絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二八〇話

Re:

 

 

そうして、サバイバルの日々を続けていた俺達は師匠から送られてくる報告書を読みつつ過ごしていた。ほぼ、転生者と《堕ち神》についての事が大部分を占めるそれは呆れる程に浸透している様だ。つか、全次元規模で《堕ち神》の因子が拡散されているなんて思わないじゃないか!?まあ、そもそもが『浸食型』なんて言われている『寄生』する『魔力』な訳だから汚染区域はそれなりに広大だとは思っていたさ。でもまさか、“ソレ”に汚染された魔力がリンカーコアを通した魔法で拡散されているなんて誰が思おう!?その経緯を紐解くと超納得の経緯な訳だけど。

先ず、空気中にある汚染された魔力をリンカーコアが吸収し蓄積。自身の魔力へと変換するも、汚染された魔力は性質をそのままに肉体へと浸食を開始。当然、肉体が汚染されて行く訳だから魔力の塊であるリンカーコアも汚染の対象に。外から、吸収された魔力は同時進行で肉体とリンカーコアを汚染しつつ変質。汚染されたリンカーコアから、

排出される魔力も汚染されている訳だから魔導師が使う魔法も汚染されていると考えられる。

ならば当然、汚染された魔導師が使う魔法は汚染魔力で構築されている訳で……使えば使う程、汚染魔力は拡散されて行く。拡散された魔力は、長い期間空気中にあれば自然の魔力と合わさって元のマナへと変換される。だが、汚染状態はそのままだ。

そして、最初に戻る。即ち、他の魔導師に吸収されてその者の魔力となる訳で……後は、それの繰り返しだ。

 

「あははは。悪質!超悪質!!」

 

だがしかし、その『汚染された魔力』が()()()()()()()()に次元世界へと広がっているなんて誰が思おう。

 

「/(^o^)\終わった!!もう、完全に終わった!!」

 

結論だけを言えば、例の《堕ち神》共が時空管理局に連れて行かれたのが9歳の時として……時空管理局が、汚染された日を確定した場合。その日から、汚染された魔力を持って『汚染魔導師』が次元世界を飛び回っていたとしたら……何処まで、汚染区域が広がっているのか全くわからない。

即ち、『汚染魔力』に汚染された汚染魔導師が任務と称して連れ回された全次元世界が汚染区域という事になる。まあ、多少の誤差はあるとしても時空管理局が完全に汚染されるまでにどれだけの時間があっただろう?一時間?それとも半日?

いずれにしろ、それ程時間は掛かっていないと思われる。

汚染された当日、その夜には時空管理局の全体全魔導師が汚染されていたとして……その日から、局員が出入りした世界は汚染されていると考えなければならないだろう。

ぶっちゃけ、汚染状況はかなり広域だと思われる。

 

「詰んでる!これ、詰んでるよね!?」

 

「まあ、それが《堕ち神》の恐ろしい所なんですよね……」

 

「浄化も、汚染された者達の協力なくば進まんからな……」

 

「最悪ね」

 

「あ!アルザスも、汚染されている!?」

 

「既に浄化済みです。ええ、現在進行形で……」

 

「出入りがある度に、フレールくんが大忙しだぞ?」

 

「「わぉ……」」

 

そして、そもそもの感染源である時空管理局は上から下へ蜂の巣を突ついた状態になっている。まあ、師匠が大暴露しちゃったからなんだけど。その話が、上を通さずに師匠が全局内に暴露しちゃったらしいからもう阿鼻叫喚の大騒ぎになっている。まあ、仕方がないっちゃぁ仕方がないんだけど……そんな事を知らずに、世界から世界へと飛び回っていた魔導師達は現在血反吐を吐きつつ仕事に邁進しているらしい。いやー……師匠、鬼畜過ぎます。

それでなくても、忙しく危険な職業なのに全魔導師が超危険な浸食型寄生魔力に汚染されていた!なんて暴露、どんな影響を出すかわかっているんですかね?しかも、デモンストレーションと称して管理局内で最も汚染された者まで使ったらしいです。

ええ、それはもう……《神殺し》が目の前に現れた事で、封印の神通力が緩んじゃったその魔導師くん()は肉体の一部を変質させちゃって自分の変化にドン引きで大混乱。

当然、無意識ではあっただろうけど師匠の精神干渉で一所に集められていた数十人の魔導師にその兆候が見られた訳ですよ。

ええ、暴露中の出来事です。ははは。それはもう、上から下まで蜂の巣を突ついた様な状況になったそうですよ(笑)。最初は、信じていなかった官僚達も変質した局員達を見て大混乱。魔力なんて、目に見えないモノを汚染するロストロギアーー建前上、そういう事になっているーーがあるなんて誰も思っていなかったからそれはもう阿鼻叫喚の大騒ぎ。更に変質したが最後、24時間程で肉体が崩壊して死ぬなんて言われたら変質した魔導師達は絶望に染まって自暴自棄に。あの人、マジで最悪な鬼畜なんですけど!?

 

「このセールストーク、凄いわね……こんな事言われたら、誰でも従っちゃうんじゃ無いかしら?」

 

「命が掛かってますからね……」

 

「時空管理局は今、Masterの手の上で踊っている状態だな……」

 

「救いをチラ付かせて、内通者の洗いだしとか……悪魔か!?」

 

ある意味、無双中。こんな無双、あって良いのか!?と思わなくも無いけど……ヤっちゃった人が居るので沈黙するしかない。

それが、知り合いであって欲しくは無かったけれど……邪神様が降臨してしまった以上、鬼畜で悪魔の外道道を我が儘に闊歩するのは仕方ない事であった。

 

「なんか、混乱して来た……」

 

「まあ、Masterは撹乱大好きですからね……」

 

「まさか、報告書でまで狂気を撒き散らすとは……恐るべし!」

 

「使い魔が、キチ〇るのもわかるであろう?」

 

「親が親なら、子も子よね……」

 

「てか、戦闘狂いであってキ〇ガイでは無いのでは?」

 

「「それはそれ。これはこれ(だ)!!」」

 

それは、違う様な気もするがツッコミを入れても変わらない気がするのでスルーする事にした。何はともあれ、悪質にも程のない悪質極まりない《堕ち神》の元を知識として溜めた俺達は改めて《旧・神族》の陰湿さを知る。

 

「結局、《旧・神族》は【浸食型寄生魔力】の作り方を知ったのよね?なら、もっと世界は《堕ち神》で溢れていてもおかしくはないのに……そう、ならないのは何故かしら?」

 

「そんな事したら、玩具が無くなるとでも思ってんだろ?つか、そうに違いないと思われるね!」

 

「それもあるだろうが……病原体を作るに当たって、どうしても避けられない弊害があるのだよ。兄様」

 

「ソレのお陰で、世界に《堕ち神》が満ちない理由にもなっているのです。まあ、簡単に……病原体を作るに当たって、作った者が《堕ちる》程に病原体と共にある事が出来ないのですよ。姉様」

 

「故に、一度病原体を作ると長期間の浄化期間が置かれ……その間は、病原体製作に関わった者達を含む《旧・神族》は休眠しているらしい。だから、病原体を作れる者は極少数で別世界での研究となっているそうだ。でなければ、あっという間に《旧・神族》は数を減らしてしまっているだろうからな……」

 

「作る方も、討伐する方も正に命懸けって事か……」

 

「それを止める……という選択肢がないのね?」

 

「「無い(な)ですね」」

 

「我慢とか?」

 

「ストレスを溜めない主義らしいですよ?」

 

「代替え品とか……」

 

「生々しい、人間の表情が見たい様だな。まあ、感情の奔流を感じるのも良い様だが視覚情報による快楽には届かん様だ」

 

もう、聞いているだけでイライラが溜まってくる様な気分になった。自己中な中二病とか、御都合思考で御都合解釈な悪質老害なんてマジ滅んで欲しい。つーか、そいつ等サッサと滅ぼしませんか?余りにもウザく思えたので、そう聞いてみたら……不可能とわれた。

 

「そうしたいのは山々ですが……」

 

「中々、狡猾で面倒なのだ……」

 

「でも、堂々巡りにならない?」

 

「むしろ、鼬ごっこですね……」

 

というか、フと思ったのだが……浄化済みの世界で、汚染された魔力を犯罪者達の様な何も知らない魔導師が魔法として使用したら永遠と浄化を繰り返えさなければならないって事にならないか?それだと、師匠が何時まで経ってもこの世界に残留する事になると思うんだけど?

 

「汚染領域と生物汚染は、また別の話ですよ?兄様」

 

「いや、心読まないで下さい……」

 

「確かに、《堕ち神化》すると【浸食型寄生魔力】が発生しますが……《堕ち神》で無ければ、【浸食型寄生魔力】は発生しません。なので、変質してしまった肉体はどうしようも出来ませんが……それ以上、汚染領域が広がる事はありません」

 

「何故かしら?」

 

汚染された魔力がある限り、永遠と汚染され続ける事になるハズだけど……師範代達の説明では、そうはならないらしい。

 

「世界の自然浄化作用があるからだ。姉様」

 

「《堕ち神》が居ると……もしくは、派生していると汚染スピードと浄化スピードが間に合わなくなりますが居なければ自然浄化作用で十分間に合います」

 

「時間は掛かるが……何、数年の辛抱だ。増えないのであれば、いつの間にか消失しておるよ。まあ、変質した肉体や魂がどうなるかは知らぬが……」

 

「これから、どうなるんですか?」

 

「【クレッセント・ノヴァ】で、どうにかならないのかしら?」

 

「「流石に、歪みはねぇ?」」

 

人格・性格の反転は、どうにかなるらしいけど……肉体の変質は、放置の方向で纏まっているらしい。汚染魔力を除去し、変質した肉体を現段階の技術で元に戻そうとすれば最悪、中途半端に《堕ち神化》して肉体が崩壊する恐れがある。【組織】レベルの技術があれば、何とか出来るだろうけど……ここには、技術も時間も圧倒的に足りなかった。それに、どういう風に民衆へその事を知らせるのかの問題もあって管理局も師匠も混乱による暴動などが起きない様に調整するという。

即ち、隠蔽したとのこと。

 

「大人の対応ね……」

 

「……邪神の一喝が効いたと……」

 

「流石、邪神様!略して、『さすじゃ』ですね!」

 

「ゴロが悪い。それと、師匠は邪神ではなく『魔王様』だ」

 

「はっ!それじゃ、『さすまお』ね!!」

 

「いや、まあ、そうなんだけど……もう、使われてるから。二番煎じは、止めといた方が良いよ?」

 

「そうなの?残念ね……」

 

いや、何が残念なんですか!?翼さん!?

とまあ、こんな感じのボケツッコミを数回繰り返し漸く終わったと思えばオルタとリリィに移ってた。その後、寒々しいギャグモドキを永遠と聞かされて俺は二度と略式造語等作らぬと決心する。

 

「何はともあれ、話を戻すぞ?えっと、この世界の技術が足らなくて変質した肉体を戻せないから隠蔽したって事で合ってる?」

 

「僅か、数行前の話なのに説明必要ですか?」

 

「うるせぇよ!話があっちやこっちに反れるから戻したいんだよ!?つーか、一本に絞れよ!?マジで!」

 

「雑談くらい良いではないか……兄様」

 

「雑談w 反れたが最後、言わないと戻って来ないんだけど!?」

 

「戻りますよー?気が済んだら……」

 

「それじゃぁ、遅いんだよ!つーかさぁ、なんで『隠蔽』なの!?後ろ暗い事した訳じゃないんだろう!?」

 

「まあ……前例が、前例でしたから自重したのでは?」

 

「前例?……ああ、そういやぁ上から下への大騒ぎでしたね」

 

管理局のあの混乱が、全次元世界で起こるとなると大規模な暴動に発展する恐れがあったらしい。なので、極力外にその情報は流さず汚染魔力だけを何とかして後は知らん振りをする予定らしい。

つーか、そもそもの原因が時空管理局側にあるので隠蔽する事になったのである。

 

「暴動ってあるけど、これ保証とかしたくないだけでしょ?」

 

「湯水の如く、お金が涌いて出る訳じゃないしね……」

 

「あー……破産確定か。で、汚染魔力はどうするんだ?師匠の魔力を解放するとしても超広域な次元世界をどう浄化する?」

 

「あ、それは問題ないかと……」

 

「???どういう事?」

 

「世界を調整する為に、因果律経由で行ける空間があるじゃないですか。ほら、兄様が第一転生したあの世界でプレシアさんが魔導知識を覗き見た空間が……」

 

「いや、知らんし……」

 

「ああ、兄様は知らぬか……まあ、そういう空間があるんだ。でな、その空間からなれば全次元を一纏めで浄化出来ると思うぞ?」

 

その為には、全次元にある個々のシステムを一纏めにする必要があるらしいけど……何とかなるそうだ。元より、派生する複製世界をも【魔法少女リリカルなのは】という世界基盤で一纏めのシステムと括って、処理能力を数倍にしつつ制御再配する案が持ち上がっているらしい。そうなれば、現在転生者が持つチートで反則な別世界の能力が【魔法少女リリカルなのは】のレベルに再配されて丸っとその世界に収まるとのこと。どんな風に収まるかはわからないが、それで現状の混乱と暴走はある程度収まるという。

 

「能力が、弱まったりするのか?」

 

「レアスキルの分類に収まるんですよ。まあ、【気】やその他のエネルギーを使うモノは超常規模に収まると思われます」

 

「超常規模ってなんだ!?」

 

「超常レベルの規模……ですね。一応、自然災害レベルとなると思いますが……まあ、世界の根底を揺るがすモノではなくなります」

 

「今一、不明瞭なのね……」

 

「だが、今ある混乱は一先ず収まるな。後は、人間関係の状況がどうなるかだが……上手く運べば、チーレム主人公が現れてもおかしくはないモノとなるだろう」

 

「ってか、《堕ち神化》したこの世界の主人公はどうなった!?」

 

「ポリゴンの粒子となって消え去ったわ。モンスターの如く」

 

「オリ主は、モンスターであったのか……って、そんな訳あるか!?本当の所は!?」

 

「…………病原体源種であったからな……Masterが、処理されたよ。下手に生かして置いても、汚染魔力を撒き散らすだけだったからな。浄化の魔力でバッサリ……」

 

「割りと、呆気ない最後だった……」

 

「先日、兄様の目の前で浄化されてたではありませんか……」

 

「は?…………ああ!?あの、【融合魂】か!?」

 

「「それ(だ)です!」」

 

まさか、俺に見せる為だけに持って来られたというあの教材がオリ主だとは思いもしないだろう!?フラスコの中で、絶望に染り苦しみ呻き蠢いていたあの魂がオリ主と思われていた者達だったらしい。

 

「そう言えば、兄様はアレを見られたのですよね?」

 

「って事は、兄様も《堕ち神》に!?」

 

「時間が掛かるんだろ!?」

 

「汚染された魔力を得ていたら同じです」

 

「え!?ちょ、マジで!?あ……や、大丈夫だ。あの後、師匠に張っ倒されたから問題ない」

 

そっか、唐突に光る拳で殴られたから何かと思っていたが師匠の浄化の魔力で汚染された魔力を浄化されただけだったのか。

 

「怒らないんですか?」

 

「何が?」

 

「いや……普通、唐突に殴られたら怒るだろう?」

 

「ま、師匠だし……そういう事もあるかと……」

 

「「ドM(か)ですか!?」」

 

「ちげぇよ!!つか、師匠の唐突な行動はいつもの事だろう?」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

あっけらかんと返答してみたら、とてもおかしなモノを見る様な目を向けられる。師範代達は、こそこそとした様子で内緒?話を始めた。つか、内緒話になってねーよ!?

 

「この人、何気に器が大きいですよね?」

 

「何故これで、踏み台とかやっておるのか……解せぬ」

 

「聞こえてるよ!?」

 

「「聞かせてるんだよ!!」」(素)

 

さいでっか。

 

「もう、一層の事姉様と付き合ってしまえば良いのでは?」

 

「その悪癖さえ無くなれば、踏み台では無くなるであろう?」

 

「良いんだよ!俺が、転生したのはそういう目的があったからで……俺は、俺の『嫁』達とイチャイチャしたいだけなんだkぎゃ!!?」

 

唐突に俺は、側頭部に衝撃を受けて沈められた。

うっかり、翼が居る前でアニメキャラとイチャイチャしたい談義をした為に嫉妬?した彼女に殴られたモヨウ。痛たた……と、星が舞う頭を押さえながら立ち上がり翼を見ればオカンムリだった。

とりあえず、放置すると後で酷い目に合いそうなので御機嫌伺いをしつつ平謝り。とは言え、俺が俺の主張を変える事はないので平行線のままその日は終わる。

部屋に戻れば、セイバーが付いて来た。

 

「……貴方は、何故翼を受け入れないのですか?」

 

「受け入れる受け入れないの問題じゃないよ。ただ単に、俺には目的があって、それを叶えるまでは立ち止まれないってだけさ」

 

「ですが、貴方は態と受け入れ様としていないだけなのでは?」

 

「……………………」

 

「沈黙は、肯定と取れますよ?」

 

「うっさいなぁ……お節介は、人の為に成らないんだぞ?」

 

「ええ。わかっています。わかっていますが……」

 

「……チッ。これだから、勘の良い奴は困るんだよなぁ。ま、師匠や師範代にもバレているけど。……受け入れないんじゃない。受け入れる訳には行かないんだ……」

 

「何故?」

 

「……翼が、……いや、良いだろう?俺の勝手だ……」

 

言って、もう寝る!という態度で毛布を頭から被る。

それで、沈黙していればセイバーはもうツッコンでは来ないだろう。暫くして、セイバーが俺の部屋から出て行くのを確認して俺は仰向けになり真っ暗な部屋の天井に視線を向けた。

そりゃ、あれだけ好意を向けられれば鈍感なクズでも……あ、いや、超鈍感系主人公ならば気が付かないかも知れないけれど、俺はそこまで鈍感なつもりもないので解ってはいるんだ。

だけど、多分俺はそれ程翼に執着はしていないと思われる。

ただ、俺は知ってしまったから翼を護ろうとしているんだと思う。まあ、『それ』を教えたのは師匠で俺も知りたいと願ってしまった事だから仕方がない。ただの好奇心ってのもあったし、そこそこ気にはなっていた事だから『知った』事については全然問題ではないんだ。ただ、それによって俺は翼が辿ったであろう未来が予想出来て頭に血が昇ったのは否めない。最初は、本当にただの同情からで……その後に、クズ神の慰みモノとなる運命だとか色々と許容出来ない事実が俺を駆り立てている。

それが、どんな感情から成り立つモノかなんて知らないし知りたくもない。俺に取って翼は、保護すべき対象で守るべき者だ。

それだけ、わかっていれば十分。後は、翼を転生させたクズ神を見付け出し、奴の思惑をブチのめして解放すれば俺の目的は達成される。そうすれば、俺が翼を庇護するのは終了だ。

 

「転生するって事は、誰もが幸せになれるチャンスを得るって事だ。それなのに、何処の誰とも知らぬ者に運命を決められているなんて許容出来ない。翼を転生させたクズは殺す!必ず、ブチ殺す!!精々、今は逃げ回っているんだな……見付けたら、確実に殺してやる……」

 

多分、これが……俺が翼に執着する理由なんだと思う。

俺は、当人の意識とは異なる所で幸せや運命とかが決まってしまうのが許せないんだ。だから、翼を解放してやる為に俺は翼に執着しているんだとーーー思っていた。

 

 

……………………

 

 

……………………

 

 

……………………。

 

 

ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……。

 

世界が、凄まじいレベルの振動で揺れている。

朝、目が覚めると同時に世界が大きく揺れ始めた。

地震かなぁ?と、思っていたのだけれど……どうも、世界そのものが揺れているらしい。少し考えて、直ぐに原因に思い至ったのでまったりしていふ。即ち、次元振。多分、師匠が何かをしているんだと思われるが情報が入って来ないので今一状況が把握できていない。それにしても、長いなぁ……。

 

「これ、チビッ子がヤってるのよね?」

 

「多分、全次元の浄化をしてるんだと思われるけど……」

 

「規模が大きいですからね。」

 

「もしくは、何らかの罠が発動してテンヤワンヤの可能性も……」

 

「それは、それで問題だけど……違うと思う」

 

「何故、そう言い切れる?」

 

「勘だけど、何か!?「あ゛?」お?」

 

良くわからないけど、オルタがガンを飛ばして来るので乗ってみた。立ち上がり、額と額がくっ付くレベルまで顔を寄せ合い威嚇しながら睨み合う。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛!?」

 

「お、お、お、お!?」

 

「止めなさい。暑苦しい……」

 

「コイツが、睨んで来るのが悪い!!」

 

「無駄な体力使ってないで、御飯の確保して来て下さい」

 

「フン。命拾いしたな……」

 

「お!?喧嘩売ってんのか?」

 

「止めなさい。みっともない……」

 

「チッ。じゃ、一狩り行ってくる!!」

 

「フン。今なら、Masterでも相手出来ると思うね!!」

 

「あ、師匠……」

 

余りに、大口を叩くので適当な事を呟いて俺は逃げ出した。グダグダと付き合っては居られないからな。

 

「ヒィ(ノД`)ノ!?って、居ないではないか!?お?」

 

「兄様なら、呟いた後に出て行かれましたよ?」

 

「は?……言い逃げ!?」

 

 

 

 

 




堕ち神の説明回なのに、久しぶりに段々グダグダ(泣)。
ついでだと、神崎と翼関連を無理やり突っ込んだのがイケなかった!後、書きながら寝堕ちして保存してなくて全消失とか(笑)。うっかり、マジギレしちゃったよ(笑)(笑)。
それと、フラグはいっぱい立ち上げてあるよん♪。ドンドン距離が縮まっている翼と神崎くん……さてはてフム、いつ神崎に選択肢をとちらせるか楽しみですね!!←鬼畜。
目指すは、女王様に踏み付けられる憐れな神崎くん!!これだけは、譲れない!!まあ、出来るだけ仲良くさせて置いて(純愛ッポク)奈落の底へ叩き落として見せるから楽しみにしててね!!これだけは、ガチで宣誓して置きます!!
この二人は、上げて落とすだけの関係です。イメージにするなら?『カカァ天下よ!!』って感じ?にする予定です。アニメヒロイン達と添い遂げられず、翼の尻に敷かれる神崎!!って感じにしたいけど、カカァ天下のイメージと翼のイメージが合致しないモノとなっています。そもそも、翼はそういう性格でも無いからなぁ……やっぱり、滅茶ヤバイ落とし方しないと翼が反転しないか……。
主人公になる(予定)神崎 大悟。
病んデレ化する(予定)不知火 翼。
どうなる事やら……www。

さぁてとぉ……言い逃げした神崎君。
この後、メチャクチャ苛められます。

物語上、双夜が裏でコソコソと動いている様に書いてあるのは双夜の負担分と神崎達の負担分が大きく異なるが故です。基本的に双夜(主人公)は、多くの任務をこなしていますが見てわかる事とわからない事があるので文字で表現する事が難しい故全力で省いてます。これが、漫画であるならばそこそこ表現出来たりするのですが……(笑)。
エフェクトが使えたらなぁ……とか、竜脈の孔に魔力補充的な?ぶっちゃけ、魔素補充だけど。見た目的には、双夜の影から溢れ出た黒い粒子が地面に染み込んで行くとか……似た様な感じで、岩や湖に注がれるスライムモドキの光景とかがあるんですが……何やってるのかわかりますか?と言われて意味不明な行動としか思えない。そんな事をひたすら文字にすると意味不明な小説になるのでスルーしてます。他にも、ピンクのスライムやアメーバな固形物が動物の穴という穴に注がれる様子(動物虐待?)を事細かに表現するのと、神崎達が馬鹿やってるのを書くのとなら神崎達の馬鹿を書く方が楽。前は、やってた(笑)。残虐な光景だ……という友人からの指摘に止めたけど(笑)(笑)。グロ?グロなの?的な?意味があっても、説明不足で意味不明な行動に(笑)。
因みに、地脈云々は星の命を補充中。次の岩や湖のスライムモドキが、バクテリア的なモノの補充。ああ、バクテリア云々は【鮮血の】が作った害在る菌を死滅させる奴ね。インフル菌とか。まあ、流石にそんなレベルの菌には使われないけど。ピンクのスライムは、確か悪玉菌を善玉菌にする奴で、アメーバが生物の進化だったか強化系だったかかな?グロではないぞ!?グロでは!!そんな話だったんだ。文句があるなら、【鮮血の】に言ってね?作者は知らない(笑)。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
いつも、読んでくれる方々に感謝を……

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