絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三三二話

Re:

 

 

 

目が覚めると、両隣に誰かの温もりを感じる。というか、いつ眠ったっけなぁ?寝る前の記憶があやふやなんだけど……はて?

あれから、世界の調整を始めて半年余りが過ぎていた。

右を見れば、アリちゃママ。左を見れば、すじゅかママ。

年齢的に、『ママ』と呼べるモノではないけど……俺の見た目を、五歳程度で固定したので『ママ』と呼んでいる。

ただ、『ママ』と呼ぶより『お姉ちゃん』と呼んだ方が良いんだけど本人たっての要望なので『ママ』と呼んでいる。

その結果、こうして一緒に寝る事も良くある話だ。

まあ、転生者達には血の涙を流して羨ましがられたけど(笑)。手は、出せないよ?と言ったら『それも拷問だ』と答えられた。

そして、最近その転生者に残酷な悪戯をしたのだが……余りにも残酷過ぎて、一人引き籠りになってしまったという話をしよう。

こればっかりは、想定すらしていなかったんだけど……ちょっと、嵌まり役が居たのでフェイトちゃんとリインフォースⅠに協力を仰いだらすんなり通ってしまったので外堀を埋めてみた。

まあ、悪戯事態は簡単なモノだったんだけど……割りとアッサリ、フェイトちゃんがボケをかましてくれたんで凄まじい一撃(衝撃)になったモヨウ。本当に、そんなつもりはなかったんだよ?だけど、まさかフェイトちゃんがあんな誤解を招くボケをやってくれるなんて考えもしなかった。

ああ、悪戯の内容は転生者達の『転生前の容姿で、恋仲のフリをさせる』っていうモノだったんだけど。イケメンに転生した、そのアイデンティティーをブチ壊すだけの簡単な悪戯だった……ハズ。なのに、フェイトちゃんが転生者達に『これが、生前の姿なんだよね?』と訊ね、その上で『こっちの方が良かったんじゃない?』的な発言をしたモノだから転生者達は轟沈した。

新生アースラのブリッジに続く通路で、生前の自分と腕を組んでデートするフェイトちゃんが『こっちの方が良い』発言。超絶って訳でもないけど、ちょいブサメンな元自分を気に入っている的発言をする憧れの女の子。イケメン=モテモテが、常識だと思っていた彼等に取ってどれ程の衝撃となった事か俺には想像も出来ない。対象の転生者は、その場で床に沈み涙で水溜まりを作る程度にはショックだったモヨウ。もう一人の方も、似た様な結果になったので憐れとしか言い様がなかった。

 

「そりゃ、地面に足が着いていなさそうなイケメンと、足が地面に着いているブサメンならブサメンの方を取るだろうな……」

 

「意味不明なんですが!?」

 

「ん?ああ……要は、現実味の薄いイケメンと現実感のあるブサメンならブサメンを取るのは当たり前だろう?誰だって、絶世の美青年……ああ、美女でも可。を、目の前にしたら現実味が薄れて憧れ止まりになるけど……ちょっと、劣る程度なら現実感があるから簡単に手を出してしまうって奴だ」

 

「…………ああ。何となく、わかった様な気がします」

 

『高嶺の花』とか、手が届かない花よりも手に届く所の花の方が現実味があるというだけのモノ。だけど、この転生者達は見た目が良過ぎて手が届かない方の花に見えるのである。俺が見てもそうな訳だから、原作人物達から見たらもっと手の届かない花に見えるだろう。現実感が無さすぎて、その上自分に好意的で執着しているとなれば毛嫌いされても仕方がない。

 

「ヒロイン達は、地面に足を着けていたい派なのに寄ってくる男は現実味の薄いイケメンと来たもんだ。そりゃ、毛嫌いされても仕方がないだろう?そういう意味で、彼女達は君等を避けているんだろうさ……」

 

「マジか!?」

 

「じゃぁ、お前……生前の自分に、絶世の美女が恋人になったらどう思うよ?現実味の薄い、絶世の美女だぞ?」

 

「………………騙されてる?」

 

「えっと……詐欺とか?」

 

「そうなるだろ?」

 

「ああ、成る程。そんな感じか……」

 

「今、彼女達はそういう気分なんだ。それに加えて、ハーレム発言で疑心暗鬼を誘発。ぶっちゃけ、見た目が良いから群がられてるとしか思われてない……って結論だな。そういう奴は、信用度が低いんだよ。何れ、自分から離れて行くもんだと思われる」

 

「「「……oh…………」」」

 

現実味云々というより、自分から離れて行くイメージが強くて共に歩む未来が見えないのだろう。そういう男性は、基本的に誠実感や現実感が無さ過ぎて嫌われてしまいやすい。魅了系能力の弊害とかではなく、現実に生きている彼女達から見て現実味が薄い相手というのは、恋人という対象にする気が得られないという事でもあるのだ。というか、子供頃の戯れ言扱いで無視されているのが現実だろう。だから、使い魔が扮する生前の彼等の方が良いという結論になる。なんたって、使い魔は『ハーレム!ハーレム!!』と言わないので自分だけを見てくれると感じられるのだろう。

要するに、彼女達は自分だけを見てくれる者の方が良いという事なのだろう。それだけの違いなんだけど、な?

 

「特に、地球の日本という国で生きて来た女児にハーレムは理解出来ないと思うぞ?将来性が見えないから、お前等の信用性が薄れている」

 

「キツイ事を言いますね!?」

 

「だから、プレゼンが必要なんだ。資金はどこから……とか、どんなローテーションで愛してくれるの?とか、そこら辺の説明が必要かと思うんだが……」

 

「おぉう……なんて、現実的な意見を……」

 

「プレゼンなんて、やった事ねぇよ!?」

 

「しかも、時空管理局なんて魔法を知らない方々には説明し辛い事だぞ!?マジか!?」

 

「ハーレムを作りたいなら、避けては通れない話だと思うけどなぁ?それとも、ハーレム辞める?」

 

「「「辞めたくなった」」」

 

まあ、プレゼンをした所で理解を得られなければ同じ事なんだけどね。例え、理解して貰ったとしても必ず拒否する者は出てくるってオチだ。それが、ヒロイン達の親か兄弟か当人かはわからないけど……一夫一妻制を進められる事になるのは必至だ。

 

「その点、子供は楽で良いぞ?無邪気を装えば、なんでも出来るからな!抱き付いても、咎められないし……裸を見た所で、怒られる事も無いからな!にゃははは!!」

 

「この間、ガチ泣きしてた奴の発言とは思えないなぁ……」

 

「女性の裸が、怖いんだって?」

 

「変なトラウマだな?全然、羨ましくもないわ……」

 

「アリちゃ、すずか!?言っちゃ駄目って言ったのにぃ!!」

 

「「「アハハハハ!!」」」

 

先にオチをバラされたら、相手にされなくなるから言わないでって言ったのに何でバラしちゃうかなぁ!?くっ……えぇい!黒歴史方面で、ネチネチと口撃するしかなく生前の合わせて開始する

『止めろぉぉぉぉ!!』とか言ってた奴がいたけど、概ねぶっちゃけたので良しとした。

何はともあれ、現在は転生者達が人知れず物資や食料を避難民?が集まる集会所みたいな所にせっせと運んでいる。その食料に関しては、俺が無人世界で使い魔達に作らせているモノだ。育成魔法と、成長促進魔法をふんだんに使い急成長を遂げたモノを卸している。出来れば、自然に育ったモノが良いんだけど今は質よりも量が必要なのでドンドン作ってドンドン卸すのが主流だ。

加工は、こちらで出来る事は出来るけど面倒なのでやってない。別に、商売をしている訳じゃないので作るのは野菜と果物くらいだ。肉は、諦めた。と言うより、家畜を育むだけの余裕がないってだけだけど……どこからも、文句は来てないので放置している。

え?次元の海に居るのに、文句をどうやって伝えているのかって?そりゃ、万能使い魔フレールくんが見聞きしたモノに決まっているじゃないか。いやー、本当にフレールくん様々ですね!

それと、フライパンや鍋等……生活必需品も、無人世界から掘り出した金属で生産して送っている。まあ、オーバーテクノロジーの申し子が俺に色々と叩き込んでくれているので特殊加工やコーティングもお手の物だ。ええ、いつか必要になる()()()というあやふやな予想だったけど……とっても、重宝してます。

そんな感謝をしていると、戻って来た転生者が汗を拭いつつ大きく息を吐き出した。

 

「お、戻って来たか……」

 

「ヤバイかもしれない……」

 

「ん?何が?」

 

「深夜なのに、起きてる奴がいて……物資を運んでいるのを見られたかも……」

 

「まあ、こっちの過剰反応かも知れないしさ……深く考えなくても良いんじゃない?」

 

そう言いつつも、俺は問題になった避難所の様子を伺う。

この半年、それほど目立った行動は行って居ないとはいえ無償で食料を提供しつつげる正体不明の存在が……目立たないハズが無かったな。あーうん、ちょっと考えたらわかりそうなモノだけど糞ババアのせいでそこまで考えが回らなかったのもある。

そろそろ、支援の手を緩めたい所ではあるけど……日本の現状を見るに、支援の手を緩める訳にも行かなかった。

日本政府は、現在組織の立て直しの真最中で現状把握がまだまだ行き届いていない。それに、日本の食品&生産関係がほぼ全滅しているので食料供給が完全にストップしている。というか、再開している農家がほとんどない。ある意味、詰んじゃってる状態のまま半年程経過したって感じだ。このままでは、食糧難で餓死確定ですね?

 

「にゃははは。アイツ等、どうやって食料を確保する予定だったんだ!?そりゃ、親族は数が少いっちゃぁ少いから他の国から盗めば良いだけの気もしないでもないけど……」

 

そして、傀儡にした者達は呪詛で現状維持しつつ水と僅かな食料で繋いでいた。そんな奴等だ、傀儡にした人々がどうなろうと気にする事もないのだろう。

 

「もし、何かしようモノなら食料供給が止まる……くらいは考えられるだろう。攻撃は、されないさ……多分?」

 

ぶっちゃけ、そういう事をする輩は現状を理解出来ない馬鹿のみなので問題でもない。ただ、問題としなければならないのは攻撃してきた時くらいだ。まあ、俺の予測としてはそういう行為をしてくる者が最悪一人は居る可能性があるという事だけだ。そうなると、その馬鹿がその他大勢に袋叩きにされるんだが……さて、どうしたモノか?出来る事なら、それも回避したい所ではあるが……不思議な能力を使う者に対して、不信感を持っている相手との交渉はそれなりに危険が伴う。俺がこの世界軸に来たのが、2008年だったから十年間程あの糞ババア共のくだらない思想でとても危険な状況に一般人達は晒されていた訳だ。俺が、生まれた世界みたいになってしまった事もあるので、この世界の被害者に会うのは気が引ける。だが、会わなければ交渉も出来ないのでとても悩ましい問題だった。だからって、転生者に任せると大問題になりかねない。奴等は、なんというか……言葉が、足りない上に配慮が全く無いのである。こう……ストレートに言えば、何とかなる!的な勘違いをしているのか端的な言葉を布やカーテンで覆う事なく言っちゃうのだ。それがまた、誤解を招くので注意が必要だった。とは言え、彼等が他者に交じれる機会を俺が奪う訳には行かないのでフォローはするけどメインは転生者にやって貰う他にない。結局、出たとこ勝負になるだろうからその様に対策を練っておく。まあ、アリちゃやリンディさんに交渉をお願いするって方法もあるけど……余り、被害にあった人達を刺激したくもないのでここは食料を運んでいる転生者に任せてしまう。

 

「というか、コミュ障は治せ」

 

「うぅ……そう、簡単に治ったら長年付き合ってはない」

 

「言葉を尽くせ、というけど……合理的じゃない」

 

「ドラ〇もんの秘密道具『ツーカー』が欲しい……」

 

「ドラ?なんでも良いが、フォローはするからちょっとコミュニケーション取って来てくれない?まあ、アリちゃとかリンディさんが適任なんだけど……見られたのが、お前等だから……」

 

「くっ……魔力ケチらず、姿隠しをしておけば……!!」

 

「だが、無尽蔵でも無尽蓄でもないからなぁ……」

 

「視線感知のスキルが欲しい……」

 

「ガンバレー……」

 

とりあえず、応援だけしていつもの時間に馬鹿共を送り出した。

俺は、居残りでフレールくんを通し様子を伺う。何事も無ければ、食料だけ置いて戻る様に言ってあるので問題はない。多分。もし、接触があればお手並み拝見という事になる訳だが……はてさてフムゥ。可能性としては、被害のトラウマと心的外傷による訳だけど……もし、恩恵だけ受けて波風を建てない方向で完結していた場合は支援のみでこちらからは何もしない方が良い。

何故なら、ここ以外は不思議に思いつつも見て見ぬ振りをしているからである。要は、支援を受けて異能者と事を構えたり友好を結ぶ気はないってスタンスを取る一団もいるからな。もしくは、異能者に極端に怯える一団もいる。そっちは、支援をしているのが異能者だと気が付いている者も居るけど関わる気が一切ない。

だが、大まかに異能者と事を構え様と考える人々は少数でしかなかった。余程、あの糞ババア共に酷い目に遭わされたモヨウ。

中には、P.T.S.D.を発症した者もいる。というか、P.T.S.D.は()()の症状で重い者には唐突に発狂を始める者まで居た。そんな症状を持つ者達には、鏡を持たせておく必要がある。

きっと、完全に姿形を変質させられた者達なのだろうが……あれでは、復興の妨げになりそうだ。

 

「フム。今日は、接触しなさそうだな……OK。荷物置いたら、戻って来て良いぞ?」

 

『『『了解』』』

 

様子を伺うものの、異能者と接触しようとする様子が皆無なのでその場に留まらずさっさと戻らせた。その上で、様子を伺っていると異能者が消えたのを確認した被害者が様子を伺いながら荷物に近付いて……そして、憎しみを含めた感じで荷物に八つ当たりする様子がしっかりと映っていた。ああ、コイツは……異能者が憎いけど、異能者が怖くて目の前には出られず荷物に八つ当たりする程度の事でしかストレスを発散出来ない者らしい。翌朝には、荷物の一部をダメにしたのがバレて叱られている様子も伺えた。

 

「って、感じだった」

 

「…………それでは、接触は避けた方がよろしいみたいですね」

 

「そうだな。まあ、支援を受けられなくなるのは死活問題だから支援を受けはするモノのこちらと顔合わせする気はないだろうな」

 

「はあ……これは、溝が深そうですね……」

 

「唯一の希望が、こちらと敵対せず現状維持で復興が終わったら手を切るか……ある程度の距離を置いて、交渉の席を作る機会を作る長期戦があるかもしれないっていう可能性とか……」

 

「そうなるでしょうね……」

 

「とりあえず、高町家と月村、バニングス家等の周辺の奴等をこっちに引き込むくらいしか出来ないだろうな……」

 

いずれにしろ、幼い子供達と親を引き離す訳には行かないので魔導師組の親くらいは時空管理局で引き込む必要があるだろう。

俺の親族がした事とは言え、ここまで事が大きく成り過ぎているとどうにもこうにも修正すら出来なくなってしまう。例えば、時間転移で元から断つにしても一つの街は切り捨てる判断が必要だ。

今よりかは、ずっとマシだろうけど……それはそれで、恨み辛みが募りそうな話になるだろう。最悪、自暴自棄になられ一族総出で色んな地域に潜伏された挙げ句、【天子】を数体召喚されれば……結局の所、同じ結末を引き当てる事になる。しかも、その場合は多くの死者を出す事になるので異能者との関係が徹底的に拗れる可能性もある訳だ。全く持って、面倒臭い事この上ない。

 

「時間転移魔法で、過去から変える事も出来るが……下手をすると、多くの死者を出す可能性がある。そうなれば、もっと拗れるだろうな……」

 

「過去から変える……ですか……」

 

「それくらいしないと、どうにもならないだろう?」

 

「それ以外は?」

 

「記憶の削除。または、《ルール・ブレイカー》で俺の親族が生まれたという事実を切り捨てる。でも、その場合はこの世界軸ではなくなるだけで結局の所解決にはならない」

 

「色々、出るもんだ……」

 

「《神殺し》の権限は、それなりにあるからな……だが、奴等をどうにかするのは物理的になると断言しておこうか?」

 

「物理的な排除……ですか」

 

「面倒臭い事ではあるが、奴等のバックに着いたヤツがアレなんでやりたい放題出来るんだわ」

 

「お疲れ様です」

 

「御苦労様です」

 

「御愁傷様です」

 

「うっさい、よ!?」

 

同情されたい訳ではないので、その言葉を引っ込めて欲しい所ではあるが……こればっかりは、どうする事も出来ないので諦める。

 

「とりあえず、僕は世界の調整が終わり次第……住居ユニットを量産する事にするよ。使い魔達には、土台工事に向かって貰う」

 

「住居ユニット……ですか?」

 

「ああ。簡単に説明すると、箱で組み立てる簡易住宅って所かな?小部屋2部屋と居間、それからバス、トイレ付きの簡単な家だよ」

 

大体の大きさは、30坪から40坪程度の平屋をイメージすると良い。土地は、腐るほど余っているからそれを積み上げてマンションとすれば良い。まあ、どれくらいの集合住宅になるかは予想付かないけど……《構築錬金術》で、間に合うと思うのでサクサクっと作り置いてくれば良い。組み上げられたソレ等は、必要が無くなった頃に回収すれば良いので山の斜面を利用して作る事にした。下水も作りやすいからな。因みに、部屋の奥に行くに連れて暗くなりそうな時は光の【収束塔】を作って分配すれば良い。

それだけで、大分違うから気分が凹む事はないだろう。

出来るだけ明るく、気分が落ち込まない程度の場を用意する。

下手をすれば、復興や生活に大きな影響を残す事になるだろうけど……現状を見るに、放置する訳には行かなそうであった。というか、半年も経っているのにほとんどの人々が精神的な障害で動けない状態にあるのだ。ついでに、他国からのチョッカイも多く政府も動きあぐねいているモヨウ。ここまで、詰んでいると支援だけでは持ち直す事は出来ないだろう。この状態を放置する訳にも行かず、結局のところ手を出さずにはいられそうにない。

 

「本当は、歴史干渉とか駄目なんだけど……」

 

とは言え、こんな状態にしたのが俺の親族及び《旧・神族》なのでその尻拭いだけはしておくべきだろう。全く持って、厄介な事この上ない話となってしまった。

何はともあれ、幾つかの山を崩して平野にし木々に腐敗の魔法を掛けて広大な平地を作る。ついでに、岩や石は粉砕魔法で砂にして土&風魔法で平行に走る竜巻を使って土を巻き上げる様にかき混ぜた。オラァ!MAP兵器じゃぁあああぁぁぁぁ!!

その上で、50×50㎡の土地に区切って畝を作りフレールくんを使って種まきをする。フレールくんが、種まきをしている間に成長促進の加護が付与された杭を畑の角に突き刺し、水が湧き出すマングローブモドキを中央に植えて水路を整備した。いずれは、回収する物ではあるけど……今は、必要なモノなので仕方ないと諦める。本当なら、こういう事はこの世界の人間がやるべきなのだがあの状態ではドンドン遅れて行くだけなのでこっちで用意する。

体体の準備が終わったら、開拓した農地をグルリと壁で囲って結界を展開。その上で、外と内の境界線を決め内側を空間魔法で拡張した。これで、北海道クラスの土地が用意された事になる。

結界内は、気温の安定化が標準なので最終的に一年中作物を採取出来る様になるだろう。これで、農地の整備は終わったのでその世話を使い魔にお任せして俺は集合住宅設置に戻った。

集合住宅は、山の斜面を利用して段々畑風に作っていく。

先ず、土台として標高50メートル程度の平べったい山を作る。

それに、大量の滑り止めを穿ち込みズレ落ちたりしない様に徹底的に補強してしまう。まあ、分解・変換・再構築の錬金術を駆使して表面に防水処理をした粘土で覆っていく。これによって、雨で地盤が緩み土砂となって山が崩れない様にしておいた。そんな山を、横に一キロ。幅二百メートル。高さは、五メートル感覚で作り、平屋の住宅を設置していく。基本を、30坪くらいにして百メートル内に余裕を持って六件の家を作ってみた。下水を山側に設置して、家の前には道路。山は、平坦なソフトクリーム状にしてあるので緩やかな斜面の螺旋道路を作って登り降りを簡単にしつつ頂上付近には大量の太陽電池【鮮血の】作を設置しておく。

これも、回収案件だ。電気の生産量が、ん十倍の代物。

窓を南向きにしているので、標高50から80メートル程の山を作り大量の棒を地下10メートル。地上、3メートルから一部10センチで埋めて行く。土台の一部となるモノなのだが……それを、規格に合わせて配備していく。それ等の固定化が済んだら、下から(F1)先に小さな穴の空いた板状の土台を先に設置した棒へと通して固定。その上に、上下水配管を降ろしたら箱型の小部屋を頂上3メートルくらい突き出た棒へと通して配置していく。箱部屋が終わったら、次に電気の配管部を降ろしつつ突き出ている棒に通してまた固定。最後に、太陽電池の屋根を降ろして固定すれば完成である。棒の入る穴は、楕円形にしてあるので多少のズレは何とかなるけど配管と電気の通る方は精密規格になっているのでズレた場合は構築錬金を使って修正する。それを、百以上千未満やって人々が集まっている場所に突撃した。転生者に任して置いては、色々と時間が掛かって仕方がないからな。

これ以上、煩わされると面倒になるので俺自身が動く事にした。

 

「はい、注目!避難民の諸君、仮説住宅が出来たのでそっちに移って貰っても構わないかな?てか、強制なんだけどさ(笑)。ああ、クレームも質問も受け付けないよ。こっちとら、支援はしてやるが馴れ合いはするつもりがないんで。ああ、【神の加護を賜った神子】を名乗る一団には消えて貰った。ウザかったんで、首チョンパして排除した。後、肉体を魔改造された者に関しては元通りとは行かないモノの見た目は元に戻して置いたから……傀儡系の術に掛かっていた奴隷は解放したし……今後は、君達の生活基準が奴等が現れる前の状態に戻るまで支援する予定だ」

 

一方的な通告をした後、強制的に呆然とする彼等を仮説住宅の元へと飛ばして激励をしてから立ち去った。フレールくん経由で、その後の様子を伺ってみたけど、多少の混乱は見られたが大半の者は用意された仮説住宅へと移動してゆっくりと休む事となる。

さて、多くの問題を抱えてはいるけれど……どうなる事やら。

 

 

 

 

 




世界調整だけで、済む話が親族がやらかしたその尻拭いの為に残業決定です!!

普通なら、ここまでしません。《神殺し》な上に未来人である双夜が、ここまでする必要も責任もありません。がしかし、やらかしたのが双夜の親で親族なので介入するんですよ。これを放置すると、《旧・神族》が五月蝿いですからねぇ。それらを、黙らせるっていう理由もあります。
自作自演で、《神殺し》に責任を押し付けて来る《旧・神族》。ウザ過ぎるんですが!?と思ったら、宗教勧誘にくる奴を退会させるがよろし!『唯一絶対神』や『全知全能神』は、悪である!!悪でなくても、全知全能神は他者に興味を持たない事を伝えるのだ!『唯一』とか『絶対』とか名乗る神はふんぞり返って居るだけの権力の権化だからな!?マジ、滅びて良い存在だ!!つか、死んで?

ちょこっと、総合評価で自分の作品がどれくらい後半にあるのかを調べてみた。700位目にあった(笑)。千までにあれば良いなぁと思っていたので中々の評価だ。因みに、どうやって調べたかというと普通に検索してNEXTをひたすらタッチしただけの話。そしたら、70ページ目に出て来たので単純計算でそれくっらいかなぁって(笑)。
ありがとうございます!【リリなの】2110物語中、700代なら中堅さんですかね?ま、【リリなの】という物語のみでの評価なので全体で見れば後ろから数えた方が早いかも知れませんが。半人前が、描く物語なのでこれくらいが妥当でしょう。

何も知らなかった中学生な作者。マサミツは、ダサいからと聖光をセイビアとしてキャラ名としたが……最近、ネットで調べる機会を得まして……英訳:救世主!!?だと知りました。もし、当時の作者がそれに気が付いていたらセイビアなんて付けなかったのに……グフッ(死)。メシアは、どこの国の言葉なんでしょうね?造語だと思ってたよ(凹)。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。

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