?アレ、巧妙だったか!?

 

「最悪、不老不死スキルに丸投げしてしまえば睡眠なんぞ取らずともプレイできるからの?」

 

「……という事は、組織での被害はなかったんですね?」

 

「ウム。基本、デスマーチができる人材で溢れておるからの。なまじ頑丈故、気が付かない者が多かったわ」

 

「ですので、兄様はお手柄でした」

 

「いやいや。つか、健康被害系の実験だったんだろう?」

 

「そうですね。今回は、睡眠に関する実験だった模様です。まあ、ゲーム内で寝る者が少なかったのでそれ程データは取れなかった模様ですけど……」

 

「はぁ……睡眠時間の短縮で、軍事採用でもする予定だったんですかねぇ?」

 

「良くわかるの?何故、そう思ったのか聞いても?」

 

「あー……ラノベ知識です。体感時間の加速で、睡眠時間を短縮できれば少ない人材で潜水艦を動かせる的な?」

 

「成る程。そういう情報が、ラノベには転がっているんですね?人の考える事は、なんとも突拍子がないのに真理を突いて来るのですね……」

 

「恐ろしい限りじゃの?」

 

そんな訳で、あのゲームは違法ではあったけれど。

ゲーム自体は、なんら問題のないモノだったというので……別の運営会社に移譲され、運用される事になると教えられた。だから、今のサービス中止は一時的なモノであり移譲が終わればまたプレイできる事になるんだそうだ。しかも、加速時間は組織が作った法に則って適切な倍率になるらしい。

 

「適切な倍率とは!?」

 

「まあ、健康被害にならぬ程度の倍率よ」

 

「最大で、十倍程度の加速ですね。イベント時は、違いますが……基本的には、十倍前後で調整されるそうです」

 

そして、イベント時には二時間で二週間から一ヶ月程度になるそうだ。もしくは、一時間で二週間だったか?何れにしても、『短時間で』という条件が付くそうだ。

 

「つまり、それ以上は健康被害が出るんですね?」

 

「というか、日常生活に支障が出るらしいの」

 

「通常生活で、ゲーム内で良く使う技名を叫んだり?」

 

「メニューを開こうとしたり、だの?」

 

「黒歴史量産案件!?羞恥心の限界突破!?」

 

現実で、そんな事を叫ぼうものならどれ程の羞恥を得てしまうだろうか!?下手を打てば、中二病呼ばわりは確実だし例え誤魔化せても一生物の汚点でしかない。

いや、もしかしたら逆に勇者(笑)として持て囃される可能性も……無いな。

ただの中二病として、遠巻きにされる未来なら簡単に予測できるんだけど。それ以外の可能性が、今一つイメージできないので無駄だと断言しておく。そりゃ、同じゲームをしていたならワンちゃんあるけど没入ゲーなんて誰もが持っている訳じゃないから無理なんじゃね?そう言えば、前回の掲示板では組織に所属していない他のプレイヤーも居たからマルチアクセスする事が出来るのかも知れなかった。多重異世界同時アクセス?神々の神通力を使ったら、そんな事も可能だろうけど。組織の……【鮮血の】さんの技術で、それを可能にできるかは俺にはわからない。

でも、この前のゲームではそれをやってたみたい。

つまり、多重異世界同時アクセスはできるって事で良いんですよね?師範代に訊けば、中々教えてはくれなかったけれど。最終的に、可能な事ではあると答えが返って来た。

でも、なんだか不穏な返答だ。もしかして、多重異世界同時アクセスには何かあるんだろうか?

 

「何か、問題でもあるんですか?」

 

「無い、とは、言えません。そもそも、掲示板で其々の世界の事を話されたらバレるじゃないですか!!」

 

「アレの調整は、違法レベルギリギリのラインじゃからの」

 

「あー……自衛隊云々って言ったら、軍云々と返された的な感じですか?まあ、洗脳か暗示方向で流したり意識させなかったりするにも限界がありますもんね……」

 

「おや?兄様も、経験者ですか?」

 

「いや、ラノベ知識です。ラノベ万能論……」

 

「「なんと!?」」

 

いや、流石に冗談なんだけど!?

だって、ラノベの全てが万能とか訳のわからない理論が成り立つ訳がないじゃないか!

そりゃ、一部や散りばめられた話が符号する事はあっても全部って訳じゃねぇからな!?まあ、参考程度にはなるかも知れないけれど。たった、一つのラノベで全部が説明できるならそれはラノベではなく【真理の書】だろう。

ぶっちゃけ、俺はそんなモノを読んだ記憶は無い。

ただ、数多くのラノベに散りばめられた話や設定を覚えていて語ったというだけの話だ。だから、ラノベは重要じゃ無いんだ!と言い訳しようとしてハタと気が付いた。

それだと、俺が俺自身で自分が優秀なんだと言っている様な感じになってしまう!なので、口をツムんだ。

 

「……………………」

 

「「?」」

 

フゥ、危ない人になる所だった。自分で、自身を『優秀なんだ!』とか言ったら『嫌味な人』になるじゃないか。

もしくは、自意識過剰とか……そんなん、ナルシストみたいで痛々しく感じてしまう。あ、ヤバい!想像したら、鳥肌が立って来た!!何はともあれ、今回の通報で俺には特殊な報奨が与えられる事になったらしい。なので、第一希望として【始まりの魔法使い】を殴る権利を求めてみた。

すると、セイビアさん当たりが乗り気になったらしくイソイソとその手筈を整えていると掲示板で聞いた。

なので、掲示板には一度は上司を本気で殴ってみたいですよね?と書き込んで放置。現在は、その書き込みが持て囃されて炎上しちゃってるらしい。

つか、どう見てもお祭り騒ぎに発展してますよね?これは、2ちゃんねるみたいなお祭りに発展するやも知れない!!

だから、俺の後発を集める為に今は煽りに煽っている所。

掲示板には、『日頃の鬱憤を晴らしてみないか?』とか『ウザい上司に一発……』とか呟いている。それだけで、とんでもない盛り上がりを見せる掲示板。いやー、こんなに気持ち良く盛り上がられると煽った冥利に尽きるというモノだw。

進捗状況を聞けば、凄い抵抗されてるけど……掲示板が、盛り上がれば盛り上がる程に周囲を巻き込めるから『もっとヤレ!!』と言われている。なので、上司と部下の板挟みにあってそうな人を篭絡している所だった。

まあ、こういう人には手を変えて『部下には、良い顔するんだろう?』とか『一人、悪者って辛いよな?』とか言って促してみる。

それによって、上と下の板挟みにされていた者が奮起し始めるのはとても面白い様子だった。煽り耐性って無いん?

 

「とりあえず、煽れるだけ煽ってゲームが再開されたらログインするわ。未だ、始まりの街も観光してないので……」

 

「そうですか。ですが、兄様がされていたゲームは大規模改修が予定&発表されてますよ?」

 

「え!?また、アバター作りからやり直し!?」

 

「その様ですね。世界観とシステムはそのままで、一部を改修して再度ニューゲームとして再スタートするみたいです」

 

「まあ、こういう話はそれなりにあるからの?」

 

「それって、人体実験をやらかす馬鹿が多いって事ですよね?なんて、はた迷惑な……つか、規制しろよ!」

 

「規制してても、やらかす馬鹿は後を断ちません」

 

「頭を機械に繋げてる訳だからの。データも、取り易かろうて…ま、違法行為なんで取り締まるんじゃがの……」

 

「だからって、無料で自分のデータを悪用されるのは気がやすまりません。悪用でないにしろ、どこぞの誰ともわからぬ者に玩具にされる訳には……」

 

「だからこそ、そういう法律があり、我々が出動する理由にもなるのです。ええ、他人のパーソナルデータは自由にできないモノなのですよ!!」

 

何故だろう?師範代が、とても憤っている様な気がする。まるで、自分達もがそういう目に遭ったとでも言い出しそうな勢いだ。まさか、ウチの師匠がそういう被害に遭ったって事じゃないよな!?つか、ウチの師匠のパーソナルデータって取れるのだろうか?少し、その辺りが気になった。だって、高次元精神生命体だぜ?何処から、何を取るって言うんだよ?肉体を構築しているエネルギーの波長か!?それとも、エネルギーそのものか……意味がわからない。

 

「好奇心、猫をも殺す……かぁ」

 

そう、呟いた瞬間。ビクッとした護衛達が、一斉にこちらを向いた。いや、貴方達をどうこうする話じゃ無いので……見ないで下さい。とりあえず、師匠を生贄に散って貰う。

 

「あ、すみません。師匠に次は、何を教えようかと思いまして……例えば、一緒にお風呂とか楽しそうですよねー?」

 

それはそれで、どういう結末を迎える事になるかちょっと好奇心が疼いてしまう。だって、これだけの数が居るんだ。

それはそれは、泡だらけになるんじゃないかな?

 

「にゃんこ慰労会www。師匠には、小動物の癒やしを理解して貰わねば……いやー、好奇心が疼くなぁwww」

 

BeforeAfterですねー?と、説明していると好奇の視線は散って行った。行ったけど、今度は別の視線がこっちに向けられているのがわかる。師匠のBeforeAfterは、かなり需要がある模様。ハイハイ、ちゃんとBeforeAfterしますよぉー?身から出た錆……じゃなくて、口は災の元と言わざるを得ない事に俺は沈黙が美徳である事を改めて知った。

やはり、一定数はお風呂好きが混じってるらしい。

もしくは、【ド】が付く温泉好き。基本、猫って水が苦手なイメージがあるんだけれど。ここの猫さん達は、やはり使い魔だからか『水が苦手だ』なんて言わない。

むしろ、自分から突撃する程度には水が好きな奴が多い。というか、大浴場にも常駐している猫すら居るくらいだ。ま、その猫はお風呂が目的じゃ無かったりするんだけどね?とりあえず、大浴場に行くと桶にお湯を入れて薔薇風呂とか柚子風呂とかを楽しむ猫がいるんだ。稀に、泡風呂に入ってシャボン玉遊びをしている猫も居る。

 

――大丈夫なのだろうか?

 

因みに、人間サイズの大風呂には誰も近寄らない。

近付いても、碌な事にならないってわかっているのだろう。にゃんこのドジっ子動画みたいに、湯船に落ちて大惨事なんて事もあるから近寄らない護衛は多い。なので、まず先に師匠には湯船に投げ入れて纏めて洗う行為は虐待である事を言い含めてから話を進めねば!!

だが、好奇心には勝てなかったよw。

 

「面倒だからって、使い魔達を湯船に投げ入れ纏めて洗うなんて行為に及ばれても困るからなぁ?」

 

瞬間、ギョ!?とした使い魔さん達が一斉にこっちへ顔を向ける。うんうん、わかるよぉ?有り得るって思っちゃったんだよね?知ってる知ってる。大丈夫、ちゃんと注意事項から入るから大惨事は避けられるハズだ!!

 

「とりあえず、にゃんこを湯船に投げ入れたら大惨事って教えないとマズイよなぁ?だから、資料作成を手伝って……くれないかなぁ?」

 

そう、呟くだけでその場に居た全員がどうしたら良いのかと訊ねて来るから笑いを耐えるのに苦労したよ。やはり、そういう大雑把な事を仕出かす人なんだと使い魔さんもわかっているらしい。なので、猫が嫌がる行為と猫に嫌がらせをしている動画の選別を頼んでおいた。

 

「ある意味、兄様はMasterより使い魔の使い方がお上手ですね?まさか、命令ではなく自主的に手伝わせるとは……」

 

「でも、手伝った分はされたくない行為を避けられるんだぜ?手伝いたくならないか?」

 

「兄様は、ズルいのぉ?そんな事を言われれば、手伝わずにはいられぬではないか!!」

 

いやいや、それこそ師匠が色々と無頓着だったのが原因なんじゃねぇか!だって言うのに、まるで俺が悪魔の様に誘惑が上手いなんて言われるのは心外だ!!それこそ、風評被害ってヤツだろう!?断固、否定するからな!?

 

「別に良いんだぜ?師匠に全件を渡して放置しても……」

 

「勘弁して下さい!!ラヴォルフ、テメェ……(怒)!!」

 

「是非、是非に!我らがMasterに知識を!!」

 

「我らの悲願、貴方様ならわかっていただけるはず!!」

 

「おい、ラヴォルフ!お前、ふざけた事してんじゃねぇぞ!?マジで、〆るからな!?」

 

阿鼻叫喚で草www。一斉に、護衛のにゃんこ達が猫の姿で土下座して来て更に師範代達を脅し始める始末。

流石の師範代達も、苗字持ちに凄まれては溜まったもんじゃなかったらしく。メッチャ、ビビって同じ様に土下座させられていた。

パワーバランスが、見て取れる光景だったよ。

とりあえず、師範代達以外の使い魔さん達にただの冗談だと伝えて頭を上げて貰ったが……訳のわからない三竦みが出来上がっててビビる。つか、師匠よ。

アンタ、どこまで使い魔さん達に顧みなかったんだよ!?普通、師匠がちゃんとしていたらこんな事は起きないはずだろう!?マジで、勘弁してやれよ!?

何はともあれ、師範代達の事は護衛の皆さんにお任せして俺はゲームに戻る事にした。

 

 

 

……………………

 

 

 

……………………

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

 

ゲームが、再開したって事で俺は再度ニューゲームからスタートする。前回のデータは、アバター自体に細工がされていたので使い物にならないんだそうだ。なので、一からやり直した方が良いという事になって全てのキャラクターデータを破棄したんだと。だから、ゲームに没入したらまずアバターを作成する空間に飛ばされる。その後、名前やステータスを決めてからゲーム世界に飛ばされるんだと。

あのゲームでは、神様転生の間が再現されていたけど。余程、不評だったのか今回は普通に草原だったと言っておこう。ナビゲートピクシーの言では、そういう場所もあるにはあるらしいけど。そこら辺は、完全にランダムなんだそうだ。つまり、俺は普遍的な場所に飛ばされたって事か。

なので、今回はナビゲートピクシーを発狂させなくても良いらしい。前回は、発狂させてNPCからの好感度が下方修正されちゃってたからな。全く、遺憾な事だ。その上、俺にはやりたい事もできたのでササッと進めてアバター作成にまで進めた。そして、前もってスキャンしておいたデータでアバターを作る。途中、リアルモジュールと異なるとか言われたけれど、そのデータでアバターを作成する様に押し通した。

 

「本当に、これで良いんですか?」

 

「ああ。それでキャラクターを作ってくれ」

 

「ですが、本当に肖像権に引っ掛からないんですよね?」

 

「問題ない。本当に、引っ掛からないからソレで作ってくれよ。大丈夫だって!だって、ソレは―――」

 

「……………………わかりました!では、このデータで貴方のアバターを作らせて頂きますね!!」

 

こうして俺は、とある姿でゲームを開始したのだった。

そして、飛ばされて行ったゲーム世界は前の世界とは似ても似つかない場所だった。前の時は、大きな都市を連想させる様な光景が広がっていたのに、今回はどこぞの田舎と呼べる様な町?村?に降り立っていたからだ。つか、ここまで変えられていると別のゲームにログインした気までしている。

いずれまた、あの最初の街みたいな場所に辿り着けるかも知れないがソレはもう最初の街ではなくなっているのだろう。

少し、寂しい気もしたけど俺はゲームを進める事にした。

それじゃ、定石通り住人のNPCに図書館の場所を聞いてみよう!それで、図書館の場所がわかったら入場して情報を集めれば良い。また、遠回りさせられるなら同じ様なルートで狩りを続けるだけの話である。さぁて、今回は身分証は必要なのかなぁ?そうでないなら、色んな場所にウロウロできるっていうのに……そう、考えに耽っていると唐突に悲鳴の様な驚きの声が背後から聞こえて来た。振り返れば、そこには驚愕の顔を貼り付けた白亜の姿がある。いや、まあ容姿自体は変化していたけれど。紛うことなき、ガチでイリヤスフィールな白亜がそこに居た。その白亜が、俺を凝視してワナワナと肩を震わせている。いや、その驚愕の原因は完全に俺なんだけれど。そこまで、驚く様な事……かも、知れない。

 

「ア、アンタ、神崎大悟、よね!?」

 

「…………リアルネームは、出さない方が良いぞ?」

 

「う、うぅ、ご、ごめっ!っていうか、アンタがそんな姿で歩いているのが悪いんでしょう!?」

 

「はぁ?別に、俺がどんな姿で歩いていたって構わないだろう?別に、生きてる人間って言う訳でも無いのに……」

 

「だからって、そんな姿で歩いてたら驚くじゃない!?」

 

「まあ、わからないでもないけど。とりあえず、本名で呼ぶな。キャラクター名は、サイトゥーという……」

 

「なんで、サイトゥーなのよ!?」

 

「いや、だって真命を使う訳にも行かないだろう!?」

 

「だからって、デス◯ーチみたいな名前にしなくても!!」

 

良いじゃんか、ネタなんだから。そりゃ、知り合いに会ったら何かしら言われるとは思っていたんだぜ?でも、思いついたら何故かとても面白くなっちゃったんだ。なので、ナビゲートピクシーに無理を言って生前の『山田満男』の姿をアバターにして貰った。それで、プレイを始めたんだけれど……まさか、こんなにも早く知り合いと出会う事になるとは、ね?しかも、この姿をするのに肖像権云々と言われるとは思わなかったし……ホント、散々だよ。でも、俺の意図は伝わっただろうからコイツも直ぐにキャラデリして……って、コイツには無理なのでは?このゲーム、性別とか変えれたっけ?いや、そんな説明は受けていないからあの姿で女の子キャラにでもなるんだろうか?なんとなく、白亜には無理難題なのでは?それに、他のメンバーで過去の姿にしたらTSする奴がチラホラ居るんだけれど?さて、ススメるべきか止めさせるべきか……わからないな?本当なら、幼馴染み全員で嘗ての幼馴染み(容姿)をする予定だったが難しそうだ。

 

「とりあえず、お前は止めとけ……」

 

「いえ、為せば成るハズよ!!」

 

「いやいや、俺が悪かった。だから、お前はそのままでいてくれればそれで……」

 

「嫌よ!私も、嘗ての自分を取り戻したいの!!」

 

それって、無理なんじゃね!?

俺の時でさえ、肖像権で止められたのに白亜は性別で止められると簡単に想像できた。いやいや、マジで運営の人達を困らせようとしてるんじゃねぇよ!?

お前が、色々と無茶を言えば確実に俺が叱られるパターンに陥るんだよ!!マジで、勘弁してくれぇ!!嘗ての姿で没入ゲームをプレイしようとした俺は、自業自得ではあるが幼馴染みの一人が暴走してとても面倒な悪戯になったのだった。

 

 

 

 

 




とりあえず、加速倍率がアレだったので面倒くさくなった作者は組織の掲示板にカキコwww。そのまま、違法行為として取り締まりましたとさwww。でも、普通にヤバい倍率だったからな?精神と時の部屋レベルの加速率とかかなりヤバげだろう?一日、インできなかっただけで他のプレイヤー達から置いてけぼりを食らうんだぜ?まともに、リアルの生活をさせる気が無いとかありえないだろう?
そりゃ、ゲーマーで廃人系の人ならドンと来い!なんだろうけど一般人もいるからゲームとしては破綻してたんだ。
まあ、廃人仕様だとするなら廃人が大喜びしそうなんだけど。精神と肉体の乖離が酷い事になりそうだったので止めた。マジで、健康被害とか出そうだったからな?
あの加速率は、オフラインでこそ輝くというモノだよ。オンラインでは、10倍くらいが相応しい。まあ、10倍でも多いくらいなんだけれど、ね?

適正倍率は、やはり4〜7倍くらいじゃ無いかなぁ?最大は、8と言いたいけど。それも、どうかと思うし?ぶっちゃけ、リアル時間で二時間置きに30分の休憩を入れてプレイして欲しい所。脳神経の伝達速度云々で大丈夫とは思えない。特に興奮したら心臓が早鐘を打つんだから精神と肉体の乖離がヤバい事になりそうだ。特に、セク◯スができるゲームなんかは特に危険度が高いんじゃね?知らんけどw。体感時間の加速によっては、脳神経が焼き切れるんじゃね?と想う今日此の頃。怖いイメージしか思い浮かばない。


後、コメディになる様に書いてるけど…シリアス系の禁断症状が出始めたよ。神崎くんが、徹底的に社会的地位を失ったりトーマを徹底的にボッコボコにしたりし始めてる。
神崎(トーマ)のHPはもう零よ!?とか、全く言えなくてそれだとマイナスになるんじゃ!?みたいな事になってるよ。◯◯のHPは、もうマイナスよ!?って感じ。そこまでしちゃラメー!!とか、静止しないと行き着く果てまで行っちゃいそうwww。シリアス…リョナ…シリアス…リョナ…成分が足りない!!
じゃ、作者がコメディでは無くリリなのに干渉したらどうなるかというと…無印だったら、プレシアの眼の前でアリシアの遺体を木端微塵にするだろうなぁ?なまじ、アリシアの遺体が綺麗だから生き返らせれると勘違いするんだよ!って言って、レールガンで吹き飛ばすかと。
プレシア、発狂確定!アレ以上の狂った状態になるだろう…か、ら、の、暴走?魔力起爆?いずれにしても、とんでもない事になりますねwww。どういう結末になるかは…知らん。まあ、碌でもない結末だろう。え?それでも知りたいって?下手なパンドラより、地獄の結末だぞ?それでも良いなら……最悪の場合は、プレシアをフェイトの目の前で惨殺するんじゃね?それで、解決したとか言ってそう。
フェイト、ドロップアウトルート。
A’sは、空に返す場面で管制人格からナハトを奪って制御下に収めるかも?つまり、リインフォース生存ルートかな?一瞬、幸せMAXで喜ぶだろうけど…世間の風当たりがヤバい感じで社会的に終わるんじゃね?もしくは、ドン底から這い上がる事になるかも?はやては、大変なルートですね。
以上を加味して……Striker’sは、ミッドチルダが消滅の危機に陥る可能性があるかな?機動六課が、成立しなくてバラバラでジェイル一味に対応する事になるかと。
フェイト居なくて、機動六課は成立してなくて、ミッドチルダ消滅の危機と…状況的に最悪だな?前準備が無いから、クロノは間に合わないだろうし敵は増える。スバルとギンガが、ジェイル一味に加担。ティア居ない、エリオもキャロも居ない。ナンバーズも抑えられなくて、ルーテシアも暴走し続けて聖王のゆりかごは衛星軌道上に到達。からのミッドチルダ攻撃!!は間違いない。コレをひっくり返すんですね?わかります。多分、ヴィヴィオは助からないんじゃ無いかなぁ?誰も救われない結末が待ってますw
まあ、こんな感じになるのでコメディになる様に頑張っている訳ですね?その他の要素も組み込んで、新たにストーリーを立ち上げて混ぜっ返して現在迷走中www。辛いwww。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。