絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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TAKE3ですね!
とりあえず、「転生者ェ……」と、言っておかないと(笑)


二一話

フェイト

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

…………………

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

気が付くと、アースラの食堂にいた。

さっきまで、地球の自宅にいたはずなんだけど……どういう事なのだろう?

 

 

『はやて。これ、【夜天の書】じゃあ!?』

 

 

『何やて!?リイン!』

 

 

『はい!!』

 

 

目の前の通信ウィンドには、双夜を見付けた時の映像がリアルタイムで流れている。

 

 

「え?ええっ!?」

 

 

はやて達が、双夜の服を漁っていて自分のデバイスに似た何かに驚いているところだった。それをなのはが、押し退けて双夜を揺すり始める。

 

 

『双夜!!ねぇ、双夜!!起きて!!』

 

 

『え!?ちょ、なのはちゃん!?』

 

 

『ねぇ、ねぇってば!お願いっ!双夜っ!!起きてぇ!!』

 

 

「え、えっと……」

 

 

「なのはちゃん、どうしちゃったのかな?ねぇ、フェイト?」

 

 

話しかけられ、横を見れば……。

 

 

「え……」

 

 

「ん?どうしたの?フェイト?」

 

 

私よりも幼いけど、私と同じ姿の女の子が座っていた。

 

 

「本当に、どうしちゃったのかしらね?なのはちゃん……」

 

 

更に向かいから、懐かしい声が聞こえる。

信じられない気持ちで、ゆっくりと向き直るとそこには管理局の制服に身を包んだプレシア母さんがいた。

 

 

「ん?どうしたの?フェイト……」

 

 

「さっきから、変なんだよ……お母さん」

 

 

「フフフ……アリシアったら、ダメよ。そんな風に言っちゃあ……」

 

 

「あ、アリシア!?」

 

 

「ん?なーに?フェイト?」

 

 

「プレシア母さん……?」

 

 

「どうしたの?フェイト……?」

 

 

「……どうなってるの……はっ!!」

 

 

画面を見れば、目を擦りつつ起き上がった双夜の姿。

慌てて立ち上がり、ウィンドに顔を近付け叫ぶ。

 

 

「双夜!双夜!!何が、どうなってるのぉ!?」

 

 

「え、ちょ、フェイト!?」

 

 

「ちょ、フェイト、落ち着いて!!」

 

 

ダメだ。ここからじゃあ、聞こえないみたいだ。

他に、事情を知っていそうな人は……。

 

 

「あ!大悟は!?大悟は、どこに!?」

 

 

「えー……もう、大悟なら……あそこーー」

 

 

アリシアの指し示す場所に大悟を見付ける。

もう、何が何だかわからないまま大悟の元へ急ぐ。

 

 

「もう、フェイトったら……そんなに、恋人が気になったのかなぁ?」

 

 

「フフフ。神崎大悟……家族団らんを邪魔するなんて……後で黒焦げにしてあげないと……」

 

 

何か、聞き捨てならないことを言われた様な気がしたけど、今はそれどころでは無かった。

ガシッと大悟の制服を掴み、引っ張る。

 

 

「フェイト、どうした?」

 

 

「何が、どうなってるの!?何で、アリシアとプレシア母さんが生きてるの!?」

 

 

「え……ええっ!?はっ!!……まさか、TAKE2のフェイトさんですか……?」

 

 

「神崎ぃー!!……ここにいたのか!!……………………って、なにぃ!?プレシア・テスタロッサ!?」

 

 

「あ、クロノ……」

 

 

「この反応……そして、クロノの慌て振り……師匠、俺に何の恨みがあるんですかぁ……」

 

 

大悟がブツブツと呟いた後、泣きながらその場でorzの状態になる。何か、ショックなことがあったみたいだけど……そんなことより、ちゃんと説明して欲しい。

 

 

「ちょ、大悟?ちゃんと、説明してくれないとわからないよ!!」

 

 

「大悟、何で死んだはずのプレシア・テスタロッサが生きているんだ!?説明してくれ!!」

 

 

「ああん、もう!!師匠のバカー!!」

 

 

 

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

 

 

あの後、色々あってハラオウン家に戻って来た私達。

双夜はなのはにTAKE2のことを説明し、今がTAKE3であることを告げた所だ。

 

 

「その二人に関しては、知らないぞ?神崎に聞いたら?」

 

 

「えっと……世界が消滅して、今が三度目で……なのはちゃんは、TAKE1の人。フェイトが、TAKE2の人何だね?」

 

 

「そうそう。最終的に、世界の消滅時に僕に触っていると次のTAKEに上書きされてしまうみたいなんだ……」

 

 

「それで、TAKE2では……私達は死んでいて、ここにはいなかった訳ね?」

 

 

「うん。フェイトちゃんも、ビックリしたんじゃ無いかな?」

 

 

なんとか落ち着いて、今は双夜とプレシアお母さん達の話を聞いている状態。まだ、信じられない気持ちでいっぱいだけど、なんとか平静を装っている。

 

 

「とりあえず、ジュエルシード事件の最終決戦後にアリシアさんを生き返らせて……プレシアさんも助けてハッピーエンドにしてみました!!」

 

 

「ああ、うん。とりあえず、神崎はアースラからノーロープバンジーしてもらおうかな?」

 

 

「死にます!!全力で、死にますって!!」

 

 

「で?それだけじゃ無いんだろう?」

 

 

「えっと、まあ、実物見てもらった方がわかりやすいかと……」 

 

 

全員の視線が、リインフォース・アインスに向けられる。

闇の書の管制人格であるリインフォースが、はやての隣でお茶を飲んでいた。

 

 

「君らがさぁ……この世界をどうしようと構いはしないんだけど……君達を転生させた神様、みんな逮捕したんだよ……だから、世界調整の必要な事をされると……因果律にアクセス!……ほらぁ!!世界運営システムがエラーだらけになってるじゃんか!!ふざけんなよ!?システムコンソール!!!」

 

 

「すいません……」

 

 

「君、僕に恨みでもあるわけ!?まさか、恋人を尽く上書きしているからとかなら、逆恨みだからね!?TAKE2で、言っただろう?恋人フラグ建設は止めとけって!!!」

 

 

「……………………」

 

 

「ああっ!!クソ、論理崩壊起こしてるじゃないか!!」

 

 

双夜が、ものすごく怒りながらすごい早さでコンソールを叩いている。それを、茫然と見ながら現実逃避をしていた。

 

 

「システムコネクト!!クッ、処理能力が今一出力不足か!!演算を別ルートで、“船”に繋げて……」

 

 

「…………うわぁ……」

 

 

すごい。足で、コンソール打てるんだ……。

画面の数も尋常ではない。

人間、極めるとこんなことまでできるんだね。

 

 

「えっと、フェイト?はTAKE2のフェイトなんだよね……じゃあ、私の知ってるフェイトはどこへ行ったの?」

 

 

アリシアが、とても困った顔でそんなことを言う。

でも、私はその答えを持っていなかった。

 

 

「ああ!?目の前にいるだろう?上書きっていっても、フェイトちゃんはフェイトちゃんのままだからな!その内、TAKE3のフェイトちゃんと意識が統合されて……気にもならなくなるさ!最初は、違和感あるだろうがな!!」

 

 

「え!マジッスか!!?」

 

 

「……あ?何で、テメェが喜ぶんだよ!?」

 

 

「え……えっと、TAKE2のフェイトがTAKE3のフェイトに統合されたら俺の恋人に戻るんじゃ……」

 

 

「んな、好都合が起きたら……【奇跡】だな!それだと、なのはママも恋人になるんじゃないか?その場合、ハーレム何て言ったら……そちらのプレシア?さんに、ミディアム風に焼かれると思うぞ?」

 

 

双夜が、ニッコリ笑って大悟をバッサリ切り捨てた。

大悟は、ゆっくりとorzの形に落ち込み……号泣を始める。

 

 

「まあ、その時は俺のディバインバスターフルバーストで消し飛ばしてやるから楽しみにしておけよ?」

 

 

「クッ…………」

 

 

「もしくは、サキュバス地獄とかとかどうよ?」

 

 

「マジ、すいませんでした!!!」

 

 

そのまま、土下座に変化させる大悟。

その《サキュバス》とは、いったい何なのだろう?

 

 

「おらぁ!論理崩壊回避!システムエラー解除!システム、再起動!よし!一応、応急処置はしておいたぞ!」

 

 

「早っ!!せやけど、双夜君はそんな権限も持ってたんやねぇ……」

 

 

「持ってねぇよ!《ルール・ブレイカー》で、割り込みして無理矢理権限を造っただけだよ!後で、プロフェッショナルに頼んで再調整してもらうさ!」

 

 

別のウィンドを開けて、コンソールを叩きながら断言する双夜。横から覗き込んで見たけど、見たこともない文字で何かを書き込んでいた。

 

 

「……これは?」

 

 

「プロフェッショナルにメールを打ってんだよ!多分、すぐには動けないだろうけど……メール読んで貰えれば、サックリこっち見て貰えるだろうからな!ホウレンソウは大事なんだぜ?」

 

 

「ホウレンソウ?」

 

 

「報告、連絡、相談で、ホウレンソウだ!」

 

 

「ああ!!」

 

 

言われて、確かにと納得する。

それにしても、双夜が社会人に見える。

 

 

「社会人ですね……」

 

 

「こんなに小さいのに……りっぱねぇ……」

 

 

「見た目、こんなだけど……45歳なんだって!」

 

 

『ええっ!?』

 

 

「え?師匠は、一万年以上生きてるらしいですよ?」

 

 

『ええええっ!?』

 

 

流石に一万年は、驚いた。

大悟に詳しく聞いて、双夜が不老不死だという事実が話に出てきた時は、度肝を抜かれたと言っておこう。

 

 

「……不老不死?……って、すごいのね……」

 

 

「あのなぁ……あ、返信。……………………グハッ!予約で、いっぱい……だと…………なら、権限持ってる奴に片っ端からっ!」

 

 

どだだだだ!とコンソールを叩く双夜。

 

 

「ぶっちゃけ、権限を貸してくれたら良い的な交渉を……なんなら、ブラックノートすら総動員してもぎ取ってやる!」

 

 

ブラックノート……大悟が言うには、相手の弱味を書き連ねてあるノートらしい。段々、犯罪臭がし始めた。

結局、そういう流になってしまうらしい。

 

 

「もう!犯罪は、ダメなんだよ?」

 

 

「放っておくと、全世界で大混乱が起こるとしてもか?例えば、魔法が一切使えなくなったり……とか♪」

 

 

それは、とても困るけど……そんな事、起こりうるだろうか?

どんな魔法であろうと、プログラムさえちゃんとしていれば問題はないはずだ。

 

 

「あはは。フェイトちゃん、世界の法則が壊れるってことは……そんなに単純な話では無いんだわ。ぶっちゃけ、ライターで火を起こす事すら難しくなるんだよ?技術系統全部、動かなくなってごらんよ?車もテレビも何もかも動かなくなるって事なんだよ?それは、デバイスすら動かなくなることを意味するんだ!」

 

 

それ以上に、生態系の法則が壊れない事を祈っているけどねー……と、苦笑いする双夜を茫然と眺めていた。

いくら呼吸をしても、酸素と血液が結び付かなければ窒息死する可能性があるらしい。それを聞いて、私は法則が壊れる意味とその恐怖を知った。

 

 

「世界を構築しているシステムって、一つでも欠けると命の危機にすらなるんだからね?」

 

 

「はい。よーくわかりました!!」

 

 

アリシアが、手を上げて返事をする。

それを見て、母さんがニマニマと笑顔になった。

 

 

「まあ、その手の法則弄って男を女に……女を男にすることもできるんだけどねぇ……神崎、女になる気ねぇ?」

 

 

「ありません!全く、これっぽっちも無いですからねっ!!」

 

 

双夜に怯えながら、断言する大悟。

 

 

「もう!遠慮しちゃってぇ!」

 

 

「遠慮じゃないです!!いや、マジで!!

 

 

「神崎が、女の子になったら……すごく、美少女になると思うんだ!プレシア?さんは、どう思う?アリシアちゃんにも、フェイトちゃんにも手が出せない神崎ってどうよ?」

 

 

「是非、お願いできるかしら?」

 

 

即答するお母さん。

そんなに、大悟が嫌いなんだろうか?

 

 

「ちょぉ……と、お義母さん!!?」

 

 

「貴方に、“お義母さん”なんて呼ばれる筋合いは無いわ!!虫酸が走るっ!!」

 

 

「僕からしたら、お姉さんだけどねぇ……あ、や、お嬢さんかな?」

 

 

「お嬢さん……お姉さん……良い響きね!!」

 

 

何故か、とても喜ぶ母さん。

 

 

「じゃあ、プレシアちゃん。神崎、焼いてくれるかな?」

 

 

「良いの?喜んで!」

 

 

「喜ばないでぇーー!!」

 

 

 

 

………………………………。

 

 

 

 

 

「……酷い目にあったッス……」

 

 

「にゃはははは。ざまぁ!なのはママという人がいながら、フェイトちゃんにまで手を出すからいけないんだよ!恋愛を諦められないなら、以前言ったようにシグナムと一緒になれって。メインにすがったって、無理だろう?なんなら、翼達にお願いして「ヤメロ!嫌がってるじゃないか!!」とかやらせてみようか?」

 

 

「すいませんでした!!」

 

 

二人の話を聞いていて、ふとTAKE2での話を思い出す。

私達に組み込まれた、神々の力……あれは解除されたのだろうか?残っているなら、私達は今双夜が言った様にその一言で私達は玩具に成り下がる。

 

 

「まあ、そのシステムは僕の手の内にあるから……因みに、別の隠語で発動可能だ……クックックッ……」

 

 

「あ、悪魔がいる……あ!悪魔で思い出した。師匠、神々から送り込まれたアイツ等以外の転生者がーー」

 

 

そっか。双夜に掌握されているんだね。

それを聞いて、安心した。ただ、何やら利用するような発言があったけど……気にしない方が良いみたいだ。

 

 

「悪魔だったのか?」

 

 

「いやいや、そうでなくて!これまた、パッとしないというか……全く、能力らしい能力を持ってないんッスよ……」

 

 

「無能力者か……ふーん。ってことは、正規転生者と見るべきだろうな……」

 

 

「……せいき?……って、正規ですか!?…………え?俺等能力持ちは、正規転生者じゃないですか!?」

 

 

「ああ、そういえば……なんで転生させるのか、その辺りの裏事情をまだ話していなかったなぁ……所謂、アレだ。テメェ等の言うところの【天国】と【地獄】の内……【地獄】が、カンスト状態になったんだよ。今の時代……【天国】に行く奴よりも【地獄】に落ちる奴の方が圧倒的に多いからな……」

 

 

「……………………ええっ!?ちょ、待ってください!!それじゃあ、俺等は……」

 

 

「うん。テメェは、違うみたいだけど……【地獄】行きの魂だな。実際、堪えるだろう?何の能力も無く、起きることがわかっていても何もできないとか……『俺が、オリ主だ!』とか思ってる奴には、心を抉られるような気分だろうさ!」

 

 

「安心したけど、師匠が残忍過ぎる……」

 

 

また、泣き始める大悟。

そして、とても楽しそうな双夜が大悟を見下ろしていた。

 

 

「一つ、質問がある」

 

 

「なんだ?クロノ・ハラオウン……」

 

 

「僕達が上書きされたのはわかった。だが、君は以前別人だと言っていなかったか!?なのはが、上書きされたときに!!」

 

 

「んー……ああ。TAKE2は、滅ぼす予定だったからな。説明が面倒だったんで、そういうことにしたんだ。世界を繰り返せば、覚えてる事も無いだろうから……まさか、TAKE3にまで着いてくるなんて想定外だったし……どっかのバカが、別の想定外を起こしていたしなぁ?踏み台!」

 

 

大悟の視線が、横へと逸れて行く。

なんだか、後ろめたい事をしている犯罪者のようだ。

 

 

「人の心を弄ぶ変態めぇ……」

 

 

「ちょ、止めてください!師匠ぉ……!!」

 

 

「……まあ、たかだか四週間分の上書きだ。上書き当初は、混乱もあるから前TAKEの人格や記憶が先に来るだろうけど……時間が経って、落ち着いたらそれ以前の記憶や人格が出始めるから……当人が過去を反芻すれば、いずれTAKE1とTAKE2の人格が融合して新たな人格になるさ……てな訳で、現在神崎は……二股している状態になっているっ!!!」

 

 

「って事は、このままRETAKEし続ければハーレムも夢じゃ無いって事ですか!?」

 

 

「あは。死亡フラグ成立だね?」

 

 

「調子に乗りました……申し訳ございません」

 

 

ニッコリ微笑む双夜に対し、大悟が土下座を始める。

それでも、寒気がするような笑顔を崩さない双夜が、大悟の首を両手で掴み閉め始めた。

 

 

「ぎゃー!殺されるぅ!!」

 

 

「ああ!?ちょこっと締めたくらいで死ぬかっ!!煩いと、テメェも呪うぞ!?」

 

 

「ひぃいぃぃ!!!」

 

 

「ちょ、二人共。落ち着いて!!」

 

 

双夜を何とか落ち着かせて、私達は一先ずTAKE2のなのはとTAKE3の私に関しての事を考えるのを後回しにすることにした。双夜が、微妙に不満気だったと追記しておく。

 

 

「ああ、そうだ……なのはママ。僕、しばらくフェイトちゃん家で寝泊まりするね?」

 

 

『え?ええっ!?』

 

 

突然の話に、その場にいた全員が驚きの声を上げた。

プレシア母さんもアリシアも、目を見開いて驚いている。

 

 

「え、えっと……?なぜ、家なのかしら?」

 

 

「そりゃ……僕は神様じゃないから、君達の側にいないと面倒だからだよ。因果律方面から、一々プレシアちゃんとアリシアちゃんを探し出して世界の調整とか……不効率だし、時間の無駄だ。なら、時間短縮する為には君達の側にいて、その情報を習得しやすい場所にいるのがてっとり早いだろう?」

 

 

「…………調整は、済んだんじゃ……」

 

 

「応急処置な?とりあえず、権限持ちから権限の一時依託をしてもらえたんでサックリ終わらせたい所なんだ。君達が終わったら、次は八神家にお邪魔するんだから……諦めてくれたまえ。もし、文句があるなら僕ではなく神崎達によろしく!」

 

 

とたたた……とコンソールを叩く双夜。

ウィンドを消して、別のウィンドを立ち上げる。

 

 

「ええっ!?なんで、俺達なんッスか!?」

 

 

「当たり前だろう?君達、【転生者】がやらかした事柄なんだから……クレームは、君達に向けられるべきじゃないか!」

 

 

「……………………そんなぁ……」(TTдTT)

 

 

大悟は、うつ伏せに寝転がると静かに泣き出した。

さっきまでの、双夜とのやり取り的な泣き方ではなく……本当に泣いているみたいだ。

 

 

「これ以上、妙な変化はさせないでくれよ?もう、神々はいないんだから……下手な変化は、世界を破滅させるだけだ……ぶっちゃけ、ただでさえ死者が生き返っているんだから大掛かりな調整が必要なんだぞ!?そういうのは、神様がいる状態でやれよ?てか、普通なら気が付きそうなモノなんだがなぁ……」

 

 

「……………………知らないッスよぉ……」

 

 

「《神殺し》である、僕達の介入が始まっているんだ。普通は気が付いて当たり前だろう!?」

 

 

「神……ころ、し?」

 

 

双夜を見て、その言葉を繰り返す。

 

 

「ああ。神を監視して殺す事のできる存在を、《神殺し》ってんだ。んで、僕もその一人って訳。その系列で、この世界に派遣されて来たって感じかな?本来なら、世界の調整とかできる奴が送られて来るんだけど……人手不足で、僕みたいな食客扱いの奴まで総動員されて……さ」

 

 

 

「そうなんだ……じゃあ、【次元消滅術式搭載型爆弾】はどうするの?」

 

 

「そっちは、そっちで目下捜索中さ。《神殺し》が【組織】のお仕事なら……【次元消滅術式搭載型爆弾】は、僕個人が受けた仕事だ。……問題はない」

 

 

「個人で受けた依頼?」

 

 

「TAKE2でも話したじゃないか……もしかして、フェイトちゃん……TAKE2の記憶、引き継いで無いの?人格だけが、上書きされたのかな?」

 

 

「…………あ、うぅん。そうじゃなくて、《神殺し》とかは初耳だったから……」

 

 

「師匠。《神殺し》云々は、【転生者】のみの情報ですよ?原作組は、知らないはずです!」

 

 

「…………そうだっけ?」

 

 

「師匠、面倒になっているのはわかりましたから……思考を放棄しないでください…………」

 

 

なるほど。説明に飽きてきているんだね……双夜は。

言われれば確かに、三度目の説明だ。(TAKE3だから)

それだけ繰り返せば、飽きも入ってくるだろうと納得する。

 

 

「そっか。じゃあ、双夜は何処で寝るの?」

 

 

「安心して良いよ。フェイトちゃんとは、絶対寝ないから!!100%一緒のベットには入らないから!!」

 

 

ニッコリ微笑む双夜に、完全拒絶される。

いったい、私が何をしたと言うのだろうか……。

 

 

「そういやぁ、師匠は……女性の《裸》恐怖症でしたね。納得です。フェイトの場合、寝ている間に半裸(下着姿)になりますもんね……」

 

 

「しかも、抱き付き癖があるから逃げられないし……」

 

 

『僕(師匠)を殺す気か(ですか)!?』

 




プレシア・テスタロッサ&アリシア・テスタロッサ復活。
ついでに、リインフォース・アインス復活。
ツヴァイは……作られませんでした。(消滅)
双夜が持ってるけど……。

転生者が、双夜の邪魔をする。

プレシアちゃんとアリシアちゃんとフェイトちゃんの絡みを書いてて思ったのは、TAKE1で『転生者』を全員集めて顔合わせさせときゃ良かったという後悔のみ!!
TAKE4があったら……神崎は、アリシアちゃんに走って……とか、思ったけど……ガーディアンがいるから、難しいかなぁ……って感じ。
できるなら、TAKE4は来ないで欲しいね!
このまま、ハッピーエンドで双夜消滅エンドに成れば良いけど……それも、望み薄そうだからなぁ……。

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