絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
???/現在位置不明。
薄暗い闇の中、妙齢の紳士シルエットが浮かび上がりボソボソとそれぞれの会話を楽しんでいた。彼等は、《旧・神族》と呼ばれる者達の代表達である。中二病よろしく、円卓の会議場でヒソヒソと此度の遊戯について話し合っていた。
「首尾は、どうか?」
「くっ……かなり不味い事になった。まさか、特典にランクを付けを行われようとはな……彼奴も、本気という事だろう」
「如何に強力な特典を付け様とも、世界に入った時点で規格を統一され質を落とされてしまう。あれでは、付加価値もない……」
「まさか、あの様な方法があろうとは……」
「しかし、彼奴がこんなにも早く対応して来ようとは……」
「計画では、もっと後になるハズだったのでは!?」
「だが、彼奴は【今】動いている。それを曲げる事は叶わぬて……」
「だが、あれほど準備に手間を掛けたモノが何も得られずに失敗等と……認められぬ!」
「しかし、どうする?彼の【魔王】も動いているという話だ……これ以上は、我等の進退にも影響を及ぼすのでは?」
「フム。成果は得られぬが……潮時か?」
「皆のもの、安心召されるが良い。【魔王】は、滅した。彼奴が、二度と現れる事はない!」
「ん?何をしたと?」
「フフン。聞いて驚くな?我が直々に、【魔王】を虚無に落としてやったわ!クックックッ……彼奴は、虚構の海に堕ちた!!」
得意気にドヤ顔をする紳士を見詰め、《旧・神族》達は言葉を失う。中には、口をポカーンと開けたまま固まっている者もいた。
「ちょ!?」
「おまっ!?」
「詰んだ!!」
「自殺行為だ!!」
「なんて事を!?」
「これでは、しばらく手も足も出せぬではないか!?」
「は?何を言っておられるのか……手も何も、奴は死んだのです。目の上の瘤は、取れたのでは?」
「お主は馬鹿か!?」
「これだから、新参者は……!!」
「【魔王】に虚無は効かぬ!!」
「我は、用事を思い出した。帰る……」
「おぉ!我も、仕事があったのであるな!さらばだ!!」
「貴様は、知らぬのか!?彼奴に手を出したら……(青)……」
「あの半世紀に及ぶ悪夢が再来すると!?」
「グフッ……あの、悪夢が……貴様!貴様のせいで、我等がまた世界の汚点を被るのか!?」
「仕方あるまい。彼奴に手を出してしまったのだから……」
「………………ほとぼりが冷めるまで……」
「うむ。一度、手を引く必要がある……」
「クソォ……先張りよって!!だが、妨害くらいは……」
「【魔導兵器】に【魔王】……何時も何時も、我等の邪魔をしてくれる!!良いな?奴等には、手を出すでないぞ!?」
「……(青)……御意」
その時、爆発音と共に地響きが会議場へと襲い掛かる。
「な、何事だ!?」
『て、敵襲!!う、嘘だろ!?か、《神殺し》の集団です!!』
『ギャアアアァァァァ!!!』
『ぜ、絶対零度の女王だあああぁぁぁ!!!』
「「「「「「つ、詰んだ!?」」」」」」
絶望の表情で、会議場に居た者は蒼白になる。最早、襲撃された彼等に未来はない。かくして、彼等が集う施設は襲撃された。
誰でもない、最悪の女王・ウォーティア・トレントレット達に。史上最悪とも言われた、【始まりの魔法使い】の娘でもある彼女は【魔導兵器】と同レベルの怪物である。まあ、【始まりの魔法使い】からすればその限りではないんだろうけど。だがしかし、現実は過酷なモノで存在値こそ低いものの彼女は【魔導兵器】と同等レベルの怪物と化していた。
「セレスティア、行きますよ?」
振り上げられる白き刃。重なりあった刃が、膨らむエネルギーに押し開けられる様に広がって行く。それが、十分に世界を照らし開くと彼女はその刃を振り下ろした。瞬間、白き絶対零度が世界を真っ白に染め上げる。なにもかもを、停止する“白”に染め上げながら全てが静寂に包まれた。
……………………
……………………
……………………。
Side 双夜
「…………フム……」
《時渡り》の座標を、何者かに弄られたモヨウ。
その結果、良くわからない世界に落ちた。空は、紫色だし浮遊する岩が視界にいっぱい。それに、何故か目の前には金髪の少年と淫乱ピンクのケモ耳少女がいる。少女の話からすると、俺と少年は『勇者』と呼ばれる強者らしい。そして、ケモ耳の少女が住む国が存亡の危機で助けて欲しいとのこと。
正に、ベタベタの王道勇者召喚だった!!とは言え、助けを請われた以上助けない訳にも行かないので勇者少年と共に戦場へ駆け付ける事となる。おぉ……ケモ耳ワールドだ!!モフモフだあ!!
しかし、俺が暴れても良いのかね?最悪、この勇者少年に全部押し付けて支援を中心に任せてしまっても良いかも知れない。等と、思っていたのも束の間。えっと……存亡の危機何だよね?あー、和気藹々?戦争……ってか、運動会?人が死なないとは聞いていたけど。これが、戦争?悲壮感が無いから血塗られた道的なモノではないと思ってはいたけれど……これのどこが、存亡の危機なんでしょうか?とりあえず、掲示板で色々訊いたら【DOG DAY’S】なる題名の物語を教えて貰った。
ネタバレ含む、戦闘禁止令まで言い渡される。俺が前に出ると、ただの蹂躙になるので支援中心でOKとのこと。
「フム。とりあえず、一般の参加者に《フィジカルアップ》!!」
後は、狙いも何も定めずに適当に魔力弾を撃って支援とした。
それでも、着弾と同時に周辺の戦士数十人を巻き込んで吹き飛んで行く魔力弾。これだと、《ディバインバスター》や《スターライトブレイカー》なんて撃ったら一撃で終わりそうな感じである。つか、群れてるから撃ったら撃ったで爽快だろうなぁ。
「撃つなよ?撃つなよ?……これって、撃てって事なのか?」
掲示板には、『絶対撃つなよ?』の振りが幾つも並ぶ。
これは、間違いなく前振りだよな?撃てって事で良いんだよな?OK、《ディバインバスター》行きまーす!!
冗談半分で、《ディバインバスター》を撃ってみたら一個中隊が吹き飛んで掲示板から非難の嵐が巻き起こる。あー……撃っちゃダメだったかぁw。そんな気は、していたんだよ。でも、『撃つな撃つな』と言われたら撃ちたくなるのが悪戯好きの宿命。
殺っちゃった♥。
その後は、多分原作ストーリー通りに進んだと思われる。まあ、俺はその原作ストーリーを知らないので本当に原作ストーリー通りなのかはわからない。だが、この世界は原作に最も近い近隣世界だ。異物なのは、俺だけで転生者や《旧・神族》の気配もない。
なら、何故俺みたいなのが呼ばれたのか……疑問に思う事はあるが、理由が不明過ぎる。【真実の瞳】は、何も応えてくれないし……後、取れる手段は時が来るのを待つくらいだろう。
とりあえず俺は、勝ち戦で盛り上がる城下を見下ろしながら空に輝く月を眺めていた。もちろん、月見
いやー、【リリなの】の世界では他人の目が多くてお酒なんて飲めなかったからなぁ。例え、見た目が幼子であっても俺は既に成人しているからな!お酒くらいは、飲めたりするのだ!!
「いえ、ダメです!」
「なっ、風紀委員!?何故、ここに……!?」
「不穏な空気を感じました。やはり、監視の目は必要ですね?」
「ああ!?ちょ、そんなぁ……」
唐突に現れた風紀委員によって、俺がくすねて来た酒瓶とカップは奪われて奴は消えて行った。っていうか、マジですか!?
折角……折角、のんびりマッタリモードで酒盛りが出来ると思ったのに!!こんな、落とし穴があるなんて……殺生なぁ!!
「ひ、一口すら、飲めなかった……」
やはり、【組織】になんて入るモノじゃない。面倒事ばかり増えるだけで、なんの利点もないじゃないか!例え、見た目が幼子だからって今の俺は一万二千年生きてる高次元精神生命体だぞ!?
お酒程度で、変な障害なんぞ発症する訳がない。というか、既に成人してるんだぞ!?成人!!これ以上、年を取る事もなければ成長すらしねぇよ!!クソッタレ!今度、運動会が開催されたら俺も武器持って参加してやるからな!?全員、片っ端からズタボロにしてやる!!うおおぉぉぉ!っと、気合いを入れていると何やら騒がしくなっていた。フレールくんを通して見れば、勇者の少年が拐われた淫乱ピンクの姫を助け出す的な展開になっているではありませんか!!つか、あのお姫様……これから、自慢の喉を使って歌を披露するんじゃなかったんだろうか?確か、アイドル的な歌姫でライブがどうのこうの言ってた様な?
「もう一戦して、間に合うんだろうか?」
まあ、何にせよ俺的にはストレス発散が出来てありがたいので何も言わないが……なんとなく、それは受けちゃダメなお誘いの様な気がする。だがしかし、敢えて何も言わない!だって、口を挟んだらストレス発散が出来ないじゃないか!!それに、アレって原作ストーリー通りなんだろう?なら、俺が口を出す余地はないと判断する。アイテムストレージから、薙刀を取り出して更には【組織】から支給されている制服にも袖を通した。
これで、防御力も攻撃力もこの世界の聖剣以上となる。
「クックックッ……さあ、行ってみようか?ストレス発散!!」
雑魚を蹂躙するだけの、簡単なストレス発散なので魔法は使わない。じゃないと、また非難轟々になるだろうからな。一匹一匹相手にするなら、大丈夫だろうと考えて俺は勇者の隣に降り立った。
「だが、ことw「受けてたぁぁぁつ!!!」
とりあえず、俺
これで、叱られるのは勇者少年のみ!という目論見は見事にスルーされちゃったけど……何故!?纏めて叱られて、ちゃんと断ろうとした事を伝えたのにバッサリ切り捨てられた。
あのたれ耳娘……誤射してやろうか!?素っ裸にひん剥くぞ!?どうせ、ひん剥いた所でまだまだ小娘だから怖くもないし!!
前回みたく、カメラ中継の真ん前でフレールくんに切り裂きジャックさせてひん剥いてやる!!等と、怨み辛みを募らせつつ騎馬?騎鳥?に乗って俺も進む。大人モードで、走った方が楽で速いけど……大人モードを早々に見せると、色々面倒になりそうなので幼児モードのままにしておく。というか、幼児が普通に戦える時点で色々と問題だらけだと思われる。せめて、この世界に降り立った時に大人モード(12歳)であれば言い訳も通ったんだろうけど。この状況では、大人モード(12歳)になれるって話は黙っておいた方が良いだろう。まあ、その内どうでも良くなるんだけどな。
ヒャッハー!と、手薄だった裏口から入って群がって来る敵を千切っては投げ千切っては投げして蹴散らして行く。ぶっちゃけ、マジで超弱い者達がそこそこの数で群がって来るだけなのでそんなにストレス発散にはならなかった。と言うか、掲示板で聞いた話の裏付けをしているだけの作業になりつつあるんですが……さて、どうしたものか?
「これ、僕の出番無いなぁ……」
いや、本当に原作ストーリー上で俺の出番は皆無なのだろう。適当に敵の数を減らしつつ、適度な運動をしている気分で敵を蹴散らしていたら厳つい顔をした“おっちゃん”が現れた。んー……一般兵な、腑抜け顔の戦士よりかは濃ゆい顔付きだ。
そう言えば、ビスコッティ側は全体的に若い世代の戦士が多かったけど……何か理由でもあるのかねぇ?
「グワァハッハッハッ!小僧、調子に乗っていられるのもそこまでだ!!」
ビジュアル的な問題?まあ、そんな訳もないだろうけど?
とりあえず、手に持った槍をブンブン振り回し突っ込んで来るおっちゃんを技術で流して足引っ掛けしたら顔面でスライディングをしてくれた。顔が濃ゆいのに、
つか、ちょっとくらい本気を出しても良いよね?《驚異》を、正確に認識させる為に。
「はぁ。隊長?で、この程度か?本気を出したら、一瞬で終わりそうだな?つか、《スターライトブレイカー》撃ちたい」
そう、声に出してから周囲に視線を向けるとジリッと視線に当てられた者達が後退る。俺の様なチビッ子に、怯える程度の鍛練とか……遊んでいるのと代わりないんですけど?ニヤリと、強者の余裕を見せてから《一閃》を実行。もちろん、様々な技術を盛り込んでの一撃で薙刀一振りに見える様に蹴散らした。
ぽぽーん!と、その場に居た雑兵は猫玉に変化してバラバラに落ちて行く。守護力ってのは、本当に面白い変化をもたらすよな?
この世界に生きる者は、皆こんな風に一定のダメージを受けると丸い人形になるらしい。コロコロ転がる猫玉を持ち上げて、俺が歩んできた地獄を振り返る。
「人の死なない戦争か……血の川を体験した者からすると、甘い世界だな……」
本当に、こんな世界が在るんだな?重なり埋もれる死体も、流れる赤い川もない戦争。誰も彼もが、笑顔で迎える戦争なんて戦争じゃない気もするけど。まあ、たまにはこんな戦争も良いかもしれない。まあ、でも……負ける気は、サラサラ無いけどね?
「ぬうああああぁぁぁぁ!?」
「ホームラーン!!」
巨体を振り回して、物見の塔目掛けて投げる。
ちょっと、このおっちゃん面白いから遊んで上げるね?(笑)(笑)。嬉々として、こっそり背後にニジリ寄って来たおっちゃんを薙刀で掬って浮かべた後、腹に柄を差し込んでグルッと一回転。シナリを利用して、物見の塔にホームランしてみた。おっちゃん、結構重そうなのに物見の塔の中間に突撃して見事にへし折っていたけど。物見の塔が、割りと近くに雑兵を巻き込みつつ落ちて空から爆弾と共にボンキュボンの狐っ娘が落ちて来た。
共に騎鳥で来た、学術チビッ子も一緒だ。
「おろ?こんな所に、子供……?」
「どちら様?」
「勇者様と一緒に来られた方ですよ?ユッキー」
「拙者、ユキカゼと申す!えっと……」
「僕は、オマケ。勇者は、あっちに居るからフォローしてあげて?」
「君は、どうするでござるか?」
「あっちのおっちゃんと遊んでる」
言って、指で指し示すとタイミング良く瓦礫の中からおっちゃんが復活してきた。タフネスだな!とりあえず、ビットを展開してシューターを撃ち捲る。そしたら、おっちゃんは猫玉になってしまった。瓦礫の下敷きになったハズなのに、それでは猫玉化しなかった所を見ると運良くたすかっていたらしい。
それを見ていたユキカゼさんは、『おぉ……』と小さく驚愕の声を上げるとこちらは問題ないと踏んだのか回れ右をして片手を上げた。あ、行くんだ?
「法術師であったか……わかったでござる!」
どうやら、色々と勘違いして去って行ったモヨウ。
とりあえず、その見た目から恐怖を撒き散らすタイプっポカったから勇者に押し付けてみた。狐っ娘は、素直に勇者の方へと向かって行ったので素直な良い子なんだろうなぁ……と思いつつ、単細胞とか脳筋という言葉も同時に頭に思い浮かべる。
「あ!……チョロインか!?」
まあ、俺には関係無さそうなので送り出した後は適当に《ディバインバスター》でおっちゃんを沈めてワラワラと集まって来た敵の蹴散らしつつマッタリ散策中。
現れた敵は、《瞬動術》で間合いを殺してサクッと撃破。
そろそろ、勇者少年が姫様を救出した頃合いかなぁ?と思ってたら垂れ耳娘とおかしな三人娘に出会った。
とりあえず、ウサギっ娘以外をブチのめしてウサギは《バインド》で拘束。その場に、垂れ耳と共に放置して中庭の方へ。これ以上、足を止めているとおっちゃん達がまた復活して来そうだし……それはそれで楽しいんだけど、新たな強敵求めてフラフラと移動。
とりあえず、周囲をビットで囲んで魔法障壁を展開。
これで、後ろからの強襲は心配なくなった。
多分、おっちゃん達でも一撃では破壊するに至らないだろう。中庭まで来ると、何故か鉄球のおっちゃんと女の人と戦闘していた。いつの間にこっちに!?(区別が付いてない)と驚いていると女剣士がドンドンニャンコ国の戦士達を撃破して行く。
ああ、あの女剣士さんはこっちの味方なんだな?と言うか、垂れ耳と勇者少年それから学術チビッ子の四人で強襲していたハズなんだけど……いつの間に増えたんですかね?それに、黒い鎧を着てる騎士はあちら側の敵将なのか強そうなんですけど?等と思っていたら、あの鉄球のおっちゃんは【将軍】とのこと。
多分、強いから【将軍】なんだろうけど……俺には、その強さを推し量る事は出来そうにない。あ、魔力強化なしで突っ込んでみれば良いのか!あー……でも、叩かれたら痛そうだな。
「……と!」
刀使いの女剣士?さんを、背後から狙っていると思われる弓兵を見付けたので《ディバインバスター》で砦諸とも撃ち貫く。
「あ、壊しちゃイケないんだっけ?なあ、あれ壊しても大丈夫?」
「え!?お、俺ッスか!?えっと……さ、さあ?」
襲い掛かって来た敵に、フと思った疑問をぶつけてみたらとても困惑した様子でわからないと答えが返ってきた。反対側に居る敵にも視線を向けるが、微妙に動揺した反応があるだけで明確な返答はない。周囲の敵を困惑させていると、女剣士?と戦っていた将軍なおっちゃんが答えてくれた。
「出来れば、壊さないで欲しいのだが……」
「なんで?」
「え!?な、何でだとぅ……そんなもの、直すのが大変だからだろぅ!?」
おっちゃんは、かなり困惑した様子で答えてくれるが……これ、戦闘中にやる事じゃ無いからか訊かれる方はタジタジである。本当なら、もっとどうして?なんで?と矢継ぎ早に質問を返して責め捲るんだが戦闘中なので控え目である。
「ふーん……《ディバインバスター》!!」
とりあえず、納得したので《ディバインバスター》で近くの建物から破壊してみた。納得した様に、コクコク頷いてからの暴挙に周囲の敵が慌てた様子でワタワタし始める。イケメンなお兄さんは、俺のそんな暴挙に『何故だぁ!?』な顔をしていた。
「何でって、壊しても直すんだろ?知ってるか?僕や勇者少年が、この世界に呼ばれたのは【ビスコッティ】という国の存亡の危機だって聞いたよ?なら、相手国の力を削ぐのは当たり前じゃないか?即ち、砦修復の資金……という形で、その力を削ごうと言うのだよ!」(正論)
「なぁっ!?」
「僕は、勇者少年と違って『重なり埋もれる死体』や『流れる赤い川を作る』戦争に参加した事のある傭兵だ。殺戮と虐殺、それが僕の人生。なら、こんな温い【興業】と名の付く戦争は児戯に等しい。……さあ!戦略級【魔導兵器】第七世代型の力とくと見よ!!」(正論?)
言って、呼び出すのは億に等しい大量のBビット!それらに宿る、蒼の光が世界を照らす。全てを蒼に染め上げて、恐怖に彩られる人々の顔を見上げた。
《Starlight Breaker!!》
「咎人達に、滅びの光を。星よ集え、全てを撃ち抜く光となれ!」
とりあえず、Bビットの一つに《スターライトブレイカー》をチャージさせてみる。ついでに、周囲を威嚇する為に詠唱も追加した。物騒な詠唱と、ドンドン巨大化していく蒼い光に周囲はドン引きを始める。こうなって来ると、悪戯好きとしては撃ちたくなるのが心情。まあ、撃たないんだけどさ(笑)。でも、後々を考えると撃って戦線から
とは言え、誰か止めてくんないかなぁ?つか、【魔導兵器】の力をとくと見よ!なんて言った手前、俺から《SLB》を引き下げる選択肢はないんだよねぇ……つか、撃っちゃう?
そんな感じで、迷っていると敵側の増援が来たらしい。
それも、総大将の単騎駆けで俺と鉄球おっちゃんの間に割り込んで来た。そしたら、何故か女剣士さんが一騎討ちを申し出ちゃって俺は蚊帳の外状態で《SLB》をストップさせ待機。
「うーん……?」
しばらくすると、目の前で女剣士さんが倒されるのを眺めつつどうしたモンかと迷っていると総大将のお姫さんがこっちに来た。その後ろには、鉄球のおっちゃんが控えている。はてさて、どんな発言が出てくるやら……脳まで、筋肉じゃないと良いなぁ。そう、思ってたら閣下さんが武器を振り上げる動作を始めた。
脳筋さんだ!!!
「あ、待った待った!僕を倒したら、集めた力が暴走を始めて暴発するよ?」
「ならば、貴様を一撃で気絶させてしまえば……」
一緒です!!
「んー……止めといた方が良いかと。一応、これ……制御はしてるんので。今、僕が制御から外れたら起爆するかと……交渉でお願いしまーす?」
「ならば、それを今すぐ解除しろ!」
「すぐには、無理かな?膨大な力だからなぁ……」
この世界の特色、【フロニャ力】?も集まって来てるみたいだし……ぶっちゃけ、良くわからない力も混ざってとても不安定な《SLB》となってしまっている。なので、いつもみたいに指パッチンで直ぐ様解除とは行かなかった。多分、かなりゆっくり絡まった糸をほぐしほどく様にしか出来ない。
「あー……イメージ的には、多数のロープを一点で括って綱引きしてる感じ?即、解除も難しいかなぁ?」
「なら、貴様はそこでそれの解除をやっていろ!」
「あ!集めて、穿つのなら簡単だよ?被害は、この辺一帯がクレーターになるくらいかもだけど!」
「……………………」
「……………………」
超、睨まれてます。
「…………テヘ……?」(テヘペロ中)
「…………解除だ。それ以外は、認めん!」
「じゃ、ビスコッティの姫様とゆっくり時間を掛けて会談してよ?それが、交換条件だ?」
「なん、じゃと……」
「一人で、何を抱え込んでるかは知らないけど……そのやり方では、何も達成出来ないと思うよ?」
「……………………」
うわぁいw!更に、威圧まで掛かって来ましたよ?
そんなに、お姫様と会談するのが嫌なのかな?こりゃ、ちょっと調べる必要があるねぇ?フレールくんには、また頑張って貰わないとなぁ……御褒美は、何にしようかなぁ?
「あー……何時でも、良いからさぁ?」
という訳で、その交換条件を呑ませて俺は中途半端に集めた《SLB》の解除を始める。そのついでに、【フロニャ力】なるモノの解析も始めた。つか、これ……【神力】ですよねぇ?もしかすると、この世界は神々の保養地なのかも知れない。そうなってくると、問題になるのは【古き神】が堕ちた《堕ち神》が近付いて来る事だけど……まさか、堕ちてる【古き神】がここに来る予定でもあるんですかね?
「まさか、ねぇ?」
そもそも、【神の力】には神が持つ【神通力】とその土地に染みた【神力】の二種類がある。神々が、その内に秘めて行使する力を【神通力】と呼び、神々の内から離れて大地に根付いてその土地を守る力を【神力】と言うのだが……多分、それを【フロニャ力】と呼んでいるのだろう。で、その大地に根付く程に【神力】がある世界っていうのは神々の保養地にされている事が多い。
「条件は……合うかなぁ?」
等と考察を巡らせていると、大きなたん瘤を膨らませた勇者少年と見慣れぬ銀髪の少年が敵側のお姫様に引き摺られて出て来た。
あ、興業も終了ですか?
はい、始まりました!DOG DAY'S編です!!大量にストーリーを省いてますが……大丈夫?出会う人も省いているみたいなので今一わかり辛いかも知れない(笑)。本当はもう少し話数を取って書く予定だったんだけど……DOGDAYSに関しては、双夜で干渉出来そうなのは第一期のラスボス戦と第三期の始まり戦くらいなので面倒なんですよね。
なので、読者様からDOG DAYSを進められた時はとても困りました。まあ、作者もDOG DAYSは見ていたのでどのタイミングで干渉出来るかな?はやっていましたけど(笑)。なので、ラスボス戦までトントンペースで進めますよ?そこから、双夜の干渉?戦です!!
因みに、勇者少年と双夜が協闘はほぼ無いです(笑)。
あっちはあっち。こっちはこっちで、進めて行きます。
双夜が、SLBをスタンバったので『コイツ、ヤバい』ってのがしっかり伝わったハズだからな。撃たなかったけど(笑)。フロニャちからについては、【神力】じゃねぇかなぁって。土地に染みたモノというのであれば、邪悪を退けるってのも納得だしねぇ?まあ、それはこちらの何かしらで代用するとして……双夜は、戦線からフェードアウトさせるから!通常戦闘は、普通に無理だから(ヾノ・∀・`)。
敵も味方も弱すぎる……想定ランクが低いので、フェードアウトさせます。
エープリルフールですね!
まあ、だからって何かをする気は無いんですが……一つ、考察を。例えば、作者:葉月華杏がもし神様転生もしくは神様転移する事になった場合……確実に、やるだろう事柄についてw。
目の前に現れる、神?女神?に対して必ずヤりそうな事と言えば【唯一神】か【全知全能神】かを確認する事かな?
で、どちらかだったら「死ねぇええぇぇぇ!!」とか言って襲い掛かると思われ。【転生神】とかだったら、先ずは様子見でとりあえず質問攻め?で、【唯一神】や【全知全能神】かを確認するかと思われるw。で、どっちでもなければ何を司る神かを聞いて嫌いな神でないと放置。
そのまま、会話を続ける事となるだろう。
つか、【唯一神】や【全知全能神】のどちらかなら確実に殺しに行くね!作者は、その二つが殺したい程に嫌いだから。だって、どっちも自己完結してる神様じゃん?即ち、どれだけ祈ってもすがり付いても『ウザいから、私に関わるな!』とか言い出しそう。そんな【神】は、逝って良し!!つか、滅んで欲しい!そして、殺したい!!!!
さて、そんな作者が求めるチートと謂えば……多分、【健康】だと思われ。出来れば、頭に【超】を付けて【超健康】とかにするかな?ぶっちゃけ、作者はこの【健康】で躓いた人なのでマジ【健康】を求めている。正確には、小学生の早い時期に『ぎっくり腰』をやらかして腰痛方面で酷い目に合っていると言えばわかるかと……あれ以来、腰にまつわる色々に苦しんでいるからな。セ〇クスとか、ヤりたくないとか言い出す位には(泣)……悪夢を見せられてます。そーだよ!?もちろん!まだ!Dだよ!?
つか、普通に無理だね!?マジで!!やって、病院に担ぎ込まれて恥を晒すくらいなら一生Dで構わないよ!?
つか、お姫様抱っこで死んだ(笑)。ベットに移動するだけで病院送りとか(笑)。超ウケる!!おかげで、トラウマだよ!?だから、【超健康】が良い!恥もかかないし、フラれる事も無いからな!!故に、もうちょっとで【魔法使い】になるね。あはははは!!チクセウ(泣)!!
ま、そんな訳で【超健康】だ。転生だろうと、転移だろうとそれ以外は望まない!!他?他を求められたら?つーか、【超健康】だけでも十分だよ(笑)。そう!【超健康】だけで全然十分過ぎるね!!運び込まれた病室で、別れを切り出されるアレに比べたら【超健康】で十分だと思える作者がいる。ぎっくり腰は、唐突に来るからな?マジで!大丈夫だと、調子に乗ってるとガツンと来るから(笑)。
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛……!!!
その他をと求められたら、【魔工技術】?とそれに関する知識と技能を貰うかな?後は、魔法の才能とか魔力とかを貰おうとするかな?ほら、娯楽は大切だろう?日本人に取って、魔法は=娯楽だからな?転移するにしろ、転生にしろ魔法習得は必須!!それで、十分面白可笑しく生きて行けると思われる。まあ、貰い過ぎの様な気もしないでもないけど?一つで、十分じゃね?tueeeは、いらない!そこそこで良いんだよw。スローライフ求む(笑)。
嘘を付いて良い日なので、天の邪鬼らしく本当の話……というか、トラウマ話をしてみました(笑)。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれてありがとうございます。