絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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一六九話

神崎

 

 

 

「みなぎって来たあああぁぁぁぁ!!!」

 

馬鹿がまた、ふんどし一丁で訳のわからない事を叫んでいる。多分、ネタなんだと思うけど何のネタまでかは不明。

でも、SAOモドキ世界に行ったからか……ふと、頭を過ったのは雷神トール。あれで、金色のハンマーでも持っていたらそのまんまになるが……昨日、そんな映画でも再放送していたのかと思考が反れてしまう。

瞬間、恭也さんの剣筋が鋭くなったので、ヤバイヤバイと思いつつ紙一重で回避しつつ適当にあしらっておく。

先日、翠屋に師匠を迎えに行った際にうっかり買い言葉に売り言葉を返してしまい今日の模擬戦となってしまった。

なので、戦いの場を提供しての模擬戦。

ただ、恭也さんだけでは前回と同じく俺に攻撃を当てる事は不可能に近いので、今回は御神真刀流小太刀二刀術使いなら何人でもOKっていう条件で美由希さんも参加中。

なので、恭也さんは微妙に遠慮がちな美由希さんと共に共闘中。本当なら、ここに士郎さんもいるはずだったんだけど……本人も超乗り気で、万全の体調を維持する為に調整までしていたらしいのだけど……翠屋に大口の予約が入って不参加に。ニッコリ笑顔の桃子さんに、連k……連れられて泣く泣く不参加となった訳です。

本当に……本っとーに、ガチ泣きで耳を摘ままれ引き摺られて行く士郎さんを見てしまいました。その後ろを、チョコチョコと笑顔の師匠(♀)が付いて行きますが……いえ、何でもないです。俺は、黒いオーラなんて見てません。

ええ。それはもう、何時も通りの師匠でした。

で、現在。流石に兄妹だけあって、息の合ったコンビネーションで俺を攻め立てて来る二人。だけど、それだけ。驚く様な事も戦闘に支障を来たす事も何もない。たまに、馬鹿のネタ的発言がある程度で問題にすらならなかった。

つーか、恭也さん達がいる所でおかしな格好で訳のわからない事を叫ばないで欲しい。

この人達は、俺とアレが平行上の同一存在である事を知っている。なので、アレが色々やると俺にまでそれが響いて来るので、全力で真っ当な行動をして欲しいんだけど……奴は、そこら辺を考慮してくれるはずもなく。

今尚、とっても奇抜で頭のおかしい行動を取ってくれちゃったりしている。だから……。

 

「とりあえず、アレと俺はもう同一な存在じゃないので気にしないで下さい」

 

「「わかった(わ)」」

 

一言断りを入れると、恭也さんも美由希さんも即了承。

頷きつつも、剣撃を緩めずに打って来る辺りいよいよ本気になりだしたと思われる。

だけど、それを紙一重で回避する俺。

強くなったなぁ……と、感慨深く思うも世界の広さを知っているが故に更なる研鑽をと考えてしまう。一瞬、テオルグさん達の顔が頭を過って行った。ヤッベー。コェー。

目標が目標だけに、ちょこっとでも訓練を怠るとドンドン突き放されてしまう上、どれだけ追い掛けても……どれだけ手を伸ばしても……全く掠りすらしないウチの師匠達は中々に鬼畜な人達である。

 

「くっ……考え事をしているはずなのに……」

 

「全く、一ミリすら、掠らんとは……これは、父さんも、連れてくる、必要が、ありそうだ……」

 

あんな玄人を連れて来られたら、ここが殺伐とした空間に早変わりするじゃないですかー。まあ、来れなかった訳だけど。絶対、師匠が何かをしているんだと思う。

それに、翔悟がビビりまくって訓練にならないのでマジ止めて上げて下さい。

雷神トールごっこをしている馬鹿ですが、気が弱くてビビりの変態ヲタクですが……今は、超反省して真っ当になろうと頑張っているんです。反省している様には見えないかもですが、ちゃんと反省して後悔して二度とあんな事が起きないよう修行も頑張っているんです。

それに、そろそろ引き籠りを辞めさせて他の次元世界でサバイバルでもと考えているので、引き籠る理由を与えないで欲しい。とは言え、今の所その予定に至ってはいない。

そもそも、馬鹿の知識が偏っていてサバイバルで生き残れるレベルではないからだ。

今後は、ちゃんとしたサバイバル知識を教えつつ、実施訓練を繰り返してテオルグさん達に及第点を貰ってからの参加となる。でも、馬鹿がちゃんと授業を受けているかというとそうではないので困っていた。

そこで、高町家の出番である。

彼等は、修行と称して山籠りをする事があるのでその知識を馬鹿に教えて貰おうという計画を立ててみた。

ぶっちゃけ、かなりの無茶を言っているのはわかっているのだが。まあ、娘(妹)を殺されたという感情的な嫌悪感や拒否感があるだろうけど……でも、実際は死んでない訳だからそこら辺は大人の対応をして貰うしかない。

中身の方は……『仕方がない』とは言い切れないけれど。

でも、【高町なのは】本人である事には間違いないので折り合いを付けてくれるとありがたい。馬鹿の為にも、それから高町家の為にも。何時までも、平行線のままって訳には行かないだろう。

師匠がいたおかげで、【高町なのは】の死は免れた訳だから多少の変化ーー10歳から20歳(?)の精神的成長過程を飛ばした延長線上の【高町なのは】である事に代わりはないーーは目を瞑って貰う。

 

「今度、あの馬鹿を高町家の山籠りに連れて行って貰えませんか?そろそろ、引き籠りを止めさせたいので……」

 

「……それは、構わない、が……父さん、が、何と、言うか……。くっ……当たらん!」

 

「なのは、の、事も、あるし……そう、簡単には、行かな、いんじゃ、ない、かなぁ?……掠りも、しない、よ!?」

 

「二人共……息、大丈夫ですか?」

 

微妙に、ハァハァ言いながら途切れ途切れの言葉で返答する二人に少しだけ心配になってきた。そろそろ、休憩入れた方が良いのだろうか?

 

「大丈夫、だ!」

 

「これ、くらい、何時、もの事、だから!!」

 

二本の小太刀を振るい、肉体の限界に近いスピードの踏み込みで突きを放ってくる恭也さん。その後ろから、追い打ちに向かって来る美由希さんの姿。

それでも、俺には届かない。

紙一重ではなく、美由希さんが突っ込んで来ようとする向かって反対の右側へ。恭也さんの懐に、飛び込む様な形だがそれを更に踏み込む事で抜ける。多少、恭也さんとすれ違いにぶつかり合うけど問題はなく。咄嗟の判断で、突き出されたもう一刀の小太刀は側面を打って弾いた。

 

「よっと……」

 

「ああ!」

 

「くっ……」

 

美由希さんの悲鳴と、恭也さんの悔しそうな声を聞きつつ恭也さん達から距離を取るように身を反転させてバックステップを踏む。本当は、小太刀による反撃が無ければ当て身を入れる事が出来たんだけど……中々、どうして恭也さんの反応速度が輝いて見える。

 

「す、凄い……あの、状況で、避け、にくい、反対側に、逃げる、なんて……」

 

確かに、下手をすれば串刺しに成りかねないが、『それを踏破しないで何が《神殺し》か!?』と精神と時の部屋の何処かに隠れ潜んでいるらしい誰か(使い魔)さんに念話で話し掛けられたので仕方なく踏破してやった訳だ。

つーか、いるなら出tーーー。

 

「ーーーぁふぉおぉぉかあああぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

「ひぃっ!?」

 

「「「っ!?」」」

 

「ろくに下調べもせずに送るから、後で泣き付くハメになるの!!!!」

 

え!?なになに何事!?

唐突に響いて来た怒鳴り声に、俺達は驚きの余り動きが止まる。視界の端で、馬鹿が流れる様な動きで土下座へとシフトして行くが……たぶん、必要ないと思うぞ?

つーか、師匠(♀)?いつ、戻って来たんですか?

聞き覚えのある声の主は、間違いなく師匠だと思われるがその怒気と剣幕はこれまで体験して来たソレ等とは比べ物にならないくらい強い。

というか、誰に怒鳴っているのだろうか?

ちょっと、無視出来ないレベルの気配に俺達は模擬戦どころではなくなってしまった。恐る恐る、出入り口にある休憩スペースに戻って来た俺達はソファーに座り怒鳴り散らしている師匠に視線を向けた。

良くわからないが、超が付く程に激怒した師匠がウィンドウの前で腕を組んで仁王立ちしつつ画面の向こう側の人に怒鳴り散らしている。内容は、余り聞き取れないが……どうやら、相手は神様?のモヨウ。

 

「そういう要望が来た場合は、普通下調べをして裏を取ってから送る必要がある。でないと……今回の様に、不幸にならなくて良い者が絶望の淵に立たされるの!」

 

『ーぇーーーーぇんーーー』

 

「何はともあれ、貴女の神権剥奪は確定。……まあ、情状酌量の余地はあるから命は見逃す。反省して!」

 

『ーーーーーーーーー?』

 

「だから、神権剥奪だけって言ってるでしょう?それ以上を求めるなら、もっと手間を掛けてくれないかなぁ?兎も角、何人か寄越すからデータ破棄とかしないでよ?」

 

そう言って通信を切ると、師匠(♀)は気だる気な雰囲気で俺を呼び次元世界へ共に行く旨を伝えてきた。

 

「えっと、とりあえず理由を聞いても?」

 

「……あー、面倒なんだけど……仕様がないか」

 

事の発端は、とある女神が神様達の娯楽に興味を示した事にある。要するに、今尚《旧・神族》の広めた偽りの娯楽は拡大の一歩を辿っているという結果だが……女神にしろ、神様にしろ、余り悪い事をしているという感覚がないらしくお手軽な娯楽感覚でやらかしまくっていた。

魂を肉体に閉じ込めて、一度人間として転生させてやれば良いんじゃないかなぁ?とも思うが余計に面倒な事に成りかねないと師匠は言う。まあ、娯楽溢れる人間世界で『悪い事(娯楽)』を覚えて戻られても困るし神権剥奪で良しとしておく。

で、その女神が適当に選んだ純粋そうな魂を神様転生させようとしたところ……神様特典の説明をした段階で、おかしな願いを告げて来たのだそうだ。それが……『幼馴染みと共に転生したい』である。

当初、女神は生きている人間を連れて行く事は出来ないとその願いを却下。それ以外の願いを求めたそうだ。

しかし、ソイツはその幼馴染みに奇妙な執着を見せ、ありとあらゆる言葉を尽くして共に転生したい旨を女神に伝える。女神は、余りのしつこさに段々面倒になってきてある提案をした。それは、インスタント・ソウルを用いてその幼馴染みの魂を複製するというモノだ。

すると、ソイツはとんでもない事を言い出したのである。

『なら、そのインスタント・ソウルと幼馴染みの魂を入れ換えれば良い』と。この時点で、女神はその魂に不信感を抱いたが、別段その魂に歪みや悪意がある訳でもなく本当にただ純粋な気持ちでそう言っているのだと読み取る。

だから、特例としつつもインスタント・ソウルに幼馴染みの魂を複製して彼と共に転生出来るようにしたそうだ。

ただし、幼馴染みの魂とインスタント・ソウルを入れ替えたりはしていない。流石に、そんな事をしたら良心の呵責に耐える事が出来そうになかったらしく、入れ替えた様に見せてインスタント・ソウルにコピーした幼馴染みの魂をソイツと共に転生させたそうな。

その後、たまに転生させたソイツを眺めつつ仕事に励んでいたらしい。だがある日、ソイツと共にいる幼馴染みを眺めていた女神はソイツと幼馴染み(コピー)のやり取りを見て不信感を再度感じたそうな。

いや、元々違和感は感じていたらしい。

ソイツの『奇妙な執着』は、《神の目》で読み取った感じでは恋愛感情だったはずだ。なのに、幼馴染みに向けられるソイツの感情はちょっとずつ歪んだモノと化しているように見えると告げられた。

 

「えっと……なんッスかこれ?」

 

師匠に手渡された資料に目を通したが、そこに書かれていた報告の意味がわからず問い直した。

 

「恋愛感情の一種ではあるよ?まあ、ぶっちゃけると【依存】って奴だね。もしくは、【寄生】かな?特定の人物に自分の責を委ねて、自分で考える事を放棄。ありとあらゆる場面で、委ねた者に寄りかかり、それを拒絶されると身体的・精神的な平常を保てなくなる……っていうクズだね」

 

「えっと……それはまた、生前から今世までその幼馴染みは大変ですね……」

 

今一、良くわからないが……余り良い関係ではないらしいというのは理解出来た。

 

「ここで問題になるのは、それを神様特典で行った事だろうね。しかも、その幼馴染み……使い魔契約で、ほぼ強制的に離れられない様にされているらしいよ?」

 

つーか、その幼馴染みも人間に転生しているんですよね?

つまり、ソイツは人間を無理矢理使い魔にしたあげく家政婦扱いで依存・寄生しているって事ですか!?というか、人間に使い魔契約とか結べたりするんでしょうか?

その疑問を問えば、『幼馴染みには、魔力が無いんだよ。だから、反抗心を魔力で無理矢理抑え込んで自分と共にいる事を強制しているんだろうね……』という答えが返って来た。

 

「マジッスか……それ、人権とかないじゃないですか!」

 

「うん。ないね……しかも、そのクズ幼馴染みを使い魔にしたからって理由で他の女に手を出して付き合ってるみたいだし……幼馴染みを奴隷扱いで、強制労働させてる……」

 

しかも、その幼馴染みにも手を出しているらしい。

 

判 定 、 ギ ル テ ィ !

 

「殺しましょう!マジで、そんなクズ生かしておく必要無いですよね!!」

 

「うーん……でも、普通に殺すとその幼馴染みも死ぬ様になってるみたい。これは、共存共営系の呪いかな?しかも、死亡すると無限転生みたいな感じで二人共同じ場所に転生する様だね」

 

ほぼ、永遠に二人は一緒に転生し続ける様になっているらしい。つまり、あの幼馴染みがクズから解放される日は存在しないという状況。それらが、神様特典であるという悪夢に俺は頭を抱える事になった。

 

「なんで、そんな事をやっちゃったんですか!?その馬鹿女神、神権剥奪しただけで本当に良いの!?」

 

もう、殺しちゃった方が良くない!?

 

「そういうけど、自ら出頭している訳だし。良心の呵責に耐えられて無いし。情状酌量の余地はあるんだよ?」

 

「ですが、その馬鹿の軽率な行動で絶望している娘がいるんですよ!?つーか、のんびりしてないで助けに行きましょう!今すぐ!ハリーハリーハリィーーアーップ!!!」

 

「そうしたいのは山々だけど……もう少し、待ちで。今、使い魔がクズの生前の世界で確認事項を裏取りしてる。今回は、慎重に動く必要があるの。間違いでした……なんて結果は、二重苦にしかならないでしょ?」

 

それは……そうなんですが……。

確かに、こういう場合は特に慎重に慎重を期さないと。下手に、『間違いでした!』なんて事になれば《神殺し》の古見に関わる。言われて、動けない理由を理解した。

 

「くっ……《神殺し》だから、慎重にって事ですか?」

 

「そう。ボク達は、いい加減な情報だけで動く訳には行かないんだよ。例え、対象に危険が迫っていてもこちらが善であるという確信を持って行動したいでしょう?」

 

「それは……確かにそうなんですが……」

 

「それに、幼馴染みさんの命に関わる状況でもないから……もう少し、待ってて?」

 

「手伝おうか?」

 

イライラしていると、話を聞いていたらしい美由希さん達からそんな提案があった。だが、師匠は首を横に振りそれを丁重に断る。

 

「これは、ボク達のお仕事だから。それに、このクズを殺したら強制的に幼馴染みさんも転生しちゃうから……」

 

「…………難しいんだな……」

 

「そうだね。この手のクズは、何処にでもいるから……純粋に見えて、実際はーーーって事もあるし……」

 

「……………………そう言えば、なんで女神はソイツが悪だと見抜けなかったのですか?」

 

「……いや、悪ではなかったんだよ。この場合は、転生後に歪んで堕ちたと考えるべきなんだろうね。まあ、転生前も少しクズッポかったけど……」

 

等と言いつつ、師匠はこの後猛毒を吐き出した。

 

「元から、その娘に好意を持っていたんだろうね。でも、それは【依存】や【寄生】って呼ばれるモノで……今回、対象になったクズは『ヘタレ』とか呼ばれる優柔不断な【ゴミ】だったんじゃないかな?自分では、何も決められない雰囲気に流されるから、しっかりした幼馴染みに手綱を握っておいて貰おうと考えていたのかも……」

 

「えっと…………それって……」

 

「純粋な恋愛感情ではなく、無意識の打算的な感情。当人は気付いてないだろうけど、幼馴染みさんからはとても嫌われていると思われるよ?」

 

「「「……………………」」」

 

にこやかに猛毒を吐く師匠に、俺達は沈黙する他なかった。つーか、嫌われているのに共に転生したのか?

一体、どこまでその幼馴染みに依存しているんだよ!?

 

「兎も角、そっちが終わるまでもう一件の方を確認しちゃうねぇー?……………………」

 

そう言って、師匠はクズの報告書を投げ捨てるともう一束の報告書を手に取り目を通し始めた。

因みに、【凌辱系転生者】達の存在報告書は着実に集まって来ている。今、師匠が目を通している報告書は善良転生者にも悪質転生者にも該当しない、原作に関わろうとしないはぐれ転生者達の情報報告書だ。

ふと、気が付くと師匠の目が据わって来ている様な……。

 

「夢に夢見る乙女……ね。どっぷり浸かって泥酔。リアルでシンデレラストーリーとか……マジ勘弁ッスよね……」

 

「……………………」

 

えっと、師匠の言葉使いがムッチャ壊れてしまった件。

余りにも、『らしく』ない発言に俺は耳を疑った。

つーか、『夢に夢見る乙女』って何ですか?

それにデイスイ?あ、もしかして酔っ払いの事?

 

「さて、早く裏取り終わらないなかぁ……」

 

ペイっと、報告書をゴミ箱に投げ捨てる師匠。

あるぇ!?何もしないつもりなんですか!?

 

「えっと……放置ですか?」

 

「必要ないよ。目の前にある幸福に気が付かず、己の不憫に特別を見出だして浸るクズに手を差し出すなんて出来る訳ないじゃん。何が、悲劇のヒロイン!?自分だけが不幸だなんて思い込み、相手を見下し悦に浸る愚者なんて助ける必要すらないでしょう?」

 

『そんな、何処にでもある不幸なんて……』とバッサリ切り捨てる師匠。良くわからないが、現実を直視しない夢見がちで自分を悲劇のヒロインだと思っている馬鹿がいるらしい。

そんな馬鹿に対して、師匠は明確な嫌悪感を示した。

二度目の人生。しかも、神様特典というズル(チート)有りの奴が悲劇に浸っているのが嫌悪の対象らしい。

まあ、師匠の人生が絶望のル壺なんでそういう状況に酔っ払って浸っている馬鹿が嫌いなんだろう。転生者達が浸っている不幸なんて、師匠からすれば何処にでも転がっている五万とある『些末な一つ』でしかない。

そんな事をしている暇があるなら、現実を直視して目の前にある幸福を噛み締める方が何万倍もマシである。

故に『処置なし』。《神殺し》である俺達が、手を貸してやる必要性も助け出してやる必要も何もない。

夢に夢見る馬鹿は、放置するのが一番良いやり方だ。

 

その後、裏取りを済ませた俺達は地球以外の管理外世界に赴いて、囚われの幼馴染みさんを解放した。その際、その幼馴染みさんを拘束していたクズがとてつもない執着と抵抗を見せたが敢えなく撃沈。二度と、幼馴染みさんの目の前に現れない事を約束にクズは、その世界で一人寂しく生きる事となった。いや、なるはずだった。

しかし、クズの執着心はこちらの予想を遥かに越えたモノで契約を切って引き離した程度ではどうにもこうにも。

更に、デバイスも持っていて世界を抜け出た程度では問題なく追い掛けてきた。

 

「愛良を返せ!この誘拐犯共!!」

 

「うっさい!私は、アンタの母親じゃないのよ!!」

 

「あ、愛良……そうか、お前ら……愛良を洗脳したな!?」

 

「それを、アンタが言うな!!」

 

「愛良!今すぐ、救い出すからね!僕の愛の力で!!」

 

ってな感じで、全く会話が成立せず……最終的には、師匠(♀)がコテンパンに叩きのめして埋めていた。ちゃんと埋める前に、《ルール・ブレイカー》で神様特典を破砕するのは忘れない。ただし、裏特典はそのままにしておいた。

その後、師匠は幼馴染みさんと相談して幼馴染みさんを転生させる事に決める。一度魂を御祓(ミソギ)、真っ更な状態にしてからの転生を彼女が希望。

師匠は、幼馴染みさんの願いを聞き入れ気が変わらぬ間に魂を御祓(ミソギ)、転生の儀式の前準備を完了させた。

そして、埋めたはずのクズの襲撃を受けつつも無事に幼馴染みさんの転生を成功させる。もう二度と、悪用されない様に神様ネットワークのバックアップもメインデータも回収・破棄したらしい。

 

「許さないゾッ!よくも、僕の愛する愛良を……」

 

「知るか、クズ!!神崎、帰るぞ!!」

 

「はい!」

 

俺達は、師匠の妖精転移(捜索不可)を用いて第97管理外世界へと戻った。めでたし、めでたし。

その後のクズが、どうなったかは知らない。

だが、例え【凌辱系転生者】の仲間入りをしていたとしても最終的に俺達に潰されるのだから問題でもないだろう。

 

 

 

 

 




異世界召喚されたくなかったので、召喚魔法陣から逃げてみた!

それは、幾多の日本人を異世界に送り込んだ究極の誘拐犯である。特に昨今では、学校の教室一室をまとめて召喚したり……酷い時には、学校一つを飲み込んで召喚する。
その先には、夢と希望があるといわれるが……召喚された本人にしてみれば、大体が絶望するという。
そんな、はた迷惑な存在である。

さて、なぜこんなことを言っているかというと……今現在、俺の足元にその召喚魔方陣がでかでかと展開されていた。
この召喚魔法陣、無差別なのか教室全体をカバーしており、教室左の廊下側に座っている俺の場所にまで達している。ならば、俺の取るべき行動は……
・硬直する
・叫ぶ
・逃亡←選択!
俺はすかさず窓を開けて廊下へと飛び出した。
この間0.5秒である。後ろではクラスメイト達が叫んでいるが知ったことではない!

「ちょっ!ナンだよこれ!」

「どうなっちゃうの!助けて皇紀!」

「フヒヒヒ!異世界ハーレムだ!」

「おっ落ち着いてみんな」

主人公野郎とその幼馴染とキモオタと委員長の叫びが聞こえてきた。だが俺にはどうすることもできない。廊下に着地して振り返ると、窓から光が溢れてくる。
おれはその場で直立し、右手を額に持っていき……

「異世界に旅立つ生贄に、敬礼!」

ビシッ!
俺は、敬礼と賛辞の言葉送ったのだがみんなはそうは取ってくれなかったようだ。

「「「「ふざけんな!」」」」

「逝って来る!」

一人、喜んで行った奴がいたけどな。それはさておき、クラスのみんなは異世界に旅立って行った。
瞬間、俺の足元に再度召喚魔法陣が展開した。

「なんとぉ!」

俺はその場で側転して回避、召喚魔法陣の上に雷光が漂い召喚魔法陣は消えた。

「あっぶねぇスタン攻撃付きか……さすが召喚魔法陣、汚い、汚すぎる!俺はネット小説が大好きなライトオタクだが、でも異世界に行きたいわけじゃないんだよ!オタクは日本で情報を食べて生きるのが幸せなんだ!」

そう叫んだ時、目の前に召喚魔法陣が浮かんでいた。
認識し、俺はジャブを討つ訳もなくバク転で距離を取った瞬間、紐状の何かが召喚魔法陣に飲み込まれた。

「今度は束縛攻撃か、どんどんいやらしくなるな」

俺が冷や汗をぬぐうと、召喚魔法陣はこちらに突撃を敢行してきた。スピードはまだそれほどでもないが、俺は一気に反転し召喚魔法陣から逃げるため廊下を全力ダッシュをはじめる。少し走り『もう少しで階段だ!』という段階で俺は何かを感じた。

ヤバイ!

直感に従い横に転がり身を伏せたのが幸いしたのか、すぐ横を召喚魔法陣が猛スピードで駆け抜けたのが見える。
ふぅ、と安堵の息をついた瞬ところで、

「キャァァァ!」

悲鳴が聞こえてきた。
俺がそこで目にしたものは、

「なんだ!この魔法陣は!!」

「かッ会長を放せ!」

「私は良いから逃げなさいっ二人とも!」

学校の美人生徒会長とイケメン副会長それにわんこ書記だった。召喚魔法陣は、生徒会長を束縛しズブズブと飲み込んでおり、残る二人がなんとか組み付いて引き出そうとしている。
しかし、召喚魔法陣の法が力強く飲み込んで行っている為少しの時間しか稼げていない。

「チィッ!そんなに持たないか、みんながんばってください!」

俺はそう言い残し、体制を立て直すため起き上がり階段を駆け下りていったが後ろの方で「「「この外道!」」」と聞こえてきたが俺は気にしない。
今後の生活がかかってるんだ、おとなしく異世界でハーレムでも最強でもやってくれ!

一階にたどり着き振り返ると、召喚魔法陣が追ってきていた。階段を急いで下りたのだが、スピードが出ない俺に対して召喚魔法陣は宙に浮いてるから俺より速かったんだろう。

「今度は自動追尾の上、生贄召喚で消えないのかよ」

まったくもって汚い、さすが召喚魔法陣汚い!!と意識をそらした瞬間、光の鎖が迫ってきた。

「うお!」

俺は体制を崩しながら何とか避け、そのまま下駄箱に向かって走り出す。

「そんなんありかよ!」

文句も言いつつ走って逃げていると、いつも口うるさい教頭先生が目ざとくこちらを見つけて走ってきた。

「またお前か!今度こそ許さッウゴォ!」

「教頭先生!」

何か叫んでいたが、俺が回避した光の鎖に巻き取られ、教頭先生はそのまま鎖に引かれ、スッと光となって消えてしまった。先程の生徒会長たちより格段に速い召喚速度だ、召喚魔法陣は、召喚魔法陣なりに学習し召喚しているということか……。
(ヤバイな、生贄で時間を稼げ無くされた。一応召喚するまで数秒かかかっているがこのままだと逃げ切れない)
俺は教頭先生が召喚されたのを一瞬だけみて、そう結論を下し走り出した。

召喚魔法陣の進撃スピードがおそいのはありがたいが、さりとて余裕があるわけでもない。理由としては偶にいきなり速度を速くして襲ってきたり、光の鎖を展開したりするたびに移動速度が落ちるのと、俺が体勢を崩すため足が止まってしまうからだ。
余談であるがその度に1年のアイドルだとか不良っぽいのとか漫研の部員だとか用務員を巻き込んだが些細な事だ。
一番の被害は俺の靴である。
近くのスーパーで買った8000円の品で、まだまだ新しかったため買いなおすことを考えると痛い出費なのだ。

とりあえず何とか玄関を抜け部室棟の前まで何とか逃げてこれた。此処に来たのは一応理由があり、武器の調達をするためである。
理由としては召喚魔法陣が此処までしつこいとは俺も予想しておらず、最悪迎撃戦を行うことを覚悟したからだ。
召喚魔法陣先ほどの大規模召喚(玄関に集まっていた60人ほどを一斉召喚した)で移動速度が急激に落ちたので此処にこれた。
これまでの経緯を考え直した結果、召喚魔法陣は召喚するたびにエネルギーを消耗している。
それも質量じゃなく1回の召喚で同じエネルギーを使用しているようで、60人召喚する時も1人召喚したときも直後は移動はするが物に当たっても召喚を行わなかった。
移動するということは予備のエネルギーがあると思った俺は、準備を整え勝負を掛けることにしたのだ

「うし、金属バットに木刀なんかも手に入ったし何より模造刀が手に入ったのがでかいな」

これ以外にも救急箱とかボールとかも拝借しているし、弓道部にあった和弓と矢なんかもゲットした。
俺は、それらを装備し校門へ向かったのだった。

召喚魔法陣は校門へ向かう大通りと呼ばれる通路に鎮座していた。今まで召喚した者から知識を得たのか、見晴らしのいい場所に陣取られており、見つかった瞬間に寄ってくることだろう。
(校門まで150m、恐らくだがそこを抜ければ何とかなるだろうと思いたいな)
ここまで逃げておいて何だが、どうやれば召喚魔法陣から逃げれるか予想がついていない。
ただ、今回は学校内の大量召喚だったので校外逃げれば何とかならないかと思っているのだ。
俺は覚悟を決めた。
もう逃げられない、ならば此処で戦うしかない。
かつて中二病をこじらせた俺は弓道部に入り弓を、抜刀術道場に入り抜刀術の基礎を修めた。
ちなみに腕前は素人に毛が生えたものだが弓と居合術には覚えがある。

建物の影から、和弓に矢を番え二射放つ。
1射目は命中、しかし光となって消えたが2射撃は光の触手で払われた。召喚魔法陣は矢を払い終わるとこちらに向かって移動を開始した。
(奴との距離は35m、運が良かったな)
はっきり言って当たったのは召喚魔法陣が大きかったのと運である。
それでも何とか3、4と射終わりがほぼ効いてない。
俺は和弓を投げつけて変わりに金属バットと木刀を両手に構た。召喚魔法陣は和弓を光に変えきった所で、中距離攻撃用の光の鎖を展開し俺に伸ばしてきた。
それに対し何とか3撃目は回避に成功、2撃目を左手の木刀で殴りつけ木刀を放棄、木刀はすぐさま光となった。
(チィッ!触れると即召喚か、残るは金属バットと模造刀、後はボールか)
俺は心で舌打ちし召喚魔法陣の方へ向かって走り出す。
光の鎖は木刀を召喚したした歳に消えており、残るは光の触手。
(だれ得だよ、冴えない男の触手プレイとか・・・)
触手が展開されたため右の金属バットを投げつけるが触手の一部しか消えず、召喚魔法陣は残った触手で絡め取るべく伸ばしてきた。
俺は触手にボールを当てると何とか逃れることに成功し、何とか肉薄した召喚魔法陣の前で、

「オォォォッ!!我流一閃!!!」

何のことは無い、ただの居合い切りを放った。
それでも此処まで美味く放てたのは人生で初めてだ。

 キュォゥェェ……。

召喚魔法陣の横一文字に切れ込みが走り、召喚魔法陣は明滅しながら消え去っていった。

「何とかなったか……」

俺は模造刀を鞘に戻しつつ安どのため息をついて校門へ歩き出した。

……………………。

校門を跨ぐ瞬間おれは校舎を振り替えり、

「犠牲者が出たが俺はこの世界で生きていく。みんな、異世界でがんばってくれ」

そして校門を出ようと再度歩き出した時、『ゴンッ!』透明な壁にぶつかり、しりもちをついた。

「なっ何だ!」

手を伸ばせば校門のところに壁がありそこから先に進めなくなっている。 
俺は振り返り、そして愕然とした。

「バカな、俺一人を召喚する為に此処までするのか・・・?」

そこにあったのは学校全体を覆うような超巨大な召喚魔法陣の一部、それに生徒達に絡みつく光の触手だった。
俺はすぐさま透明な壁に切りかかったが、奴は学習しているためかなり堅固は防壁を築いたらしく、傷ひとつつけることができない。

「やっやめろ!ここから出してくれ!俺に異世界は創作の中だけで良いんだ!」

そう叫ぶ足元から光の触手が這い上がり、俺を拘束していく。

「はっ放せ!俺は現代日本のぬくぬくとした世界に・・・

凄まじい光が召喚魔法陣から湧き上がり、俺の意識を白く塗りつぶして行き、全てが光となって消えていった。

そして俺の意識が再び戻ったとき、

「いらっしゃいませ異世界の勇者様方!どうぞこの世界をお救い下さい!」

俺は異世界に召喚されたのだった。

…………………………

…………………………

…………………………

さて、やって参りました異世界です☆!!
もう、最悪としか言いようがないのだが……来ちまったもんは仕方がないので適当に異世界ライフを楽しむしかない。
(⬅ヤケクソ)
今、周囲には神父のような服を着た人達が囲んでおり、その中で一人だけ白色の服装で、錫杖を持った男性が皆に聞こえるように言ってきた。
おそらく、この中では一番偉い人なのだろう。

「待ってください、どういうことですか!? それにここはどこですか?」

「なんだ、テメェも来たのかザマァ!(^д^)9m」

「俺達、教室に居たはずだよな? な、そうだよな?」

「テメェ……よくも、身代わりにしてくれたなぁ!?」

「え……あ、うん」

担任が疑問を投げかけたのを合図にするかのように、クラスメイトの男女が騒がしくなり始めた。
その背後で、俺と俺の身代わりになってくれた役立たず達の騒動が静かに行われているが誰も認識しない。
つーか、周りからは白い目で見られてる。
見てるのは、主に生け贄となってくれた役立たず達だ。
数人がこっちにやって来て、ぼそぼそと文句を行って来た。だが、今はそれどころではないので後にして欲しい。
これじゃあ説明して貰うにしても、騒がしすぎて聞こえないと思うんだよな。落ち着きが足りないんじゃないかな?そう思っていると、シャラーンと頭に直接響くような音が聞こえた。

「落ち着いていただけましたかな?」

「あ、はい」

錫杖を持っている男性の問いかけに、担任が代表して答えた。おそらく今の音は、錫杖の音だったのだろう。
そのお陰で、怒り心頭だった役立たず達も大人しくなってくれたのでラッキーだ。
しかし、錫杖の音だけであれだけ騒がしかったのを鎮められるとは思えない。
何らかの別の要因があると考えた方がいいな。

「皆様の疑問に関してお答えしますが、場所を変えましょう」

「……わかりました」

どうやら、受け答えは担任がやってくれるようだ。
少し考えていたみたいだけど、行く以外に選択肢はないだろうな。

「では行きましょうか」

錫杖を持った男性はそう言うと、後ろの両開きのドアを開けて歩き出した。俺達も担任を先頭にしてついていく形でその部屋から出た。


……………………。


部屋を出て数分。
言われるがままついて来たが……。

「ようこそ勇者諸君。儂はこのサギーナ王国の国王、ビルデル・ド・サギーナである」

ですよね。俺達の居るところより高い位置にある椅子に座ってるから、もしかしたらそうかなとは思ってたんだ。
見た目も、白髪で白い長い髭で、王冠被ってるし赤いマントまでつけてる。ザ・国王って感じなんだよな。
ちなみにさっきまで、案内してくれていた錫杖の人は俺らから見て国王の右後ろに居る。
国王の左後ろには、腰に剣をつけたかなりガタイのいい男性が立っている。

「どういう訳か説明していただけるんですよね?」

「もちろんですとも」

担任はここまできてまだわからないのだろうか?
クラスメイトの大半は大体わかってきているだろ。中には喜んでいるやつすらいる。

「質問は、全て話し終わってからお願いできますかな?」

「わかりました」

担任の言葉の後に俺達も頷く。
そこから国王は話し始めたのだが……長い。
どうして、偉い人の話は長いのだろうか?
ま~、今のところを簡単にまとめると――――
・俺達は勇者として異世界に召喚された
・この国の他に3つ国があり、そこでも勇者召喚がおこなわれた。
・勇者は全員強大な力を持っていること。
・この世界には魔物と呼ばれる生き物が居る。
・さらに魔王と呼ばれる強力な人型の魔物に国民が苦しめられている。
・そして俺達にその魔王達を倒して欲しい。
・魔王達を倒せば神が元の世界に帰る方法を教えてくれる。
うん、勇者が他にも召喚されている以外は想像通りだ。
さっき喜んでたやつらはガッツポーズしてやがる。
ここまで想像通りだと、おそらく帰る方法はないだろうな。元の世界でこんな感じのライトノベルが大好きだったからめちゃくちゃ読んでたけど、ほとんど元の世界に帰れないんだよね。しかも神様とか出てきたら、大抵敵なんだよな。それに、《ステータス》……とか念じたら……目の前に……出たよ!出ちゃったよ!半透明のウィンドウ!
スクロールさせて、内容を確認していると……とある項目で視線が止まった。それは、称号にあったとある部分。

「……………………」

そこにあったのは、とある称号。
そこにある称号の意味が、しっかりと頭に浸透した瞬間俺はワナワナと身体が震え出す。

そこにあったのは……

 

《 召 喚 に 捲 き 込 ま れ し 者 》

 

の称号。

 

「俺、必要ねぇだろうっ!!!(怒)」

 

必要ないなら、あの召喚魔法陣のしつこさは一体なんだったというんだ!?

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『なろう』で読んだ短編小説だったんだけど……オチが、微妙だったので付け加えてみた?みたいな感じ。あとがきなら、盗作にもならんだろうし……短編オチとしても全然OK?
ダメなら、後で消します(笑)。
本当は、活動報告に掲載したかったんだけど文字数が…(笑)。
だって、納得行かなかったんだよ!
感想書いても反応すら無かったので自分なりに魔改造!
やっぱり、オチは付けないとだね!!あれだけ、しつこく追い回されて異世界に来たのに実は巻き込まれただけだったというオチ!!タイトルからしたら、異世界に召喚されたところで終わっても問題ないのかも知れないけど……こういうオチは、やっぱり必要だと思うの!!

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
 
感想もあれば、お願いします!
いつも読んでくれる方々に感謝を……。

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