絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三六〇話

Re:

 

 

 

予想に漏れず、二人のイレギュラーが【堕ち神】へと堕ち掛けている。あの黒い霞の様なモノは、きっと呪いとか怨念とかそういう負のエネルギーだろう。それが、視認出来るレベルまで濃度を上げてしまったと見える。ここで、下手に『俺TUEEE』とか『俺SUGEEE』とか挑発したら即堕ちしそうだ。まあ、何もしなくても普通に戦ってるだけで堕ちそうだけど。攻撃する度に、色々と喚いて来るからイレギュラー達の性質が手に取る様にわかる。

喚かれる内容から考察すると、良くわからないプライド?を持っていて世間を賑わせる的な事を語っ来る感じがするんですが?これ、アレですよね?ほら、ネットサーフィンとかしてたらポッと出て来る『俺の発言、世間に超影響力あるんだぜ?』とか言って一人喚いてスルーされてるお馬鹿さんみたいな気配がする。

下手に同意すると、超強気になってヒャッハーするアレだよアレ。俺的には、勢いが落ちて来たら間の手入れてやって調子付かせ放置。暫くして、また勢いが落ちて来たら間の手を入れてやりヒャッハーさせ以下ループ。面白いので、希に遊んでやるんだけど……ほぼ、作業な間の手になるので直ぐ周囲が察して黙る彼の生け贄くんだ。皆、色々と面倒なんで『スルーしろ』と助言して来るけど……本人が察するまで、間の手叩きで心へし折る鬼畜の作業。

二度と、ネットにすら書き込めなくなるストレスとか鬱憤を溜め込んでいるトラウマ持ち……みたいな感じがする。

因みに、【組織】の掲示板には過去……そんなトラウマ持ちを量産する様な事をやらかしていた人々が居た。まあ、見掛けたというか書き込み始めた頃に注意として紹介されたんだのだけど……それを、やらかしてたのはセイビアさん(笑)と【鮮血の】さん。

何してんのかな?と思って読み進めたら、喧嘩を売って来た馬鹿の個人情報を晒し自宅を特定し……家にまで押し掛け、ガチなトラウマを刻むという鬼畜な所業をやらかした!という内容だった。

 

マジで、何してんの!?あの人達は!?

 

なので、掲示板の住人が周囲へ注意喚起として定期的に呼び掛けてくれている。そのお陰で、そういう芳ばしい輩は余り出て来ない。だが、そんなトラブルメーカー共に喧嘩売った生け贄くんには敬意を覚えざるを得ない。

何を考えて、そんな事をやらかしたんでしょうね?

《旧・神族》との繋がりも考えたけど、当時の調査ではそんなモノは出て来なかったらしいので本物のお馬鹿さんだったという結論。その後、掲示板ではそういう輩が希に現れても全力で周囲が阻止してくれるので安心安全な場所と化していたりする。まあ、それでもクレーマーはいるんだけどね(笑)。つか、情報系の【組織】だとわかっている癖に喧嘩を売った馬鹿が悪いんだけどさ。

世の中には、理解不能な方々が居るんだよ。

 

「ふぅ……」

 

「ごのぉ!舐めやがっでぇ!!」

 

「んあ!?あ、ごめ……やらかした!?」

 

つい、思考に意識を取られて呆れた様な溜め息を吐いたら……何を勘違いしたのか、逆上するイレギュラー達。

その結果、黒い霞を纏うだけだった彼等は一気に真っ黒に染まって獣と化した。

あーあ、堕ちちゃったよ。え?これ、俺がやらかした事になんの!?まあ、堕ちてくれた方が殺す理由にもなるので楽で良いのだけれど……管理局にも伝わるので記録中に成らないで欲しいかな。色々と、問題になるだろうし……マジで!【堕ち神】に成らなければ、模擬戦と言い張って揉み消せるのにマジウゼェ。

それと同時に、世界が俺を利用しているのも確定だ。

でなければ、【堕ち神】に成り易いイレギュラーがこんなにも送り込まれて来る事もない。こりゃぁ、本格的に使われている感じだな。

 

「俺は、爆弾処理班じゃねぇつーの!!」

 

「では、不用意な《時渡り》は控えて下さい」

 

「ファ!?」

 

返って来るハズのない返答が、返って来て驚きの余り振り返ったら見た事の無い人物が居て、振り返った俺の前に入れ替わる彼の様に割り込み【堕ち神】を退けてくれていた。慌てて、前を向くも既に【堕ち神】と化したイレギュラー達は遠く離れ位置に誘導されていて俺はフリーとなっている。

 

「え?あ、使い魔さん?」

 

「はい。別動隊の者です」

 

「あー、別動隊!そんな話を、師匠に聞いた事あるわ……」

 

「正確には、【堕ち神】の処理班ですね。基本的には、世界の歪みが無く【堕ち神】の処理だけの世界に送られる部隊と言えばわかりやすいですか?」

 

「おぉ!?あ、はい。超、理解しました!」

 

つー事は、この世界には師匠の手が要らないから使い魔のみが送られて来ているって事だな。じゃ、俺が前回訪れた世界の事も報告しておくべきだろう。なので、前回の世界について報告してみたら俺の《時空石》を捕まれてジロジロと何やら確認している様子。暫くして、不意に放された後は師匠が展開する様なウィンドを開いて何やら調べているみたいだった。

 

「はい、問題ありません。その世界も、【堕ち神】の処理だけの世界なのでMasterに連絡する必要もないですね」

 

「あ、はい。了解です!」

 

「それと、乱暴にして申し訳ありませんでした。つい……」

 

「つい……?」

 

「我々の仕事を増やしやがったのか!?と思ってしまいまして……寧ろ、手伝って貰った方でした」

 

「あ!申し訳ありません!!」

 

「いえいえ、こちらこそ申し訳ございませんでした」

 

物腰は、柔らかい感じだけど……この人、師匠の信者さんだ!!師範代達と同じ空気を纏っているので、下手な事をしていたらプチッと殺される所だった!!マジ、怖い!!

 

「とりあえず、三体の内二体は引き受けますので残りはお任せします。ああ、聖剣を使われるのでしたら誘導は任せて下さい」

 

「え?……なんで?」

 

「聖剣エクスカリバーでしたか?アレの光であれば、【堕ち神】の呪いも打ち消せますからね。まあ、利害の一致というヤツです」

 

「ああ。呪いのブチ撒けが起きないのか……」

 

「では、お願いしますね?」

 

「マジか……ああ、クソッ!!」

 

結局、俺は爆弾処理班として使われる事になるらしい。色んな意味で、彼等の役に立てると言うのならそれはそれで構わないけど。

俺のハーレムがぁ!!とは思うものの、【堕ち神】の呪いをどうにかしないと結末が報告書の様になる訳で……最早、迷っている暇は無かった。

 

「利用されてやんよぉ!畜生!!」

 

腰に、ぶら下げているだけだった聖剣を抜き最初に【堕ち神】化したイレギュラーに向かって突撃する。暴走するイレギュラーを牽制してくれていた使い魔から、タゲを受け取った俺はある程度他の使い魔の位置を見つつ斬り合って行く。斬り合っている間に、俺は【堕ち神】の腕の腱を切り裂き腕が持ち上がらない様に使えない様にするのも忘れない。《天の鎖》と言えども、【堕ち神】が本気で暴れたらどうなるかはわからない。よって、出来るだけ消耗させるか腱を切り裂いて力が入りにくくしておく必要がある。

まあ、かなりの技術が要るけど相手の猛攻を回避しつつ腕の腱がある場所に剣を当てて引くだけの簡単なお仕事だ。一応、何とかなるっちゃぁ何とかなるので問題はない。

とりあえず、聖剣に供給する魔力の圧を上昇させつつ《天の鎖》を使うタイミングを見計りイレギュラーの位置が一定間隔になった所で相手取っていた【堕ち神】を絡め取る。そして、その延長線上に間合いを取った。

聖剣を両手で持ち、天を指し示すかの様に掲げる。

 

「はああぁぁぁ……集束!」

 

大きな溜め息を吐き出して、集束砲を使う様に見せつつ聖剣に魔力を食わせて行く。周囲の魔力を、貪る様に取り込んで行くその様は聖なる剣とは思えない程に暴食だが……その輝きは、間違う事なく聖剣だった。そう言えば、これの本来の持ち主もありえないくらいの食いしん坊でしたね(笑)。似てるっちゃ似てるか……。

 

「行きます!……エクス、」

 

『誘導しました!』

 

『以下、同文』

 

「カリバアアアァァァァ!!!!!」

 

地面に叩き付ける様に振り切った聖剣から、流星の如し光の奔流が溢れ出して行く。

世界の全てを、山吹色に染め上げて駆けるそれは確かに多くの人々が憧れる最高の武具だろう。分相応だとわかっていても、多くの愚か者が求めて止まない最強の代名詞。

なんで、こんな重い物……頼んじゃったのかなぁ?俺。

ふと、思考が悪い方に嵌まったので心へし折れる前にハラオウン支部に送っていた映像送信を切る事にする。

まあ、真名解放の光でまだ何も見えませんけど(笑)。

何となく、意味深な感じで終了させる。

つーか、段々これ持ってるのシンドクなって来たんですけど?まあ、捨てても色々と面倒なので王の宝物庫に埋蔵してるけど。つか、これ……魔改造されて無いよね?

昔、師匠が『中身空っぽ』とか言っててその中身を刻んでいる!という様な記憶があるんですけど!?

記憶が遠過ぎて、かなりあやふやなモノではあるけど。

フフフ……おかしいなぁ?エネルギー的なモノを、消し飛ばす事は出来るけど……呪いの浄化とか、出来なかった気がする。

 

 

 

「…………………………」

 

 

何故か、近付いて来る使い魔。

 

 

「?」

 

 

 

 

キリッ( ・`д・´)+

 

 

 

 

「否定は、しない!!」

 

 

 

      Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン!!

 

 

 

心、読まれたあああぁぁぁぁ!!!!!

 

つい、心配そうに聖剣を眺めていたらいつの間にか寄って来た使い魔に肯定される始末。というか、心読める人が多過ぎる件!!てか、読まないで下さい!!等と言っても、笑って誤魔化してくるだけなので意味はない。

まあ、永遠と言い続けばするけど。

 

「魔改造済みの聖剣とか……」

 

「諦めも必要ですよ?」

 

「必要じゃねぇよ!?それに、諦めたくねぇよ!?」

 

「安心して下さい。中身が、組み込まれただけです」

 

諦めろと促して来る使い魔さんと話し込んでいると、背後から来た使い魔さんがフォローしてきてくれる。

だが、中身が組み込まれただけって言っても魔改造である事に変わりはなかった。

 

「別に、賢者の石(青)を使った魔改造をされた訳じゃ無いんですよね?なら、大丈夫ですよ?」

 

「中身だけと言うのなら、【聖剣】としての概念が組み込まれただけでしょう?言う程、魔改造って訳じゃありません」

 

「そうですよ。与えられた、意思を持つ剣みたいになった訳でも無いですし……『きゃるーん♪』とか言い出さないでしょ?」

 

「まあ、『きゃるーん♪』は笑ったけど(笑)」

 

「カハッ!」

 

唐突に、人のトラウマを抉って来る使い魔さん達。

つか、何故その暗黒歴史を知ってやがる!?まさか!!

 

「「報告書、読みました!」」

 

ついでに、その時の映像もしっかり確認したそうだ。

 

「プライバシイイイィィィィ!!!!!」

 

「報連相は、大事ですよね?」

 

「数多の世界で活動する以上、報連相は必須ですよ?」

 

止めて下さい!俺の心が……し、死ぬっ!!!

 

「大丈夫です」

 

「殺さずに、いたぶる方法は熟知してますので!」

 

「止めて!」(*ノДノ)

 

羞恥心のみで、死ねる!!あれは、思い出してはイケない汚点なのだ。俺は二度と、あんな破廉恥な行為をする気はない。

そこそこ、スレンダーだとはいえ筋肉質な俺がヒラヒラした魔法少女な衣装でブリッ娘なががががが。ごめんなさい。勘弁して下さい。本当に、心がへし折れてしまいそうです。うぅ……。

 

「そう言えば、支給されたPCはお持ちでありませんか?」

 

「うぅ……もう、ゆるちて……」

 

「おっと、やり過ぎましたか……」

 

「幼児退化してますね……」

 

「このネタは、封印ですかねぇ?」

 

「いやいや、精神を鍛えればなんとかなりますよ(笑)」

 

「よし、テオルグにはそう伝えておこう(笑)」

 

「うわあぁああぁん!!!」

 

使い魔さん達が、鬼畜過ぎるぅ!!!

 

 

閑話休題。

 

 

 

 

暫くして、落ち着いた俺は使い魔さんの質問に答えていた。

 

「あの、凍真が持ってる様な腕輪型PCッスか?」

 

「はい。【組織】に所属する云々はさておき……一応、型落ち品ですが渡されているハズなんですけど?」

 

「宝物庫に入れたまま、放置してますね」

 

「……何故でしょう?アレが使えれば、報告書も書き放題で掲示板も見たい放題ですよね?」

 

「ああ、まあ……でも、基本俺って前衛で戦う戦士なんですよね。なので、壊れないか心配で……それに、SAOモドキ世界では秘密基地があったんで不便じゃ無かったんです」

 

「ああ、成る程」

 

「でも、今は不便なんですよね?」

 

「まあ、多少は……でも、使うとしたら安全な場所でイレギュラーの乱入がない状況でしか使えなくて……」

 

支給品の腕輪型PCは、何故か使えない状況に巻き込まれる事が多く……未だに使った事はない。最初は、師匠が傍にいたお陰で秘密基地が使えて、そのままSAOモドキ世界に固定されてしまったので使う必要がなく。師匠と別れてから、一人《時渡り》をした先では使う暇が無かったからな。それに、腕輪型なので格闘戦や近接攻撃戦を旨とする俺にはおいそれと腕に嵌めて要られるハズもなく。

結局の所、宝物庫の肥やしと化していた。

出来るのなら、大きくても良いから宝物庫に入れていても使える仕様のPCが欲しい所。でも、その場合はオーダーメイドになるだろうからお金が足りないと思われる。

 

「なーに?オーダーメイド?」

 

「……………………」

 

あるぇ!?おかしいなぁ……何やら、【鮮血の】さんッポイ幻聴が聞こえて来たんですけど!?つーか、ここ【魔法少女】の世界であってSAOモドキ世界じゃ無いですよね!?なのに、なんで【鮮血の】さんッポイ声が聞こえて来たんだろう……ははは。ヤバいです……何故かはわからないけど、振り返れそうにない。

だがしかし、件の人はこちらの心情お構い無しに俺の首に腕を回しギュッと抱き付いて来た。何故だ!?何故、この人がここに居る!?まるで、背後霊の様に背中へおんぶ状態で出現した【鮮血の】さんは最初から居たかの様に話に割り込んできた。

 

「なんで、居るんですかね?」

 

「ははは。双夜の使い魔は、辛辣だなぁ……」

 

「湧いて、出て来ましたね……新手の『G』でしょうか?」

 

「本当に辛辣だな!!違うよ、普通に転移座標を間違えただけだからね!?良くあるんだ。新しく、座標が増えると何処に出るかわからなくなるんだよ!!」

 

「ああ。俺のが、増えたからッスか……」

 

「そ。一番下に、良く行く座標を置いてたからね。んで、いつもの間隔で跳んだら神崎くんの《時空石》に向かって跳んじゃったって訳!だから、湧いた訳じゃないよ!!」

 

「馬鹿ですね」

 

「間抜けですね」

 

「神崎くん、ホントに双夜の使い魔が辛辣なんだけど……」

 

「え?こんなもんじゃないんですか?」

 

とっても、面倒臭く感じたのでその辛辣さを普通に持ち上げてみた。すると、【鮮血の】さんは『え!?』って顔をして使い魔と俺を交互に見る。使い魔さん達も、ちょっと驚いた様子だったけど平静を装ったのか当然的な顔でスルーしていた。

 

「え!?これ、普通なの!?」

 

「普通ですね。つか、オーダーメイドは無理ッスよ?お金がありませんので勘弁して下さい」

 

「え?あ、うん?……あ、いやいやいや。前の分を返してくれれば、支給品扱いに出来ると思うよ?まあ、型落ちしてたら購入して貰う事になるだろうけど……君が来てから、まだ型変わりしてないハズだし……ねぇ?」

 

「そうですね」

 

「まだ、型変わりはしてませんね。アップデートは、何回かされましたけど……型は、まだですね」

 

「って訳だから、支給品を返してくれるかな?ああ、直ぐには新しいのを用意出来ないから……でも、使わないんだよね?」

 

「そうですね。一度、立ち上げただけで設定とかは未だですね。まあ、メールとかをちょっと使ったくらいでしょうか?」

 

ホントに初期の頃の話だけど、報告書をメールで送ったり送られたりしただけなので、それ以外に使った記憶がほぼ無い状態だ。宝物庫から、取り出して見ればカスタマイズもされていないほぼ完全に新品同然な腕輪型PCが出て来た。それを【鮮血の】さんに手渡すと、直ぐに立ち上げて中身を確認し始める。

 

「ホントに、使って無いねぇ……」

 

「メールを、数回しか使ってないですね」

 

「元ヲタクなのに、工口サイトにすらアクセスしてないとは……」

 

「何を調べてるんですか!?何を!?」

 

「ははは。ただのお約束だ(笑)」

 

全く、油断も隙もあったもんじゃねぇ。こうして、人の弱味を掌握して行くんだな!?コイツ等は!!まあ、普通に検索等を使っていればそういう履歴は蓄積していくので復元すら出来る人からするとウマウマな話なのだろう。嫌だなぁ……この人。

よし、今後は壊す様にしよう。殴って壊せるのなら良いが、無理そうなら水没させるけど対策されているだろうし……なら、聖剣エクスカリバーの真名解放で蒸発とか?

それで駄目なら、宝物庫に死蔵だな!!

 

「とりあえず、思念でコントロール出来る様にしておいて下さい。そうすれば、戦闘中でも何とか出来そうです」

 

「OK。そういうのは作った事あるから問題なし。所で、神崎くんはピアスとか大丈夫な人?」

 

「え?あー、まあ、大丈夫ですけど……」

 

「じゃ、ピアス型で良いかな?」

 

「ピアス型?そこまで、小さく出来るんですか!?」

 

「いやいや、流石にそこまで小さくはないよ?出来るのは、送受信程度で本体は君の宝物庫の中だよ(笑)。操作は、思考操作か音声操作で良いかな?思考入力とか、色々可能だよ?ああ、面倒だからチュートリアル・システム入れて置くんでそっちで確認してね?他にはーーー」

 

なんか、色々言ってるけどその殆どが意味不明。とりあえず、思念でコントロールが可能だという事はわかったので良しとする。

つか、ピアス型で思念コントロールとかどうやって?とも思ったけど……出来るなら、それはそれで別に良いと思われた。ぶっちゃけて言うと、思念でコントロール出来たとしても使うのはメールとか報告書とかのWordくらいなモノだからだ。目の前で、普通に検索履歴を確認された手前……別サイトを検索する気には、ならなくなったというのもある。まあ、そもそも師範代(♀)達が傍に居たのもあって早々見る事が無かっただけでいずれはとは考えていたんだけだけど。今回の事で、ほぼ見ない事が確定した。

というか、翼が居る時にそんなサイトを漁れる訳がないし……部屋に籠っていれば、師範代達に外へ連れ出されて修行や鍛練が始まるだけなので余り意味はない。

 

「そういうのは、凍真で間に合っているから……」

 

「え!?トーマ、工口サイト見てるの!?OK。今度、メンテナンス装って確認するね?」

 

「……………………」

 

危機一髪とは、正にこの事か!?サイト見ないぞ!と決めた所で、この爆弾投下である。いや、本当に……【鮮血の】さんの言葉を気にせず、何の危機感もなく工口サイトを漁っていたらとんでもない弱味を握られる所だった!!そういうサイトには、その人物の嗜好がモロに出るからなぁ。そんなモノが、他人に流出すればどうなるかなんて考えるまでもない。

 

「妖精さんと一緒に居た事が、どんな風に影響しているのかとか調べる絶好のチャンス!」

 

「Yesロリータータッチ上等さんの再来にならないと良いですね」

 

「ゴフッ……!!」

 

あ、使い魔さんの一言に【鮮血の】さんが血反吐を吐いてブッ倒れただと!?そんなに、ヤヴァイ人だったのか『Yesロリーター!!タッチ上等』のコテハンは!?まあ、たまに大騒ぎしている文面を見掛けるけど……遠く離れた場所から、文面を読んでいるだけなので然程気にはならない。

 

「組織に戻ったら、施設が破壊され設備が無くなっているんですね?わかります」

 

「カハッ……!!」

 

「休暇中なのに、それでまた時間が埋まるんですね?お疲れ様です!頑張って下さい!!」

 

「グハァ!!」

 

KO!カンカンカン!!という、イメージ音が頭を過ったが何も言わずに黙って置く事にする。下手に何かを告げれば、それがトドメになる可能性もあるので支給品の為に口を紡ぐ。そのついでに、不貞腐れ倒れ伏せる【鮮血の】さんを拝んで置いた。もちろん、追い討ちでは無くオーダーメイドのPCが出来るだけ良いモノになる様を願ってだったのだが……何故か、勘違いされる。

 

「まだ、死んでないよ!?」

 

「何も言ってません……」

 

「なんまいだー♪ なんまいだー♪」

 

「止めろ!魑魅魍魎でもないよ!?」

 

「oh!死んでしまうとは情けない……」

 

「うわああぁぁぁん!使い魔達が、辛辣過ぎるぅ!!!」

 

いずれにしろ、俺の行動がトドメとなり【鮮血の】さんがガチ泣きに突入してしまった。とりあえず、嘘泣きだというのはわかっているので【鮮血の】さんを放置して空を見上げたら魔法少女達が居たので視線を戻す。そう言えば、聖剣エクスカリバーを穿ち放った所で通信を意味深気味に切ったんだった。

そりゃ、あんな風に終わられたら気になりますよねぇ(笑)。

そして、急行してみれば三人の大人が小学生くらいの少年を泣かせている現場を発見。こんだけ場面がコロコロ変わってたら、普通に混乱すると思われる。戦いはどうなった!?とか、人が増えて子供を泣かしている!?とか訳がわからないですよねー(笑)。

 

「あー、原作組が来てるんだけど……」

 

「え?…………ああ。本当ですね」

 

「我々には、関係ないのですが……」

 

「関係ないけど、それでも首を突っ込んで来るのが時空管理局のクオリティー。事情聴取ッスね……」

 

「「なんて、面倒な……」」

 

「逃げます?つか、爆弾は処理されたんですから逃げても問題ないと思われ……調度、生け贄も居ますし……」

 

言って、未だに嘘泣きしている【鮮血の】さんを見る。つか、自分の声でこっちのヒソヒソ話が聞こえてない様子なので今なら離脱が可能そうだ。使い魔達とアイコンタクトを終えた俺は、原作組がこちらと接触して来る前にその場から離脱した。というか、使い魔さん達と同方向に逃げる。

 

「フレールくん、来てるんですよね!?」

 

「「もちろん!!」」

 

「じゃ、妖精転移に便乗させて貰っても?」

 

「「良いよ!」」

 

「お前等!置いて行くなよ!!」

 

了承を得た所で、背後から追い付いて来た【鮮血の】さんが非難の声を投げ掛けて来る。だから……というか何というか、つい俺達は声を揃えて苦々しい一言を呟いた。

 

「「「チッ!付いて来やがった!!」」」

 

「ちょ!?なんで!?」

 

 

 

 

 




囮にしてるのに、付いて来たら悪辣な対応をされても仕方がない。というか、神崎くんまで何で逃げてるのかなぁ?
やっぱり、最初のスカさんとの出会いが影響しているのかな?だろうなぁ……まあ、現状的に問題らしい問題は全て解決しちゃったッポイのでまた《時渡り》ですね(笑)。
というか、そもそも神崎くんの目的に適した世界が早々見付かって堪るものかよ!!って訳で、目的に適した世界探しからなのは言うまでもない。そのついでに、使い魔達がやってる爆弾処理という名の【堕ち神】処理を手伝わせようと思っただけだから(笑)。目的に適した世界が見付かるまでは、《時渡り》ばっかりなお話でしかない。なので、それまではもうちょっと付き合ってね?


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

どうでも良い話し。

さて、今回もVRネタで盛り上がって行きましょう!
前回では、ブラック企業を題材としましたが……今回は、週間ジャンプを毎日発売させるには!?というネタです。
まあ、物理的に無理な話なんですけどね(笑)。ああ、物理的にとは言っても電子書籍としてなら普通に出来そうですけど(笑)。何はともあれ、週間を毎日に変える為には!
やはり、VRシステムの体感時間の加速を使います!!
あれなら、オフライン系個人用『秘密の小部屋』的なプログラムが作れれば行けると思われます。まあ、SAOでキリト達が広めた簡易VRパッケージがあれば普通に出来ますね。あれを使って(作って)、オフラインの個人用『秘密の小部屋』をプログラミングすれば個人部屋を再現し体感時間加速で出来ると思うんですよ。オフラインなので、ネット回線に繋げる必要もなく……PCの性能によっては、超軽い体感時間の加速が可能な小部屋となるでしょう。
ついでに言えば、外部から家庭用ゲームデータをインストール出来る様にしておけば時間が無くて出来なかった積みゲーも消化しきれると思われる。ああ、ますます欲しくなる仮想現実。誰か、作ってくれませんかねぇ(超他力本願!!)?話しが逸れました。戻しましょう!!
まあ、普通に漫画家さんや小説家さんが重宝しそうなシステムですよね?簡易VRパッケージで作られた『秘密の小部屋』とか……メッチャ、バカ売れしそうです(笑)。
兎に角、それがあると仮定して……週間ジャンプが、毎日ジャンプにならないかなぁ?と思ったのが始まりです。
まあ、普通に無理な話なんですけどね?だって、電子書籍では可能そうですが……物理的に、印刷所がBANしちゃいますからね。24時間フルで稼働させても、無理だろうなぁ……。後、運転手の運ちゃんが死にます。
ただ、漫画家さんや小説家さんの負担は減りますけど。
経費とか、人件費とか……色々なんとかなるので(笑)。
全部、対応パッケージを購入すれば初期費用以外は必要無くなります。インク代も、画材代も不要になりますね?
その辺りの産業が殲滅されますけど。画用紙とか、背景素材とか……経費が、いっぱい浮く浮く(笑)。時間もたっぷりだから、アシスタントを雇う必要も無いですね(笑)。
VRの活用法が、割りと汎用的で笑えます。デメリットとしては、脳が疲れ過ぎる事でしょうか?加速してる分、必要以上にシンドイと思うんですよね。まあ、休み休みやれって話ですね!タイマーとか、付けられそうです(笑)。
他にも、18禁ネタですが……顔の無い等身大のフィギュアに、アイドル等の顔や身体データを入れてーー肖像権の侵害に当たりますが(笑)ーーおかずとして使用する事も出来ます。データ流出には御注意を(笑)。アニメキャラでも可。
データ入力ミスで、自分好みの体型にも出来そうですけど(笑)。……VRなら、私でも元気になるかな?なったら良いなぁ……ん!?ありゃ?週刊誌を毎日誌にしよう考察のハズだったのに小部屋ネタになっちゃってるよ(笑)。( ´∀`)
まあ……結論としては、実物は無理だけど電子書籍なら行けるんじゃね?って事でOK?それでは、以上になります。
VRの活用法考察でした!!

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

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