絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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また、閑話……どうしろと?


一六六話

神崎

 

 

師匠(♀)が、次元航行艦アースラで色々暴露したあの後。

アースラが、一時的に時空管理局に戻り再度こちらに戻って来るまでの間俺達はいつも通りの生活をしていた。

最近は、普通に高町家に遊びに行く様になった師匠(♀)。

女体化すると、数日は元に戻れないらしく、そのまま高町家にお泊まりしてくる。

恐怖の対象だった、桃子さんも克服?出来て楽しくなって来た様子。この前は、テスタロッサ家でマッタリしたと聞いたからそれなりに女性ライフを満喫しているらしい。

まあ、元から女子力が高かったからなぁ……料理も出来て炊事洗濯はもちろんの事、女性ッポイ仕草や行動をする師匠(♂)だったので問題も無い様だ。

つーか、前に聞いてみた事があった。

その時は……【組織】の女剣士の元で、修行という名のガチ女子生活があったと聞いた記憶がある。何でも、《神殺し》達が習得する武術は元々力の弱い女性の為に創られた武術だという話だった。それ故に、その武術を極める為には女装した上に女として生活する事が義務付けられているとか。いやー、中々に地獄ですね。

ぶっちゃけ、その修行はしたくないので丁重にお断りしましたとも。まあその後、際どい超ミニスカートを持ち出したテオルグさん達との追い駆けっこを制覇して何とか諦めて貰った。あれは、思い出したくも無いのでセメントでガチガチに固めて記憶の奥底に封印した訳だ。

女物のショーツとか……ガーターベルトとか……冥土服とか……うわあぁあぁぁ……思い出してんじゃねぇよ!忘れろっ、忘れろって!ガンガンと頭を机に叩き付けて、あの時の記憶を消去しにかかる。もう二度と、思い出したくも無い絶望的悪夢に俺は辟易してしまう。アレは、思い出してはイケない。例え、寝ている間の出来事だったとしても目が覚めて鏡を見た時の衝撃はとてつもないダメージだった。

閑話休題(何はともあれ)。

 

いつも通りの生活の間に、俺達がやった事と言えば……八神家の認識阻害魔法全解除と、師匠(♂)の次元世界へのお遊びくらいなモノだ。

そして、ジェイル・スカリエッティについては、もう泣いて良いと思う。現在は、ホラーなイジメを受けているらしい。何でも、何万という目玉に追い回されるという体験をして全員がトラウマを受けたという。最近、人前に出るのが怖いとクアットロが嘆いていたと報告書にあった。

そりゃ、悪戯を通り越して嫌がらせ処か確実に精神を破壊しに行っているんだから仕方がないと思う。

その上、戦闘機人のカメラ目ですら幻覚を見せられるって言うんだから彼女達の負った恐怖と心の傷は重い。

しかも、フレールくん達ってこの世界の魔力感知器に反応しないっていうから残酷だ。どんなセンサーの類いでも、彼等の反応を得られないって事はその怪奇現象が魔法によるモノだとわからないって事。

 

そ れ 、 ど ん な 悪 夢 ?

 

戦闘機人の目にも止まる怪奇現象とか……解消されないストレスなんて、悪夢以外の何者でもないと思われる。

常時、最高レベルのホラーハウスで恐怖体験している様なモノだ。センサーを誤魔化し、攻撃も通用しない悪夢が常時?とんでもないストレスになるだろうと俺でも予測出来る。嫌がらせを通り越して、最早イジメの領域へとシフトした師匠の悪戯はジェイル・スカリエッティの精神にも色々異常をきたしているらしい。

報告書と共に送られて来た、ジェイル・スカリエッティ観察記録では頭を抱えて狂気の高笑いをする狂人の姿が記録されていた。

 

「もう……もう、良いんだ……お前は、頑張った。もう、泣いて良いんだよ……(号泣)」(T△T)

 

正常なセンサー、ラップ音なし……なのに、誰かの気配と共にゾンビ達のカーニバルが、通路で……研究室で……賑やかに行われ……確認しに行けば、腐敗臭はするのに姿は見えず、戻って来ようと振り返れば頭から腐肉を浴びる始末。

その時点で、チンクが壊れ(精神)た。

 

「……oh………………(泣)」

 

その後、トーレも被害に遭って八つ当たり気味に周囲を破壊すれば、うっかりジェイルの研究中のモノをゴミクズに。二人共、硬直して……ジェイルは、トーレを見て納得。

『ナハハハー!』と乾いた笑い声を上げて、颯爽と去っていく白衣の後ろ姿。トーレが、慌ててジェイルを追い掛けて行った。その後は、謝罪の嵐が開始されている。

娘達に甘々なジェイルだけど、壊されたのがショックだったのか部屋の隅で膝を抱えて拗ねてしまった。

 

「マジ、泣いて良いよ!!」

 

その後も、流れる悲しみの映像に茶々を入れつつ、管理局の最高評議会が師匠達討伐の為に用意した、局のエリートメンバー達の阿鼻叫喚を見終えて俺は電源をOFFにした。

 

「人数が増える程、阿鼻叫喚が広がっていくとは……怖いなぁ……」

 

最早、何も出来ない何もさせて貰えない彼等が、ゾンビに成りきった使い魔?達によって蹂躙され、精神に異常をきたすという事態にまで発展した。

 

「止めて。止めて上げて……何で、そんな蹂躙する必要があるんだよ……」

 

そして、『それ』は負傷した局員に紛れて侵入を果たした次元航行艦内にまで及び、甚大な混乱の果てに恐怖の極みへと達した。

その結末は……エリート部隊の全滅で終息。

管理局の闇に葬られる事となる。

 

「アカン……これ、アカンヤツや……」

 

そして、師匠の悪戯は最悪の領域へと至る。

本来なら、カーナビ等で起こる怪奇現象なんだけど……それを次元航行艦で殺っちゃう辺り師匠の本気度が伺えるだろう。GPSというか、現在位置の把握システムを乗っ取り……センサー系のシステムには、正常な状況のデータを流す。

なのに、次元航行艦は虚数空間に通じる巨大な“孔”の近くへと誘われる。

艦は大きく揺れ、尋常じゃない状況だと判断出来るはずなのに……計器類は正常値を表示していて、異常はないとコンピューターは報告する。

艦長の判断で、自動制御から手動制御に変えて何とか彼等は乗り切った。危うい状況に陥ったりもしたけれど、虚数空間の“孔”へ墜ちる事は回避される。

そして、全員がホッと安堵の溜め息を吐いたところでバツンと明かりが消え……『死ねば良かったのにぃ……』とおどろおどろしい叫びが艦内に響いた。

結果、阿鼻叫喚が再再現。ゾンビの比じゃないその混乱は、またも管理局の闇に葬られる事となる。

情けも慈悲もないとは……洒落にならないなぁ。

師匠が、一人で評議会の息が掛かった局員に百物語をやっている頃、例のクイントさん達が戦闘機人の施設に特攻を掛けていた。

しかし、精神を病んでいた戦闘機達は主要部分のみを破壊して退避。戦闘らしい戦闘にもならず、蜥蜴の尻尾切りをして逃げおうした。その為、クイントさん達の生存ルートが確定する。ルーテシアの悪落ちもない世界に……。

 

「あーあーあぁー……これ、どうすんの?どんな未来になるの?マジ、ヤバくない!?」

 

このまま行くと、ジェイル・スカリエッティの消滅もありうる。いや、師匠の事だからこちら側に引き込む可能性もあるにはあった。

そうなると……また、暴露ルートですか!?

しかし、今回師匠はリーゼ姉妹に最高評議会の悪事に関して暴露をしていなかったはず。リンディさん達にも、何も言ってないとか言ってたし、あの『なのはさん』も中退しているから未来のいざこざは知らない。

となると、これ……全くと言って良いほど、未来のヴィジョンが見えて来ないんですけど。そんな状況の中、少しずつ師匠の意を介さない所で超変化が起きている。こうなると、俺の原作知識は役に立たなくなるんですけど……。

本当にこれ、どうする気なんだろう?

最早、予測も立たないおかしな状況に成りつつあるんですけど……これ、どんな未来にする気なんですか?というか、ちゃんとハッピーエンドになるんですよね!?

 

「ダメだ。何処までも、未来が変化するだけして行く予想しか立てられない。これ、完全に原作とは別物だよな?」

 

他にも、色々介入している奴がいるという報告も上がって来ているし……【凌辱系転生者】も居るって話だから、様々な点でおかしな状況が出来上がっている様な気がする。

その癖、師匠は歴史とはちょっと違うけど似たり寄ったりな報告書をクロノ達に作成させて管理局に報告させてるし……後で、頭抱えたりしないよな?

それとも、ジェイルの代わりが出て来たりするルートになるんだろうか?

 

「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ああ、もういいや……」

 

色々、考えたけど……もう、なっちゃったモノは仕方がないので全部諦めた。それに、師匠には【真実の瞳】もあるし【希望の神格】もあるから何とか出来るのだろうと納得しておく事にする。ぶっちゃけ、精神的に参ってしまったので憂さ晴らしでもやりに精神と時の部屋にでも行くか。

立ち上がり、リビングを出て階段下の物置から精神と時の部屋に入る。すると、ビーストの大群がいた。

 

「何事!?」

 

『……ア。ダイ、ゴ、キタ……』

 

『……ダイ、ゴ?キ、タ?』

 

『……ゴ。モ、ヤル?』

 

「略さないで!じゃなくて……何やってるの!?」

 

『……マッ、テル……』

 

「何を?」

 

『「「…………???」」』

 

いや、黙られるとわからないので答えて欲しかったけど……あ、首を傾げらてもわからないからね?カワイイけど。

ビーストの言語でそれを求める事が間違いなので、ビースト達を掻き分けながらその騒ぎ?の中心へと向かう。

何とか、突き進み騒ぎ?の中心に辿り着くと翔悟が吹き飛ばされる所だった。マジ、何やってるの!?

 

「えっと……何やってるの!?」

 

『……シュ、ギョ……ウ?』

 

当然、騒ぎ?の中心付近にいるビーストにはわかっているハズだからと思っていたんだけど、何故か疑問系の答えが返ってきた。もしかして、忘れたのか?

 

「いや、まあ、うん。それは、わかるんだけど……何の修行か教えてくれるかな?」

 

『…………ナン、ダッ、ケ?』

 

『…………ヒ、キニ、ゲ?』

 

「うぉい!?轢き逃げは、不味いだろ!?現代の世間的にも、風潮的にも!!」

 

『…………ダイ、ジョォ、ブ……?』

 

『ミテ、レ、バイ、イ……』

 

どうやら、ビースト達はこれが何の修行なのかを忘れたらしい。だが、殺る事はわかっているし、目の前で繰り返されているから意味がわからなくても問題ないとのこと。

とても、アバウトな感じだけど……ヤらなければならない事を忘れた訳じゃないから問題ないらしい。

しかし、途中参加の者には溜まったものじゃないので出来れば説明して欲しい。そりゃあもう、出来るならばヒントくらいは覚えていて欲しかった。

 

「師匠は?」

 

『「「ア、ソビ、ニ、イッ、タ……」」』

 

そうか……また、ジェイルか局員イジメに行ってしまったか。『全く、仕方ないなぁ……』と肩を竦めて首を横に振る。

なので、ボーッと翔悟の修行風景を眺める事にした。

翔悟は、ビースト達に轢き飛ばされてはしばらく痛みと苦しみに悶絶し、何とか立ち上がってはまた轢き飛ばされるという行為を繰り返している。

それを見ていて、俺は『あ!』と思う事があった。

 

「これ、痛み耐性の修行じゃね?」

 

『…………ア、ソレ、!』

 

ウーンウンと唸っていたビーストが、俺の呟きを聞いてこの修行の意味を思い出す。俺は、それで納得した。

つまるところ、いきなり下半身を木端微塵にするのはリスクが高いから、一先ずビースト達で少しずつ痛みを与えて耐性を作ろうという話なのだろう。

俺の場合は、不死だったからいきなりでもOKだった。

だけど、翔悟は人間だから激痛にショック死しかねない。

 

「……………………あるぇ?それなら、再生して蘇生すれば良いんじゃね?って事は、面倒になって逃げられたのか……」

 

チラッと、ビーストに撥ね飛ばされる馬鹿を見てちょっと不憫に思えてくる。馬鹿は、ダメージが蓄積していたのかフレールくん達に治療されている所だった。

目に光がなく、虚ろで死んだ様になっていて……口は、半開きで少し口角が上がって笑っている様にも見える。その様子はまるで、薬でラリっている中毒者のそれだった。

 

「アレ、ヤバくない?」

 

『…………ヘン、タ、イ。タマ、ニ、アア、ナル……』

 

ちょっと、ビーストが辛辣な事を言っている!

 

「え!?…………まあ、恍惚としている様にも見えなくはないが……アレは、違うだろう……」

 

というか、違っていて欲しい。

アイツは、例え違う道を進んだとしても俺である事に代わりはないのだ。それが、轢き飛ばされる度に半笑いでその激痛に恍惚とするなんて……一体、どんな変態だ!?

 

「………………気持ち良くなって来たあああぁぁぁ!!!」

 

「止めろ!そんな、ネタ挟むんじゃねぇよ!!」

 

「うわぁ!って、人がいたあぁ!?」

 

周囲に人がいないからとは言え、叫んで良い事と悪い事がある。ビースト達が、師匠に報告とかしたらどうするつもりだ!?後で、同類視されるのは俺なんだぞ!?

 

「当たり前だ!もし、ここにいたのが俺じゃなくて恭也さんとかだったらどうするつもりだったんだ!?」

 

あの人達(高町家ェ)は、たまにここで修行という名の訓練をしている。暴れても問題なく、かなりの広さがあって……ちょっとやそっとの事では、倒れない強者がチョクチョクやって来るこの場所に嬉々として遊びに来るのだ。

その際は、翔悟は彼等の目の届かない所へと移動する。

彼等の翔悟への反応は、あの時とほぼ同じだけどここにいる時は翔悟への攻撃や罵りをしたりはしない。

 

「お前が、自身を貶めるのは構わないが……それに、俺を巻き込むんじゃない!」

 

「たははは。ワリィワリィ……つーか、ちょっとコツとか教えてくれない?痛み耐性習得のコツを……」

 

「痛み耐性に、コツなんて無いぞ?あれは、精神的な耐性だからな。要は、気合いとか根性とかそういうのだ」

 

「…………マジか……」

 

どうやら翔悟は、痛み耐性をスキルか何かだと思っていたらしい。まあ、この間SAOモドキ世界の話を聞かせたからゲーム(幻想)的に捕らえてしまったのだろうと思われる。

勘違いさせた事は謝罪するが、【こちら側】でスキル云々認識は止めた方が良い。何せ、現実と夢想は別物だから。

 

「まだ、夢見ているのか?ここは、現実世界なんだぞ?例え、近くにアニメキャラが居ようとあれはあれ。これはこれ……なんだから、何時までも『アニメ世界にいる』って感覚は捨てた方が良い」

 

「わかってるよ!!」

 

「そうとは思えないから、言葉にして言っているんだ。まあ、俺も経験があるからわかるけど……ここはもう、俺達のアニメ知識が役に立つ世界ではない!何故なら、クイントさん達が生存しているルートなんだからな!」

 

「…………ふぁ!?え?ちょ、どういう……」

 

翔悟は、微妙に身を乗り出す様にして驚愕に表情を変化させる。既に、原作の大元をブレイクしている事にビビっているらしい。気持ちはわかる。

 

「師匠のジェイル・スカリエッティイジメが、戦闘機人達のトラウマになってなぁ……対人恐怖症に……」

 

「ちょ、俺の第二次ハーレム計画を……なんて事してくれているんだ!?」

 

前言撤回。

俺は全く、コイツの気持ちをわかってなかった。

何だ?第二次ハーレム計画って!?第二次って、StrikerSの面々をって事か!?それとも、戦闘機人達をって事か!?

これは、アレか?高町家ェに通報した方が良いのか?

きっと、ヒロイン達の誰か大切な人を失ったとい感情に漬け込む予定だったのだろうが……そんな事、師匠がさせる訳もない。まさかとは思うけど、師匠はそこまで考えて原作ブレイクしたのかも知れない。あの人、マジ怖い。

 

「ちょっと、高町家に行ってくるわ……」

 

「あ、すいません!ごめんなさい!お願いだから、高町家ェには通報しないで下さい!!」

 

ついでに、師匠を呼び出せば致命傷だろうが何だろうが治して貰えるのでエンドレス拷問が受けられる。

あれは、普通に地獄だ。そもそも、小太刀二刀流の技や奥義は使うまでもなく、通常攻撃だけで翔悟はボロボロにされてしまう。それなのに、あの人達と来たらその地獄の拷問を『鍛練』の一言で片付けてしまうんだ。

翔悟に取っては、泣きっ面に蜂だろう。

 

「自分で選んだ道だろう?ほら、頑張れよ……努力しろよ……お前の犯した罪は、この程度では償えないんだから……」

 

「……全ては、己から出た錆か……」

 

フッ……と、粋がった様子で馬鹿が笑う。

 

「うわぁ……中二化しやがった……」

 

「病気じゃねぇよ!!」

 

「普通に病気だよ。お前……さっさと、現実を見ろ!っても、認識阻害(恋愛のみ)があるから現実を見れないのか……」

 

「フフフ……俺に取って、この世は幻想なのだよ!!」

 

「じゃあ、高町家ェに行ってくるね?」

 

「マジ、サーせんでしたっ!!」

 

「とりあえず、士朗さん達と模擬戦の予定を組むか……」

 

「止めて……止めて下さい。死にます!死んでしまいます!ごめんなさい!何でもするから許して……」

 

翔悟は、俺の足にすがり付いて謝罪の言葉を連呼する。

その様子が、嘘臭くて俺はコイツを信用出来なかった。

 

「先ずは、師匠を呼び出して……」

 

「やめ……止めて!本当に止めて!!」

 

しがみついて来る馬鹿を蹴り飛ばしつつ、俺は師匠に連絡を入れる為にウィンドを展開する。画面をスクロールして、メールアプリを起動。『連絡求む』とだけ入力して、送信ボタンにタッチした。

 

『はーい。ソウニャです☆。今、ミッドチルダに来てるのぉ~♪ 何の用かなぁ?』

 

色々、ツッコミ処が満載だけど用件のみを伝える事にした。つーか、何だこのテンション……。

 

「えっと、馬鹿が第二次ハーレム計画ってのを練ってて……高町家と模擬戦組むんで協力して欲しいんッスけど……」

 

『まだ、諦めて無かったのか……了解』

 

瞬間的に素に戻った師匠は、頷いて了承してくれる。

未だ、馬鹿が謝罪して足にしがみ付いているけど無視。

後は、高町家の予定になるけど……恭也さんなら、馬鹿の後にお礼として俺との模擬戦を入れて置けば二つ返事で引き受けてくれるだろう。

俺は、翔悟を引き摺りながら精神と時の部屋の入り口へと向かって行く。だが、馬鹿は最後の抵抗として両足をガッシリ纏めて掴み動きを封じに来た。ので、馬鹿を引き剥がしビースト達にお願いして引き取って貰う。

 

「このバカの修行を続行してくれ……」

 

『リョウ、カイ……』

 

ハムッと、馬鹿の服の襟を掴む?とビーストはブンと振り投げて馬鹿を修行していた元の場所へ。そして、立ち上がり俺へと突撃して来る馬鹿を問答無用で撥ね飛ばした。

しかも、連続で俺から遠ざける様に撥ね飛ばして行く。

 

「じゃ、よろしくな!」

 

『『ワン!!』』

 

大合唱となった返答に、俺は気を良くして精神と時の部屋を出ていく。

いやー、ビースト達は可愛いわぁ。

昔は、あんなに恐れていた存在だったけれど……今は、犬みたいで何となく癒される。師匠が、ビースト達を可愛がっている理由わかった様な気がした。

フレールくんは、元々から癒し系使い魔だったけれど。

その後、高町家ェに連絡を入れるとなのはさんが出て……理由を話すと、すぐに恭也さんに繋げてくれたので模擬戦のお願いをする。二つ返事で了承を得て、俺はその事を馬鹿に伝えた。馬鹿は、この世の絶望的表情を浮かべた後、第九七管理外世界・地球から逃げ出そうとしたのでテオルグさん達に連絡して次元外で捕まえて貰う。

 

さあ、馬鹿の希望を払いに行こうか!!

 

 

 

 

 

 

 




使い魔達の可愛さをアピールしてみました。
それと、馬鹿の第二次ハーレム計画消失について(笑)。
後は、フラグの建設ですかねぇ……。ミッドチルダに双夜がいるという不思議。何やってるんだろうねぇ……(笑)。まあ、100%裏工作だと思われる(笑)。
暗躍率高くなってきたなぁ……。

後は、神崎くんが女性下着を着けてメイド化していたという話をちょロット(笑)。ガチメインで、何時か殺ろうと思っていた話。双夜の女体化も出たし、神崎の女体化も予定しようかなぁ的な思惑(笑)。まだ、出す気も物語も出来てないけど(笑)。そういう、思想があるって事だけは言っておこうかなぁ……って思って(笑)。

後、【組織】での修行や武術の話は事実。
実際は、奴隷となった女性の為の武術だったんだけどね。
何だったかなぁ?うっすらと記憶に残ってるだけの話だからどんな物語だったかは忘れたけれど。
資料が残ってないんだよ。この物語の設定とか。
もしかしたら、パッと思い付いただけで物語にはしなかったのかも知れないけど……そんな設定だった気が……。
それが、現在では《神殺し》の武術として採用されているという事実。何がどうなるか、わからないという話でした(笑)。

誤字・方言あれば報告をお願いします。

m(_ _)m

 

感想もあれば、お願いします!

いつも読んでくれる方々に感謝を……。


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