絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
Re:
『ごぉらぁ!何、後衛に回ろうとしてやがる!?』
《元々、後衛だし。メインは、そっちにお任せするよ?》
『お前が見付けたんだから、最後までケツ持てや!?』
《えー?面倒なんですけど……》
既に、前線は他の《神殺し》達と入れ替わり俺がいる場所からかなり離れていた。追い掛け様とすれば、簡単に追い付けるだろうけど……後方支援に戻りたい俺としては、前に出るのは面倒臭い。
別に、俺が前に出なくても他の《神殺し》達が居て次々に集まって来ているんだから問題はないハズだ。それに、《神殺し》が集まって来ているお陰で【古き《堕ち神》】も弱体化している。
これならば、俺の《ルール・ブレイカー》も通常状態にして後方に下がっても大丈夫だと思われた。つか、無問題だろ?
《ガンバレー……》
『全く、感情すら籠ってないな……それから、近くに居るんだから念話通信じゃなくて喋れや!?』
念話から、言葉に変えるのが面倒だった訳じゃないんだけど……まあ、被害が出ない限りは口を閉じていたかったので仕方がない。
だってなぁ……あの《堕ち神》、呪詛と瘴気の塊なんだよ?噴き出した血液や、吐き出される瘴気を体内に出来るだけ取り込みたくないっていう心理は良くわかるだろうに。だが、未だにそれを知らない《神殺し》達が全力で呪いの塊を追い回しているのだが……そろそろ、伝えた方が良いのだろうか?つか、一度その身で体感したハズなのに呪詛と瘴気の情報を伝えられるまで気が付かないとか……馬鹿なの?馬鹿なんだろうなぁ。
《CORYUOOOOOOOOOO!!!!!》
そして、追い詰められた《堕ち神》が呪詛と瘴気を撒き散らし始めると接迫していた馬鹿達の悲鳴が上がり始めた。セイビアも、それを見て俺が黙り込んでいた理由に思い当たったらしい。
《おま!?お前、ちゃんと情報を出しやがれや!?》
《説明前に、行っちゃったんだ……》
言うまでもなく、ここからはセイビアも念話での会話となる。そうだよね。誰だって、呪詛や瘴気を体内に取り込みたくないよね。
《だからって、言えるタイミングはイッパイあっただろう!?》
《ほら、呪詛と瘴気無双……《神殺し》が、呪われて行く……》
《ぎゃあああぁぁぁぁ!口に入ったぁ!!!》
《いやああぁぁぁぁ!呪われたぁ!!!》
《うぇえぇぇぇ!瘴気が……》
《みんな!後で、
《『『Σ( ̄ロ ̄lll)いやああぁぁぁぁ!!!!』』》
ーーー《神殺し》達に、微量の精神ダメージ!!
どうせ、『良い子ちゃん』になるといっても二、三日程度の話じゃん。それくらい、甘受して欲しい所だね。まあ、その間に被害に遇わなかった奴等が『良い子ちゃん』を騙して借金地獄とかに貶めたりする事があるらしいけど……ガ・ン・バ!!俺には、関わりのない話なので【クレッセント・ノヴァ】の直射真名解放が終わったらまた【魔法少女】の世界に戻らねばならない。あのワンニャンワールドは、思い入れがある訳でもないし後の事は勇者少年にお任せして俺はこのまま【魔法少女】の世界に戻る予定だ。
呪詛と瘴気の影響に付いては、【組織】の連中に任せるとして俺の仕事は終了って事で。とりあえず、メールでワンニャンワールドの調査をウォーティアに依頼して手を引く事にする。
だがしかし、メールを送ったら直ぐに返信があった。内容は、どうして自分がその依頼をしなければならないのかというモノ。なので、救援の遅れについてをセイビアからの説明と共に送り返してそれを理由に依頼として押し付け様としたら通信が来た。
《それは、私には関係ないですわ!》
《だが、お前のせいで救援が遅れたと聞いた!》
《だからって、私は職務を全うしていただけです!救援が遅れたのは、セイビア達の怠慢が原因ではなくて!?》
《……じゃぁ聞くが、その襲撃は兼ねてから予定されてたのか?》
《いえ。尻尾が出たので、急遽強襲する事になりました》
《こっちも、通信が出来ない状態で【古き神の《堕ち神》】が急遽強襲して来たんだが?それを何とか、【外】に追い出して時間稼ぎをしつつ救援要請をしたらお前の強襲に手を取られて遅れるなんて言われたが?》
《だからって、私が《堕ち神》の影響を調べる必要はないのではなくて!?対応が遅れた、【組織】に打診して下さいな!》
《…………逆に問おう。現在、【組織】に打診したとして誰が派遣されるとお前は思う?》
《は?誰がって……暇を持て余している、男達の誰かが派遣されるでしょうね?》
ウォーティアの言う通り、俺も暇を持て余している男達の誰かが派遣されると考えていた。だが、世界的な問題として男を派遣するのはちょっと待ちたい気分なのでウォーティアに声を掛けたのである。なのに、ウォーティアはそれを断ろうとしている訳だ。
《えっと、ワンニャンワールドと言っても通じないか?……ログは………………あ、君に『DOG DAY’S』の世界へ行って欲しい》
《…………そういう事は、早く言ってくださいまし……わかりましたわ。『DOG DAY’S』の影響調査ですわね?》
《理解して貰えて嬉しいよ。僕は、あの世界に関わる気はないからよろしくお願いしたい……》
《そうでしょうね。事ある毎に、女性が裸になる世界ですもの……》
《そんな世界に、馬鹿を突っ込んだらどうなるかなんて考えるまでもない。ロック・ウォーが行ったら、確実に孕む奴が出そうだ》
《ですわね。依頼は、私……ウォーティア・トレントレットが承りましたわ。大船に乗ったつもりで、任せなさいな!》
《あ、トーマは回収したから問題無しだ。会談は無しでよろしく》
《………………………………あ、》
ウォーティアが思い出した所で、俺は通信を切って《堕ち神》の状況に目を向けた。どっかで、ウォーティアの悲鳴に似た声が聞こえた気がしたけど……俺は、何も聞いてないし知らない。
ゾンビガールが、ゾンビに首ったけになって重要な案件を一つ忘れちゃってただけの話だ。問題は、こっちで回収したので大丈夫。
それに、必要事項は外してないからウォーティアの中ではトーマは低く見積もられていたのだろうと勝手に解釈する。まあ、あれはこっちで回収したら無問題になる案件なので仕方がないと言えるモノだ。それよりも、あのワンニャンワールドに《神殺し》の男を派遣する方が大問題だろう。俺やセイビアみたいに、一人の女性に執着する奴なら問題無しだけど……それ以外の奴は、適当で性に奔放的な奴が多い。下手にそういう奴が派遣された場合、《旧・神族》に余計な干渉理由を与える事になりかねないので今回はウォーティアに頼る他なかった。ま、ウォーティアもちゃんとその辺りを理解してくれたので良かったが……二次三次の被害が出るのは、何としても避けたい事柄なので有難い話である。
《全く、性的な話になると《神殺し》も転生者と変わらないからな……下半身中病のゴミ共め……》
《『『ちょ!?それ、全通信で言う必要あるの!?』』》
《なら、慎め……さて、呪詛と瘴気を使う【古き《堕ち神》】だ。嘆きの叫びは、呪詛と瘴気を撒き散らし……血には、高濃度の呪いが詰まっている。切り刻んで、返り血を浴びるなよ?呪われるぞ?》
《『『言うの遅いよ!!!!』』》
《もちろん、ワザとだ。なので、『良い子ちゃん』はただでやってやるぞ?まあ、最終的にどれだけの借金を抱える事になるかはわからないけどな(笑)》
《『『どっちも、最悪だよ!!!?』』》
いやぁ、だって……ウチの使い魔達が、あんなに嫌がる『良い子ちゃんの刑』なら他の奴等だって嫌なモノのハズだ。なら、それを悪戯として実行しない訳には行かない。たくさんの人の悲鳴が聞けるなら、【古き《堕ち神》】をも利用して『良い子ちゃんの刑』が執行出来る状況を作り上げれば良い訳だ。なら、その為の努力は惜しむ理由がない。こっちは、慢性的な悪戯心が発動するのでここらである程度満足しておかねばならない。
《じゃ、【古き《堕ち神》】を簡単に倒す作戦を提案する。このまま、マチマチと攻撃してても時間が掛かるだけだからな?なので、あの《堕ち神》をみんなで抑えててよ?【クレッセント・ノヴァ】で焼き捨てるから……》
《『『おまっ!?』』》
《お前、俺等全員に呪われろって言ってやがるのか!?》
《うん!そうすれば、借金地獄も少なくなるよ?》
みんな呪われて、みんな『良い子ちゃんの刑』に処すれば馬鹿が現れ騙す事もないし、借金地獄に落とされる心配も減らす事が出来る。まあ、黒歴史は確実に増えるだろうし恥の上塗りとか色々な問題はあるだろうけど。だが、どれも個人的な問題だ。
ほら、対外的には個人の問題が増えるだけで公的な問題が増える可能性を減らす事は可能だ。
《ボクは、絶対呪われないぞ!!!!》
光の二乗速による、ダブルキックで訳のわからない宣誓をしていた飛龍を呪詛溜まりへと叩き込む。よし、ちゃんと呪われたな?
不穏な宣誓をする馬鹿は、こうなるのだという事を他のアホ共にもしっかり認識させ、馬鹿な宣誓をするアホを強制的に黙らせる。
《さて、後の懸念は解消されたな?なら、呪われて来い!》
《『『む、無茶を言ってくれる!!』』》
しかし、セイビアの主張を受け入れるならばそういう事になってしまうのだ。まあ、いつも通りチマチマと攻撃して相手のHPを削り切るという戦法も有効でない訳じゃない。だが、その場合でも大多数の者が呪われて『良い子ちゃんの刑』を受ける事になるのは確定事項。まあ、放置でも良いけど……日常生活に支障をきたす、『呪われた状態』を放置し続けるのはデメリットしかない。
それに、この状況を長く続けていると余計な輩が涌いて出て来るのでそろそろ本格的に腰を上げる必要があった。そう、大量の《堕ち神》を伴って《旧・神族》の尖兵が現れそうな時間になりつつある。あれが涌いて出ると、乱戦は必死だし戦場が混乱の坩堝になるのも予想できた。即ち、迷っている暇はないのである!!さあ、決断したまえ……《神殺し》達よ!!
《ほら、時間を掛けると面倒が増えるぞ?》
《くっ……クソッ!覚えてやがれ!?》
《えぇい、仕方ない。やるぞ!?》
《オノレェ……《旧・神族》めぇ!》
《この借りは、必ず返してやるからなぁ!!》
《……………………》
また、《旧・神族》への逆怨み?が発生してしまった。
まあ、逆恨み?ではないかも知れないけれど……事実、《旧・神族》が関わっているからな。でも、必要以上に《旧・神族》への恨み辛みが募っている様にも見受けられる。即ち、コイツ等……自分が、力ある存在だと言う事を忘れてはないか?つまり、フラグですね。
実際、【古き《堕ち神》】を浄化して封印処理した所で尖兵の乱入が行われる結果となった。全く、余計な手間を作ってくれやがる!!まあ、それはまた別のお話なんだけどね?
現在は、《神殺し》達が呪詛によって呪われたり瘴気に汚染されたりしつつ、【古き《堕ち神》】を抑え込んで俺の浄化を待つ状況へと戦況を動かしていた。これで、ちょっと待ちの構えとかやらかしたら各方面からクレームが殺到してくるのだが……お約束的な感じで、やらかしても良いかも知れない。
《はよ、しろや!?》
《へいへい……》
正面からは、呪詛の塊を頭からブチ撒けられる可能性があるので背後へと回り込み【クレッセント・ノヴァ】を心臓に近い箇所に押し当てて真名を告げる。人間でいう所の、心臓に近い場合に【クレッセント・ノヴァ】を押し当てる理由としてはそこに魔溜まりがある場合が多いからだ。
【魔溜まり】というのは、《堕ち神》の中核みたいな器官でモンスター等に良く見られる魔核と似たような働きをしているモノだ。長く存在した《堕ち神》や、【古き《堕ち神》】等にそういう器官が形成されている事が多いので心臓に近い場所に【クレッセント・ノヴァ】を押し当てるのは常識だったりする。
ーー不浄なるモノ、魔に染まりし者よ……《聖なる浄化の光》にて、その身を御祓、清め、在るべき姿に戻れ!神聖を取り戻し……今一度、本来の役割をまっとうせよ!!顕現……開け【クレッセント・ノヴァ】、その秘めたる力を解放せよ……告げる、汝の名は
【
【クレッセント・ノヴァ】の真名は、本来のと偽りの二つある。
偽りと言っても、偽名とかそういうモノではなく通説とか俗名と呼ばれる名の事で秘められた力の一部を呼び起こす為の真言だ。だが、今回は本来の呼び名でその秘められた力を解放した。
それによって、解放された力は偽りの名以上の浄化力がある。
それこそ、複数系や範囲的な真名解放を意味するモノで……その光を浴びた者は、みんな例外なく『良い子ちゃん』になってしまう程の威力だ。なので、普段から気軽に使える代物ではなくこういう状況下でしか使えない危険物指定を受けたアーティファクトなのである。そのせいか……みるみる内に、魔に染まっていた【古き《堕ち神》】が浄化されてその身を縮めて行く。
フムフム。成る程、成る程……魔に連なる者や魔に染まりし者が巨大化するのは御約束ですよね!特撮系の物語では、あるあるな設定なのでとても良く理解できます。特に、昭和?に流行った特撮モノはそれなりに見たからな。まあ、忙しくて最後までは見きれてないけど……大まかな流れは、掴んでいる。多分、この神も似た様な結末を迎えたいのだろうけど……残念ながら、そういう結末には至れないんですよ(笑)。俺と【クレッセント・ノヴァ】が有る限り、消滅や断罪なんて結末はあり得ない。
《一度堕ちた以上、元の輝きに戻る事は出来ないけど……若い神々の為に、アドバイザーになる事はできる。それに、堕ちて散々呪詛と瘴気を撒き散らして来たんだ。その罪は、ちゃんと償って貰うからな?》
《堕ち神》を拘束する力が弛んで来たので、『良い子ちゃん』になってしまった《神殺し》達を励ましながらなんとか人形に戻った【古き神】を封印処理にして己が内に取り込む。封印処理と言っても、完全な封印ではなく話し掛ければ中にも伝わるし声を上げれば外にだって通じる程度の封印だ。これくらいにしておかないと、現在の世界がどんなモノとなっているかが【古き神】に情報として伝わらないのである。一応、知識として直接焼き入れをするはするけど……それでは、間に合わない話もあるのでこうい封印となってしまったのだった。ちょっと前に、完封していた【古き神】を解放したら現代常識がわからない神が現れるといった様な出来事があったからだ。ぶっちゃけ、あれでは使い物にならない。なので、俺の内に取り込み安い様にしただけの封印が今は主流となっている訳だ。
それと、《堕ち神》だった【古き神】を己が内に取り込む理由としては、【クレッセント・ノヴァ】の影響を直接受けられる状態にする事によって更なる浄化を受けその身を御祓続ける為である。まあ、この規模の《堕ち神》となると早々には外に出してやる事はできないだろうけど。一万年もあれば、若い神々のアドバイザーとして俺の【外】に出ることは可能だ。【内側】に居ても、話し相手は……まあ、充実していると言えば充実しているので飽きる事はないと思われるけど。だが、融合人格達も、俺が見たり聞いたり感じたりする事を把握しているので時々無反応になる事もあるだろう。例えば……俺が、【魔王化】したり感情制御が疎かになったりした時とか?
《ま、とりあえず……問題は、解決された。多少、事後処理が必要な感じではあるけど……ま、まぁ、なんとかなるだろう……》
チラッと見た、『良い子ちゃん』と化したセイビア達から視線を外して俺は使い魔達を呼び出して行く。そして、事後処理の指示を出しつつ現実逃避をしていた。
《Master?『良い子』なセイビア様達は、いかがいたしますか?》
《…………あー、船に放り込んで【組織】に送り帰したら良いんじゃないか?もし、大事になりそうなら悠久辺りにお願いして連れて帰って貰うから……》
《Master、そういう事ではなくて……》
わかっている。わかっているともさ……だが、今のセイビア達と会話をしたいとも思わないし、そもそも視界に入れたくもない。
見れば、間違いなく精神的ダメージを受けるのをわかっていて視界に入れる馬鹿は居ないだろう。つか、素直で純粋なセイビアとか洒落にもならないじゃないですかー。お調子者でない、飛龍とか最早……純粋培養された、無垢で美少年なショタっ子だぞ!?
俺の邪悪な精神が、焼かれてダメージとなるしかない奴等と絡まねばならないとか……どんな拷問だよ!?断る!全力で、拒絶する!!あんな悪夢は、一度体験すれば十分だ!!!という訳で、その場を使い魔達に任せた俺はウォーティア達の居る場所へと向かう。ウォーティア達は、【クレッセント・ノヴァ】の本名で焼かれても差ほど性格に差が出ないので俺の精神には易しい。ぶっちゃけると、男共が悪寄りの存在で女達は善寄りの存在だった。
《よぉ、どんな感じ?》
「…………普通に、喋っても大丈夫やおまへんか?」
「あ、忘れてた。つか、師範まで来てたのか……」
そこには、刀を携えた【組織】最強の女剣士も居た。
当然、その隣には銀河も来ていて普通に浄化の魔法で【古き神の《堕ち神》】が撒き散らした呪詛や瘴気を浄化して回っている。そう言えば、銀河は善寄りの存在でしたね。だから、余り変化がないのかぁ……まあ、ドラゴン(名前)は本名に焼かれた様子で『良い子』になってはいたけど。コイツは、使い魔達に手当たり次第ナンパしまくるので『良い子』で全然構わなかったりする。むしろ、ずっとそのままで居てくれた方がこちらとしては平和なのであり難い。コイツが、いつも通りだと使い魔の女性達から大量のクレームが送られて来るからなぁ。仕事の邪魔だ!って。
「こっちは、任してくれて良いわよ?」
「あっちは、使い魔に押し付けた。とりあえず、結果は報告書で送って貰えるかな?」
「わかったわ。それで、あの世界にはもう干渉しないのかしら?」
「んー……普通に、転生者や転移者の煽りとかありそうだからなぁ……完全に不干渉って訳にも行かないだろう?」
「そうなのよね。ウチの男共に任せる訳にも行かないし……」
「【風紀委員】にお願いしてみたら?」
「セイビアは、無理そうよね……」
「全力で、休暇を嫁と過ごすタイプじゃん。無理だろ」
「…………私も、担当世界があるからあの世界は後回しになるわね。他に、手の空いてる子も居ないし……双夜は、可能かしら?」
「今、二つ抱えてるかな?」
「二つ……もう一つ、増やす気ない?」
「一つは、【SAOモドキ世界】。で、もう一つは【魔法少女リリカルなのは】って世界なんだけど……」
「…………また、とても広い世界を担当しているわね……」
そう、【魔法少女】の世界は一つなのにとても広い世界だったりする。まあ、並列の次元世界を題材にした世界だから人員が幾ら居ても足りない。なので、これ以上増やす事は余りしたくはなかった。それに、【SAOモドキ世界】が恒星級世界に成りつつあるらしいので幾らフレールくんが兆単位居ると言えど、探索に支障をきたす恐れが出て来たのでこれ以上増やすのはあり得ない。
「Mk-ⅡやⅢは、投入出来ないのかしら?」
「一応、Ⅴまでは造ったけど……育成状況が、今一なんだよなぁ」
「ⅡやⅢは?どういう、進捗状況?」
「Ⅱは、ほぼ終了。Ⅲは、中頃って所かな?」
「フレールくん専門のシステムは構築しないのかしら?」
「出来るは、出来るけど……ユグドラシルをもう数機、造る必要があるかな?Mk-Ⅱは、一応出来てるよ?でも、起動実験がまだかな?プロトタイプよりかは、多く魔力を精製出来るけど……それに、波長調整で戸惑ってる」
「はぁ……上手くは、行かないわね」
「そもそも、魔工技術が新規開拓技術だから……まだまだわからない事が多くて大変なんだ」
「そう。じゃあ、プロトタイプでは足りないのよね?なら、暇している男達から吸い上げたらどうかしら?」
「…………中々、鬼畜な事を言うねぇ?でも、そりゃ良い案だ。ちょっと、前向きに考えてみるよ。まあ、今すぐには無理だけど……セイビアが、元に戻ったら話を詰めてみるかな?」
「それで、可能ならお願い出来るかしら?」
「ああ、話が詰めれるなら承るよ」
成る程、成る程。ウォーティアの提案は、寝耳に水だった。そりゃそうだ!足りないのなら、有る所から持ってくれば良いだけの話だ。調度良い所に、大量に蓄積された魔力があるんだからそこから引っ張って来れば良いだけだった。即ち、暇を持て余している休暇中の男達から……ね?その為には、話を詰める必要があるけど……まあ、なんとかなるだろう。ただ、風紀委員や【組織】の治安を護る者からの吸い上げはやっちゃぁ駄目だろう。そんな事をしたら、ふざけた事をする変態共が調子に乗って暴れるだけである。逆に、そういう御馬鹿をするお調子者や変態共からの吸い上げは【組織】の治安部隊から大歓迎されそうだ。
「うんうん。何とかなりそうだな?」
いやー、とっても楽しい事になりそうな予感がするよ。
さてさて、長かった【古き神な《堕ち神》】戦が漸く終わりとなりました。ぶっちゃけ、双夜だけでは倒しきれない怪物が【古き神な《堕ち神》】なので色々大変です。例えば、《神殺し》のパッシブスキルである《神殺し》は一人だけでは微々たるモノなので複数人集まる必要があります。援軍は必須!《ルール・ブレイカー》で、なんとか同等かちょっと上になる程度なので内側からの援護は双夜に取っては有難い援護だったのでは無いでしょうか?まあ、最終的には《神殺し》が沢山集まって来たので【クレッセント・ノヴァ】の本真名で焼き切った訳ですが無ければもっと時間が掛かっていたかも知れません。
そして、【クレッセント・ノヴァ】の本真名!【不浄祓神別鏡の御魂】《キィナ・イ・ヴェロ》……小さい文字と、「・」を抜いてストレート読みをすると?【機内風呂】なんて言葉になりますが機内風呂とは関係ありません!!視線反らし。まあ、こんな事を言うと以降は機内風呂としか読めなくなるかもですが……機内風呂じゃないんだよ?(笑)。側近使い魔、アルカリア・フォーゲスト(アルカリ、アホですよ)的な名付けではありませんので悪しからず。
ただ、そう読めるだけです。ええ、そんな意図はありませんし深い意味はない。例の如く、陽系の魔法だ。
因みに、割りとショボいなぁと思えるのは【外】で戦っているからである。【外】ではなく、【内】だと撒き散らされる【呪い】によって生き物は大体《堕ち神》化します。
それら含む【古き神な《堕ち神》】相手とか……地獄ですよ?マジで!人間だけじゃないからね?生物が、すべて《堕ち神》化して襲ってくるんだよ。魚も鳥も猛獣も……その内、眠っていた死者まで土の中から這い出て来て魑魅魍魎までも《堕ち神》になるとか……正に阿鼻叫喚です。
なので、【内】側戦は選択肢から切って捨てました。誰だよ、こんな設定にした奴は……あ、私か。世界の終末戦争的な戦いを幕開けしてみたかったんだよ。ぶっちゃけ、他の世界で殺るもんじゃないんだよね。こういうのは、持ち世界で殺るから盛り上がるんであって他世界でやると非難轟々になるだけだから(笑)。例えば、ヒロインが《堕ち神》化して主人公を食べちゃったとか……愛じゃないよ!?
主人公が、《堕ち神》化してヒロインを惨殺しちゃったとか……血舐めしても工口くないよ!?非難轟々されるだけになると思われ。虐殺ルートと呼ばれるお話に。悪夢だね。
これらを書こうと思ったら、何話程続ける事になるんだろうね?前回は、【リリなの】で人間だけを対象にしたけど……高々、70億だったからね?他の生物や死者含む総力戦になるから3話くらい潰す事になるのかな?他の作者なら、5話くらい取るかも?でも、誰がそんなモン読みたがるんだよ!?って、気持ちがあるので短く纏めるよ!!
…………というか、【惑星】一つ分で済めば良いなぁ……。
とても嫌な、呟きでしたねwww。
そして、ウォーティアのお陰でDOGDAYSも視野に入れる事となりました。まあ、転生者や転移者を出す的なフラグを上げたので【リリカルなのは】と【SAO】を挟んだ後にでも投稿する予定です。神崎を連れて来てみたいしなぁ?
ダルキアン卿も剥いてみたいし(笑)。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。