絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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二四七話

Re:

 

 

結論を言おう。

ジェイル・スカリエッティ一派は、潜伏先諸とも壊滅していた。というか、《聖王のゆりかご》なんだが……地中に埋まったまま、大破してしまっていたらしいのだ。

なんで、そうなったのかは知らない。

だが、俺が知り得た限りでは大破していたとのこと。

そして、ナンバーズだが……次作、『vivid』の面々以外の方々がプチッと潰されてしまっていた。ええ、リンカーコアを《紫天の書》で抜き取ってヒートエンドよろしく握り潰されていたらしい。その後、色々あってナンバーズ達は聖王教会の方で保護されて……機動六課に通報したら、はやて達が駆け付けてくれたので丸投げしておいた。

 

「文句なら、師匠に……ジェイル・スカリエッティは、あー……余り、無事じゃないかもですが……えっと、見る?」

 

そして、機動六課の隊長・副隊長達にドM変態マッドサイエンティストと成ってしまったジェイル・スカリエッティを見せて上げた。その時の隊長達の反応がこちら。

慌てた様子で、俺と師匠が借りている部屋に突撃。

勢い良く、扉を開けたはやてだったが……直後、パタンと扉を閉めてしまう。そして、微妙そうな表情をした後もう一度扉を開けてまた閉めた。そんな彼女を見て、周囲の隊長達が文句を言うけど彼女は無言を貫く。

焦れたフェイトが、はやてを押し退けて扉を開けるという暴挙に出たが、部屋の中を確認した彼女ははやてと同じく扉をソッと閉めるのだった。その後、なのはさん、ヴィータ、ザフィーラ、シャマルと続いたが誰も中への突入を果たせない。彼の最強、と謳われた女騎士もはやて達と同じ末路を辿る。まあ、縛られ天井から吊るされた変態がボールギャグを口に嵌めて恍惚とした表情で涎をダラダラ垂らしてムチ打ちされてたらそら引くわ。

というか、まさか師匠がそんな事をやってるなんて思いもしなかったけどな。そんな訳で、機動六課の面々は余りにもあんまりな光景に躊躇して足踏みを続けたのだった。

その内、ジェイルのムチ打ちに飽きた師匠が二の足を踏む六課の面々を無視して部屋から出て来る。一応、クレームは言っておいたけど……アッサリ、リリィとオルタに後を任せて来たと返答されて俺は頭を抱えた。

 

「何がしたいんですか!?」

 

「ちょっと、頭を弄ったら痛みが快楽になったらしくてなぁ……で、反応が面白かったんで痛みを与え続けてたら変態(ドM)化した。ああ、連れて行ってくれて構わないぞ?邪魔だし……」

 

「oh…………」

 

何と言う言い草……アンタは、何処の王様なんだよ!?

ああ……【魔王様】でしたね。自己完結。

 

「来い。【闇の書】……」

 

「「「なっ!?」」」

 

そして、またそれを六課の面々の前でやるし……ほら、超驚いているじゃありませんか!?その言葉は、この人達の前で言っちゃ駄目ですよ。だって、ほら……SLB集束失敗のトラウマがあるんですから。厄介事にしかなりませんよ?

出現した、【闇の書】そっくりな魔導書にヴォルケンズが臨戦態勢になる。ほら、超警戒モードになっちゃったじゃないですかー。嫌だなぁ……面倒臭いなぁ。

 

「……と。ユーリはこの時間、シスター・シャッハと孤児院に行ってるんだったか。丁度良かったから、自己紹介させてやろうと思ったけど……残念だ」

 

「や、ややや、【闇の書】やってぇ!?」

 

「何で、それがここにあるんだよ!?」

 

「【闇の書】は、空に帰ったのではなかったのか!?」

 

はやて、ヴィータ、シグナムの反論?が響く。

はやて達には、師匠の呟きは聞こえなかったらしい。

何時もの事だけど、この人は八神家を【闇の書】ネタで弄らないと気が済まないのか!?。

 

「あー……冗談だから!【闇の書】じゃないから!!」

 

慌てて、声を荒上げる八神家の皆さんに俺はフォローの言葉を掛けて行く。面倒臭いなぁ……と思いつつも、この人達の幸せ論をブチ壊さない為に何とか師匠との対立を回避させる必要があった。

 

「これは、【紫天の書】と言います。【闇の書】じゃないです。【紫天の書】です……」

 

「【紫天の書】……それも、ロストロギアやろ?」

 

はい、その通りです。さて、師匠はこの状況をどう納めるつもりなのか中々の見物だった。とりあえず、何時もの力付くは出来なさそうですよ?どうするんですか?

 

「……そうだな。まあ、【闇の書】と違って魔法を集めるのではなくて、とあるロストロギアを制御する為に使っているんだがな……」

 

「とあるロストロギアってなんや!?」

 

「【永遠結晶エグザミア】だ。要するに、魔導エネルギーを永久に精製する魔導炉を創ろうとした馬鹿が居たんだよ。当然、その試みは失敗。暴走しちゃったんで、どっかの魔導師が【紫天の書】を制御に当てて何とか制御下に置こうとしたんだけれど……【闇の書】の同系だったからか、《エグザミア》の暴走に引き摺られて転生機能が暴発。行方知れずに……」

 

「oh……」

 

はやてが、額に手を当てて天を仰ぐ。

それにしても、この人……物語を作らせさせたら、周囲を納得させる物語が色々出てくるなぁ。しかも、何となく正解ッポイから反論もし辛いし、納得させられるから割りとアッサリ受け入れられている。

 

「とりあえず、厄介な存在に利用されていたから……相手をブチのめして回収したんだ」

 

うんうん。嘘は言ってないので、問題はないと思われるが本当でもない。だけど、事実もあるから折半でギリギリセーフになるのかねぇ?(なりません)

 

「何はともあれ、制御を外れた《永遠結晶エグザミア》は暴走の恐れがあるし……魔導書を封印するのは愚策。だけど、魔導師から取り上げてもアウトだから放置するしかないという結論……どうする?僕から取り上げて、【紫天の書】の制御を停止。《永遠結晶エグザミア》を暴走させてみる?ああ、因みに……暴走した《エグザミア》は、ほぼ無限に魔導エネルギーを精製し続けるからSLBでも倒し切れないよ?むしろ、弾かれて暴走が続くだけだと思うけど……」

 

「…………マジか!?」

 

事実、SLBは弾かれると思われる。実際、【魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE - THE GEARS OF DESTINY】ではSLBでも倒し切れなかった訳だし……嘘ではない。

《永遠結晶エグザミア》は、特定魔導力を無限に生み出し続ける『無限連環機構』を備えたシステムである。

なので、大量の魔力を()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()との相性は良いハズだ。リミッターあるけど……オーバードライブでリミットブレイクすれば良い。

 

「というわけで、これは僕が持ち続ける方が良いという判断だ。お疲れ様……因みに、八神はやてが持ち得る事はない。魔力制御がいまいちで、リィンフォースに手伝って貰わないとどんぶり勘定状態なんだろう?」

 

「ぐっ…………」

 

グゥの音も出ないとはこの事か!!まあ、はやては『グッ』と言っているけど(笑)。反論は、してないので問題なし。

 

「クックックッ……遺失物管理部が、聞いて呆れる。大層な名を掲げておきながら、ロストロギア一つまともに管理出来ないとは……」

 

「師匠。あんまり、調子に乗って煽るのはどうかと……」

 

「大丈夫、大丈夫。戦闘になる様なら、セットアップするし……それに、子供じゃないんだからこの程度でキレたりはしないよ(笑)」

 

どこまでも、挑発を続ける師匠がいた。

暇なんですね?まあ、物分かりの良い転生者しか相手にしてませんものね。俺は、悪玉転生者と相対しましたが……割りと雑魚でしたからね。

 

「じゃあ、模擬戦でも……やる?」

 

「やるのは構いませんが、メンバーは御一人でお願いします。ましてや、ユーリや俺を加えたりしない様に……」

 

「ほうほう。彼女達の精神衛生上の守りを優先したか……普通に、過剰戦力だもんなぁ。お前と僕にユーリを投入すれば100%勝てるからなぁ……」

 

「何やと!?」

 

「神崎は、陸戦タイプだけど空戦も可能だし……僕は、ほぼ万能タイプ。ユーリに至っては、反則存在だから(笑)」

 

「《永遠結晶エグザミア》ですからね!魔導力を無限に造り出せるんで、攻めようがないんですよ!!」

 

「僕も、似た様なレアスキルがあるんだけどねぇ……」

 

「……太陽が有る限り、全く減らない魔力でしたっけ?」

 

「それで?有限の魔力しかない魔導師が、僕達を相手に出来るのかなぁ?魔力切れなんて概念、こちらには無いよ?」

 

「何やそれ……そんなん、反則やんか……」

 

「うん。だから、挑発してるんじゃないか(笑)」

 

「くっ……このっ……!!」

 

「面白い!それは、是非とも戦ってみたいものだな!!」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「神崎、バトルジャンキーが茨の道を選択したぞ?」

 

「知ってた。そして、こうなったらテコでも動きませんよ?ぶっちゃけ、何て事してくれやがりますか!?」

 

「蹂躙確定。心折れないでね?」

 

「心折る気満々ですか……」

 

「ジェイル・スカリエッティですら、心へし折れた戦闘をお目に掛けましょう。まあ、ホラー結界で心へし折れた過去があるなのはさん達には地獄だろうけど……」

 

「「「ひぃ!?」」」

 

これには、なのはさん、フェイト、ヴィータが超反応。

ヴィータに至っては、一人でトイレに行けなくなりましたもんね?まあ、なのはさんも似た様な感じですが。

 

「そうだ!もし、次があるなら今度はトイレ特集でやろうか?水洗トイレで、腕が便器から伸びて来て引き摺り込まれるヤツ!「うわあぁぁぁぁ!!」「ひいぃいいぃぃ!!」引き摺り込まれた後は、便器の中から逆流して来た血肉が溢れて来る……これを、夜のトイレでやった日には……」

 

誰も聞いてないのに、懇切丁寧にオチまで語る師匠。

でも、それって……ホラーとスプラッタがゴッチャになってませんか!?……え?生理的嫌悪を刺激してるだけだって?そうですか。生理的嫌悪感を刺激してるだけなんですね?成る程。成る程……って、わかりませんよ!?

つーか、そんなホラー体験したいとは思わない。俺が体験したとしても、二度と一人でトイレに行けん様になるわ!

 

「大丈夫、大丈夫。八神はやても、参加して良いから皆でトイレ行けなくなろう?」

 

「止めましょう。それ、絶対後まで響きますから止めましょう!てか、暗くジメーとした薄ら寒いコンクリのトイレでボットン専用のホラーじゃないんですか!?」

 

「いや、水洗式のトイレホラーだな。あの衝撃は、今でも鮮烈に覚えているよ……」

 

あ、この人も体験者だーーと思ったのも束の間、後日に機動六課の面々と模擬戦をする事を約束して変態と化したジェイル・スカリエッティを引き渡した。まあ、引き渡す際に誰も引き取ろうとしない状況があったりしたんだけど。

やはり、変態は誰しも触りたくない物体なのだろう。

 

 

……………………。

 

 

そして、その後は使い魔達からの定時報告で始まり……その途中に、転生者の介入があった地球の話が上がった。

それも、最悪な結末を迎えた日本の話である。

日本と言えば、俺や師匠に取っても故郷と認識している場所なので転生者の介入があったと聞けばそれなりに気になるところである訳だ。その日本で、転生者の介入によって最悪の状態にあると言われると、気になって仕方がないので追加で調べて貰っていたのである。

その結果が、漸くもたらされたという訳だ。

だがしかし、それは俺達が思い描いていた日本と異なる日本となっているらしい。それを調べて来て貰った訳だ。

そして、どう違っていたかと言うと……頭を抱えたくなる様な程、最悪な形の影響をガッツリ受けていたらしい。

 

「ーーーーー」

 

「…………正に、絶句……という感じですね……」

 

「日本じゃない」

 

「いえ。ある意味、日本らしいっちゃぁ日本()()()ですけど……」

 

海鳴市を中心に、ほぼ全体に広がったらしいのだけど……誰も否定すらしなかったという事なのだろうか?

そもそも、【それ】は痛いとか恥ずかしいモノのハズなんだけれど……疑問すら、思われずに受け入れてしまったモヨウ。って言うか、受け入れるな!つーか、冷やかし派や否定派や文句言い捲り派はどうした!?

 

『俺の封印された左腕が疼く……!!』

 

『クックックッ……我が、邪王真眼にそんなモノは効かぬ!!』

 

『フハハハ!我は、ダークフレイムマスター!この身に宿りし闇の焔よ!!全てを焼き尽くすが良い!!』

 

「中二病大国と成り果てていました」

 

「「oh……」」

 

有り得そうで、絶対にあり得ない状況に師匠と共に頭を抱える。何をしたら、こうなるって言うんだ!?アレか、ジュエルシード的な何かを使ったというのか!?

 

「これ……どういうこと……」

 

「神様特典かと思われます……」

 

「神様特典!?」

 

「はい。この症状が出るのは、思春期に入った少年少女達のみで……ある程度すると、解放されるモヨウです……」

 

「つまり、自分だけじゃ恥ずかしく痛いから周りを巻き込む特典を願ったと!?え、じゃあ何?原作ヒロイン達も、黒歴史を立ち上げちゃったの?」

 

「ほぉう……(邪悪笑み)」

 

こちらが、真剣な趣で話を聞いているっていうのに……師匠と来たら、それはもうとても楽しそうな笑顔でニヤニヤし始めた。これは、模擬戦で使ったり……するんですね?

 

「一応、当時の映像とか集めて来ましたが……使います?」

 

「「もちろん!!」」←鬼畜共

 

とりあえず、そんなふざけた特典持ちは排除対象なので全力全開で探す様にお願いして……俺達は、機動六課隊長達のよw……映像を確認・編集に力を注いだ。いやー、はやてが中二病化しているからとシグナム達までそれを真似ていたのには驚かされたが、とても面白いよw……映像を入手した。

 

「何はともあれ、アホな特典持ちは即刻排除して世界を戻したらロストロギアのせいにして遺失物管理部の奴等を散々馬鹿にしてやろうぜ!」

 

「管理不届きとかですか?あ……時空管理局そのものを、気が付かなかったという理由で死体蹴りですか!?」

 

「楽しみだよな!クックックッ……」

 

なんて、残酷な……。

現地人には、手も足も出ない神様特典の責任をロストロギアとして時空管理局に問うとかどんな鬼畜か!?それで、負ける事は無いだろうから模擬戦終盤間近にホラー結界でイジメ切るんですね?悪夢としか思えぬ所業、アンタは【魔王】なんかじゃねぇ……【大魔王】だよ!!

という感じで、俺と師匠は地球は日本の海鳴市に跳んで報告にあった中二病患者を治療した。因みに、そんなアホな特典を願った中二病さんは俺達の出現を涙を流して喜び超協力的で、こちらがドン引きする中超笑顔で排除されていた事を報告しておく。但し、アホな特典排除後……対のデメリット特典が消えた事で中二病患者に戻っちゃった彼は少し凹みながらも文句を言って来る事なく苦笑いして去って行った。どうやら、周囲が中二病であ痛たたた!な状況よりかは現状の方が良いらしい。まあ、会話が成り立たない上に全員がコミュ障状態では恋愛も糞もないから、そんなアホな特典を願った彼も今後はまともな人生を歩んで行ってくれるだろう。

 

「人騒がせな、転生者でしたね……」

 

「ウム。だが、中二病だけの世界がどれだけ馬鹿馬鹿しい世界になるかは良くわかっただろう。これはこれで、面白かったけれど善玉転生者が増える分には良かったんじゃないか?」

 

つまり、結果良ければ全て良し!ですね?わかります。

だだ、あえて見ない様にしていた現地人強制中二病患者さん達には悪い事をしたなぁ……とは思う。だって、中二病だった時の記憶が無くなる訳でもないので、その後の彼等は八割近くが引き籠りと化してしまった。いやー、本当にはた迷惑な神様特典でしたね(笑)。

日本社会的には、全く一切笑えない話なんだけど。

 

「それにしても、《魔法美少女戦隊》って……プッ……」

 

「超ノリノリで、すずかやアリサまで巻き込んで……」

 

「本人達も、超ノリノリだったけどな……」

 

「リリカル・エレメンツ……」

 

「ブフォ……止めろ。それ以上は、ヤメロ……」

 

「みんな可愛く、フリフリのバリアジャケット(色別)で揃えてましたね。まあ、バニングス家の力で割りと簡単に」

 

「使い魔で、再現してやろうか?」

 

「いえ。良いです、遠慮します」

 

「キメポーズもバッチリだからな?」

 

「キメポーズ(笑)。アレは、お腹が捩れるかと思いました」

 

「まさしく、中二病だったな?」

 

「ええ。まさしく、中二病でしたね……」

 

若干、三名程本当に魔法少女ではありましたが……彼女達の活動はまさしく中二病患者で間違いは無かった。

模擬戦前に、当時の画像(キメポーズ)を見せて上げたらどうなるのか……とても、恐ろしくて楽しみではある。

全く、ボロボロな戦いになるのか……ブチギレて、超バトルジャンキーよろしく激しい戦闘になるのかわからない。

でも、俺達に取ってはどっちでも良いのでとても楽しみだった。というか、むしろ激しい方の戦闘を望む。

 

「怒ってくれますかね?」

 

「羞恥心全開で、動けないよりかは怒ってくれた方が面白いんだけどね。まあ、ユーリも楽しめるだろう?」

 

「他に、挑発になりそうな言葉は……と……」

 

「腹筋、割れてるんだって……とか?」

 

「あー……むしろ、三段腹とか……?しかし、奴等は適度な肉付きなので意味がないかと……」

 

「じゃあ、八神はやてに『休日は、ビール片手に茹でた枝豆のおっさんスタイルでゴロゴロしてるって本当ですか!?』みたいな感じ?」

 

「あー……ありましたね。別の平行世界でしたけど……」

 

「他にも、『まだ、おっぱい星人なの!?』とか……『他人の腹を摘まんでても痩せはしないぞ?』とか……」

 

「何で、はやて限定の挑発なんですか……」

 

「じゃあ、なのはさんの休日ってどんな?」

 

「訓練……ショッピング……お茶……」

 

「ネタに出来そうなのは?」

 

「…………無いなぁ……」

 

「じゃあ、フェイトちゃんは?」

 

「……………………チッ。女子力高ぇなぁ……」

 

「だろう?アカシックレコードまで確認したけど、ネタに成りそうな種は無かったよ……」

 

アカシックレコードまで持ち出して、なのはさんやフェイトのネタ元を探したのか……この人。この人も大概だけど、そこまでしても何の粗も無かった主人公に俺はドン引きである。てか、欠点のない主人公なんて……と思ったけれど、男の影が全く無いのが欠点と言えば欠点なのか。

というか、休日に訓練って……あの運動音痴が、頑張っているんだな。とは思ったけれど、ツッコミ所がないというのはここまで面倒な存在だったんだなと再確認する事となった。男にしたって、結婚願望のない奴に言ってもなぁ。

 

「弄りネタにもなりませんね……」

 

「美由希なら、それくらいで撃沈出来るのに……そう言えば、この世界の『高町家』はなのはさんに戦闘民族だったってバレているんだろうか?」

 

「…………バレて無いんじゃないですか?」

 

「身近に、あんな怪物達がいるって言うのに……残念だ」

 

「あの人達は、別格ですよ。空さえ飛ばれなければ、魔導師すら倒せるなんて反則です」

 

「まあ、そんなに高くなければ僕でもヤれるしな……」

 

テグスの先に重りを括り付けたヤツで、投擲し相手に絡めてほぼ一瞬で登り切り意識を刈り取るなんて離れ技、師匠くらいにしか出来ないと思われ。

 

「つーか、あの登り速度はおかしい……」

 

「あれは、訓練あるのみだ。まあ、重力魔法で体重を軽減してはいるが……」

 

「ああ、そういうカラクリですか……」

 

種がわかれば、俺にでも可能そうな話だった。

とは言え、実際にやってみた感じ体重を軽減させたところで、()()()で素早く登るなんて事は難しいと言わざるを得なかったけど。もう少し、シッカリしたロープくらいなら何とか……でも、重りの飛距離を稼ごうと思ったらロープでは重いらしく余り飛ばない。直ぐに、失墜して落ちてしまう。ぶっちゃけ、僅かな肘先の振りだけで飛ばす師匠みたく最小限の動きだけでは、結局のところロープは使い物にならなかった。

 

「訓練あるのみだ!」

 

「簡単そうなのに……投擲技術も、素早く登る事も出来ないなんて……ガックリ」orz

 

そこそこの技術を要するらしいテグス飛ばしは、断念する他なかったのだった。即席で、戦力アップに繋がると思ったのに……無念。しかも、相手に気が付かれない為には引いては駄目なんだそうだ。後、回収はしないとのこと。

ましてや、登る際に巻き取るなんて事もしては駄目なんだって……あれ、消耗品だったんだ(驚)。

とまあ、そんなこんなで色々と驚かされながらその日も色々ありました。けど、そんなありふれてそうでありふれてない日々の事より機動六課との模擬戦デスヨネ(笑)。

両者、シミュレーションシステムの上で向かい合ってのスタートです。模擬戦日和とは、言いたくないですけど……そこそこの快晴となったその日。

一部、超楽しそうで……一部、困惑気味そうな表情だったけれど開戦は開戦です。では、戦う機動六課の面々を紹介しよう。まず、機動六課の部隊長にして原作ヒロインでもある……八神はやて。そして、八神はやて率いる部隊の隊長である……高町なのは、フェイト・T・ハラオウン。

更に、副隊長のシグナム、ヴィータ。医務官、シャマル。

 

「……………………」

 

なのはさんの弟子……スターズのスバル、ティアナ。

フェイトの秘蔵っ子、ライトニングのエリオ、キャロ。

その他、ザフィーラ……って、全員じゃないか!?

対して、俺と師匠とユーリ……ちょ、戦力差あり過ぎじゃないですかー。やだぁー(棒)。

 

「困惑してる、スバルやティアナ達がとてもマトモに見えるんですが……大人気ない!大人気ないよ!?」

 

「うっさいわ!あんだけ、人をおちょくっといて戦力差も糞もあるかい!?これで、私等が負けたら認めたってもええわ」

 

「しかも、上から目線!?師匠、あの伸びきった鼻へし折ってやりましょうよ!!手加減してやらねぇからな!?」

 

「ふふん!何とでも言いや。負け犬の遠吠えにしか聞えへんからなぁ(笑)」

 

「ちょ、はやてぇ……」

 

恥ずかしかったのか、フェイトがはやてにすがる様に嗜める(困惑側)。しかし、はやてが止まる訳がないので続行。

 

「じゃあ、負けたらシャマル先生が作る手料理・ポイズンクッキングを完食して貰うからな?全員で!!」

 

「お、おぅ……してやろうやないか!!」

 

「ちょ、は、はやて……」

 

「我が主、それは、ちょっと……」

 

流石に、シャマル先生の手料理の完食と聞いたはやて、シグナム、ヴィータの三人が狼狽える。やはり、シャマル先生のポイズン・クッキングはこの世界でも健在らしい。

言われた当人は、微妙に凹みつつも拒否はしてないので気合いを入れて作ってくれそうだった。明確に拒絶しないと、シャマル先生は本気で味覚を殺しに来るから大変だぞ?そして、ザフィーラは静かに青冷めていた。

ついでに言うと、話に付いて来られないのが数名。

高町なのはやフェイト・T・ハラオウンは、シャマル先生のポイズン・クッキングの事は知っているモヨウ。

おいおい、師匠は『全員で!』と言ったんだぞ?

君達も、その『全員』に入るからね?余裕ブッこいていると、後々の絶望はより深刻となるだろう。

 

「ふふふ……シャマル先生の手料理を食って、女としての尊厳を失ってしまえ!!じゃ、始めるぞ!!」

 

『では、機動六課フルメンバーvs愉快なにゃんこパーティーの模擬戦を始めたいと思います……』

 

「愉快なにゃんこパーティーって何だ!?」

 

つーか、何時そんなパーティー名にしたんだよ!?

 

「どこまでも、ふざけよってからに……アンタ等、覚悟しいや!?」

 

「ふん……神崎は、騎士共を。ユーリは、ちょっと多いけど魔導師組を頼む」

 

「じゃ、俺はアタッカーですね」

 

「私は、バックアップですね」

 

「じゃ、行くぞ!!」

 

 

 

 

 




かなり、物語が歪んで来てますね(笑)。機動六課の命運は如何に!?ヴィヴィオは、既に保護されてます。そもそも、接触したのはその後だし。まあ、出て来ないけどね(笑)。
因みに、ゆりかごを半壊させたのは……相転移砲の実験と称して連れて来られた例の彼である(笑)。戸惑い、慌てる彼に悪魔の囁きをして打たせた双夜。おぉ……これは、正しく!と言いつつ、ゆりかごを使いモノにならないようにしたのはコイツだ!!さあ、撃て!いや、留めろ!!全てを呑み込むんだ!!と、チャチャを入れて

ああ……早く、蹂躙戦しろよ!?の声が聞こえる。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

もしも、双夜がファンタジー世界に召喚されるとしたら……。
転移前に神界へ……の場合、神様をブチ殺すだろう?
まあ、双夜には神を殺したくなる程の怨みはないんだけど。
直接転移……の場合、召喚した国?組織?が消滅!!
召喚者・召喚神族が居ない場合……戻って来るんじゃね?
物語に成らないんだよね。静も一緒なら、問題ないだろうけど……居なければ、元の世界に戻る選択肢しかないから(笑)。
なので、クラス単位での召喚とか考えてみました!!
でも、イジメられる要素もない……というか、イジメを撲滅させた鬼畜さんなんだよね……双夜って。双夜が、中・高・大にいる間と卒業後数年は超平和な時間が流れていたよ(笑)。
ついでに、エイスラミリオ……もう一つの融合世界で行われていた世界規模のイジメも解決しちゃった人物でもあるのでイジメはねぇ?混血児に対して、あちらとの定着が認められない保守派のエイスラミリオ人は……混血児だから人権が存在しないとか、忌み子は殺せ!とか存在事態が悪だから奴隷云々と一人の少女を追い回してたんだよ。それを、双夜が解決!乙です☆。まあ、ぶっちゃけると混血児は凛奈だけじゃ無かったんだよね。なので、世界中の混血児集めて直談判した訳よ。結局、余りの人数の多さに処理仕切れなくなったエイスラミリオ側は混血児の迫害を止めて引き籠る事に。凛奈には、慰謝料を支払えと迫られて散々搾り取られたのだった。
では、話戻ります(笑)。
となると、普通に召喚者からの煽りになるけど……これも、あんまり意味が無いんだよね。双夜の世界は、普通に魔導師が居る世界なもんで……双夜(35)や静(200)が最強過ぎる。
煽ったら、王城が消し飛ぶんでない?
魔王と魔女のタッグだよ!?
魔王討伐の為、勇者を召喚したら魔王以上の魔王が出て来ちゃった案件だよ!?うん、物語に成りはするけど……流行りの物語とは、大きくベクトルの違う物語にしかならないね!

そして、想定される案件その①。
ドラゴンは…………逃げて!超逃げて!!
そもそも、反転術式ってかなり初期からある法則魔法なんだよね。作用と反作用って、中学一年で習った話だから(笑)。
なので、ドラゴンとか再生力のある素材扱いな存在はマジ危険。反転術式込みの防御魔法とか結界魔法とか拘束魔法等で動きを阻害。後は、適当に鱗をだね……プチプチと、生きたまま解体すれば?心へし折れたガチ泣きのドラゴンが出来上がるっと……ダンジョンとかで、俺TUEEEなプライドの高いドラゴンが特にカモ扱いを受けると思われ。動きを完全封殺されて、生きたまま解体。再生能力で、幾らでも採取が可能となれば……最悪、外面が鬼畜な魔王様が降臨されます(笑)。

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m(_ _)m

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いつも、読んでくれる方々に感謝を……。

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