絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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三〇六話

神崎:

 

 

そして、何故か初めての《時渡り》の出口がSAOモドキ世界に繋がっていたという現実。何故!?いや、前回の流れ的に【リリなの】世界に飛んでヒロイン攻略か翼を転生させたクズをブチ殺すルートになるんじゃないですかね?なのに、何故SAOモドキ世界ですか!?あ、先に師匠が来てて俺達はその後を……なんて、御都合な展開がある訳ないですよね。つか、師匠は何処に行ったのかな?あれから、全然全くうんともキュッとも言って来ないんですが……何処で、何をしているのやら?

 

「無言過ぎて、逆に怖いんですけど……」

 

つか、世界樹の上から豆粒みたく見えるアルンを見下ろしつつ周囲を見渡せば……地平線が、遥か彼方に見える?あるぇ?なんか、おかしくね?アルンを囲っている山が地平線の彼方に見えるんですが……え?マジで!?

 

「Masterですか?」

 

「ノーコメントじゃの」

 

「こうして、秘匿される師匠の情報でした……まる」

 

まあ、師匠の事に関してはいつも通り秘匿されちゃったので良いとして……それよりも、SAOモドキ世界の変貌が酷過ぎる様な気がするのはヤバそうなんですが!?ちょ、前に来た時はもっと手前にありませんでしたか!?あの山脈。

 

「……神崎さん達でも、気軽に教えては貰えないんですね?」

 

「まあ、普通にわからない事はわからないんだけどね。とりあえず、師匠が来るまでのんびり待ちますか?」

 

のんびり……というか、拡張された世界の様子を見ながら慌ただしく走り回る事になりそうなんですが?これ……拡張っつーか、別の物語の設定が混線してません!?

例えば、【ログ〇ライズン】とか【異世界から〇〇〇たちが来るそうですよ?】(広大な土地)的な何かと。

 

「のんびり、出来ると良いッスね……」

 

「とりあえず、下に降りて他の者と合流するべきではなかろうか?ここに居ても、状況がわからぬ故……」

 

「だな。じゃ、翼と俺はアルンに行くからリリィ達はアインクラッドの方に行ってみてくれ。トーマは……臨機応変に行動すると良い。俺は、知らん」

 

つか、トーマに関しては俺がどうこう言える立場ではないので自由にしていると良い。じゃ、【鮮血の】さん居るかなぁ?

俺は、ヒョイっと世界樹のバルコニーから飛び降りた。その後ろに続くのは、セットアップして魔法少女(種族)となった翼。

それを見上げながら、落ちる速度を切り裂く様に吹き荒れる空気で感じていたのだが……んん!?あるぇ?ちょぉっと、落ちるの長くないですか?もしかして、世界樹って今尚成長していて大きくなってる?え?あ、ちょ、ま、待って!い、息がーー!!

 

 

 

……………………。

 

 

 

ーーー結論だけを言おう。俺は、地面の染みと化した。

まあ、セットアップして《飛行魔法》で飛んでいた翼は、ゆっくりと降りて来たので俺が地面の染みになった所を見なかったらしいけど。見られていたら、トラウマとかになっていただろうから俺としては良かった感じがする。だって、俺を見る度に地面の染みとなった記憶が甦る様になるんだぞ?ほら、とっても良い事じゃないか。まあ、地面の染みになっちゃった俺としては痛み分けの様な気がしないでもないんだけどさ。とりあえず、結論からいうと世界樹が以前よりも大きくなっていたという事実に代わりはない。

 

「世界拡張の影響ですかね?」

 

「なんで、血だらけなの!?」

 

あ、着替えてなかったや……洗浄魔法、起動っと。いやー、歯磨きに洗濯に……毎日使い捲っていた甲斐があるなぁ(笑)。

 

無 詠 唱 で す ぜ ?

 

あんな糞恥ずかしい呪文は、死んでも言いたくはない!!

 

「…………【鮮血の】さんでも居れば、現状の詳しい内容が判るんだけどねぇ……流石に、『()()()()()()()()()()()』なんてのは使えないと思うs…………」

 

師匠が居ないから、絶対使える訳がないと思っていたんだけど……呟いた瞬間、目の前に大量の情報ウィンドが展開されて行く。ぶっちゃけ、俺達がこの世界から【リリなの】へと《時渡り》した瞬間から今までにこの世界で起きたと思われる様々な情報が開示された。

 

「あら、探さなくてもわかりそうじゃない?」

 

「ああ、うん。……情報が、纏められていればわかったんだけどねぇ……俺には、【真実の瞳】なんて能力はない!!」

 

「…………そう、わからないのね……」

 

師匠は、師匠だからこそ【コレ】でわかるのである。だが、必要スキルを持たない俺では師匠と同じ方法で情報を集める事は出来ない。ここは、【鮮血の】さんを探し出して頼った方が賢い。

 

「まあ、読むのは読むんだけどさぁ……」

 

「というか、前に来た時と現在が違うのはわかったが……それの何処に問題が?」

 

「あ、付いて来たんだ……」

 

背後から、追い付いて来た禍焔凍真からの質問をスルーして俺は現行の問題を頭に思い浮かべる。前回、この世界を去った時はアルンで育成した作物を行商によって各都市に配分するという様な話が持ち上がっていた。その先達者として、《王の宝物庫》を持つギルガメッシュが行商人を代行する手はずになっていたのだけれど……こうも、土地が広く拡張されたとなるとその辺りの話がややっこしいモノへと変わってしまっているだろう。

ぶっちゃけ、移動とか困難ですよね!?

 

「ちゃんと、スイルベーンとかに配分出来て居るのだろうか?」

 

「えっと……?」

 

「行商人って、大悟の分身よね?」

 

「似た様な特典持ちだけど、『分身』じゃねぇよ!?」

 

「分身?もしかして、『ギルガメッシュ』って特典ですか?」

 

「ガタンとか、流通してなさそうだよな?」

 

「単純に、土地が広くなればなるほど移動に時間が掛かりそうだものね?前でも、一週間や一ヶ月だったかしら?」

 

「あのー……?」

 

「単純計算で、現在は半年か……最悪、一年は見ておかないと……」

 

「とても、遠い道のりになっているのね……」

 

「ちょ、俺の話聞いてます?」

 

「てか、この世界……普通に、魔物とか出るんですが……」

 

「そう、よね……魔物との戦闘も考えると、もっと掛かるわよね」

 

「ーーとなると、もう無理なんじゃね?つーか、鮮度とか度外視だよな!?あー、《王の宝物庫》だから問題ないのか?」

 

アイテムストレージとか、アイテムBOX等は時間停止機能もあるだろうから新鮮な食料を届ける事は出来るだろう。でも、前提として早急に必要とされていた物であったハズだ。だが、ここからスイルベーンまでに掛かる時間は以前の数倍へと膨れ上がっている。ぶっちゃけ、如何に新鮮なモノであっても半年や一年も時間が掛かっては何の意味も価値もないですよねー!!

 

「はてさて……どうしたものやら?」

 

「それ、整理整頓とか出来ないの?」

 

「えっと……その上で、検索とか出来たら便利ですよね!」

 

「出来ますよ?」

 

「「え!?」」

 

何故か、禍焔凍真から腕輪型PCについての説明を受ける事となった。あるぇ!?以前は、PCとかに頼らない……セイビアさん曰く、『自力で何でもやろうとしている人』だったのに!?

一体、この数年で何があったと言うのだろうか!?

とりあえず、言われるままに操作して必要な情報のみを検索してみると、アッサリ欲しかった情報が表示されてしまった。

 

「ほへぇ……セイビアさんの話では、PCに頼らない人だったハズなのに!?ここ、数年で何があった!?」

 

「ハハハ……数年じゃなくて、数十年な?」

 

「すう、じゅう、ねん?」

 

禍焔凍真曰く、情報提供者であるセイビアさんによって未来から時間転移してきたそうだ。その数十年の間に色々学ばさせて貰ったと当人が語る。

 

「はぁ……また、どえらい進化をさせられましたね……」

 

「大変だったよ。妖精様に至っては、毒舌で辛辣だし……PCの使い方も、その人に教えて貰ったんだ……」

 

「あーぁ……セイビアさんに聞きました。ツッコミが、追い付かない【妖精さん】の話ですね?えぇ。存じてますよ?まあ、絶対に会いたくない方でもありますが……」

 

「ああ、とってもわかるわぁ……」

 

「えぇ。エルフが、とても肉食系女子でガチのエロフだとか……ニンニクたっぷりな焼き肉をガツガツ食ってるとか言われた瞬間の悲壮感はありませんからねぇ……」

 

「ぅええぇえぇぇぇ……」

 

「マジらしいわよ?」

 

「お、思い描いていた、エルフの幻想が……」

 

「《イマジン・ブレイカー》の如く、粉骨砕身される俺達ヲタクの幻想……儚く崩れる……」

 

衝撃……なんて、目じゃねぇくらいの大打撃で粉砕されてしまったからな?しかも、ちょっと抵抗とかしたら証拠映像まで付いてくる始末。くっ……俺の心のオアシスが、最早『隣にいるヴィーナスクラスの美人』しかないとか間違っている!!俺のオアシスは、【リリなの】の原作ヒロインズだけだ!例え、証拠があろうと彼女達が肉食系女子でない限り俺の夢を儚くはさせない!!

 

「ま、まだ、エルフの幻想が砕けただけだ……」

 

そうだ!まだ、エルフの幻想が砕けただけだ。他の幻想までも、食い尽くされた訳なんかじゃない!つまり、その中のどれかは俺達が信じる幻想のままの存在かも知れないハズだ。

つーか、そうであってくれなきゃ俺の心のオアシスが枯れ果てる。まあ、サキュバスの生態とかもかなり怪しいんだけどさ?

ほら、俺が更正させられた理由がアレだったから……凹み。

 

「ねぇ、大悟。見えて来たんだけど……」

 

「ん、お?なんだ、アレ……」

 

そこは、アルンにある中央広場だった場所だったんだけど……なんか、アインクラッドの階層毎にある主要都市の【転移門】みたいなモノが設置されていた。

 

「なに、あれ……」

 

嫌だなぁ。アレを設置した人も、すぐに特定出来ちゃったのにも関わらず、それが何であるかを認められない俺がいる。多分、スイルベーンやガタン……フリーリアにもあるだろうソレは、かなりの人が利用する門になっているモヨウ。つか、目の前の中央広場には多くの行き来する人や商人?等で賑わっていた。

 

「インプ領やウンディーネ領とかにもあるのかねぇ?」

 

あるような気がするけど、今の俺達にはわからn……いや、検索すれば良いんだっけ。主要都市……転移門……ああ、出て来たよ。

 

「アレ、【鮮血の】の作品じゃないわね……」

 

「そう言えば、外観ブチ壊しの【門】じゃねぇな……」

 

「誰だろう?【守護者】さんですかね?」

 

多少、石碑が黒くて異質に見えはするけど……普通に、街並みに溶け込む様に作られているそれは、確かに【鮮血の】さんが作る機械感いっぱいの【転移門】ではなかった。

 

「あ、発見!【守護者】さんの作品みたいだな?」

 

「アインクラッドの【転移門】を移築した感じですか?」

 

確かに、あの形で白ければ確かにアインクラッドの【転移門】そのままである。憶測ではあるが、多分アインクラッドへの道もあの【転移門】から開かれているのだろう。

 

「とりあえず、ちょっと試して来ますね?」

 

そう告げて、禍焔凍真は【転移門】へと駆け寄って行く。

 

「あ……まあ、良いけどさ。とりあえず、俺達は布教所に行ってみるか?もしくは、医療施設つーか仮設病棟に行きたいんだけど?」

 

「そうね。私も、すずかの様子を見に行くからここで別行動にしましょう?」

 

「そうか。じゃ、気を付けてな?」

 

「ええ。大悟もね……」

 

言って、翼は禍焔凍真と同じく【転移門】の方へと向かって行った。その後ろ姿が、見えなくなるまで見送ってから俺も移動する。

さて、確か仮設病棟は街の入り口近くにあったハズだ。アレから、この世界では何年経っているかはわからないけど多分まだあると思う。なければ、布教所に行けば良いだけの話だしな。

そう考えながら進んでいると、背後から声を掛けて来た奴がいた。

振り返ってみると、農夫みたいなかっこうのギルガメッシュが……な、なんだとぉー!?

 

「おまっ……なん、で!?」

 

「あ、やっぱり神崎さんじゃないッスか!ちーす。いつ戻って来られたんで?」

 

「いや、さっきだけど……つーか、言葉どうした!?」

 

「あ、面倒になったんで戻しました!」

 

違和感が、凄いんですけど……これ、どうなってんの!?

ああ、いや……多分、俺がこの世界を去る頃にはこんな感じの喋り方だった様な気もする。だが、ギルガメッシュが農夫!そして、チンピラ風の喋り方!違和感バリバリなんですけどぉー!?

 

「お、お前、いつから、農夫、に?」

 

「え?あー……………………神崎さんが去ってから、行商人より農夫の方が合ってたみたいで……それに、世界がドンドン広く大きくなっちゃって行商人も出来なくなっちゃったんッスよ」

 

「そ、そうなんだ……それで、今は何をしてるんだ?」

 

「えっと、移動が大変になっちゃったんで俺達の方から【守護者】さんに提案して頭を下げ捲ってアインクラッドの【転移門】をこっちに移築して貰ったんッスよ。で、行商が必要なくなったんで農夫やってるッス!」

 

「ほぉ……じゃ、《王の宝物庫》は宝の持ち腐れか?」

 

「あ、そっちはたまにバイトで大量の木箱を各都市に持って行ってるッス!もちろん、中身は食料ッスよ!!」

 

ああ、そっちはちゃんと師匠の提案通りにしているんだな。

だが、主要都市はそれで良いとして各領地の農村とかはどうなってるんだろう?それに、魔物とかの状況は?ドラゴン、どこ行った!?てか、マジで師匠の予測通りこの世界をなんとかするのがセイビアさんの依頼だったとか言わないよな?

 

「まあ、良いや。所で、【鮮血の】さん達知らね?」

 

「あー……【鮮血の】さんは、わからないですけど……【守護者】さんと、他三人ならアルンにいるッスよ?」

 

「他、三人?」

 

「すずかさんと、初さん、里希さんッス!」

 

「ああ……こっちに来てたのか……」

 

こりゃ、翼とはスレ違いになっちまったなぁ。禍焔凍真は、まあ良いとしても翼の場合そのまま10階層に留まってしまいそうだ。

 

「なんせ今、アインクラッドはリポップし続ける『ラフコフ』に占拠されつつありますからね」

 

「は!?何つった!?今!!」

 

「え?あ、えっと……あ、アインクラッドはリポップし続ける『ラフコフ』に占拠されつつあります!って……」

 

「…………翼が危ない!!」

 

「え!?あ、ちょ!?」

 

リポップし続ける『ラフコフ』については、良くわからないけど……割りと、危険な場所となった所に翼が一人で入って行ったと言うのは理解出来た。俺は直ぐ様、来た道を引き返し【転移門】からアインクラッドへと向かう。一瞬、視界を真っ白に染め上げる転移の光に目を細め……次の瞬間、景色が変わると同時に襲って来た殺人鬼に驚きつつ《神速》に入る。入った後は、余裕を持ってその襲撃を回避。周囲を見回しつつ、襲撃者を殴り頭を消し飛ばして状況の確認を行う。視界良好!周囲に敵影無し!翼は!?

もし、今と同じ事が翼の身にも起こったとしたら翼では対応出来なかったかも知れない。だとしたら、その場で殺されているか……連れ去られた事になる。

 

「……フレールくん、翼の位置を!!」

 

( ゚д゚)ハッ!?として、フレールくんに翼の位置を問う。何故、もっと早くこの事に気が付かなかったのか……先に、フレールくん経由で翼の位置を特定して置けばどうにでも出来たハズだ。

まあ、それでも先程の襲撃を回避出来た訳じゃないけど。

でも、10階層へと直接飛ぶ必要にも駈られなかったハズ。

 

「襲撃があったって事は、翼はここには来て居ないって事だもんな!もし、襲撃があったのならもっと……」

 

もっと、周囲が荒れていてもおかしくはない。

なのに、周囲には争った形跡はおろか壊れた様子もないのだ。

つまり、翼はこの階層へは来てない事になる。だがしかし、俺は確かに翼が【転移門】へと消えて行くのを見た。ならば、翼は一体どこへ行ったというのだろうか?目の前にウィンドが開かれて、翼の位置情報が表示される。それによると、翼は何故かスイルベーンに居る事が判明した。

 

「フム。先に、スイルベーンの様子を見に行ったのか……」

 

向かって来る、ラフコフのメンバー?を殴り飛ばしつつ翼がアインクラッドに上がって来ない様にとフレールくんに伝言を頼む。

流石に言葉では、伝えられないだろうからいつかどこかで得たレシートの裏にすずかの居場所を書いて渡す。俺はこのまま、ここで襲撃者を撃退しつつフレールくんからの報告待ちだ。その後は、ギルド本部がある場所に移動して中を確認した後、22階層にある秘密基地に移動する予定。すれ違いで、フレールくんが伝言を渡せず翼がここに来ても安全を確保しておけば問題ない。この場所で、すずかの居場所を伝えて追い返すだけの話である。

とりあえず、街中にまで雪崩れ込んでいるラフコフメンバーは適当に掃除して風通しはしておかないとな?……っと、フレールくんからの連絡が来た。俺の伝言は、ちゃんと翼に伝わり……翼は、その足でアルンに戻ったとのこと。後は、【守護者】さんにお任せで。俺は、22階層の『森の家』へと急ぐ。

結論だけ言うと、22階層もラフコフで溢れかえっていた。

つか、ラフコフメンバー多く無いですか!?と思っていたら、同じ顔をした同じ服装のラフコフメンバーが同時に現れて同士討ち?を始める。疑問に思って、その同士討ちを見ていたけれど……その直ぐ後に、背後から襲われて見続けてはいられなかった。

だけど、どうやら同じ顔で同じ服装の奴は同じ者同士で殺し合いをするキライがあるモヨウ。同族嫌悪?とも思えたけど、多分『オリジナルは俺だ!』的な感覚だと思われ。

 

「つー事は、ラフコフは正式にこのアインクラッドに出没する魔物として認識された訳だ?アハハ……同士討ちしてる意味はわからないけど。……面倒だな」

 

何が、そうさせたのかはわからないが……神様特典が、関わっている事は間違いない。転生者が望んだのか、デメリット特典なのかはわからないが……現在、アインクラッドが緊急事態と化しているのは理解出来た。とりあえず、適当に間引きながら『森の家』に行ってみますかねぇ?秘密基地の事も心配だし、22階層の周辺が気になるのも事実だった。だから、ついでに探索もしておく。

結論から言うと、『森の家』近くは大丈夫そうだった。正確には、悪意ある者を寄せ付けない効果があるのか秘密基地周辺にラフコフメンバーは出没しないらしい。

 

「杞憂であったか……」

 

大丈夫そうなので、俺は周辺の気配を《生命感知》と《魔力レーダー》で検索しつつフレールくんも総動員して警戒したけど……問題なかった。なので、サッサと秘密基地へ入って行く。

とりあえず、秘密基地の中も一応のつもりで確認したけど……リビングに当たる所以外への侵入はおろか入る事も出来そうになかった。プライベートルームは問題なし。こりゃ、当人以外は、入れそうにないなぁ。多分、当人に招かれない限り他者が開ける事も出来ないんだろう。前の時は、中に人が居た事もあって出入りも自由だったみたいだけど。幾つかの条件が、満たされない限り翼や師匠の部屋へは入れないモヨウ。これなら、ラフコフの奴等がここを占拠したとしても大丈夫そうだな。それらの確認が済んだので、俺は自室に入って念の為扉の『ロック機能』で鍵を掛けた。

 

「さてと……とりあえず、端末を起動させて……」

 

 

 

……………………

 

 

 

……………………

 

 

 

……………………。

 

 

 

【悪夢の申し子】知識のない神殺し達に、専門知識を植え付ける為の場part40005【夢を見る事くらいは!】

 

1:兵器

俺、今度、お 見 合 い するんだ!!

 

報告は、報告スレでお願いします。

画像や映像を貼る方もいますが、それは最終手段にしてください。

あ、転載は禁止です!

次スレは>>900を踏んだ神殺しが宣言して立てるように!

 

2:大樹

>>1よ、マジで!?

 

3:能天気

>>1、騙されてない!?

 

4:織天使

>>1よ、詐欺られてないか!?

 

5:戦国

>>1、間違いなく詐欺だ!!

 

6:Yesロリーター!!タッチ上等!!

こうして、また冬が来るのだった。

 

7:時戒神

なんで、休暇中に冬なんだよ!?

 

8:岩

>>1、よーく調べた方が良いぞ?

 

9:風紀

>>1、誰からの紹介ですか?

 

10:果実

>>1、モテなさ過ぎて幻夢でも

みてるのか?

 

11:苦労人3

>>1、スッポカされたりして(笑)

 

12:戦闘狂

>>1、振られても荒れるなよ?

 

 

ーーー以降、しばらくお祭り騒ぎーーー

 

そろそろ、落ち着いて来た?頃。

 

 

875:弟子

ウチの師匠、知りませんか?

 

876:無神経

魔王?知らないなぁ……

 

877:能天気

何々?また、行方不明!?

 

878:織天使

えっと……PCが、繋がれば普通

に何処かわかるぞ。

ちょっと、待ってなぁ?

 

879:苦労人2

何故か……皆、弟子に優しい件

トーマには、辛辣なのにな(笑)?

 

880:岩

そりゃ、努力家と迷える羊なら努

力家を選ぶでしょ?

 

881:風紀

まあ……そうですね。

 

882:時戒神

何もしない奴と、努力する奴との

違いだろう?ここでなら、良くあ

る話じゃん。

 

883:戦国

しかり。

 

884:果実

実際、転生者(人間)の《堕ち神》

倒せる人材には優しくする!

 

885:無神経

実際に話を聞いたら、スパルタ

だった件。つか、《天子》に遭遇

したらしい。そして、奴が一人で

倒したとのこと

 

886:果実

新人に、《天子》とか……僕でも、

【組織】に来て数百年は知らなか

ったのに数年目の新人が知ってる

事実w

 

887:大樹

しかも、レイドボスを一人でとか

(笑)。化け物過ぎるんだが……w

 

888:風紀

ルール・ブレイカーがあるにしても

、常識の通用しない存在。

正に、【魔王】だな!

 

889:戦国

《天子》に俺TUEEE!いや、普通に

強いな。調子に乗ってるとか、全く

言えぬのだがwww

 

890:織天使

居たぞ。

 

891:苦労人3

居たか!?

 

892:

どこに居た?

 

893:織天使

DOG DAY’Sの世界だ!!

 

894:弟子

はぁ!?

 

895:Yesロリーター!!タッチ上等!!

はぁ!?

 

896:戦闘狂

はぁ!?

 

897:能天気

ワンワンワールドw

 

898:弟子

なんで、そんなところに!?

 

899:無神経

さぁ?

 

 

 

 

 




その後の掲示板は、双夜がどんな風にソロで《天子》を倒したのか談義に(笑)。弟子の供述から、それを予測するまでひたすらの会議になりました。ええ、三日程徹夜した馬鹿もいたそうです。つーか、考え始めると眠たくなくなる奴しか居ない【組織】で会議中に眠る奴は居ないwww。

SAOモドキ世界については、神崎の予想通り『異世界から問題児達が来るそうですよ?』の広さと同じくらいと考えて貰ってOKです。【世界が、徐々に拡張されて行く】は『ログホライズン』ネタなので(笑)。でも、『ログホライズン』は地球と同等だったので徐々にでしたが……箱庭レベルとなると、『徐々に』なんていったい何年掛かる話だよ!?となるので一気に拡げてみました!!結果、ダンジョン以外のフィールド限定で超広大な土地に。
因みに、デメリット特典ではないです。正式な第一特典で、それを願った本人は農業的な特典を貰ったとかなんとか……多分、そういうゲームが好きだったんじゃないかな?
で、他のユーザーと土地争いをしたくなくて願ったのかと……SAO知識の無い農業系ゲーム廃人を突っ込んでみたよ(笑)。まあ、他の物語世界に入れても余り面白くない人材かと……原作そっちのけで、土いじりしてる様な転生者と思うが良いwww。ま、それはそれで原作と絡ませたら笑える話になりそうだけどね。恋愛求めるヒロイン!しかし、超鈍感な彼は土いじりをしている的な物語?そして、自慢するのは野菜や果物ばかり……ヒロイン達は、胃袋を掴まれた!!逆パターン!?

その他の問題は、まあ横に置いといて……DOG DAY'Sルートに行こうぜ!!ぶっちゃけ、世界を増やすにしても……双夜が、単独行動してないと出来ないんだよねぇ。
割り込みは、双夜が単独行動している時にwww。

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m(_ _)m

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いつも、読んでくれてありがとうございます。

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