絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~ 作:葉月華杏
名前だけでも良いのでくださいませんか?
サブ登場人物の名前も募集中です!
神崎くんの武器名募集中!!
神崎くんの格好いい中二病溢るる武器名を考えてみませんか?感想でも活報でも良いのでカキコよろしくです!!
テーマは、【重力】です!!
タグに『コメディ』を追加。
多分、コメディ……ッポイ何かになっている……はず!!
Re:
フェイト達と別れて、俺は神社へと向かう。
しばらく歩くと、直ぐに神社の階段がある場所にたどり着いた。神社へと続く長い階段を見上げて、思う事は放置してきたユーリの事。それと、もう一人の同居人。
何で、残っているのか全く持ってわからない存在だが、働きもせずにのんびりマッタリと日々を謳歌しているニートだ。まあ、働いてないというなら俺もだけれど。
しかし、アレは無い。多分、俺の前世より最悪だ。だって、他人に養って貰っているんだぞ!?親の脛かじりもダメだが、赤の他人の脛をかじってるアレはもっと極悪だ。
毎日毎日、食っちゃ寝ぇ食っちゃ寝ぇしてるだけのダメ人間。八神はやてが、小学生から働いているってのにただ飯を食って遊んで寝ているだけのガチンコニート。
これで、同一人物だってんだから詐欺としか思えない。
あの後、ディアーチェがニュータイプの如く素晴らしい閃きでユーリをなだめてくれている事を願わずにはいられない。いや、それくらいして貰わないと奴を養っている意味がないというモノ。てか、割りに合わない。
希望をいうのなら、ユーリが普段通りになってくれていれば尚良いんだが……それは、高望みという奴だろう。不機嫌のままでも良いから、大人しくなっている事を祈る。
神社の階段を上って、境内の奥へと進んみ、様々な魔法で隠されている秘密基地の階段を下り、一端足を止めて広間の様子を伺う。この時間であるならば、ディアーチェもユーリも広間(リビング)でマッタリとしているはずだ。
ソッと、広間の様子を見てみる。
すると、上機嫌のユーリが見えた。
「……………………」
ヤバイ。
何か、良くわからんがユーリがついにキレちゃった気がする。だから、あんなにも上機嫌なのかも知れない。
いや、待て!結論を出すのは、まだ早い可能性もある。
レン・K・ヴォルフラムの例もあるので、俺は何事も無かったかの様に広間へと入って行き……般若の仮面を被ったチビッ子を見付けた。
「ーーーーーっ!!」
うっかり、俺は般若の仮面を被ったチビッ子と目が合ってしまう。反射的に、逃げ出そうとしたけどピンクのバインドにて拘束されてしまった。
「おやおや、久しぶりに会ったっていうのに……逃げ出そうとするなんて、一体誰に似たんだい?」
「え、えっと……お、お帰りなさい。師匠……」
「うむ。君が、ユーリを放置して出て行って直ぐ……こちらに戻って来たんだよ。おかげで、さっきまでユーリに拘束されていたんだ……」
仮面を被った時、特有のくぐもった様な声が聞こえる。
だが、俺にはその言葉に込められた様々な感情が読み取れた様な気がする。何故かはわからないが、師匠の声音からすさまじい怒気を感じるのは……気のせいであって欲しい所だ。
「あー、御愁傷様です……」
「……それでね?興味深い話を聞いたんだ……」
「はあ。興味深い……ですか……?」
「うん。フェイトちゃんと、お付き合いしてるんだって?」
「……………………」
でも、それは修正力や補正力で……等と考えていると、仮面を外した師匠が呆れた様な顔で言った。
「まさかとは思うけど……修正や補正が入るとでも思ってたのかな?……僕と契約した訳でもない君の所業に?そんなもん入る訳無いだろう!?」
「……………………」
入らない……んッスか!?
ヤバイ……何がヤバイかって!?嘘を付いていた訳じゃないけど、それを利用していた事がバレるのがヤバイ!!
俺は、師匠の代わりであって何かをした訳じゃないから……それが本人や、ましてプレシアさんの耳に入ったらと思うと身体の震えが止まらなくなる。
「全く、君という奴は……あれ程、恋愛はするなって言っているのに……しかも、僕に好意を寄せている相手とか……馬鹿なの?死にたいの?」
「ううぅっ……」
「はあ。とりあえず、僕は研究室に籠るから……出てくる前に、フェイトちゃんと別れる事をオススメするよ?」
「え!?そんなぁ……」
「守護騎士になるんだろう?その時点で、彼女と添い遂げるのは不可能だろうに……諦めろ」
「……ううぅっ……」
「後、報告書は読ませて貰ったよ。まさか、それ程に【転生者】がいるなんて思ってもいなかった。しかし、別の物語の登場人物か……僕には、全くわからん分類だな。期待以上だよ、神崎……その調子で、これからも頑張ってくれ!」
「あ……は、はい!!」
師匠から、お褒めの言葉をいただいて沈んでいた気分が少しだけ向上する。しかし、フェイトと別れろとはまた無茶な難題を押し付けられたモノだ。
そんな事、出来る訳が無いじゃないか……。
「まあ、フェイトちゃんに関しては早急にとは言わないけれど……一年以内には、必ず別れる事を推奨する」
「一年以内にですか?」
「何にせよ、僕と会ってしまったら……フェイトちゃんが、僕の事を思い出して……記憶の齟齬により、神崎に騙されたと思った彼女が病んデレ化する可能性が……」
「了解です!何とかしますので、時間をください!!」
「うむ。頑張れ、神崎!!僕達の平和の為に!!」
「我等の平和の為にっ!!」
フェイト、病んデレ化阻止の為に身を引くのが良いと考える。何となく、乗せられた様な気もしないでもないけれど……可能性がないと断言出来ない以上、ここは師匠に従っておいた方が良いような気もした。
それに、病んデレ化するしないに関わらず、一年後にはこの世界から別の平行世界に旅立っている気もするので泣く泣くフェイトさんと別れる事にする。まあ……未だ、惜しいと思ってしまう心があるので時間が掛かりそうではあった。
「あ、でも、基本的な問題が……」
「んん!?何だ、言ってみろ……?」
「あ、はい。付き合っている女性を振る方法がわかりません!!」
「知るか!!そういう事は、ディアーチェに聞け……僕よりも詳しいはずだ」
「あ、それ、無理です。ディアーチェは、本来なら八神はやてなんですよね?じゃあ、全く詳しくはないですね!」
「そうなのか?役に立たない奴だなぁ……」
「誰が、恋愛知らずの小娘だ!?」
『わかってるじゃないか……』
「ハモるでないっ!我だって、恋の一つや二つ……」
「【原作知識】で申し上げます。八神はやて・高町なのは・フェイト・T・ハラオウンの三名は、作者や出版者の大人な事情により……そっち方面は、未経験で一マイクロミリメートルもかする事無く何処吹く風でありました!!」
「私等に恋人が出来んかったんは、そういう理由やったんかぁ!!!!!(怒)」
「……………………語るに落ちるとは、まさにこの事だな……」
「ですね……」
「しまったぁ!!!」
頭を抱えて、嘆くディアーチェを横目で見て大きなため息を師匠と同時に吐き出す。
「……という訳で、参考になりません。」
「なら、テンプレで構わない。君以外に、好きな人が出来たんだ……とか、真っ向勝負で、実は君の思い人は俺じゃ無かったんだ……とか?」
「前者は、無理ッスね。後者は、プレシアさんに殺されるイメージしか湧かないッスね……」
「ぶっちゃけて、謝るのが一番だが……接吻とかしたのか?」
「せ?……ああ、キスの事ッスか?……後ろめたくて、何も出来なかったッス……」
「なら、後者でやれ……フォローくらいはしてやる……」
「!!……あ、ありがとうございますっ!!」
「じゃあ、逝ってこい!」
「ええっ!?一年の猶予をくれるんじゃないんですか!?」
「先伸ばしにする訳にもいかない事柄だろう?思い立ったが吉日って事にして、今から謝罪に行こうぜ!」
「マジッスか!?」
「じゃあ、謝罪する前に僕とフェイトちゃんが出会っちゃったらどうすんの?死ぬの?」
「ううぅっ……」
「ブチギレフェイトちゃんかぁ……なのはママや八神に声掛けて、トリプルブレイカーで消し飛ばされたりしてね?」
「うぐぐぬぬぬ……」
「あ!その時は、僕も参加して良い?もちろん、ブレイカーを撃つ側で!!」
「では、師匠。逝きましょう!!」
結局、俺達はテスタロッサ家に向かった。ってか、カルテットブレイカーとか洒落にならない事を言い出すんだから、『仕方がない……』としか言えない。
そして、またもやユーリとディアーチェはお留守番。
ユーリが、何かを言い出すかと思ったが……何も言わずに、送り出してくれた。不気味だ。とっても、不気味だった。
余りにも不気味だった為、その不気味さを師匠に伝えると『今晩は添い寝する事で合意した』と告げられる。
既に、手が打たれていた事にも驚いたが、それ以上にその程度で機嫌が治るユーリがチョロインだった。
……………………。
やって来ました、テスタロッサ家が入居しているマンションです。ヤバイ……マッハで、緊張してきた。
師匠が、問答無用で呼び鈴を押すから心の準備も出来ていない内からフェイト達に対面する事となる。
師匠を見れば、透明化の魔法で姿を消している所で『Good lack!!』とか言われてしまう。つまり、アレですか!?俺が謝罪するまで、姿を現さないつもりなんですね!?結局、俺は一人……師匠が近くにいるけど……でテスタロッサ家の人々に謝罪をしなければならないという事になった。
「あれ?……大悟。どうしたの?」
「…………えっと、ぷ、プレシアさんいる?」
「え?母さん?いるけど……なん「まさか、アレかな!?お義母さん、娘さんを下さい!!ってヤツかな!?かな!?」ちょ、姉さん!?(照)」
「私の娘は、誰にも上げないわよぉっっっ!!サンダーレイジィーーー!!!!!!」
「あ、や……ぎゃあああぁぁぁっ!!!」
「ちょ、プレシア!?」
「大丈夫かい!?大悟……あー……」
凄まじい誤解と共に、俺は電撃を叩き込まれて一瞬意識を持って行かれそうになる。だが、師匠の支援があったのか何とか意識を繋ぎ止める事が出来てリビングへと進む。
リビングに入ると、先程別れたエリオもいてその上何故か高町なのはまでいた。(難易度アップ)
「あれ?大悟くんじゃない……どうしたの?」
「あ……ああ、うん。なんつーか……謝罪しに来た……」
『謝罪?』
その場にいる全員の視線が、俺一人に向けられ逃げ出したくなるのをグッと耐える。
「大悟、何か謝罪しなきゃイケない事したの?」
「謝罪?まさか、フェイトを傷物にしたのかしらぁ……?」
ゆらり……と立ち上がった魔女が、目をキラーンと光らせながら近付いて来る。
「ちょ、プレシア!落ち着いて下さい!!」
「フェイトには、何もしてません!!いや、本当にっ!!手を繋ぐ程度ならしましたけど……それ以上はっ!!」
「……だったら、何を謝るっていうのかしら?」
「お、俺……みんなに、あ、謝らないといけないんですっ!!どう、説明したら良いのか全くわから無いんですけど……アリシアさんを治療したのは、俺じゃ無いんですっ!!」
『……………………はぁ!?』
「……………………何を言っているのかしら?貴方が、アリシアを治療してくれたから【今】があるんじゃなくて?」
「違いますっ!アリシアさんを治療したのは、俺じゃなくて師匠がやったんです!!俺は、師匠が“外”に出たからつじつま合わせの為に師匠のポジションに嵌められただけのスケープゴートなんですっ!!」
「師匠?…………言ってる意味が、判らないわ。『外』って、どういう意味なのかしら?」
「それは、僕が説明するよ……」
そこで漸く、師匠が姿を現した。
「初めましての人もそうでない人も、初めましてこんばんわ……如月双夜だっよん♪」
『……………………!?』
「“外”っていうのは、次元の外に存在する……所謂、次元の枠組み外ってヤツだよ。君達風に言うならば、空白次元世界かな?もしくは、精神生命体達が蠢く世界とでも言おうか?」
「……………………ソウニャ、くん?」
「はいはーい!ソウニャくんですよー?なのは『ママ』♪」
「え?あれ?何で……何で、私、双夜の事、忘れてたの?」
「そ・れ・は!僕が、人の記憶にも……記憶媒体の記録にも残らない存在だからでーす!」
「残らない、存在?」
「はい♪さて、神崎?まだ、言うべき事が残ってるでしょう?さっさと言っちゃえ馬鹿!!」
「……フェイトさんっ!!騙しててごめんなさいっ!!別れてくださいっ!!」
その場に膝を付き、土下座してフェイトさんに謝る。
許して貰える事は無いだろうけど、これくらいしか俺には出来る事が無かったから。
「ーーーーー」
「あ!!そうそう、勘違いしちゃダメだよ?神崎は、君を騙していた訳じゃない。彼はね、僕がこの世界からいなくなった時の為の保険なんだ」
「保険?」
「僕が、この世界の歴史に干渉した場合に起きる齟齬を埋める為の存在だ。だから、君達は騙された訳じゃない。世界の修正力によって、僕が用意した身代わりを僕だと認識していただけの話なんだ。だから、神崎。お前の謝罪は、適切じゃない。お前が謝罪しなきゃならないのは……僕の立場を利用してフェイトちゃんとお付き合いしてしまった事だ。フェイトちゃんが、僕に好意を寄せていた事を利用した事を謝罪しなければならない」
そう言って、師匠から手渡されたのはカンペ。
それを俺は、首を傾げながら読み上げて行く。
「…………えっと、師匠のポジションに納まり?……師匠の立場を利用して、フェイトさんとお付き合いしました?事を謝罪いたします。本当に申し訳ございませんでした??」
「え、えっと??」
「それで、合ってるよ♪」
「でも、これ……師匠に対しての謝罪になりませんか?」
「なんで?……あのさぁ、君は僕の用意した存在だよ?なんで、その君が僕に謝罪しなければならないのさ?この場合、僕がやらなきゃならないのは君と一緒に謝罪する事だよ。監督不行き届き……それが、僕の罪状だ。君の監督者なんだから。だから、それで合ってるよ♪」
「は、はあ……えっと、ごめんなさい……」
今一わからないけど、兎に角頭を下げる事にした。
「……少し、聞いても良いかしら?」
「質問?良いよ?」
「貴方は、今まで何処で何をしていたのかしら?」
「次元という枠組みの“外”で、《神殺し》してました」
「《神殺し》?」
「僕達の宿敵。僕の人生全てを掛けて、殺し尽くさなければならない存在がいるんだよ。アレを放置すると……人類が滅ぼされる可能性がある。僕等は、アレと戦う為に生まれ、奴等の消滅と共に消えていく存在だ……」
「貴方は、私達の記憶や記録にも残らないって事だけど?」
「……バグみたいなのはあるけれど、基本的には残らないのが前提になってるかな?僕達は、裏方の存在だから……そうだね、例えるならば……舞台イコール世界。役者イコール君達。ストーリーイコール人生……そして、僕達は黒子とかバックスタッフとでも考えると良いよ」
「黒子……バックスタッフ……」
「表舞台には、立たない存在って事ね?」
「うん。その通り……だから、消える。誰の記憶にも残らない……記録にもね?そこに、納得や了承なんていらない。そもそも、そういう存在なんだから『そうなんだ……』と飲み込んでくれれば良いの!」
「そんな……」
「……記憶から消えたのに、私達は貴方を見た瞬間に記憶を思い出したのだけれど……それは、どうして?」
「僕達が、この世界の中で活動するに当たり、その方が便利だからだよ?別に、記憶封鎖されていたとかじゃないからね?」
「でも、師匠。前に記憶封鎖だとか言ってませんでした?」
「説明するのが面倒だった。それに……アカシックレコードから直接、記憶がダウンロードされたって言われたってわからないだろう?それなら、『記憶封鎖』って言葉があるんだから、そう言った方が解りやすくて良いじゃん!」
「アカシックレコードってのは?」
「ーーーああ、アカシックレコードってのは【世界】が記憶している記録だよ♪ これは、人間では閲覧できない上に改竄も不可だから……便利だよ?」
「そう。それじゃあ、貴方が幼い姿のままなのも……バックスタッフだからなのかしら?」
「それは違う。ただ単に、こことは時間の流れが違う場所にいたからってだけの話。僕にとっては、数日間の外泊だった感じかな?」
「……………………」
プレシアさんは、そのまま長考に入ってしまった。
師匠を見れば、高町なのはの元へと駆け寄って膝の上に登りニマニマしている。
高町なのはは、膝の上に登ってきた師匠に少し困り顔だ。
「一つ、確認したいのだけれど……前の私はどうなったのかしら?」
「……前のプレシアちゃん?」
「この世界じゃなくて、私が……その……」
「黒プレシアちゃんだった時間軸だね?なのはママが、幼なじみのポジションに収まった転生者に殺された世界……」
『ええっ!?』
なのはさんとフェイトさんが、ほぼ同時に驚愕の悲鳴を上げた。ここで、それをやっちゃって良いのか迷ったけど、師匠が普通にしているので問題ないのだろうと無視する。
「……ええ。あの世界の私は、幼くなってしまった訳だけど……その後は、どうなったのかわからないかしら?」
「……地上管理局は、消し飛ばして黒幕さんには退場願ったから……後、ジェイル・スカリエッティが起こす事件も無くなってるし……神崎、その後の事件は何かあったか?」
「エクリプス事件がありますね。ただ、フェイトさん達が25歳になってからの事件なので……直ぐ、どうこうなるとも思えませんが……」
「前倒しになる可能性は?」
「無いです。エクリプス事態が、出てくるのは……スバルが、トーマを保護する数年前って設定ですからーー」
「スバル?トーマ?」
師匠が、前知識無く出て来た人物名に困惑していた。
そういえば、三期の話は未だでしたね。なら、スバルやティアナの説明から始めるのが良いだろうと考える。
「ああ。はやてさんが、自分の部隊を設立した時に生徒として……スバル・ナカジマとティアナ・ランスターという未来有望な少女達を部隊に入隊させるんです。スバル・ナカジマは、湾岸警備隊特別救助隊に所属するーー」
「あ、待った!!」
「はいぃ?」
何故か、師匠から『待った』を掛けられた。
「あー、この話って新暦何年の話?」
「新暦76年の話ッスね……あ!」
「……………………ここでする話じゃないね……」
「あー……未来の話ッスからねぇ……」
『……………………忘れて?』
『無理だよ!!』
『だよねぇ……』
師匠のうっかりで、なのはさん当人がいる前で未来知識を披露してしまった。立ち上がり、玄関とベランダを見るが、既にリニスが玄関を……アルフがベランダを抑えている。
逃げられそうには無かった……たがそれは、普通ならの話。
師匠の魔法には、人間が使えない感知できない魔法が実在している。だから、師匠がいる限り逃げられないという事はない。
「まあ、良いや。続けて?」
「うわっ!ここに、悪魔がいる……」
「大丈夫、大丈夫。管理局の『金色の死神』さん「え?」と『白い悪魔』さんもいるから問題ないよ」
「にゃ!?」
「それって、悪魔系繋がりで無理矢理纏めましたね?」
「……死神と悪魔でって……酷いよ!」
「僕、『神格』持ってる本物の【神様(モドキ)】だし……問題ないかな?さあ、神々の会話を続けよう!!」
「神々の会話……」
「あー……えっと、じゃあ25歳の方は切り捨てますね?とりあえず、ジェイル・スカリエッティの方は……フェイトさんに丸投げしておきますので頑張って下さい」
『ええっ!?』
「にゃははは!神崎も中々、食えない奴になってきたなぁ」
「ラヴォルフさん達といると、こうなりますって……」
あの二人、スゲー腹黒だし。
本性は、洒落にならない師匠信者だし。
「うん、うん、良いよ。それじゃ、話を戻そうか……この前の世界のプレシアちゃんのその後だね。見た目、9歳になっちゃったプレシアちゃんが、その後どういう暮らしをしたか……だけど、【転生者】どころか【神々】や《旧・神族》ですら干渉できない世界にしちゃったからなぁ……正直、わからないってのが現状だ」
「貴方程の存在でも?」
「おいおい、過剰評価は止めてくれないかな?確かに、僕は一柱の【神】に該当する存在だよ?だけど、出来ない事もあるんだよ。主権持ちであろうが何だろうがね?」
「そう……じゃあ、貴方の予想でも良いわ。聞かせて貰えるかしら?」
「なのはママがいないけど、はやてやアリちゃママやすずかママと一緒だから学校生活は充実してたんじゃないかな?ああ、フェイトちゃんがね?アリシアは、順当に行けばデバイスマイスターの道に進んでいただろうからフェイトちゃん共々充実してたと思うよ?で、プレシアは……なのはママの代わりに魔法少女やってたんじゃないかなぁ?」
「プレシアが、魔法少女……」
「あら……何かしら?リニス、言いたい事があるならハッキリ言って良いのよ?」
キュピーンと目を光らせて、リニスさんを脅かすプレシアさん。何故か、『ゴゴゴゴゴ……』という地響きも聞こえて来る様な気分にさせられる。
「な,なんでも無いですよ!?ええ、全く!!」
変な所で反応するから、そういう目に遇うんだと全然学習しないリニスさんが残念で仕方がない。
「砲撃で無くて、雷撃で薙ぎ払う管理局の『紫光の魔女』とか呼ばれていそう……」
「『紫光の魔女』…………」
「リニス?肩が、震えていてよ!?」
「にゃ、にゃんでもにゃいです……ププッ……」
「防音、対雷撃結界!!」
「にぃぎゃあああぁぁぁーーーー!!!!!」
師匠が、結界を展開するのと同時にリニスがプレシアさんの放った雷撃に焼かれる。本当に、残念な使い魔になったモノだ。
「ーーーーー」
「それから?どうなったと思うのかしら?」
「あー……騒がしい毎日だけど、そこそこ楽しく過ごしたんじゃないかなぁ?アリシアとフェイト、それにはやてとプレシアちゃんで、部隊を設立すれば良い訳だし……」
「つーか、管理局の闇を薙ぎ払ったんですよね?なら、はやてが部隊を持つ事は無かったんじゃないですか?」
「まあ、レジアス中将も脳みそに関わらなければ、熱血親父でしかないし……どっかの親友さんが、曲がった事は嫌いだからシッカリ面倒見てくれたんじゃないかな?」
「ゼスト・グランガイツさんですね……ですが、この世界では……死んでませんか?」
「まあ、ダメダメになっているだろうね……そこら辺は、なのはママ達に丸投げかな?」
『ええっ!?』
歴史干渉できないとはいえ、何もかも丸投げって訳にはいかないと思うのだが……。
「こっちで、処理する事は出来ませんか?」
「そうだね!私達では、ちょっと荷が重いかな?」
「僕達は、部外者だよ?管理局の事は、管理局の局員にお任せしますとも……ね?頑張って♪」
バッサリ、切り捨てに行った師匠。
それでも、フェイトさんが食い下がる。
「でも、ジェイル・スカリエッティは次元犯罪者だよね?管理局は、関係ないんじゃ……」
「残念!ジェイル・スカリエッティのバックには、管理局の上層部が絡んでます!即ち、僕等には関係ないんだよ!」
「因みに、『今』それに関わると管理局の精鋭に殺される可能性がありますので、お気を付けて!!」
「ええっ!?」
「……えっと、管理局って正義の味方なんじゃ……」
困惑したような、なのはさんが反論する。
しかし、真っ黒いモノを見てきた熟練師匠にはなんの意味も無かった。
「正義を名乗る一丸岩でない組織全体が、完全な正義の味方だなんて思わない方が良いよ?」
「悪性腫瘍、いっぱいですからね……頑張って、切り捨てて行かないと末端の局員の労働力が跳ね上がって行きます」
「そんなぁ……」
バッサリ、切り捨てて師匠が猛毒を吐き出していく。
「ぶっちゃけ、管理局にはお金がいっぱい集まるシステムがあります!」
「更に、様々な技術も集まって来るよね!!」
「ってか、搾取してるよね!となると……」
『違法研究やりたい放題のしたい放題!』
「犯罪を取り締まってるから、局員なら割りと簡単に抜き打ち査察の情報ゲット!!」
「抜き打ち査察がある時だけ、善良な研究施設に早変わり!……全く、局員の目は節穴ですね!!」
「下っ端連中は、高官からの命令で♪」
「高官連中には、お金で懐柔♪」
『管理局イコール正義……は、成り立たない!!』
「正義には、それぞれの在り方があるからねぇ……下っ端の方は大丈夫だけど、権力に胡座をかいてポジションにしがみ付いているアホォウが、更にお金と権力を求めて腹黒い企てをアレやコレや……」
「そして、それを追うのは善良な局員達!いくら仕事をしても、休めないのんびり出来ない次から次へと仕事が舞い込んでくるっ!!」
「そして、黒幕は捕まえられずに蜥蜴の尻尾切り!」
「また、管理局のお金で設置された違法研究の施設で継続研究ぅ!!」
「これを、『いたちごっこ』と言う……って、あれ?何時から、リンディちゃんに通信が開いてるの!?」
「ジェイル・スカリエッティの話辺りからよ?」
「……もちろん、秘匿回線だよね?」
『ええ。途中から、厄介な話みたいだからそうさせて貰っているわ……』
「良かったです。リンディさん達が、殺されなくて……」
「バレたら、管理局の精鋭に暗殺だもんねぇ……」
「管理局の悪質差は、本当にヤバイから……」
『……………………』
その沈黙が、リンディさんがソレに気が付いているという証拠でもあった。この人は、それを踏まえて管理局にいるんだろう。何時か、全部を検挙する為に……。
「リンディちゃんは、何処まで知っているのかな?」
『…………不正を行っている可能性がある高官がいるって事くらいよ。誰が何時、どんな風にやっているかはまだ……』
「なるほど……なら、レティ提督と頑張ってください」
「……レティ?」
「リンディさんの親友さんです」
「問題ないの?」
「ええ。善良な局員ですよ……」
「だってさ……」
『…………貴方ではなく、そちらの方が局については詳しいのね?じゃあ、貴方は……』
「僕の役割は、戦力だ。その気になれば、管理局でも潰せるよ?数時間程で……まあ、本気を出して良いなら10秒あれば勝てるよ?」
「何する気ですか!?」
「惑星や小銀河を消し飛ばすレベルの魔法を撃てば良いだけのお仕事だよ?」
「マジ化け物ッスね……」
『…………10秒……アルカンシェルのチャージも出来ないわね……はあ……』
聞きたくなかったであろう、師匠の戦力の話を溜め息を吐きながら米神をグリグリしつつ聞くリンディさん。
もう、哀れむ考えも浮かばない辺り、俺も師匠側に染まって来ているらしかった。
はてさて、この軸もだいぶ歪んで来ているのだが……どうなる事やら。ってか、スゲー他人事の感想だなぁ……。
帰って来ちゃった恐怖の存在っ!!
その上、前回の今回で……もう別れ話が持ち上がってるよwww 一年以内とか言ってたのに、即日実行とか神崎が血の涙を流しそうだwそして、ユーリがチョロインの疑惑w
迷惑な存在だなぁ……ウチ(【組織】)の若いもんは……www
後、新平行世界物語。2話程書いて……止め止め。
何か、パターン化してるッポイ。止めて、違うのを書き始める。14歳➡9歳と来たら18、9に行かないとおかしいだろう?とりあえず、書いてたのはストップで棚上へ。
次は、stsに行きます!!
後、4、5話程、お付き合いください。
誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m
感想もあれば、お願いします!