絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二八一話

神崎:

 

 

結論だけ言おう!!

悪質で、粘着質なその魔力の浸食率は広大な次元世界の約四割を浸食していた。これは、フレールくん達が調べて来た結論なので信憑性はかなり高い。それ故に、師匠は汚染された世界を回って浄化の旅へと出掛けて行った。

それによって、残された俺達はというと第六管理世界『アルザス』で竜と戯れながら修行の日々を過ごしている。希に、管理局の局員と遊んだりして中々刺激的な毎日を送っていた。というか、刺激的というよりも恐怖いっぱいの毎日ですかね?

ちょいミスで、こう……悪堕ちした師範代達にですね?釘バットとかノコギリフリフリ追い回されるんですよ。まあ、一番ヤヴァかったのはライトセイバーで熱々にされ掛けた事ですかね?あれは、熱かった。その内、追いm……暴れてたら、管理局の局員に見付かって……でも、一緒に逃げ回る事になって……超必死に走ってたら、局員が転ぶから助けようとして一緒に焼かれたりとか。もう、散々な目に遇いました。(遠い目)

 

「そうして、局員に目の敵とされる理不尽……なんでさ!?」

 

とは言え、アルザスでの生活も段々慣れて来ているのでもう少し工夫や別の事もしてみたい。という訳で、今日は俺の土魔法と錬金術の鍛練をしようと思う。ぶっちゃけ、最近はサボり気味だったのでちょっとテコ入れのつもりで念入りに。SAO世界で、純金なんてモノを地中からかき集めてしまったので今回は錬金術で生産する方向でどうにかしたいところだ。というか、流石にギルガメッシュの黄金律でも錬金術にまでは対応していないだろう。

 

 

……………………。

 

 

「やっちまった……」

 

目の前に出来上がったモノを見て、うっかり『orz』の体勢になってしまう。何故なら、ギルガメッシュの黄金律は錬金術にも対応してやがったからだ。ちょっとした、冗談のつもりだったのに何故こんなモノがジャンジャン作れてしまうんだ!?錬金術の黄金錬成って、最高峰の技術じゃないんだろうか!?訳わかんないんですけど!?そんな感じだったので、師範代達にその辺りの事を聞いてみた。結果……。

 

「純金なんて、錬金術Lv3もあれば作れますよ?」

 

「れべる、さん……」

 

「というか、架空金属のオリハルコンの方が難易度は高いな」

 

「架空金属……ファンタジー金属ですね……」

 

「まあ、幻想金属ですから……」

 

「見た目も、純金みたいな感じだしな……」

 

そうか。つまり、俺達がいた現実?世界の錬金術師達は純金を作ろうとして架空金属を作っていたのか……そりゃ、見た目が一緒ならわからんわな。そんな感じの鍛練を続けて数日後、不思議な顔したオルタに原作ヒロインに会いに行かないのか?と聞かれた。

 

「俺、ロリコンじゃないぞ?」

 

「え!?」

 

「え!?いつ、卒業を!?」

 

「え!?嘘ですよね!?兄様」

 

「いや、普通に幼女に興奮はしないだろ!?」

 

「9歳の女の子捕まえて、【俺嫁】とか言ってたじゃない!?」

 

「それは……将来的に、美人になるってわかってたから独占しようとしてただけで……幼子に欲情なんてしねぇよ!?」

 

「兄様が、幼子に欲情しないなんて……嘘だ!!」

 

「そうですよ!原作ヒロインに、あんなにも執着していた兄様がロリコンじゃないだなんて有り得ません!!」

 

「ちょ、おま……酷過ぎるぞ……」

 

そりゃ、多少誤解が生じる事を宣誓していたかもしれないが基本的に俺はロリコンではない。つか、それだったら今の翼にドキマg……動揺なんてしてねぇよ!?いや、動揺している訳じゃ……えっと、その、そ、そりゃ、俺も男なんで身近に超ド級のナイスバディー美女がいりゃぁ興奮くらいするよ!?でもそれは、俺が翼の事を好きとかじゃなくて男なら正常な性的興奮っていうヤツで……断じて、翼個人がどうこうって訳じゃねぇからな!?か、勘違いするんじゃねぇ!!……ごめんなさい。男のツンデレなんてキモいだけですね。ちょっと、やってみたかっただけなんです……ああ、黒歴史が……貝になりたい。

 

「と、兎も角、俺はロリコンじゃねぇよ……普通に、大人の女性が好きだよ?あー、熟女は流石に無理だけど……」

 

やっぱ、二十代の若い娘が良いよな!そりゃ、ギリギリ十代でも構わないけど……俺は、vividの原作ヒロインが一番好きだと言えるだろう。ああ、ヴィヴィオとその友達は別にして大人組が好きです。フェイトとか、なのはとか、はやてとか……。

 

「ロリコンなんですね……」

 

「ああ!?ロリコンじゃねぇよ!?」

 

「ですが、兄様の年齢では……」

 

「いや、ちょっと待て……俺、そんなに年食ってはないぞ!?まだ、三十代半ばのハズだ!!」

 

多少、不老の影響があるから若々しいままではあるけれど、翼とは幼馴染みになるからそうおかしい話でもないハズだ。

 

「…………そう言えば、私の年齢どうなってるのかしら?良く、鏡見るけど年とってない様に思えるんだけど……」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「そう言われてみたら、師匠に拉致られてから十年以上は経ってるよな……えっと、永遠の二十代前半?」

 

ちょっと、ネタに走ってみたら睨まれた。ごめんなさい。

リリィ達の年齢話から、翼の話に飛んだけど言われてみれば翼って師匠に拉致られた時から年を取ってない様に見える。ぶっちゃけ、あの頃の翼はまだ十代(後半)だったから気にもならなかったけれど……気が付けば、おかしいと思え始めた。流石に、若作りって訳じゃ無いだろうけど……全く、年取っているようには見えない。つか、翼も不老スキル持ってたっけ?

 

「なa「「知りません」」……って、まだ何も言ってねぇよ!?」

 

「我々は、何も知らぬよ。兄様」

 

「その質問には、私達では答えられません。兄様」

 

「じゃあ、チビッ子に聞けば良い訳?」

 

「Masterは……わかるでしょうが……」

 

「答えぬと思われる」

 

「……つまり、翼を転生させた【神】が何かしてるって事か?」

 

「多分……不老属性が、付与されているのかと……」

 

「もしくは、我々が連れ回しているから……かの?」

 

「その場合は、自重無いですね……」

 

「自重無しなの!?」

 

「自重無しかよ!?」

 

「はい。一切、無いです」

 

それはもう、良い笑顔で言い切るリリィ。

そうか……理由は不明だけど、一切の自重は存在しないらしい。

その上で、とある話を聞かされた。それは、生まれ育った世界でしか死ぬ事も老いる事も出来なくなってしまった者の物語。

 

「つか、ウチの師匠も自重してないよな?」

 

「「え?」」

 

「え?」

 

「……してるの!?」

 

「「してます!!」」

 

「マジか……」

 

自重しないのは、どっかの真っ赤な髪の御仁のみらしい。

まあ、あの人が何かを自重する時は土下座とセットらしいからやり過ぎ過剰の結果である事は想像が難しくない。

ぶっちゃけ話、【鮮血の】さんが自重する案件とか見てみたいです。その後、聞いた久々のとある物語は中々の傑作だった。

それは普通に、異世界を盥回しにされる青年がのんびりまったりスローライフ風ファンタジーを行う中で死ぬ事も老化する事もなく生き続ける物語。別に彼は、召喚された訳でもなく何かの目的があった訳でもなく、ただ迷い込んだだけの次元漂流者だったらしい。因みに、チートを持っている訳でもなく……魔王を倒したり滅びた世界を再興したりした訳でもなく、本当にひたすらまったりなスローライフ風のファンタジーを満喫していたとのこと。

それなのに、異世界を盥回しとはどういう事なのかというと……どうも彼は、【女神】に惚れられやすい体質だったらしい。

その結果、『こんなつまらない世界に居るより私の世界においでよ』と誘いを受け……る事もなく、ある日唐突に気絶させられて異世界へと拉致られて行くと言った感じだったらしい。

 

「一言、断りさえ入れていれば……」

 

「彼が、女の神々(その部下的立場)を嫌う事も無かったのに……」

 

「おぉう……ソイツも、《神殺し》に?」

 

「いえ……自力で、元の世界に戻ろうとしました」

 

「当の昔に、帰るべき道筋を失っていたと言うのにな……」

 

「辿り着けなかったんだ……」

 

「「いえ。辿り着いちゃったんです……」」

 

だからこそ、彼は己が生まれ育った世界に居なければ死ぬ事も老化する事も無いという事を知った訳だ。実際、元の世界でならそれまで止まっていた己の肉体の時間が動き出した訳だから。

 

「……………………?」

 

それにしても、彼はどうやって己の止まっていた時間が動き出した事を理解したのだろう?普通、ちょっとやそっとではわからないと思われるんだが……はて?なので、師範代達に聞いてみたところ……『髪が、伸びた』という返答が帰って来た。

 

「伸びなかったんだ……」

 

「ええ。一切、伸びなかったそうです……」

 

「切る必要も無かったので、放置しっぱなしだったらしい」

 

「つか、髪が伸びるくらい元の世界に居られたんだ?」

 

「流石に、彼の『有能ベテラン勇者』とは違いますよぉ~」

 

「別段、チート能力がある訳でもないからな……」

 

「それでも敢えて言うならば、女神に惚れられやすい体質ってのがチートでしょうか?」

 

「加護とか、いっぱい付与されていそうなのに?」

 

「その女神が、管理する世界だけで有効な加護……ですか?」

 

「…………その女神が、居ない場所では?」

 

「ゴミカス状態ですね。《加護の残子》と呼ばれています」

 

ゴミカスとは、これいかに!?と思ったけれど対応する女神が居なければ加護の力も微々たるモノとなるらしい。そりゃ、当人が居なけりゃ加護も本領を発揮出来ないだろうけど……ゴミカスは酷いと思われる。だって、『ゴミカス』だよ!?神々からの加護が、ゴミカス扱いとか残念過ぎてヤヴァイ。まあ、残子と名が付いてる以上効果の方は超微なモノらしいけど。だがしかし、対応する女神がやって来たら超復活するらしい。そして、始まる男を巡った神魔戦争と呼ばれる神々の戦争。言うまでもないが、そんな事をおっ始めたら《神殺し》がニコやかに参上、解散する事となる。

そのお陰で、彼は発狂せずに済んだらしい。現在は、【組織】に入隊して日々はっちゃける女神を監視中とのこと。

 

「結局、オチが【組織】への入隊だった件」

 

「普通に恨まれるわよ。例え、神様でも……」

 

「自重を知らぬ神々。自重しているらしい師匠……」

 

「彼の赤い悪魔に比べれば、十分自重しておるよ……」

 

「そりゃ、【鮮血の】さんと比べれば、自重してる事になるけど……比べる対象が、【鮮血の】さんじゃぁねぇ?」

 

「他の方々でも、同じかと思われます……」

 

「【組織】から、外れてくれませんかね?できれば、対象は【リリなの】の中からでお願いします」

 

今一、わからない&知らない人の多い【組織】の基準ではわかり辛いので、【リリなの】縛りでお願いしてみるという無茶を押してみた。すると、一瞬沈黙した師範代達はフムフムと目を閉じて頷き何やら二人でボソボソと相談を始める。その上で。

 

「……自重しないのは、シグナムさんが筆頭ですよね……」

 

「なのはやフェイトも自重しない派ですね……まあ、程度はありますが……いや、無いか?」

 

「むしろ、みんなアクセル全開よね……」

 

「「……………………」」

 

言われてみれば、【リリなの】の登場人物って皆アクセル全開だったなぁ。でも、それでも程度の違いはあったハズだ。確か、シグナム〉なのは〉ヴィータ〉フェイト〉ザフィーラ〉はやて〉クロノ〉シャマル〉リンディさんじゃ無かったっけ?はっちゃけ順も、こんな感じだったハズなので間違ってはいないハズ。

 

「はやてさん辺りから、自重する方々で良いんですね?」

 

「ザフィーラが、普通の自重分類なのでは?」

 

「では…………フェイトさん、辺りかと……」

 

「微自重じゃん……つか、自重しないレベルがわからん」

 

「そうね。自重しないチビッ子を見ないと、比べ様が無いわね」

 

「…………対人戦に、S級艦ビット投入?」

 

「対人戦に、S級艦ビット投入か……むしろ、LL級艦ビットとかブチ込んで来そうだよな?」

 

「それなら、有り得そうね……そして、放たれるのはディバインバスターじゃなくアルカンシェル?」

 

ああ、それなら納得である。流石、翼……わっかりやすい『自重なし』であった。つか、地上でそんなモン使われたら数百キロメートルが人の住めない土地になるじゃないか!?流石に師匠でも、そこまではっちゃけた行動はしないと思われるんけど!?

 

「むしろ、【魔王化】してLL級艦ビットからディバインバスターEXを惑星に向けて撃つと思われます……」

 

「SLBでも、有りそうではないか?」

 

「星を、軽く、粉砕するんですね!わかります!!」

 

嫌だなぁ……普通に砕けそうな案件だ。そして、割りとあり得そうな話なので自重したまま頑張って欲しい所である。

 

閑話休題。

 

 

「それで、翼が歳を取らないのはどういう理由だ?」

 

「さあ……わかりませんねぇ……」

 

「詳しくは、マスターに聞けばわかると思うぞ……」

 

「本当に知らねぇのか?」

 

「私達は、戦闘用使い魔であって研究専門ではありません」

 

「知らぬ事は知らぬし、わからんモノはわからんよ……」

 

成る程。師範代達は、戦闘の専門家なので翼がどんな状態なのかはわからないという事らしい。まあ、そういうのを研究している使い魔であれば理由を考える事は出来るみたいだけど。

 

「じゃ、わかる奴って誰だ?」

 

「フム。……我々以外であれば、【組織】の者に心当たりはあるが……我々のみと絞れば、Masterかラソルデ&フォリマーくらいかの?」

 

「ラソルデとフォリマーですか?あの二人なら、確かに知っていそうですが……狂気のマッドですよ?」

 

「マッドサイエンティスト?……どのレベル?」

 

「うっかり近付けば、解剖されてたレベルですね」

 

「危険人物かよ!?」

 

「「はい」」

 

また、嫌な人種が出て来たな。つか、使い魔ってバトルジャンキーな奴等オンリーじゃ無かったか?なんで、マッドサイエンティストなんて人種の使い魔が居るんだよ!?

 

「ん?……あるぇ?」

 

「どうなさいました?」

 

「……二人だけなの?」

 

「研究職がか?そうだな、あの二人だけだな……」

 

そりゃ、科学を学ぶ使い魔はそれなりに居るらしいけど……【マッドサイエンティスト】と言えば、その二人が思い当たると師範代達は苦々しい表情を浮かべて言った。その表情や様子からは、余程酷い目に遇ったのか迷惑を被った事が伺える。

もしかしたら、生きたまま解剖された事があるのかもしれない。

 

「えっと、会いたくなくなったんですが……」

 

「会わせぬよ?会わせて、もしもの事があったらMasterに顔向け出来んからの……」

 

「え?ちょ……」

 

一応俺、不老不死って事になってるんですが……その二人に会うと、師匠に顔向け出来ない様な事が起きるんですか!?つか、死なない不老不死でもヤヴァイってどんだけだよ!?

 

「そんなにヤバいの?」

 

「「ヤヴァイ(ぞ)です!!」」

 

「我等からも嫌われておる使い魔だからの!」

 

「反転フィールドに護られているハズなのに、我々の『核』に穴を開けた人物です!警戒してもおかしくはありません!!」

 

「隕石の直撃を受けても、ヒビ一つ入らないって言われているアガシオ・コアに穴を開けたぁ!?って、どんだけやねん!?」

 

「なので、とても警戒されている存在でもあります」

 

「マッドだ……まごうことなき、マッドだ!」

 

どうやったかは、詳しく聞いてないので知らんが何とも恐ろしい使い魔達である。まあ、そんなレベルの者が二人だけってのは朗報だが……いずれにしろ、危険人物である事に代わりは無かった。とは言え、顔見せさえしなければ問題無さそうなので放置でOK。向こうから接触して来ない限りは、こちらからも近付かない方針で大丈夫だろうと思われる。マッド、怖ぇ!!

 

「ってぇ事は、師匠が戻って来ない限りわからないって事かよ」

 

「そうなりますね」

 

「じゃ、一番の不安を解消してくれ……翼は、大丈夫なのか?」

 

「はい。今まで、Masterが何も言ってないので大丈夫だと断言しておきます。もし、何かあるのであれば必ずMasterの方から注意があったと思いますので……」

 

「なら、一安心だな」

 

「そうね……」

 

という感じで、一応の解決?となった翼の問題だけど……翼を転生させた【神】が【神】なのでソコソコ心配な案件のままとなった。マジで、翼を転生させた【神】がウザ過ぎる。早く見付け出して、断罪してしまわねば何時まで経っても翼の問題が解決しない。己の掌をパシッと殴って、イライラした焦りを沈め様とする。だが、やはり当人をブチのめさないとこのイライラは鎮まらないらしい。全く、どこに隠れてやがるんだよ翼を転生させた【神】は!?

 

「ガチで、ブッ殺す!マジで、殺す!絶対、殺す!!」

 

「兄様、兄様。思考が漏れ漏れです!」

 

「姉様が、心配なのはわかるが……少し、落ち着け!」

 

「唐突に、殺す殺す言い出さないで欲しいわ……////」

 

「あ、サーセン」

 

微妙に顔を赤くした翼が、視線を逸らしつつ文句を呟く。

というか、フと思う。翼は、俺のどこに惚れた腫れたをしたのだろうか?そりゃ、彼女が大きな壁(絶望)にブチ当たっていたのを横からカッ浚って行った訳だけど。そんな事は、俺だけでなく誰にだって出来た事だ。偶々、俺の琴線に引っ掛かって……偶々、暇だったからちょこっと手を差し伸べただけに過ぎない。

まあ、翼が男だったら放置一択だったけれど……見た目の良い女の子が困っているんだから、助けるのは男の役目だろう?

それ以上でも、それ以下でもないんだけどなぁ。

その後、絡む様になっても俺は原作人物一択で馬鹿をやらかしまくっていた訳だから惚れられる場面なんて存在すらしなかったハズだ。って事は、俺が《神殺し》になってからの話か?いや、それにしたって馬鹿な事しかやらかしてないから惚れられる意味がわからない。だからと、ここで翼に俺の何処に惚れたのかと聞いて返ってくる返答に答えが出せるかと言えば……ないなぁ。

 

「兄様、口を押さえて何を考えていらっしゃるんですか?」

 

「押さえておかないと、漏れるだろう?」

 

「物理的な対策を講じて来たぞ?」

 

「馬鹿ッポイですが、有効な方法です。馬鹿ッポイですが!」

 

「うるせぇよ!?」

 

「所で、セイバーはどうしたの?」

 

「あー……セイバーか。ちょっと、同じ土台で勝負したら色

々と危うかったらしくて……今、外で鍛練中」

 

「つまり、兄様に負け掛けたと……」

 

「ちょっと、ムカ付いたんで《神速》使ってギリギリの所を攻め捲ってみたんだ。ま、勝負で勝つと体力勝負になるんで負けたけど……思う所があったみたいで、頑張ってるよ……」

 

とは言ったものの、そんな事を言う俺の顔は引きつったままだっただろうし、そんな建前を信じる師範代達でも無いので俺が無茶して体力勝負かつ真剣勝負を勝ち捲ったのは伝わってしまったモヨウ。だってなぁ、所々『イケる!(直感)』と思った場面がいっぱいで、《神速》と《閃き》でガンガン攻めたら割りと勝率が良かったんだ。ついでだったんで、一丁凹ましてやろうと《抜き落とし》してやったらガチで凹んじゃって声すら掛けられない状態に。

 

「イジメたのか?」

 

「《神殺し》の能力を自重なしで使いまくったんですね!?」

 

「しかも、《抜き落とし》で〆か……相手は子供なのだから、手加減してやるのが通りであろう?」

 

「あー……まあ、そうなんですけど、面倒になって……」

 

「面倒だからと、相手の性格を知ってて勝ち越したんですか!?」

 

「おう!最後は、セイバーの体力Emptyで俺の勝ち越しだ!」

 

その結果、セイバーは涙目で俺を睨み上げて鍛練へ。

ちょっと、やり過ぎたかな?とは思ったが誰にも文句も言われなかったのでそのままにした。正に、鬼畜の所業!

だがしかし、()()セイバーをボッコボコにした挙げ句バッサリ倒せたのだから俺的には鼻高々である。そりゃ、中学生くらいの女の子を泣かせた挙げ句放置した訳だから心苦しい事はあるけれど。でも、サーヴァントでセイバーなアルトリアを剣でボッコボコに出来る状況にあったんだ。俺は、負けて感じる罪悪感よりもボッコボコで勝利な爽快感を選んでしまった。

 

「いやー、神話再現は出来なかったけど……あのセイバーに、一進一退の体力勝負で勝ったから大満足です!!」

 

その翌日、師範代に体力を回復させる魔法を掛けて貰いながらやる泥沼戦は引き分けに終わった。全く……誰だ!?セイバーを勝負の勝ち負けに拘る性格にした奴は!?ガチで、泥沼戦になっちゃっただろう!?クソォ、変な勝負なんてするんじゃ無かった!!

 

 

 

 

 




サバイバルが、未だに続行中である事について……とりあえず、1ヶ月くらいはサバイバルを続行します。鋼錬がそうだったし!頑張れ神崎、ついでに真理の扉も開いちゃえ!
因みに、錬金術のLvに関してはスターオーシャン1~3の錬金Lvを採用。正し、Lv1UPで一つ作れるモノが増えるモヨウ。Lv1:シルバー。Lv2:分解。Lv3:ゴールド。とね。

どんな角度から見ても、ロリコンにしか見えない神崎君。
なのに、ロリコンとチャウ言うおバカさん。取り繕っても、誰も彼も知ってる彼の性癖。はいはい。わかってるからね?
そして、翼の年齢は……ほぼ、永遠の22歳くらいでストップ状態。まあ、第一世界軸に戻れば動き出すかも?です。
詳細になると……ある程度、生まれた世界から離れると、自身の時間の流れと元の世界の時間の流れに誤差が生じて成長が一時的にストップします。で、元の世界にもどったとしても半年程はズレがあるので成長はしません。だから、『髪の毛が伸びていた』という話がありましたが……アレは、ある日唐突に髪の毛が一気に伸び始めたからなんですよ(笑)。そうとう、ビックリしたでしょうね。なんせ、伸びなかった髪が唐突にビョ~んと伸びた訳ですから体験者はドビックリしたと思われる。実際、その話を書いていた時は何とも思わなかったけれど……教室で、友人と話をしていた時に髪の毛が伸び始めたらみんなパニックになりますよね!!って、お話でした(笑)(笑)。

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m(_ _)m

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